FENDI 2016 PRE FALL !!! | ダイコ★ブログ

FENDI 2016 PRE FALL !!!

 

 

 はい。東京はあいにくのお天気の週末でございましたねぇ。。。。。

 

 8月最後の週末は嵐の前の静けさと言った感じですかねぇ。。。。大型台風『ライオン ロック』が明日にも日本上陸の予定。。。先週も酷い台風でございましたので、既に被害に合われた方はもちろん、そうでない皆様くれぐれも気を付けてくださいませ。

 

 繰り返すようですが、嗚呼、夏も終わり。。。。。。

 

 7月のPARIS出張の際に、コレクションの合間のバカンスをスペインでエンジョイして来た私からすると、東京に戻ってうだるような酷暑に太刀打ち出来ず、軽く引きこもってましたが、風に秋の気配を感じる今頃になって、『あれ?今年夏らしい事してねぇぞ。。。』と気づき、バタバタと海に行ったり、かき氷食べたりしています。。。。

 

 

 どうせ東京が極寒で、皆様ファーをお召しになってる時期に、太洋の下のビーチで日光浴しているんですが、、、、。基本、夏好きとしては、毎年この時期は意味も無く寂しい気持になりますねぇ、、、。

 

 

 しかも、まだまだ熱いのに、気分は秋。。。。。何を着て良いのか、私自身困惑中です。。。。。

 

 

 

 そんな風に感じてる方もいらっしゃる思いますので、今日も引き続きPRE FALLのリポートをお伝えしましょうね(関係ない???)。今日はイタリアの最高級のファーが人気のFENDI(フェンディ)でございます。

 

 え?毛皮なんて気が早い???いえいえ、ボンヤリしているとあっという間に冬になりますから、、、、そして、その頃にはもう素敵なアイテムは売り切れですから。。。。。

 

 

 今回のプレゼンテーションは現在期間不定でオープンしている、銀座のフェンディのポップアップストアで行われました。

 

 昨年の11月、銀座のアップルショップの隣に突如オープンしたこのメガブティック。常に新しいアイテムと、フェンディの世界をより深く理解する事が出来る楽しいディスプレイで、日本はもとよりアジアのファンからも話題になっています。

 

 

 え?こちらですか?こちらショップの真ん中にある階段の吹き抜けの一番下のディスプレイでございまして、水の波紋のような映像の上に、巨大なフラワーランドのモチーフが飾られていました。。。。。って、事は寝なきゃねぇ。。。。

 

 因みにこの画像撮影している時、階段の上から丸見えで、沢山のラグジュアリーなお客さまにガン見されていました。。。。。まぁ、別に羞恥心というものが欠落しているので良いんですがねぇ。。。。。。。。汗。

 

 

 カール・ラガーフェルドとシルヴィア・フェンディは今回のコレクションの為に実にユニークなテーマを用意しました。

 

 題して、『ラグジュアリー ナイトウェア』。。。。。。

 

 プライベートな空間であるベッドルームや、安心してくつろぐ事が出来るリビングルームで過すお気に入りの一時、他人の視線等一切気にせず、心と身体が求める究極の”リラックスウェア”をテーマにコレクションはクリエイトされました。

 

 ナイトウェアだからと言って、誰かさんのように仕事から帰ってスーツを脱いで、お風呂上がりにすっぴんで、ビール片手に着ている、リラックマのジャージな訳ありません。。。。。フェンディですもの!そこにはブランドが培って来た伝統と、フレッシュでプレイフルな要素が溢れています。

 

 

 メゾンのDNAでもあるデュアリズム(二面性)は、刺繍やレザーワークで施されたフラワー モチーフがレザーのコートやドレス、バッグにまであしらわれたり、Ruche(ルーシェ)と呼ばれるひだ飾りが施された、まるでナイティのようなスイートなドレスのガリーガールなスタイルと、往年のハイウッド映画のスター達が映画の中で見せる、葉巻とブランデーが似合うようなガウンや、トラディショナルなオンブレーチェックのパジャマ等に見られる、マスキュリンなスタイルで表現されます。

