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見よ、巨大な… -夏休み接待旅行IN神戸⑦ 完結編

2009-11-19 11:29:01 テーマ:旅日記・野宿行

 ということで、復帰第一弾は接待旅行の〆のお話を一つ…。


丁稚飲酒帳-大地をふみしめて  うずまきのぼるは竜巻か♪…昔はよく歌ったものだニャ。

 さて、三ノ宮から一路JRで目指したのは新長田。震災の被災地として記憶に残っている方も多いだろう。丁稚などには、そばめしの発祥地としても有名だ。

その長田の町を元気にしようという新たなプロジェクトが進んでいる。まあ、気づいたのは出発の2日前だったわけだが。


 新長田の駅を海側に降りて、正面の大丸の角を曲がる。

 すると目に飛び込んでくる巨大な建造物。あたかも工事中のビルのような紗幕が掛けられているが、建物ではない。なぜなら、そこには大地をふみしめる巨大な足があるからだ。ゆうに大人の一抱え以上はあるであろう、太くたくましい左足。鈍いメタリックブルーの色と相まって、量感を感じさせる。



丁稚飲酒帳-空を裂く
 さらに正面に回れば、天を裂かんとかするかのような巨大な右手が空にそびえている。惜しむらくは、今日が曇天であったことだ。これが晴れていれば、さぞや空に映えたであろうに。

 この左足と右手の造形で、諸兄諸姉にはお気づきであろう、そのプロジェクトを。

 そう、KOBE鉄人PROJECT(神戸鉄人計画)である。もともと原作者である横山光輝氏の出身地が神戸であったことから、氏の功績を讃え、その作品の素晴らしさを永続的にアピールしていこうというのが、計画の趣旨である。その一環として、神戸を長田を元気にするためにつくられた、実寸大の鉄人モニュメント、それがこの建造物の正体である。



丁稚飲酒帳-鉄の人
 この圧倒的な量感を見てほしいニャ。

 今年はお台場のガンダムも話題になったが、スマートに過ぎる、あの造形よりもこの寸胴型で手足の太い独特の横山デザインの方が好みだニャ。

 「それは先生、お年だから…あたしらガンダム世代にはねぇ…」

 ブニャー!!…シャァッ!

 「ぎゃー、先生爪を立てないでほしいでゲス~」

 

 おまえ、ガンダム、オンタイムで見とらんかったろう。見たのは大人になってからだと言うとっただろうニャ。うそはいかんニャア。

 「ひぃ、先生爪を出したり引っこめたりするのは、やめてほしいでゲス~」。


 しかし、ビルの町にガオーとは、デュークエイセスもよく歌ったものだ。まさに、周辺の高いビルヂングに挑みかからんとするかのような巨大さ。鉄の人という形容が、なんともふさわしいデザインだニャ。

丁稚飲酒帳-その大きさたるや  写真からではなかなか量感が伝わってこないだろうが、前を歩いている人と比べてみてほしい。全高18メートルは伊達ではないのニャ。


 惜しむらくは、曇天とこの紗幕だニャ。実はこの日の2日後、10月1日が除幕式だったのニャが、大阪のアヒルちゃんが昨日までだったこともあり、この機に二基の巨大モニュメントを目の当たりにすることは叶わなかった。きっと今頃は多くの人の目を楽しませ、また長田っ子に力を与えていることだろう。


 今度は晴れた日に、青空にそびえる鉄人と記念撮影がしたいものニャ。

 わかったニャ、丁稚?

 「先生、鈍行で良ければ、あと二カ月待っていただければ、いつでもご案内するでゲスよ~」。

 そうだニャ、今回の旅は丁稚にしてはお贅沢だったからニャ。鈍行でゆったりの旅路も悪くなかろう。


 「ちなみに先生、いま思い出したでゲスが、冒頭の歌は大鉄人17でゲスよ、鉄人違いでゲス~」。


 それを知ってる時点で、おまえガンダム世代じゃニャいだろ…。




















あの空の向こうに

2009-11-18 23:32:49 テーマ:徒然

丁稚飲酒帳-あの空の向こうに  ご無沙汰しております。

 しばしのサボタージュをしておりました。

 え、三週間くらいの音沙汰なしは、いつものことですって?

 確かにそのとおりなんですが。


 先月の終わり、お酒の仲間が亡くなりました。

 僕が酒場の世界に踏み込んだその日にお会いした時には、一見怖くて、上目遣いの大きな眼が印象的で。気難しい方かしら…と思ったら、馬があったのでしょうか、20も年上なのに気安く接してくれて、今も通っている酒場の多くをご案内いただきました。

 また、いろいろな方とも親しくなれたり、あるいは某酒場で常連さんと仲違いした時には、間に入ってくれたり、煮え切らない僕を叱ってくれたり…ミルクワンタンが大好きで、山手線散歩飲みからの徳多和ライブ、横浜方面の重鎮と親しくなれた諸星からバー巡り、愛・地球博の会場前まで行って帰ってきた、なんてこともありましたね。…僕も叔父貴と慕った方でした。 


 どうしても筆を取る気になれず、ブログの更新画面も開けないままに、時が過ぎて行きました。

 先日、仲間と飲んだ時にそんな話になりまして、更新しなきゃいかんでしょうと発破をかけられまして。確かに、そろそろ「おぬし、俺をサボりの理由に使うなよ」と言われそうな気もしますし…。


 夏の暑い盛りのヤマニ会、何故だか叔父貴とこのブログの話になりまして「珍念ちゃん、おぬしのブログは、ときどき花のことなど書いてあっていいね」と、まさか叔父貴があたしのブログを見てるなんてという驚きとともに、思いもしなかったお褒めの言葉にドギマギしてしまいました。嬉しかったなぁ。

