イチバンボシ
僕は今でも
失う怖さに身を隠す
ほら こうやって笑う今でさえ
大切な何かが消えてく気がしてる
幸せを感じれば感じるほど
失う怖さに震えてる
鳴きながら笑う僕を
君はじっと見つめていた
僕は逃げ出すように
ただ 見つめていた
どうかお願い
君を連れて行かないで
僕は今でも
失っていく日々に眼を覆う
ほら こうやって自信たっぷりに語る今でさえ
愛しい何かが離れていく気がしてる
胸を張れば張るだけ
僕のこの手からこぼれていくのを
楽しい時ほど笑おうとしなくなった僕を
君は優しく眺めていた
僕は溢れる涙を隠すように
ただ 立ち尽くしていた
どうかお願い
君だけは連れて行かないで
一人になるたび
あの頃の僕が顔を出す
それはそれは懐かしいお話を
日が暮れるまで繰り返す
笑い合って 語り合って
僕は今の夢を語る
あの頃の僕は そっと 手を握る
あの頃の僕を連れて
僕はどこまでいけるだろう
あの頃の僕を
どこまで連れて行ってやれるんだろう
昨日のように残る痛みは
これから先も続くかな
それでも君は
僕に笑って言ってくれるのかな
どうか お願い
君を連れていかないで
どうか お願い
僕を消してしまわないで
あの日はまだまだ消えはしなくても
この痛みを抱えたまま
僕は 上手く笑えるようになりたいの
どうか お願い
君だけは連れて行かないで
どうか お願い
僕を殺してしまわないで
あの日はまだまだ笑ってはくれなくても
僕は このまま
大切なモノを守れるだけ
強くなって 笑って居たいの
何も連れて行かれないよう
しっかりと繋いで居られるよう
どんな傷を貰っても
強くなって 優しくなって
ぐっと 手を繋いで居られようになりたいの
鳴鴉
コーヒー片手に あの頃の事
一人ぼっちな僕の 冷たい部屋
あの頃に戻れたら
どんな風に笑って見せる?
コーヒー片手に あの頃の事
真っ黒な部屋に 透明な僕
あの時に戻れたら
どんな風に鳴いてみせる?
治りかけた深い傷
ただ 一心不乱に縫い合わせた傷
伝えたい心は傷口の奥
そっと そっと 詰め込んだ
ねぇ 僕は今でも
あの頃に抱えた夢を 見ているよ
「苦労しているね」の言葉を
繰り返しては刃を立てた
誰にも見せない僕が そっと
ただ一心不乱に傷つけたのは
要らなかったワケじゃない
ただ一心不乱に突き刺し続けたのは
消したかったからじゃない
ねぇ 僕は今でも
あの頃の僕と手を繋いでる
これからも ずっと
あの頃に戻れたら
どんな風に笑って見せる?
あの時に戻れたら
どんな風に鳴いてみせる?
僕しか知らない僕は
どんな風に僕を見てる?
ただ一心不乱に伸ばしていた
傷だらけの小さなこの手は
真っ赤に染まるこの記憶は
どんな風に 許してくれる?
どんな僕なら 素直に鳴けるの
どんな僕だったら 君の側に居て良かったの
遠い声は闇の奥 届かなくても構わない
それでも僕は 小さなこの胸震わせながら
あの頃に見ていた夢を 生きてくよ
モモ
君の側 僕の影
あればいいのに
あればいいのに
君の隣 僕の声
あればいいのに
あればいいのに
この手に触れていた小さな日々
戻りはしない日々
小さな亀裂
小さな心 満たしていく
君の思い出 僕の足跡
残っていればいいのに
残っていればいいのに
君の心の中 僕の雫
届いてればいいのに
届いてればいいのに
この眼に残っていた小さな姿
消せはしないまま
小さな闇
小さな星 散りばめてく
届かない声に
届かない腕に
泣きじゃくる君
引き寄せることも出来なくて
小さな僕の
小さな魔法は
もうとっくに消え失せて
力のない呪文繰り返しても
光りはしない石のよう
昨日のように広がる時間を
辿りに辿って
君に出会ってまた笑う
届きはしない声をひたすらに
あの頃の君に届けていく
小さな心 小さな星
ちっさな夜空に散りばめて
ちっさな記憶に詰め込んで