 

 二つの相反する要素を融合させるのは、フェンディお得意のスポーティーで縦長のシルエットです。コンテポラリーでアーティスティックなエッセンスが、作品のアティチュードをスタイリッシュに仕上げ、時折『部屋着で出て来たの?』と突っ込みたくなるような予想外の違和感さえ、着る人の絶対的な個性や味に昇華させているのは、実に見事ですねぇぇぇ。。。

 

 

 まず、ファーストルックにはやはりフェンディ。。。。。ミンクファーでございます。ナイトウェア特有のエフォートレスなムードをタウンユースに落とし込んだこちらのコートは、これまでのコレクションのアウターより優しく、柔らかい印象が特徴です。素材のミンクにはむら染めをかけ、その上から手染めでブラックのストライプを加えアクセントを着けています。

 

 シアリングの襟の部分は取り外し可能で、よりフェミニンにドレスのようにも楽しむ事が出来きますねぇぇ。。。大きなボタンも実にキャッチーですねぇ。。。

 

 ファーのボンボンがあしらわれたキャップや、シアリングで作ったゴルフシューズのようにユニークなミュール、クロコダイルのミニ ピークアブーのボルドーをアクセントにして、実に個性的で可愛らしいルックでございましたね。。。。

 

 

 今回登場したドレスはミニや膝丈のアイテムが中心で、ナイティーのような優しいムードが注目でしたね。Ruche(ルーシェ)と呼ばれるひだ飾りや、リボン等ガーリーなディテールを取り入れながらも、直線的なシャープなシルエットがアイテムを只の甘々になりえない所は流石です。

 

 こちらのドレスもカラーや要素はスイートですが、オフショルダーから覗く肌の部分を作ったり、襟元のランニングのようなディテール、ボディの真ん中を走るリボンのカラーを、左右でアシンメトリーにしたりとアバンギャルドな要素が満載です。

 

 こんな無防備なまでのドレスの上に、ガウンのようなファーを羽織って、袖口や裾のヒラヒ揺れる部分をさりげなくチラ見せするのが、今季の醍醐味でございますよぉぉぉ。。。。

 

 

 レザーウエアももちろん充実していますが、会場ではこんな手の込んだアイテムを発見して、、、、アガりました!!!!

 

 柔らかな暖かいレッドのレザーに、タータンチェックのパターンをカットアウトのテクニックで施し、初秋の夜のパーリーには、オペラコートのようにサラリと羽織るのも素敵かと思われます。

 

 このタータンチェックのパターン、、、、。おそらくバジャマの素材等に用いられるタータンチェックのネル等にインスパイヤされていると思いますねぇぇぇ。。。。う〜ん、全然ラグジュアリーになっちゃってますけど〜。。。。。

 

 襟や前立て、ポケットやウエーブのディテールをあしらったカフス等には、フラットなレザーを使用しているのもスタイリッシュで、襟元にはフラワーランドのモチーフが飾られてスイートなアイテムでしたね。。。

 

 

 まさに今季のキールックとも言えるこちらのコートでございますが、ベッドルームでジェントルマンがパジャマの上に羽織るナイトガウンのように、オーバーサイズの襟とラップタイプのフロントになっております。

 

 ここでガウンの定義について少しお話しましょうね。gown(ガウン)という言葉のルーツは、中世のラテン語の”毛皮の服”を意味する"gunna"から来ていて、中世のヨーロッパの時代から男女共に着用されていました。またガウンはドレスと重複する言葉であり、ローブとも表現されます。

 

 現在で言うガウンとなると特定の儀礼の時等に着用される物が多いですね。法王がミサや式典で纏う宗教的な衣服をガウンと呼びますし、女性が夜会に着用するフルレングスドレスをイヴニングガウン、ウェディングの際はウェディングガウンと呼びます。

 