 告別式の日、見上げた空は抜けるように青くて…きっと、あの空の向こう、どこかでまた散歩してるんだろうなぁ。なんて思ったら、雲がぼやけてきました。

 そうですね、サボるのも大概にして、ぼちぼちまた、感じたことを感じたまま、伝えていきましょう。

 また、どこかで見ててくれるのでしょうし。どうぞ、散歩しながらいいお店をみつけてください。また紹介していただけるその日まで。またお会いしましょうね、腹黒屋さん。


 

プラパックに救われて -森のなかまたち(三ノ宮)

2009-10-27 16:42:26 テーマ:味探し

 北野坂を下り、目指すお店は三ノ宮さんプラザの地下にある。前夜偶然、地下に降りるエレベーターのすぐ隣にあるのを発見していたので、今日はすいすいだニャ。店前にたどりつくと、おねえさんが二人、準備をしているようだ。少し待とうかと思うと振り返って「どうぞ、いらっしゃいませ」と声をかけてくれる。なんともいいタイミングだ。
丁稚飲酒帳-森のなかまたち  お店の名前は森のなかまたち、山小屋風のつくりの店内は間口から思ったよりも広く、センターに一枚板の大テーブル。右手にソファー席、左手にテーブル席というつくり、合計で30席近くはあるだろうか。丁稚たちは左手側のテーブルに席をとる。


 それにしても豊富なメニューだ。とりあえず気になったのは日替わりランチの、本日のおかずというものだ。

 尋ねてみると、メインのプレートに四種程度のおかずがついて、700円から千円程度とのこと。大変お得だが、ボリューム満点にすぎる感があるので、今日はご遠慮しよう。のちほど、ほかのお客さんが頼んでいたのを見たが、出てきた瞬間に目を丸くしていたな。


 こちらに来た目的は、初体験となるカツめしをいただくためである。

 カツめしとは、加古川名物のいわば洋風カツ丼。丼というのは正確ではない。一般に盛り付けは皿で、ごはんの上に牛かつがしかれ、ドミソースがかけられたものである。加古川ではご当地キャラクターがつくられ、そのモニュメントが商店街につくられるなど、静かなムーブメントが起こっている。この記事を読んで以来、一度は訪ねたいと思いつつ、果たせずにいたが今回の神戸行に際し、ミーツリージョナルを乱読していると、なんと三ノ宮にかつめしが食べられるお店があるというではないか。そこがこの森のなかまたちなのである。


 私はぞうさんのかつめしを、m蔵さんはビーフシチューをお願いした。

 私たちのあとにはご婦人方の二人連れ、ビジネスマンの方など、12時を前に店内は徐々に混みあい始めた。厨房ではご主人と奥様が忙しく動く様子が垣間見える。まず最初に届いたのは、ぞうさんのカツめしである。
丁稚飲酒帳-ぞうさんのかつめし  来てみてびっくり仰天…なんじゃこりゃあ。40cmはあるのではないかというプレートに、丘陵のような茶色の山、山頂付近に彩り程度のキャベツが添えられている。牛かつ三枚が乗ったかつめしである。こちらのかつめしはかつが一枚から三枚まで選ぶことができるが、特に女性には枚数を指定するのははばかられるというご主人の配慮から、一枚をりすさん、二枚をくまさん、そして三枚をぞうさんと名付けたのである。

 それにしてもある程度の覚悟はしていたものの、予想をはるかに上回るボリューム感に早くも顔面蒼白。席をはずしていたm蔵さんも、戻ってきた瞬間吹き出していたな。



丁稚飲酒帳-三枚の重み  ごはん自体は薄く盛り付けられており、炭水化物量としては少なめの部類になるが、なにせカツがものすごい量である。びふカツの肉自体は薄く、逆に薄いのがかつめしのカツの特徴とのこと…曰く、のり弁ののりがカツに置き換わったものという表現も見受けられた…だが、薄く柔らかく広げられた肉の大きさは一つが手のひらを広げたくらい。当然肉の上下には衣の層があるわけで、この衣がサクサクの口当たりで、スナック菓子を食べているようだ。デミソースは野菜の旨味が出た、やさしいタイプ。香ばしいカツの衣をおかずに、ごはんが進む。


 最初のうちは快調に食べ進めていたのだが、やはり炭水化物党に揚げものだくは強敵である。ごはんの量が減るにつれて、衣の油が徐々に胃にたまってくる。箸の進みがにぶるとともに、なぜ暑くもないのに汗が噴き出してくるのだろう。ついにごはんが切れた…ここからが大変である。残念ながらかつ二枚をいただいたところで、限界を感じおねえさんに持ち帰り用のパックをお願いした。持ち帰り用のパックがあることは、誌上で確認していたとはいえ、予想以上のボリュームに打ちひしがれた。こちらのお店は持ち帰りを想定したパックの用意があったので助かったが、そのような準備のないところで無茶はすべきではないと反省した次第である。



丁稚飲酒帳-ビーフシチュー  なお、二口ほどいただいたが、m蔵さんのビーフシチューは、ソースのデミとは違い、まったり濃厚タイプ。このソースだけでごはんが行けちゃいますという、私の好みにどストライクの味わいだった。

 ちなみに炭水化物不足気味のランチとなったことから、持ち帰らせていただいたびふカツは夜食として、美味しくいただいた。

 次回はビーフシチューか、かつ一枚にごはん大盛りのかつめしか、それともおかずをお願いするのもいいな。去り際、忙しい厨房からぺこりと頭を下げてくれたご夫妻の笑顔に、残してしまった自分を恥ずかしく思いながら、帰りのエレベーターに乗り込んだ。

 また近くに参りました節は、お邪魔します。なんとも温かみのある洋食屋さんであった。


丁稚飲酒帳-満腹に足がつる  ちなみに帰り際、なんとかおなかを空かせようと駅前の銅像を真似して足をあげてみたが、おなかがつかえて足が上がらなかったという事実(笑)。さて、神戸最終目的地に移動しましょう。


