沖正弘が残してくれた治すヨガ 2、あなたはあと、○回食べられます | 読書ブログ

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自分が読んだ本の感想や、見所を書いていきます。本の最初から最後の部分まで書いていくので、多少のネタバレはご容赦下さい。

    動物の一生の心拍数は決まっている。これをご存知の方は多いと思います。ネズミ🐀の心拍数は非常に速いのに対し、亀🐢の心拍数は非常にゆったりとして遅い。

    これは人間でも同じで心拍数が速い人の寿命は短く、遅い人は長い。スポーツ選手の寿命が短いのはこういう原理です。何故決まっているのかというと、心臓を動かす心筋は細胞分裂せず、修復ができないからです。(僅かに修復できる細胞が残っているという研究結果もあります。)

    この事から、一生の呼吸量が決まっているのも分かります。呼吸が激しくなれば心拍数が上がり、落ち着かせると心拍数も下がります。

    呼吸は脈拍や消化吸収と違い、人間の意志でコントロールできる貴重な生命活動です。これをコントロールする事で、脈拍や臓器の活動にも影響を与える。これもヨガの教えなのです。

    では、これはご存知でしょうか?
『人間が一生にできる食事量は決まっている

    食事制限により長寿遺伝子(サーチュイン遺伝子)が活性化し、見た目が若々しくなり寿命が延びるという研究結果があります。裏を返すと、食べれば食べるほど老化に近づくということになります。これは人間やサル、鳥類や昆虫、甲殻類等、様々な生物に共通する原則なのです。

    つまり、生物には産まれながらに『食事残高』という財産を持っているのです。しかし、この『食事残高』は銀行貯金や不動産とは違い、増やすことはできません。

    銀行貯金のように利子はつきませんし、不動産のように改築して価値を上げたり、再投資はできません。只々減っていくだけです。

    勿論、皆同じスピードで減る訳ではなく、食事の量や質、時間帯等により減るペースは変わります。食事とは他者の生命を頂く事。食べる側も食べられる側も命懸けなのです。

    だからと言って、やみくもに食事を拒否するのも良くありません。ストレスや生活環境も寿命に影響します。つまり、食事以外の要因でも食事残高は減ってしまうのです。

    だからこそ、食事をする際は、本当に食べたいものを、感謝を持って命懸けで食べる。そう思える食事だけを行うのが良いのだと思います。「ただ、何と無く」、「イライラするから」。こんな理由で自分の命を削り落とすのは、非常にもったいない事だと思います。

    忙しくてつい食事中もスマホをいじったり、TVを見ながら食事する。そんな“今”に集中していない現代人は多いでしょう。鬱などの精神の異常はそんな些細な事から始まっていると考えています。呼吸一つ、食事一つとっても真剣に取り組む。丁寧かつ真剣な生き方が大切な世の中になっていると気付きました。

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