 元々王や貴族が権威を象徴する為に、寝間着の上に羽織る物として存在したナイトガウンですが、戦前までの多くのファッションのルールがあった時代には、寝間着のパジャマで突然の来客に会うのは失礼だという事から親しまれ、裕福な人程この着る時間が制限される特殊なアイテムに贅を尽くします。刺繍を施したり、日本の着物のシルクを使用したりと。。。

 

 第二次世界大戦後もこの習慣は残っていて、得に貴族文化に憧れる一般大衆が寝る前に室内で着るナイトガウンに注目し、ベッドに入る前のしばしのリラックスタイムを読書やブランデーを飲んで豊かに過しました。また、60'S〜70'S等にはパジャマとお揃いの素材等でアンサンブルでも登場しましたね。

 

 あくまでも、玄関までしか着れません。。。。。。。ナイトガウンで外出はタブーでございますので外に出る際は外套に着替える事。。。。なので最近古着等で良く売られているチェックのガウン等を外で着る際は、良く状況を判断してからにしましょうねぇ。。。

 

 こちらのガウン風のコートもそうですが、今季フェンディでは、ナイトウエアやブランケットをイメージさせるチェックのパターンが数多く登場しています。一見するとそれこそパジャマに良く使用されるオンブレーチェックのようですが、よーく見ると、実はグラフィカルに描かれたフューチェリスティックなパターンで、パターンの後ろから光を当てたような『Ligt Up』効果を施したプリントになっています。

 

 トーンオントーンのレースアップが施されたビッグサイズのピーカーブーに、シアリングのスリッパのようなミュールをコーディネイトして、ベッドルームからそのまま出来て来たような、チャーミングなルックでしたねぇぇ。。。

 

 

 こちらは女性用のナイティーをイメージさせる繊細なデコレーションのドレスです。

 

 シルクベースに飾り紐や繊細なオーガンジーのフラワーモチーフ、ラインストーンを飾ったガーリーなデザインで、ショルダーやウエストのカッティングを直線にする事でシャープな印象にしています。

 

 ルックではこちらのドレスに、キルティングが施されたベルベットのフードコートをコーディネイトしていて、ホワイトのシルクのインナーにブラックベルベットのアウターなんて鉄板過ぎて鼻血が出そうです。。。。

 

 コレクションではグレタ・ガルボやマレーネ・ディートリッヒが映画の中で見せる、エレガントなローブ・ド・シャンブル(ドレッシング・ガウン)のような、ブークレや光沢のあるサテンを使用したトップスやコートも登場していましたね。。。。

 

 

 はい、ラストルックは英国のジェントルマンズクラブを彷彿とさせる、こんなシルクベルベットのジャンプスーツです。パイピングも丁寧で、スカーフのように巻いたミンクのストールもマッチしていましたね。

 

 洗練されてフレッシュな印象の今季のコレクションですが、ディテールには様々なクラシカルな要素が伺えます。こちらのようなマスキュリンなスタイルには、1939年の超名作アメリカ映画『風と供に去りぬ』でクラーク・ゲーブル扮するレッドバトラーが見せた、首にストールを巻き葉巻をくゆらせるスタイル、また、1954年の名匠アルフレッド・ヒッチコック監督の傑作『Rear Window(裏窓)』でCary Grant(ケーリー・グラント)が見せた何気ないサックスのパジャマのダンディズムが感じられ嬉しくて仕方ないですねぇ。。。

 

 スタリングにお爺ちゃんやお婆ちゃんのワードローブにぶら下がっている、ヴィンテージのナイトウエアを拝借して来たような、さりげないレトロテイストも今季のポイントでもあります。

 

 

 それではアクセサリーを御紹介して行きましょうね。

 

 まず、ルックのキーとなっていた今季のシューズ、断然こちらのプラットホームのミュールです!!!前回のRED VALENTINO(レッド バレンティノ)のリポートの時にお話しましたが、ミュールは元々ベッドルーム等プラベートな空間だけ履く限られたシューズでございますので、今回のテーマにはピッタリ!しかも、この厚底のプラットホームが実にチャーミングですね。

 

 こちらはブラックレザーが用いられ、トップの部分にはフラワーランドのモチーフがビジューと供に刺繍されています。他にシアリングのアイテム等はさらにスリッパ感満載でカワイイですねー。。。。。

 

 また、今季、このミュールに微妙な丈のソックスをコーディネイトしているのも実にユニークで、ルックをチャーミングにするのに一役買っていましたね。。。

 

 でも、気を付けて下さいませ。膝下の短い、足の太い日本人にはかなり際どいコーディネイトです!!!!自分の足の長さに合わせたピッタリのソックスじゃないと、ホントに部屋から出て来たままの、着の身着のままの女になりますから!!!!