森のなかまたち 11:00~20:30(ランチ16:00まで) 木曜定休





 

銅像の町、神戸 -夏休み接待旅行IN神戸⑥

2009-10-24 05:23:53 テーマ:旅日記・野宿行

 イクラ丼もいただいたところで、接待に戻るか、丁稚。  

 「いつもながら丁稚づかいが荒いでゲスよ、先生~」

 ほほう、では今日は今回のメイン観光スポットの一つである、風見鶏の館に足を踏み入れることが叶わなかった理由。 それを少し述べてみようかニャ。

 「せ、先生、いいじゃないでゲスか、そんなこと~」。

 誰のせいだと思ってるニャ…すべては写真が物語っているニャ。


丁稚飲酒帳-洋館とトランペット吹き  風見鶏の館と萌黄の館は、阪急三宮駅から続く北野坂の終点に位置している。この坂の到達点は北野町広場と言い、公園として整備されている。この広場は異人館観光の拠点として、疲れた足を休めるベンチなどとともに、いくつもの銅像が置かれている。このかっぷくのいいおじさんを見てほしい。「ああ、懐かしいでゲス、このおなかのはり具合、昔一人旅でお邪魔した時と変わらないでゲス。お元気そうでよかったでゲス~」。丁稚、銅像の皆さんは、あまり年をとらんと思うが…いや、そうじゃニャくて。

 

 この光景を見て、そもそも銅像好きの丁稚とm蔵の血が騒がないはずがない。あちこちで銅像さんと記念撮影が始まることとなる。

 若干冷静さの残っていたm蔵は、「観光に来たんじゃなくて、写真撮りに来たみたいだ」と気付いてしまったようだが、銅像熱に浮かされた丁稚は、周りの観光客の視線にもくじけることなく、銅像にじゃれついている。

丁稚飲酒帳-ニャンコ~ 丁稚飲酒帳-クラリネットのおぢさんと 丁稚飲酒帳-おぢさんと腕組んで

 「ニャンコさんごろごろ~、おぢさんのおなかサワサワ~」

 本当に夢中だニャ、何しに異人館街に来たかわかってるのかニャ、こいつは。


 いい加減遊び倒した頃ググゥ…と腹が鳴る、先ほどのパンももう消化したようだな。

 「おなかが減ってきたでゲスね……ハッ、ところで先生いま何時でゲス?」

 空腹でやっと正気にもどったか。猫に時間を聞くな、何時だm蔵?…11時過ぎだそうだぞ。

 「もう、ランチのお店が開く時間でゲスよぅ、おなかが空くわけでゲスね。風見鶏も萌黄も行けなくなっちゃった…テヘ」

 テヘじゃなかろう、脇で,m蔵の拳がプルプルしてるのは見ないふりしておくとしよう。

 「名残惜しいけど、次来る時までどうぞう元気でいてほしいゲス~」。

 銅像だけにと洒落たつもりだろうが、オチてないぞ。さて、北野坂をくだってランチと洒落込むニャ。


 北野町広場 見学自由

 

 

 


 





秋の紅玉 -丸好酒場(八広)

2009-10-18 17:09:57 テーマ:酒場巡礼~葛飾・墨田

 接待疲れから、ちょっと閑話休題第二弾でございます。


                                         9月19日(土)

 シルバーウィーク初日のこの日、昼から都下飲み歩きでございます。

 ふらりふらりと町場を歩きながら、ところどころの名物店で給水をする。なんとも贅沢な一日ですね。

 で、蒲田あたりで一杯やっておりますと、メールが一通。この日から実家に帰られるご近所u先生が、家族晩酌のつまみを仕入れに丸好に出かけたところ、なんと一日限定でイクラ丼があるとのお達しでした。持つべきものは呑み助のトモダチじゃのう。先生は晩酌があるので、自分では食べられないと嘆いておられましたが、それはあたしに骨を拾ってくれということですな…ならば、その想いを受け止めねばなりません。飲み歩きを早々に切り上げて駆けつけねばいかんでしょう~。


丁稚飲酒帳-丸ボール  ということで、もう一軒は軽く流して(笑)、七時過ぎに丸好の暖簾をくぐります。

 店内を見まわすと、八分の入り。鏡下に、伊勢元酒場で顔なじみのSさんの工場のグループがみなさんお揃いで、楽しくワイワイやっています。軽く会釈してお席に着くと、自然に出てくるハイボール。これがやっぱり原点なんですよね。

 お目当てのいくら丼は…と、お、まだある、まだある。その視線を追ってくれたのか、娘さんが「今日昼間食べられなくて帰っていったよ」と、ご近所の話題をふってくれます。「ええ、それを聞いてかけつけました、あとでお願いします」とキープを宣言。これで安心して、飲みに取り組めるってもんですよ。



丁稚飲酒帳-茶色い餡の憎いヤツ  ボールをいただきながら、さてイクラ丼までの前菜はと考えます。各店軽く、また昼間から時間をかけてということで、それほどおなかにも酔いも蓄積はされていませんが、一番のメインを美味しくいただくには、軽く二品くらいというところですかね。いつもの日替わり野菜系から、なすときのこのの煮つけと、山形ミョウガをいただきましょう。

 さっそく出てきたとろりとした餡がたっぷりのナスの煮つけ。きのこも大きいですよ。この甘塩っぱい味わいが、さっぱりしたボールに絶妙に合うんだなぁ。丸好のあんかけ系は、お気に入りの一品でございます。


