加藤隆「集中講義旧約聖書」から | さかえの読書日記

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琴線に触れたことを残す備忘録です。

「聖書には、二種類あります。ユダヤ教の聖書とキリスト教の聖書です。聖書というと、キリスト教の聖書のことであるのが普通です。しかしまず存在していたのは、ユダヤ教の聖書です。ユダヤ教からキリスト教が派生して、キリスト教の聖書が生じました。」

 

「キリスト教の聖書は、ユダヤ教の聖書に、キリスト教独自の文書集を加えたものです。キリスト教の聖書の中のユダヤ教の聖書は、従来からあったものを引き継いだものなので、旧いものだということで、『旧約聖書』ということになりました。キリスト教独自の文書集は、キリスト教が成立して展開するうちに生じたもので、新しいものだということで『新約聖書』という名称になりました。」

 

「ユダヤ教は、新約聖書を権威あるものとして認めていません。したがって旧約聖書の部分を「旧…」という理由はありません。ユダヤ教では、キリスト教でいう旧約聖書の部分が、単に『聖書』です。」

 

 基本的なことだが。