 

 

 人気のバッグは今季レースアップやラグジュアリーなエキゾティックレザーのパイピング等、アーティスティックなアイテムが注目でしたね。『ピークアブー』や『トゥージュール』も、秋らしいこっくりとしたシック目のカラーが素敵で、キャッチーな『バッグ バグズ』のチャームやミニバッグでアクセントを付けるのが今年風のようですねぇ。

 

 こちらは『ダブル マイクロ バゲット』でございまして、フラワーモチーフが実にチャーミングですね。先シーズンはポップなカラー同士をぶつけるようなスタイルが中心でしたが、今季はこちらのようなシックなカラーリングが注目で、少し大人なムードが素敵です。

 

 上で御紹介したシューズのように、ブラックレザーにブラックのフラワーモチーフをデコレーションしたバージョンもクールでして、先シーズン登場したばかりの『DOTCOM(ドットコム)』や『ミニ バイ ザ ウェイ』等で登場して、より取り入れ易いアイテムになっていましたね。

 

 

 人気の『バッグ バグズ』ですが、今季もまた新しいお友達が仲間入りしました。見た事ない顔付きですが、良く次から次へとアイディアが浮かぶものですねぇぇぇ。。。

 

 ブラックのレザーをベースに蛍光イエローのファーの睫毛という、ブランドシグネチャーカラーを取り入れたこの子は、アイアーズのレザーやマルチカラーのプレキシガラスのくるくるお目目がキュートですねぇ。。。。

 

 こちら、『ダブル マイクロ バゲット』や『ザイノ(リュック)』でも登場しています。。。。バッグ バグズ好きな男子も注目ですよぉぉぉ!!!!!

 

 

 

 

 さてさて、フェンディと言えば先月、本拠地ローマで素晴らしいイベントを行いましたので、そのリポートをここでさせて下さいね。

 

 ローマのプレビシート通りに、エドアルドとアデーレ夫妻によってフェンディの一号店をオープンしたのが今から90年前。。。そのアニバーサリーイヤーを記念して、ローマの一番有名な観光名所と呼んでも過言ではない『トレビの泉』で、これまで誰も見た事ないようなスペシャルなショーを行いました。

 

 

 フェディリコ・フェリーニの名作『甘い生活』の舞台にもなったトレビの泉ですが、フェンディはこの場所を2014年に単独修復を終らせ、美しく生まれ変わった会場の泉の上に透明のランウェイを作り、そこで二回目となる、フェンディのHAUTE COUTURE、『HAUTE FOURRURE"Legands and Fairy Tales" 』を開催しました。

 

 タイトルの通り、ライトアップされた泉の上に現れたのは妖精のようにロマンティックなルック。。。。この上ないハイブリッドなテクニックで、絵画のように作られたドレスの上の蝶や花々は美しくローマの夜に舞い上がりました。

 

 前回の上野の国立博物館で行われた時に感じた以上に、さらに進化を続けている毛皮のテクニックと、こんな素晴らしい物をきちんと世界に発表し、遊び心溢れた作品に込められたブランドの懐の深さを強く感じましたねぇ。。。

 

 

 

 

 昨年、上野の国立博物館 表慶館で行われたFENDI 2015-16 AW HAUTE FOURRURE "SILVER MOON"のリポートはこちらからどうぞ。

 

 

 

 

 FENDI 2016 SSのプレゼンテーションのリポートはこちらからどうぞ。
 FENDI 2016 RESORTのプレゼンテーションのリポートはこちらからどうぞ。


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