丁稚飲酒帳-山形ミョウガ  さらに続けておかみさんが包丁で、切り出し始めたミョウガの量がすごい。六、七個はありますかね、これを包丁で千切りにして丼一杯にどん、鰹節を散らしたのに味の素をパラパラ。これに醤油をかけまわすてぇと、鼻を通り抜ける香りのなんとも爽やかなこと。餡のこってり感にも、ミョウガのさっぱり感にも、どちらにも対応できるボールの懐深さですね。それにしてもいい香り…夏前の時期にうかがうと、「今の時期のミョウガは香りが立ってないから駄目よ」と、おかみさん曰く形はミョウガでも、ミョウガではないそうです。その言葉も時期のミョウガを食べると納得ですね。


 さてさて、お話を聞いているとどうもお隣の皆さんのお一人が、明日倅さんの結婚式を控えておいでだそうで、四人そろって結婚式に行かれるそうです。しかも、その後はやっぱり揃ってお通夜だそうで。なんだか、そんな映画がちょっと前にありましたね。すると話に乗ってきたおかみさん、「あたしの時はたっぷり包んでね」…なんて、みんなからまだまだでしょうの声に、「生前葬でやるから、当り前じゃないの、亡くなってからいただいたって嬉しくもないからね」と切り返し。これには万座がドッと沸きました。そりゃそうですわ、あたしもたくさん包ませていただくとしましょうね。


丁稚飲酒帳-縁までぎっしり紅い粒  では、いよいよメインをおねがいしましょうか。「イクラ丼を、大盛りでお願いします」「はいよー」とおかみさん。

 大盛りねと、なんと丼のすりきり一杯までごはんを入れてくれます。これを見ていた、お隣のみなさんから、おおっとどよめきがおこります。娘さんも苦笑気味に、「程度ってもんがあるでしょうが」。いやいや、ご飯党員には嬉しいかぎりですよ。海苔をパラリと散らして、そして醤油に漬け込んだいくらをお玉で一杯、二杯…なんとも豪勢ですねぇ。醤油を吸いこんで、深みを増した紅色が、純白のごはんに映えてなんとも美しい。これは食べる芸術品や~!このボリューム感見てくださいよ、まさに零れ落ちんばかり。


 現に食べても芸術品、丼を口に付けてかき込むと、それだけで爆ぜるイクラのやわらかさ。イクラの塩気と甘味がちょうどよく、ごはんが止まりません~。おかみさんが言うには、「九月までが皮が柔らかいから、うちで出すのは九月までだね」だそうです。イクラというとこれからが本番かと思ったら、やっぱり早いものの方がいいんですね。実際に味わってみて納得、勉強になりました。



丁稚飲酒帳-秋を感じて満面の  秋のほんのひと時しか味わえない風物を味わえた一夜。日本の四季を味わえる幸せ…つくってくれたお店と、教えてくれたご近所に大感謝です。

 ごちそうさまでした。


丸好酒場 16:00~22:00(日曜20;00) 月・火・金定休



異人館にはカレーパンがよく似合う -夏休み接待旅行IN神戸⑤

2009-10-17 10:55:44 テーマ:旅日記・野宿行

 港の朝は早い…煙る朝もやの向こうに六甲の町並みが見える。

 ブニャー、いつも通り六時半に起きてしまったニャー。しかし丁稚どもは、まだ寝息を立てよってからに、「ムニャ…先生、年だからでゲスよ」…いつか殺ヌ、もう知らん。


………


 「ぶぎゃー、もう八時でゲス、先生なんで起こしてくれなかったでゲスよ~(T-T)」おまえはのび太か。 

 早いとこ支度してバスに乗り込むニャ。ところが九時過ぎのバスは通勤時間帯にガチンコ(旅行2日目は月曜日である)で、道が混む混む。交差点では左折者が無理栗バスの前にねじこんでくる様を目の当たりにして、「神戸っ子は怖いのう、あわあわガチガチ」と二人して歯の根も合わぬ様子だニャ。それでも20分後には三ノ宮の駅前だ。さて、神戸の代名詞、北野異人館街散策に出かけるとしようか。


丁稚飲酒帳-もうがまんできな~ぃ  そのまえにまずは腹ごしらえ、布引のいすゞベーカリー本店にお邪魔だ。北野、元町にも支店のある有名なパン屋だが、店の前に来るとふわ~と甘いバターの香りが嗅覚と食欲を刺激してくれる。食パンが有名なこの店だが、m蔵はフランスパンに興味津津の様子だニャ。まだ開店間もないこともあり、それほど品は揃っていなかったが、見習いの兄さんにどんなパンかいろいろ教えてもらいながら、カレーパンとクリームデニッシュを購入してレッっゴーニャ…これ、早速かじるな。

 「だって朝ごはんの時間はとっくに過ぎてるでゲスよ、カスタードが淡い感じでくどくなくて、美味しいでゲス」

 まあ、この香りにあてられても無理はないが…布引から北野までは徒歩10分とかからない。しかし、坂が急なこの街は、いかにもご高齢の方が暮らすには不向きな急斜度だ。ヒーハー言いながら、坂を登るとそこには石畳に連なる洋館の列、いよいよ異人館街にご到着だ。


丁稚飲酒帳-異人館にはカレーパンがよく似合う  ここで二つ目のビーフカレーパンをいただこう。
 これがまたなんともうまい。ラードでしっかり揚げられたであろうパン生地はサクサクで、油の旨味が口の中にふわ~と広がる。カレーパンの真骨頂はやはりこの油の旨味にあると思うニャ。実は前日グランスタで、焼きカレーパンなるものをいただいたのだが、生地がスカスカであまりいただけなかった。やはりカレーパンはサクサクジュワーが嬉しいニャ。

 さらに、中のカレーがまた素晴らしい。野菜のこくのつまった甘めのカレーに、肉の旨味も十二分。さすが、ビーフカレーパンを謳うだけの味わい、充実の175円だニャ。おまけに、このロケーションが素敵だニャ。細い路地の急坂も、カレーパンがあれば幸せニャん。


