システムなんて欲しくなかった(修正前)
◆システムなんて欲しくなかった(修正前)
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藤沢あゆみさんの教え に従って、2記事に分けました。
システムなんて欲しくなかった
すれ違い
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神のお告げ の続きです。
そこに横たわるもの でも書いたように、その会社は当時、コンピュータ化が非常に遅れていて、世の中「こんなのは当たり前にコンピュータでやってるだろ!」ってのまで、ほとんどすべてが手作業でした。
また、現場を担当していた時に、「これぐらいはデータ化していてほしかった」と、強く思ったんです。
そうですね、このブログではシステムを作ることをテーマにしていますが、私が欲しかったのは別にシステムでも何でもありません。
データが使えるようにしたかっただけなんです。
なんせ、毎日毎日部品を数え切れないほど作っていますので、生産の実績がどんな推移をしているのかなんて、見る必要があるに決まってます。
当時、課長でしたから。(^_^;)
ところが、生産ラインは20もあって、昼夜2交替で生産しているのに、作業実績は手書き。
毎日、昨日の生産高を知るために、4~5人の監督者が残業で電卓をたたいてるんです。
工場全体の生産高を見るためには、ラインごとの昼夜の手書き作業実績をまず足します。
そして、ラインごとの昨日の生産高をグラフに手書きします。
ラインごとの生産高が出たら、次にグループごとに足し算します。
グループごとのグラフも手書きします。
次にグループ別の生産高をすべて合計すると、やっと工場の昨日の生産高が出てきます。
もちろん、工場全体の生産高もグラフに手書きします。
さて、この会社のすごいところは、そういった工場が5個もありますので、工場ごとの集計値を持ち寄って、会社の全工場の生産高がやっと出ます。
朝からすごい人数が電卓をたたきまくってるんです。
こんな大きな会社なのに・・・。
で、さらに生産状況をきっちり解析しようとすると、ほとんど人間ワザとは思われません。
製品ごとの生産性を追跡して、本当に生産がうまくいっているのか、実はトラブルだらけなのか、ということをキチンと把握して、生産がうまくいってないときはすぐに手を打ってうまく生産できるようにしなければいけません。
いわゆる管理ってやつですね。
ここの場合、ほとんどの生産ラインは汎用(いろいろな製品が作れる)の機械で、毎日違うものを作っています。
しかも、製品ごとに作るペースが違っているため、ライン別に調子いいかどうかを判断しようにも、ラインの生産高だけでは分かりません。
あるものは1時間に100個できるんですが、別のものは1時間に50個しかできません。
ある日は1日1000個できるのに、別の日は500個しかできない。
でもそれは調子が悪いわけではない・・・・。
訳が分かりません。
日ごとに製品が分かれていればまだ救われますが、ある日の午後3時から別の製品を作り始め、その日の夜10時から、さらに別の製品を作るんです。
結局、製品ごとに区切って調子を見るために、膨大な計算を必要とします。
パソコンがここまで普及していなかった時代は、電卓ですべてを計算していたので、複雑な解析はできませんでした。
パソコンが氾濫し始めて、誰でもエクセル(当時はロータス123)が使えるようになってきてから、どんどん解析の詳しさ、細かさが深くなってきました。
でも、現場の監督者は、まだ電卓です。
役員とか、部長とか、「おエライさん」は細かく解析したあとの数字で判断したいんですが、その数字を出すのにとてつもない時間を使っている。
ちょうどその狭間にいたモンですから、『こんなデータ、直接パソコンで使えるようにしてくれよォ』と、常に思ってました。
でも、自分でそれをやることができないという歯がゆさを思いっきり感じていたんです。
そう、「システムが欲しかった」のではなく、「データが使えるようにして欲しかった」んですね。
ちなみにそれは、
今でも、
どこでも
誰でも
同じなんです。
別にシステムなんていりません。データが使いたいだけなんです。
・・・なのに、情報システムの奴らは、システムを作ることが仕事だと思ってる。
そんなすれ違いが後を絶ちません。
