さあ、ついにドイツ語バイブ音[r]の登場です!
苦手だよ~という方、ほとんどかと思います。
でも、今日から少し明るい気持ちでドイツ語の[r]を発音していきましょう!
まず、ドイツ語の[r]の音には、3つの発音方法があります。
巻き舌 (gerolltes-r, Zungen-r) (ルルルルルルーってやつです。管理人はたまにできます。)
南ドイツの方言や、演劇に使われます
ドイツ語の摩擦音[x]
に近い発音(Reibe-r)
ドイツ全域で使用されている
喉ちんこブルブルの音 (Zäpfchen-r)
(管理人は一応できますが、ドイツ人のようにはっきりとしたきれいな音を出すことはできません。)
ドイツ全域で使用されている。北ドイツの方言に多い
このように、3つのドイツ語のrの発音は、ドイツの地域によって使われる音に差があります。
ただ、の巻き舌は、あまりポピュラーではありません。
巻き舌を使うと、ロシア人ぽいです。
でも、ドイツ語の音として存在しています。
以上の3つの中で、外国人にとって一番発音しやすいとされているのは、
のドイツ語の摩擦音[x]に近い音です。
ドイツ語のxの音を確認
ドイツ語音声学では、"Reibe-r"と言われます。
発音の仕方はほとんどドイツ語の[x]の音
と変わりません。
歯を磨いた後に、「カーーーーペッ」ってする人がいますよね。
Reibe-rは、そのときの「カーーーー」という音に似てます。
(生理的にこの音を出すのをためらってしまう方もいると思います。でも、ドイツ語の音だと割り
切って、練習して下さい。管理人は「カーーッペ」をすることはありませんが、風邪などで痰など
が絡んだ時にしたりします。みなさんも、それくらいなら経験がおありではないでしょうか。)
「カーッペ」の音が分からない方は、Yo
utubeで「カーッペ」と検索してみてください。
リンクを載せていましたが、著作権がありそうなので、誘導に・・・(それもいいのかw)
練習方法ですが、例えば、
<fraaa>という単語はありませんが、これを
<fxaa>と言い換えたとします。
そうすると、フハーーーのような音になります。
もちろん、ドイツ語の[x]の発音をして下さい。
もう一度、今度は<fxaa>の音を、「カーッペ」をする時の気持ちで、
「フカーーーーッペ」のように言ってみます。
上あごの後ろの方の柔らかい部分が、
少し振動するような音が出ると良いです。
いわゆる「カ――ッペ」で、喉の柔らかい部分を振動できるようになったら、
fragen [fra:gn]
語尾の<e>は、ないつもりで発音して下さい。コチラで確認
)
braten [bra:tn]
語尾の<e>は、ないつもりで発音して下さい。コチラで確認
)
を練習します。
のどの柔らかい部分を振動が分かるようになったら、
prägen [pre:gn]
drogen [dro:gn]
drohen [dro:en]
Probe [pro:be]
などを練習します。
ドイツ語の[x]の音より、
喉の上の柔らかいところが擦られている音が少しでも感じられれば良いです。
この<Reibe-r>が外国人にとって一番習得しやすい音ですが、
やっぱりちょっと発音しにくいです。
ドイツ語[x]の音自体が日本語にはありませんから
でも、この音は強く発音する必要はなく、
ちょこっと上あご(喉ちんこ付近の柔らかい場所)で
空気がかすれた音を出せれば十分です。
ただ、語頭にドイツ語の[r]の音が来ると、
喉ちんこブルブル(Zäpfchen-r)が使われます。
特に、<Rock>や<Ratte>などは、
Reibe-rだと言いづらいです。
また、ドイツ人にも聞きとってもらえないことがあります。
喉ちんこブルブルの練習ですが、
やっぱりうがいが分かりやすいと思います。
上手くいくかは分かりませんが、こんなかんじでやってみてください。
水をほんの少しだけ口に含み、
上を向いてうがいをします。
ゆっくりと普通の位置に顔を戻し、
その状態のままうがいを続けます。
これをまず練習します。
次に、また水をほんの少し含み、上向きから横向きに戻します。
普通の顔の位置のままうがいをしながら、
ゆっくり、fragen [fra:gn]
と言います。
喉を揺らしながら言えると思います。
また、その時は
のど周辺の筋肉を全く使わずに
トライしてみると、
上手くいきやすいです。
頑張ってのどちんこを揺らそう、と力むと
逆に上手くいかない場合が多いです。
力を抜いて、リラックスです!
すぐにできなくても、
これが喉ちんこがブルブルしてるってことか、
くらいに思って下さい。
Youtubeでドイツ語の[r]の音を丁寧に説明している、
若者たちのビデオを発見しましたので載せておきます。
Youtube Zäpfchen-r&Reibe-r
最初に喉ちんこブルブルのZäpfchen-rの音を紹介しています。
このビデオに出てくる男性のようなZäpfchen-rが、管理人が発音できるやつです。
女性の方たちのZäpfchen-rはできません。なんとも力強くて、はっきりしていて、
こんな音がいつか出せたら・・・という思いです。
ビデオを見ていると、人によりドイツ語の[r]の音が違うということが良く分かります。
なので、Zäpfchen-rができずとも、Reibe-rだけでもマスターできるとかなりドイツ語の発音が上手くなると思います。
ドイツ語の[r]の音にはまだ隠れキャラがいます。
それは、Vokalisiertes R (母音化したR)です。
これは日本のドイツ語の授業ではかなり誤解されていると思っています。
ドイツ語の教科書に、
ich lerne (イッヒ レルネ)とか、
Gerne! (ゲルネ)とか、
実際とは違ったカタカナがふってあるからです。
もちろん、本当にこのカタカナのように発音しているドイツ人もいます。
ドイツ語のrは人それぞれですから。
ただ、一般的にはこのドイツ語の[r]は
ich lerne (イッヒ レアネ)
Gerne! (ゲアネ)
のように発音されます。
[r]の音が母音の[a]のような音になるので、
Vokalisiertes-Rと言われています。
日本のドイツ語の教科書、そろそろ改訂版とか出してほしいです。
Vokalisiertes-Rは、次のような場合に発音されます。
語頭が<er-, ver-, zer-, her->の時、
エア[ea]
フェア[fea]
ツェア[tsea]
ヘア[hea]のように発音されます。
ちなみにこれらの語頭にアクセントは来ません。
語尾が<-er>の時、
aber [a:ba] (アーバ)
Bauer [baua] (バウアー)
dieser [di;sa] (ディーザー)
<r>が母音と1個から2個の子音に挟まれている時、
Lerche [leache] (レァヒェ)
dürfen [düafn](デュァフェン)
gern [gean](ゲァン)
長母音の後に[r]が来る時も、
Saar [sa:] (ザー)
Tür [tü:a](テューア)
Meer [me:a](メーア)
mehr [me:a](メーア)
のように発音されます。
で、上で紹介した若者たちが、
Vokalisiertes-rについてもビデオを作ってくれていたので、
ここに紹介しておきます
Youtube Vokalisiertes-r
やっぱり、ドイツ語の[r]は人それぞれ
発音の仕方が違うことが分かるかと思います。
皆さん、頑張りましょうよ!