 さて、北野大通りのすぐ上、ラインの館から見学開始だニャ。

 洋館というと豪壮華麗なものを想像してしまうが、このラインの館はこじんまりとまとまっている。昔は異人さんが実際に暮らした家なのだから、生活感が感じられるのは当たり前の話だが。「先生、うちより部屋が四つも多いでゲス~」。お前の2kの部屋と一緒にするな、そもそも二階がないだろニャ。まあ生活感の感じ方も、人それそれといったところか。
丁稚飲酒帳-ラインの館 丁稚飲酒帳-うろこの館 丁稚飲酒帳-萌え~ 続いて、うろこの館はまさに竜鱗のような銅板なのか金属板で装飾された建物。芸術的なお見向きはあるが、ここに住まおうというのは、なんともニャンコには理解しがたい美的感覚だニャ。それよりも最後にうかがった萌黄の館の方が、趣味にあってるニャ。当初は少し目が痛かったのかもしれないが、年数を重ねることで落ち着いた淡いエメラルドグリーンの塗装は、目に優しい。m蔵と丁稚はふたりで「萌え~、萌え~」と叫んでいるが、そういうのは秋葉原あたりでやりなさい。


丁稚飲酒帳-風見鶏ニャンコ  ちなみに異人館街の代名詞とも言うべき、風見鶏の館については、諸般の事情から表を観覧するだけで終わってしまったニャ。理由は後で述べるとしよう。

 赤銅色のレンガで造られたこの建物、聞いて驚いたが異人館街では唯一の煉瓦建築だそうニャ。

 風見鶏の立つ尖塔は、随所で紹介されているが、間近に望むと垂直性の高い建築の見事さに圧倒される。重要文化財に指定されているのもうなづけるニャ。

 重ね重ねも、中を覗いてみたかったニャあ、丁稚。「え、ギクッ…いや、先生そのご接待で、m蔵さんに差し上げたソフトクリームいかがでゲスか?」


丁稚飲酒帳-淡麗ソフト  六甲山ソフトクリームか、昨日元町でも見かけたが、手広く展開しているようだニャ…お、美味いじゃニャいか。乳脂肪分のコクは十分だが、それがなんとも淡雪のようにさーっと消えていくから、重くない。これなら丁稚など、いくらでも食べてしまうのではないか?

 「大丈夫でゲスよ、おこづかいには限りがあるでゲス」。食べたいってことは否定しニャいんだニャ。どうでもいいが、カレーパン食べて、ソフトクリーム食べてと、食べ通しだニャ。

 「先生、お散歩に買い食いはつきものでゲス、その土地にお金を落とすのも観光客の義務でゲスから。だから…」。

 だから、土地土地の大衆酒場を覗いてしまうと、そういう自己正当化だニャ。「ギクリ、先生もお猫が悪い」。

: 

いすずベーカリー 布引本店 9:00~22:00













 

 

きらめきのまち -夏休み接待旅行IN神戸④

2009-10-15 11:47:06 テーマ:旅日記・野宿行


丁稚飲酒帳-塔っ! 夕飯をすませると、まちはすっかり夕暮れ時。紫の空が美しいニャ。

 どれ、腹くちくなったところで、腹ごなしに散歩がてら海の方に行ってみようかニャ。

 元町から神戸港までは、徒歩10分ほど。南京町の雑踏を抜けて、海岸通りに出ると早速目に飛び込んでくる赤い鼓。丁稚あれは、なんだニャ。「先生、あれがかの有名なマリンタワーでゲスよ」。おまえ、それは横浜だ、こっちはポートタワーだろうが。「先生、知ってて聞いたでゲスね、お猫が悪い…悪ネコだニャ」。誰が悪ネコだ、接待なんだからよく調べとけ。


 「いやあ、海面にうつりこむ灯りがきれいでゲスね、m蔵さん、あっちがモザイクでゲスよ」…ごまかしおったニャ。ちょうど桟橋から遊覧船が出ていくところだったが、確かにきらめく灯りが水面に映える様は美しい。

 振り返れば海洋博物館の波型の建物も、きれいにライトアップされているニャ。波止場には、まるで京都の鴨川のように、等間隔にアベックが並んで腰かけているが、ここはそういうスポットだったかニャ?



丁稚飲酒帳-見えない海の男  「先生、港に来たらやっぱりこれでゲスよ~」。ボラード(船用の係留具)に足をかけて、裕次郎をきどるのはいいが、残念ながらTシャツもズボンも真っ黒で、なにがなんだかわからんニャあ。向こうの観覧車は綺麗に映っているがニャ。「ぐっすん(T-T)」


 さて、神戸港からメリケンパークを散策したところで、次は山手に向かうのかニャ?バスの時間まで、どのくらいかニャ。「先生、m蔵さん、ちょっと待っててほしいでゲス」。

 あ、なにを走っていっとるんだあいつは。帰ってくるまで10分もかかったがどこまで行ってきたんニャ?「先生、もうバスが来るでゲスよ~」。

ふむ、まあよかろう。元町駅前から乗り込んだバスは一路、山手側に登っていくが、しかし神戸というのは坂の町というのをバスに乗っていても、よく感じられるニャ。立っていると体が傾くほどの斜度に加えて、加速減速が著しく、さながら市バスはジェットコースターの様相だ。

 さて、四つ目の停留所諏訪山公園下で下車して、どこを目指すのかニャ。「先生、さっきは下から灯りを見たでげしょ。今度は上から神戸の夜景を見るでゲス」。ほう、随分と洒落たことを思いついたのはいいが、この坂を登るのか?公園入り口のこの斜度は直滑降ができるくらいあるぞ。そこを頑張ってこその夜景でゲス~。


