沖正弘がのこしてくれた治すヨガ 3、ヨガと宗教 | 読書ブログ

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自分が読んだ本の感想や、見所を書いていきます。本の最初から最後の部分まで書いていくので、多少のネタバレはご容赦下さい。

    この本は、唯の健康本かと思いきや、仕事や愛、処世の内容もあり、かなり奥深い本でした。沖正弘という方、出自もかなりハードだったようで、多くの人生経験を積んできたのが伺えます。

    そもそも、ヨガとは“生気論”、人体には科学では解明できない、神秘的なものがあるという前提を持ったもので、不食不飲で生活する者の存在からもそれが分かります。

    対して“機械論”とは、人体を機械や鉄釜と同様に見なし、科学、物理的に解明していく考えです。カロリー理論がその代表格です。

    ヨガは理論で説明できない物がある考えが前提の為、宗教っぽいイメージとOLがよくやるイメージを持っていました。しかし、本書では“神”に関して、目を引かれる記述がありました。

    それは
生命こそが神である』です。

    この世に生きとし生ける者全てが神であり、宗教にある神は、人間が創った偶像である。というものです。

    キリスト教などでも偶像崇拝は禁じられていて、かの聖書内では、偶像崇拝に手を出した国家は皆滅んでいます。

    今の日本では、AKB48やジャニーズなどのアイドルが大人気ですが、“アイドル”とは偶像という意味です。今の日本の情勢を考えると、聖書の通りになりそうな気さえしてしまいます。

    神というものが実在するかどうかは分かりませんが、『』の記述はかなり真相を突いていると思っています。

    人間も、動物も、虫も、鳥も、魚も、活きている生物はみな“神”。つまり尊い存在だということです。であるにも関わらず、人間は宗教で創った神をダシにいがみ合い、宗教戦争すら起こしている。

    日本の踏み絵だってそうです。悪く言ってしまうと、これは神のような姿をした絵を、踏めるかどうかで人の生死を決める。キリスト教徒の方には申し訳ありませんが、僕にはこれは非常にくだらないものに思えてしまいます。

    神の存在を信じているのか?信じているとして、どんな神を信じているのか?どんな教えを掲げているのか?そういった事は大して問題ではないと思っています。宗教をやっている方には申し訳ありませんが、自分はそう思っています。

    宗教の教えには、非常に役立つありがたいものもあると思います。しかし、宗教戦争や勧誘トラブルなども起こっています。これが原因で宗教に嫌悪感を持っている方も少なくないと思います。

    ですが、インドの諸宗教の修行法でもあるヨガが、若い女性を中心に受け入れられているのは良い事だと思っています。自分は無宗教ですが、ほんの僅かでも、宗教毎の垣根が無くなり、宗教の争いが無くなるよう、このブログを書かせて頂きました。

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