しまった、私も今は情報システムの奴らの仲間だった!(爆)
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藤沢あゆみさんの教え に従って、2記事に分けました。
システムなんて欲しくなかった
すれ違い
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神のお告げ の続きです。
そこに横たわるもの でも書いたように、その会社は当時、コンピュータ化が非常に遅れていて、世の中「こんなのは当たり前にコンピュータでやってるだろ!」ってのまで、ほとんどすべてが手作業でした。
また、現場を担当していた時に、「これぐらいはデータ化していてほしかった」と、強く思ったんです。
そうですね、このブログではシステムを作ることをテーマにしていますが、私が欲しかったのは別にシステムでも何でもありません。
データが使えるようにしたかっただけなんです。
なんせ、毎日毎日部品を数え切れないほど作っていますので、生産の実績がどんな推移をしているのかなんて、見る必要があるに決まってます。
当時、課長でしたから。(^_^;)
ところが、生産ラインは20もあって、昼夜2交替で生産しているのに、作業実績は手書き。
毎日、昨日の生産高を知るために、4~5人の監督者が残業で電卓をたたいてるんです。
工場全体の生産高を見るためには、ラインごとの昼夜の手書き作業実績をまず足します。
そして、ラインごとの昨日の生産高をグラフに手書きします。
ラインごとの生産高が出たら、次にグループごとに足し算します。
グループごとのグラフも手書きします。
次にグループ別の生産高をすべて合計すると、やっと工場の昨日の生産高が出てきます。
もちろん、工場全体の生産高もグラフに手書きします。
さて、この会社のすごいところは、そういった工場が5個もありますので、工場ごとの集計値を持ち寄って、会社の全工場の生産高がやっと出ます。
朝からすごい人数が電卓をたたきまくってるんです。
こんな大きな会社なのに・・・。
で、さらに生産状況をきっちり解析しようとすると、ほとんど人間ワザとは思われません。
製品ごとの生産性を追跡して、本当に生産がうまくいっているのか、実はトラブルだらけなのか、ということをキチンと把握して、生産がうまくいってないときはすぐに手を打ってうまく生産できるようにしなければいけません。
いわゆる管理ってやつですね。
ここの場合、ほとんどの生産ラインは汎用(いろいろな製品が作れる)の機械で、毎日違うものを作っています。
しかも、製品ごとに作るペースが違っているため、ライン別に調子いいかどうかを判断しようにも、ラインの生産高だけでは分かりません。
あるものは1時間に100個できるんですが、別のものは1時間に50個しかできません。
ある日は1日1000個できるのに、別の日は500個しかできない。
でもそれは調子が悪いわけではない・・・・。
訳が分かりません。
日ごとに製品が分かれていればまだ救われますが、ある日の午後3時から別の製品を作り始め、その日の夜10時から、さらに別の製品を作るんです。
結局、製品ごとに区切って調子を見るために、膨大な計算を必要とします。
パソコンがここまで普及していなかった時代は、電卓ですべてを計算していたので、複雑な解析はできませんでした。
パソコンが氾濫し始めて、誰でもエクセル(当時はロータス123)が使えるようになってきてから、どんどん解析の詳しさ、細かさが深くなってきました。
でも、現場の監督者は、まだ電卓です。
役員とか、部長とか、「おエライさん」は細かく解析したあとの数字で判断したいんですが、その数字を出すのにとてつもない時間を使っている。
ちょうどその狭間にいたモンですから、『こんなデータ、直接パソコンで使えるようにしてくれよォ』と、常に思ってました。
でも、自分でそれをやることができないという歯がゆさを思いっきり感じていたんです。
そう、「システムが欲しかった」のではなく、「データが使えるようにして欲しかった」んですね。
ちなみにそれは、
今でも、
どこでも
誰でも
同じなんです。
別にシステムなんていりません。データが使いたいだけなんです。
・・・なのに、情報システムの奴らは、システムを作ることが仕事だと思ってる。
そんなすれ違いが後を絶ちません。
しまった、私も今は情報システムの奴らの仲間だった!(爆)