…15分後…


丁稚飲酒帳-ヴィーナスブリッジ 「先生、そろそろやめて引き返さないでゲスか~」。お前が弱音を吐くな。「だって、雨も落ちてきたでゲスよ~」。久々に雨男パワーを発揮しとるニャ。

 ほれ、どうやら公園を抜けて、緑色の橋脚が見えてきたぞ。これが神戸の夜景の名所と名高いヴィーナスブリッジだろう。

 ほれ、振り返ってみろ丁稚。

 「ほぇ~、これは綺麗でゲスね~」。


 遠くはるかに望めるのは、さっきの鼓タワーか。確かに光の帯が彼方まで埋め尽くす姿と、漆黒の海との対比は素晴らしいニャ。

 もう少し途中の灯りが明るいとのぼりやすいんニャけどな。懐中電灯を持ってくることを推奨しよう。


 この光景には言葉はいらんだろうニャ。しばし1000万ドルの夜景を堪能いただこう。


丁稚飲酒帳-夜景・長田方面をのぞむ
丁稚飲酒帳-夜景・大阪方面をのぞむ

 しばしの幻想を楽しんだ後は、また現実の下山だニャ。正直、のぼりより下りの方が懐中電灯が必須だニャ。丁稚も手に汗にぎって下っていたニャ。


丁稚飲酒帳-四興楼  さて、今日も一日よく遊んだことだし、ぼちぼちホテルに向かおうとするかニャ。ここでもハプニング、予定していた送迎バスのバス停がみつからず、ホテルに電話をかけたのだが、それが発車の一分前。幸い間に合ったからよかったようなものの…。チェックインを済ませて、ホテルの部屋へ…ふぅ、やっと一息つけたニャあ。

 「先生、これ見てほしいでゲス」…ん?

 「走ったら、おなかが空いたでゲスよ」…って、まだ食べるんかい。あ、さっき元町の駅前で駆けてったのはこれかニャ。

 「そうでゲス、元町駅前の四興楼さんの豚まんでゲスよ。駅前っていうから、もっと近いかと思ったら、反対側の出口だったんで結構走ったでゲス」。

 ほう、それにしても大きいな。15cmくらいはあるんじゃなかろうか。ふわふわした生地は先ほどの老祥記の対極だな。「それに生地に甘味があるでゲス。加えて餡の玉ねぎが聞いてて、かなり優しい味付けであたし好みでゲスよ~」。



丁稚飲酒帳-あんぐり夜食  ふむ、バクバク食べてる姿は幸せそうだニャ~。

 まあ、その一口が明日には豚さんを拡大再生産するんだがニャ。ニャリ。

 「ぜんぜ~」

 ほれ、明日も早いんだろう、おやすみニャ。





840円の誇り -サンセール(神戸元町)

2009-10-13 13:23:55 テーマ:味探し

 さてさて、皆様いかがな三連休をお過ごしでしたでしょうか。
丁稚飲酒帳-おっちゃんとネコ   南京町広場で豚饅頭を堪能したあとは、いよいよ接待ディナーのお時間ざんすよ。気合い入れて行かねば、フガー

 目指すお店は南京町広場のすぐ上にあります。長安門から入ってきた場合は、メインストリートに立つ、お隣の店のはにかんだおじさん像が目印(あくまでもお隣のお店のディスプレイです)。


 

  


丁稚飲酒帳-定食840円  広場側からは、このメニューが目印、どちらからでも二階に上がれます。

 それにしても、いかがですかビーフステーキから海鮮鉄板焼き、さらにはビーフシチューまで、これだけの種類の定食が全品840円、しかも11時から20時まで通し営業の間、いつでもオーダーできるってんですから、ありがたいことです。メニューを見ているだけで、期待が高まってきます。


 さて、いきますか…今日はおぢさん側の階段をトントントンと登って、二階のすぐ左手にありました、めざすお店のサンセール。

 重い扉をカランと開けると、夕方の店内には先客はなし、初老のコックスーツのご主人が「どちらでもお好きなところへおかけください」と迎えてくれます。


 店内は扉の正面右手側がステーキカウンター、左手(大通り)側が四人掛けのテーブル席になっています。収容人数は全部で20人ちょっとというところでしょうか、やや薄暗めの証明がムードたっぷりです。

 テーブル席に腰かけて、さてなにをオーダーしようかしらん。ちなみに接待先のm蔵様は、「神戸牛が食べたいぞよ」とのことでしたので、2800円の神戸牛フィレステーキで決まりでございます。あたくしは、折角ですから定食から一品試してみましょうかね…まあ、お財布の事情もあるんですが(^^;

 ビーフシチューも食べたいが、珍しいところで牛すじ肉カツレツをお願いします。


丁稚飲酒帳-サラダにスープ  オーダーが通ると、ほどなくしてまずは定食のサラダとスープが運ばれてきます。

 お給仕をしてくれた奥様曰く、先週のシルバーウィークから昨日まで大混雑で、お店に入りきらないような状況だったそうです。それが日曜日のしかもまだ夕飯には少し早いこの時間ですからね、ゆったりとお食事ができます。

 青いカップに入ったスープは、牛コンソメのオニオンスープでしょうか、塩気がやや強いながら、その出汁の美味しさががつんと食欲を挑発してくれます。サラダも酸味の効いたドレッシングが、これまた食欲を刺激、夕暮れ時、いやが応でも食べモードにスィッチが入りますよ~。



丁稚飲酒帳-接待ステーキ  と後ろで火柱が、どうやら先にm蔵さんのフィレステーキが焼きあがったようです。こちらはご主人にお持ちいただけます。100gということでもっと小さい切り身かと思っていたら、結構あるんですね。


 玉ねぎやキャベツなどの野菜炒めを敷き詰めた上に鎮座ましますは、天下の神戸牛様。日頃、酒場で一人だと千ベロ、二人でも三千円…なんて生活をしていますと、この三千円のステーキなんてものに縁がないもので、思わず拝んでしまいたくなります。

