特に東洋医学、中医学(中国の漢方医学)では未病のうちに手当することが大事だと言われています。
中国には「上工治未病 下工治已病」という言葉があります。
工とは医者のことです。
「名医は未病のうちに治すが、下手な医者は病気になってから治す」という意味です。
しかし、現代医学では病気になってから治すのが主流です。
この際にあなたの生活、体調も見直してみてください。
未病のうちに改善しましょう。
では紹介していきます。
1.瘀血(おけつ)
血流が悪くなる、血がドロドロになるために脳に栄養が行かなくなるために認知症になります。
西洋医学では「脳血管性認知症」にあたります。
主な症状として物忘れ、手足のしびれ、頭痛などです。
顔色がどす黒い、舌や歯茎が暗赤色、胸をしめつけられるような痛みがある場合も瘀血が進んでいると考えられます。
高血圧や動脈硬化などの症状が見られるのが特徴です。
また手術歴や大きな外傷歴のある人も、このタイプの認知症になりやすいです。
このタイプは血液をサラサラにする必要があります。
養生法:酢、唐辛子、オリーブオイル、黒砂糖を取り入れましょう。
玉ねぎ、にんにく、セロリ、ネギ、ニラ、しょうが、ウコンなども良いです。
マグロ、カツオ、サバ、アジなどの魚も食べましょう。
お酒も血流に良いです、しかし飲みすぎは厳禁です。
このタイプは体の冷えに注意が必要です。
生野菜、果物、グリーンスムージーは体を冷やすので、ほどほどにしてください。
また、夏の冷房やアイスクリームも注意しましょう。
体が冷えたときは、ぬるめのお湯にゆっくりつかると良いでしょう。
日頃の運動は血の巡りを良くします。
特にウォーキングをしましょう。
2.腎虚
「腎精能創造生命 腎主蔵精」という言葉があります。
腎は命のもとである精をつくり、また精をしまっておく、という意味です。
そして精が髄を生み、髄が脳を維持していると考えられています。
腎のエネルギーが不足すると脳髄を養えず、脳が萎縮して認知症になるのです。
西洋医学の「アルツハイマー型認知症」にあたります。
腎虚になると物忘れ、抜け毛・白髪が増える、耳鳴り・難聴、頻尿などが起きます。
また不妊、精力減退といった生殖機能の衰えも見られます。
腎は耳、膀胱と関係しています。
これらに異常が見られる人も注意が必要です。
寒さや恐怖は腎に悪影響を及ぼします。
寒くなるとトイレが近くなったり、恐怖で一晩で白髪になったという話も腎が関係しています。
養生法:腎には黒い食べ物が良いです。
玄米、黒豆、黒ごま、黒きくらげ、わかめ、昆布、ひじき、牡蠣、しじみを食べましょう。
他には山芋、ナマコ、オクラ、なめこなどの粘りのあるものやうなぎ、すっぽんも良いです。
老化の進み方は、腎虚の進み方と関係しています。
腎精は女性は28歳、男性は32歳でピークを迎えます。
老化が気になってきた方は、アンチエイジングとしても、これらの食べ物をとると良いでしょう。
3.脾虚
脾虚になると気血が不足するので、脳に栄養が行かず、認知症になると考えられています。
「脾主一身肌肉」は脾は筋肉を司るという意味で、脾が丈夫な体を作ります。
脾虚になると体全体の機能が落ち、当然脳にも影響を及ぼします。
陰陽五行において腎が「水」とされるのに対し、脾は「土」です。
肥沃な土壌により、良い作物が育つのと同じでしょう。
脾は胃、口・唇に関係しています。
脾虚になると食欲異常(過食、食欲不振)、胃もたれ、吹き出物、口内炎などの症状が見られます。
脾虚とは簡単に言うと胃腸が弱い状態です。
病気としては胃下垂、腎臓下垂、慢性胃炎などになりやすいです。
また脾は「思」という感情で悪くなりやすいです。
「思」とは考え込むことです。
孤独を感じると回答したグループがそうでないグループに比べ認知症の発症率が2.4倍高いことが報告されています。
これも脾虚と無関係とは言えないんじゃないでしょうか。
養生法:雑穀、栗、麦、ぶどう、りんごなど甘味のあるものが良いです(チョコレートとかは違いますよ)。
米やパンなどの穀物(なるべく雑穀)をよく噛んで食べましょう。
そして一度にたくさん食べず、少しずつに分けて食べることが大事です。
動物性のタンパク質を頻繁に食べるのは避け、大豆製品を食べましょう。
胃腸が弱いので、冷たい食べ物・飲み物も控えましょう。
特に夏の時期は気をつけてください。
無理をしない範囲で昼はしっかりと食べ、夜は少し控えるようにしましょう。
このタイプは日頃からストレッチなどをしましょう。
体を動かすことで、ストレスも発散でき、考え込むことも少なくなります。
いかがでしたか?
今回紹介したタイプに当てはまった人は日々の生活を少し気をつけてみてください。
ただ、紹介した食べ物ばかり偏って食べるのは良くないです。
「医食同源」という考え方があります。
これは食べ物にすごいパワーがあるからそれだけをたくさん食べようというものではなく、季節や体調、風土に合ったバランスの良い食事を食べる慣習により病気を防ぐというものです。
日々の食生活から記憶力を高めましょう。
以上「東洋医学から記憶力低下の原因を考える」でした。
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