 鉄板が熱く焼けていますので、添えられたしょうゆベースのソースに、お肉をちょっと付けていただいちゃってよ、m蔵さん。



丁稚飲酒帳-断面は弩レア  「うまか~!」とはm蔵さんのお声。曰くふわふわで柔らかいとのことですぞ。それはこの断面を見てもわかりますわ、なんとも弩級のレアですもんね。ちなみにm蔵さんは、さらに鉄板で焼きつけて、ミディアムの味わいも味わってらっしゃいましたが。

 一切れご相伴にあずかりますと言うと、これが叫ぶのもわかるわってな、美味しさ。フワッとした食感に、噛みしめるほどにお肉の旨味があふれてくる感じ。いわゆるはずれた時の、スッカスカなお肉とは対極を為す、いつまでも噛んでいたいと思わせる味わいでした。

 これが神戸牛というものか…昔大学生の時、鳥取砂丘~桂川の畔にかけて野宿旅行をした時に、神戸に立ち寄ったのがもう15年も前。あの時、確か神戸牛を食べようという話をしたような…、でも記憶に残っていないってことは、きっと断念したんだろうなぁ。つまり記憶の範囲では初神戸牛でゴワスよ、ああありがたやありがたや。お店に感謝、牛さんに感謝です。



丁稚飲酒帳-定食セット
 さてさて、あたくしの定食もできあがったようですよ。

 運ばれてきたのを見て、まず「太ッ!」という驚きが目を楽しませてくれます。三本のすじカツ、奥に横たわっているおナスと比べていただければわかるかと思いますが、結構大きいで~。

 さらには洋食の永遠のトモダチ、スパゲチィが添えられたすじカツのお定食、さていただいてみますかね。



丁稚飲酒帳-立派なアキレス様
 すじにナイフを当ててみると、サクッとパン粉を断つ心地よい音が。どうれ一口と、お口に持っていきますてぇと、衣のサクサク感のあとに、すじ肉のトロリとした旨味が口の中に広がっていきます。

 これまたなんともうまか~、というかあたし的にはフィレより、こちらの方が好みですわ~。


 さらには上にかかったドミグラスの味わいがまたよろしい。これはご飯がススムくんだす~。

 肝心のごはんが少し水分量の多い、うちの実家タイプのごはんだったのが残念でしたが、これはそれぞれの水の量がありますからやむなしとして、ともかくもこれは文句なく旨い。

丁稚飲酒帳-サックサクのトッロトロ
 付け合わせのおナスの揚がり具合もよろしく、かつガーリックの効いたスパがまた美味しい。このクオリティで840円は、信じられない価格でありんすよ。

 そもそも神戸牛2800円というのも相当にお安い価格設定ですからね。ご夫妻に頭が下がる思いで、しかし箸は止まらず…そう、もうひとつのお勧めポイントが、こちらすじカツは切るのにナイフとフォークを出してくれましたが、基本的にお箸で食べられる洋食屋さんなんです。テーブルマナーを知らない丁稚には、こういうご配慮が嬉しいです~。


 それにしてもとまらんわ。美味しい美味しいで、一気に完食してしまいましたとさ。

 帰りしな、お会計の際にご主人からお話しされて、ちょっとびっくり…寡黙な方かと思ったら、案外話し好き(^^

 すじカツのすじもなんと神戸牛だそうで。m蔵さんへの接待のつもりが、期せずしてあたしも神戸牛の恩恵にあずかれていたのですね。

 840円という価格、ご夫婦お二人で切り盛りされているからできるとのことですが、このご時世、相当のご努力をされていると思います。でも、あくまでも明るく、お客さんに美味しいものを提供したいという思いが短いお話からも伝わってきました。なんとも誇り高い価格設定の定食、ご夫婦の人柄がしみ込んだ、清々しくも温かいお店でした。ごちそうさま、今度はどの定食をいただこうかしらん♪


 サンセール 11:30~20:30 水曜定休

片田舎、燃ゆ -佐倉の秋祭り

2009-10-10 10:25:36 テーマ:旅日記・野宿行

                                      10月9日(金) 

 先生と行く接待ツアーも、ちょいと閑話休題。昨日の出来事をお届けします。

 あたくしの勤め先でありますところの、佐倉。

 普段は閑散とした活気のない地方都市であるところのこのまちが、年に一度、熱く熱く燃える三日間があります。それが、10月第二金、土、日の佐倉の秋祭りです。


丁稚飲酒帳-田町御神酒所  もともとはまちの総鎮守であります麻賀多神社のご祭礼として、時の佐倉藩のもとで発展してきたこのお祭り。

 江戸時代初期に、市立美術館周辺の各町が江戸は日本橋から山車人形を買い付け、これを据え付けた山車を引きまわす形が始まりました。これらのうちの六体は現存しており、山車と他の町内の御神酒所、さらには総鎮守麻賀多の大神輿に町内神輿を合わせて、23基の祭礼具が市内狭しと練り歩きます。

 「えっさらこらさのほいさっさ」の掛け声に合わせて、揃いの衣装に身を包んだ町衆にひかれる御神酒所が、真っ暗な中に提灯の灯りにほんのりと照らし出される姿は、一種夢幻の世界にいるよう。どこと張り合えるほどのおまつりではありませんが、町衆が楽しんでいる姿を見ていると、こちらも思わずお囃子に乗って、「えっさらこらさの…」と声を合わせてしまいます。どうも昔から祭りは声出して、飲んで踊ってなんぼというのが、身についてまして(^^;

 ハレの日なんですから、はっちゃけないとね←自己正当化(苦笑)。



丁稚飲酒帳-えっさらこらさの  メイン会場となる、京成佐倉駅からまっすぐ登って行った、美術館前の通り、通称新町通り。初めてのお客様は、こちらにおいでになることをお勧めします。御神酒所のひきまわしは、東西約二キロの範囲に及びますが、その中心であるこの付近にいけば、23基のうち、いずれかには合えると思います。

 テキ屋の皆さんが屋台を出しているのも、この辺に集中してますしね。それにしても、今年は唐揚げと広島焼が目立ったなあ。心なしか、昨年より屋台が増えたように思います。


 毎年行ってんのかい!…って、実は近くのお寺のご住職に縁がありまして、毎年そちらの境内での振る舞い酒にお呼ばれしているのであります。昨日も、六時過ぎから十時までの四時間ほど、升酒にビールにと楽しませていただきました。この日、年に一回しか顔を合わせない方も含めて、十年一日のごとき昔話に花が咲くきます。気恥ずかしい話ですが、なんだか心地よいんですよね。毎年ありがとうございます、ご住職…合掌。


 
丁稚飲酒帳-ありえない人ごみ 丁稚飲酒帳-びじつかん

 さて、あたしも会場に向かうとしましょう。

 これが佐倉駅から美術館方面に向かう道筋。普段では考えられないこの人ごみの多さ。今年は中高生の姿も目立ったなあ。坂道を登り切ると、正面にライトアップされた美術館。エントランス部分は昔の銀行でして、明治大正浪漫を偲ばせる伝統建築物も見所ですよ。
丁稚飲酒帳-ひっぱって  美術館前にはこれまたご定番のもちつき屋さんが出ています。おみやに一折り購入してと、さてどっちから回ろうか、左手から参りましょうかね。左手に向かいますと、昔の城下町の名残、直角クランクがございます。道が90度鍵の手に曲がっておりまして、ここを力を合わせて御神酒所を引っ張って曲げるのが、技の見せどころ。

 同じ山車祭りでも、岸和田のだんじりのようにスピード感のあるひきまわしではありませんが、ご奉納をいただいた家々の前で、町衆が揃いの扇子片手に舞い踊りながら、声を掛け合いゆったりゆったり進むのが、佐倉の祭りの真骨頂。

 どうも予報と違って、今日は曇りがちですが、明日は晴れるようですね。祭礼の時間は午後三時から十時まで、イカ焼きやフランク片手に、気に入った神酒所や神輿といっしょに、お散歩気分で夜の佐倉のまち、歩いてみませんか?


 佐倉の秋祭り 10月第二金・土・日 午後三時から午後十時


 


 

豚さんと先生と南京町散歩 -夏休み接待旅行IN神戸③

2009-10-08 17:09:47 テーマ:旅日記・野宿行

丁稚飲酒帳-元町中華街  アヒルちゃんとの邂逅を果たし、次はどこへ向かうのかニャ。

 地下鉄を梅田で乗り換えて、目指すは阪神梅田駅。阪神電車に乗って神戸元町にレッツゴーだニャ。

 元町といえばご存じ中華街。こちらでは南京町と言うようだが、ビルの谷間に中華風の門が見えてきたニャ。最近、横浜の中華街に行く機会が何回かあったが、規模的には小さいながら、門をくぐると小路の左右に立ちならぶ食べ物屋に土産物屋、さらにはテイクアウトの屋台の数がものすごい。器は小さいながら、麺類が200円から食べられるのは、驚きだニャ。食いしん坊の丁稚などは、左右に目移りして困っているようだ…おまえ、これから接待で夕飯に連れてくんじゃなかったか?


 それにしてもこの街には、豚さんが数多い。南京町広場と呼ばれる、まちの中心部を見渡せば、あそこのお土産屋さんに娘ぶーさんが、こちらの饅頭屋さんにはゴミ箱ぶーさんが、さらには向こうの豚まん屋さんにはベロだしぷーさんがと、オンパレードだニャ。
丁稚飲酒帳-娘ぶーさん 丁稚飲酒帳-ゴミ箱ぶーさん 丁稚飲酒帳-肉まんぶーさん


丁稚飲酒帳-老祥記  というのも、この広場に隣接する老祥記…ごみ箱ぷーさんのいる店だニャ…というこのお店が、豚饅頭の発祥の店なんだそうニャ。店の前から広場の中ほどまで、たいそうな行列ができている。「先生、ためしに一個買ってみるでゲス~」。まあ、販売は三個からだがニャ。

 列に並んでいると広場では京劇の西遊記の登場人物に扮した俳優が、観光客と記念撮影をしている。これをさばいている片言のお姉さんの、撮りっぷりがすばらしい。グループから集めた携帯やカメラを代わる代わる、違うポーズを要求していくのは本職のカメラマンの如しだ。そんな様子を楽しんでいるうちに、もう丁稚の番だ。テイクアウトの回転は上々といったところか。

 

 あつあつの豚饅頭の包みをほどいてみると、かわいらしい豚まんが三個並んでいる。一つ90円という値段の故か、どれまずは一口いただいてみよう。

丁稚飲酒帳-豚まんぢう  スープでも練りこまれているのか、茶色い皮はむっちりとして弾力感がある。いわゆる肉まんのようなふわふわで甘い生地ではないのだが、かみしめると味が出てくるタイプである。

 さらに中の餡がかなりジューシィで、これぞ豚まんぢう~という感じの豚の味わいが全面に出ている。ややくどくなりがちなところをネギとニラだろうか、香味野菜が爽やかにまとめている。うむ、これならばちょっと小腹が空いたときの、エネルギー補給に一個90円というのは重宝するだろうニャあ。

 「先生、お、お茶…」。丁稚よ、小ぶりだからと呑みこむな…。


 老祥記 10:00~売り切れしまい 月曜定休

      豚饅頭 一個90円(販売は三個~)





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