私的USTREAM実況配信ガイド Part.2 サウンドカード・マイク | dmkm: FPS Syndrome

私的USTREAM実況配信ガイド Part.2 サウンドカード・マイク

私的USTREAM実況配信ガイド
前→私的USTREAM実況配信ガイド Part.1 配信に必要な物

 ここでは配信に必要なサウンドカード、マイクについて解説します。
 
 配信を始めようとする人に良くある誤解として、配信には高性能なPCや、高価なキャプチャカードが必要で、サウンドカードはあまり重要ではない、または最初からPCに付いてある物で十分だという考えが有りますが、それは誤りであり、配信という物は映像と音で成り立っている物なので、オーディオ環境というのは、キャプチャカードと同じくらい重要な物なのです。優秀な物だとオンボードのオーディオデバイスでも問題無く配信が出来たりしますが、基本的にオンボードのオーディオデバイスは、
・音質が悪い、ノイズが入る
・音が篭る
・マイク音が小さい
等の問題が発生しやすいです。さらにマイクとゲーム音を同時に配信する事が不可能な物も有るので、やはり配信しようとする人にはまず優秀なサウンドカードの導入を推奨したいです。ちなみにキャプチャカードは無くても画面取り込みという配信方法で配信する事が可能なのです。

 ここでまず自分のサウンドカードが配信に適しているか、どのサウンドカードが配信目的として優れているかという事を判断するための条件ですが、何が必要かは配信内容によって変わります。基本的に配信に必要とされているのはステレオミキサー再生コントロール側のマイク設定です。ステレオミキサーはPCで流れている音を全て取り込むために必要です。再生コントロール側のマイク設定というのは、基本的にミュートになっている物で、これを解除するとマイクの音声がそのままPCに再生されるようになります。そしてこれをステレオミキサーを使って取り込む事で、初めてPCの音とマイク音声を同時に取り込む事が可能になるわけです。つまりこの2つのどちらかでも無い場合は、PCの音とマイク音声の同時出力は基本的に不可能です。

 ステレオミキサーという名前は、サウンドカードによって名称が違ったりします。SoundBlaster系だと"再生リダイレクト"、その他のサウンドカードだと"Stereo Mix"、"Wave Mix"、"Record Master"、"Record Mixer"等

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 ちなみに、再生コントロール側のマイク設定が無かった場合でも、ステレオミキサーが有れば、PCに他のサウンドカードが接続されていたり、USBマイクを所持している等、2つ以上のオーディオデバイスが有る場合、サウンドルーティングソフトを使用する事で、殆ど同じ配信が可能になるからです。その場合の配信方法についてはまた後で説明します。

 基本的に必要とされる物を紹介した所で、配信方法によって何が必要かの簡単な解説です。

・ゲーム音だけ流して、マイクを使用せず配信→録音にステレオミキサー、またはWaveのみで可
・ゲーム音を流しながらマイクを使って喋りたい→ステレオミキサー、再生コントロール側のマイク設定
・ギター弾き語り等、別のオーディオ機器の音とマイクを同時出力→ステレオミキサー、再生コントロール側のマイク設定に加え、ライン入力、マイク入力が別の端子になっている物

 サウンドカードによって、マイクブースト機能がついている物があり、これを使うことでマイクの音量を上げることが出来ます。基本的に配信に乗るマイク音声は小さかったりするので、マイクブーストが有るサウンドカードを選んだ方が良いです。

 以上の説明を踏まえた上でどのサウンドカードがお勧めかという事ですが、主にFPS配信をしている私としては、今はCreativeのSound Blaster X-Fi XtremeGamerしか無いという感じです。なぜならゲーム用のサウンドカードとして非常に高い性能を持っており、配信用としても問題なく使用できるし、他のゲーマー向けサウンドカードと比べても非常に手に入りやすいからです。現在Creativeから出てるサウンドカードでこれよりも安価な物がありますが、それらはDirectSound3Dがハードウェア処理ではなく、本来のSoundBlasterの能力が十分に発揮されていない、マイクブーストが使えない等配信用として不十分だったりするので、私としてはあまりお勧めは出来ません。一応安価な物としてはSound Blaster 5.1 VXがお勧めされているようです(VISTA非対応)

 SoundBlasterについての詳しいことはSound Blaster Wiki*を読んでください。ドライバはあまり褒められた物ではないですが、ゲーム用として非常に優れた製品だという事が解るはずです。

 ちなみに私が現在使用しているのはSound Blaster Audigy 4 Digital Audioという物です。これはDirectSound3Dのハードウェア処理に対応し、配信用としてもライン入力とマイク入力が別端子になっていたりと便利な物でした。生産が終了となっているので、今はあまり入手し辛いですが。

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(Amazon)Creative サウンドカード Sound Blaster 5.1 VX PCI SB-5.1-VX(VISTA非対応)

 次に実況に必要なマイクですが、これは必ず3.5mmステレオミニプラグ接続の物を使用してください。最近USB接続タイプの物が増えていますが、あれはSoundBlaster等のサウンドカードに接続できない上に、マイク単体で一つのオーディオデバイスとして認識されるので、PCの音と一緒に出力することが出来ません。あと選び方ですが、実況に適した環境は、ヘッドセット、またはヘッドフォン+マイクの組み合わせです。スピーカー+マイクの組み合わせは、スピーカーの音をマイクが拾った時に発生するハウリングが発生しやすいのでお勧め出来ません。個人的にお勧めなのはやはりヘッドセットを使用する事です。同価格帯のヘッドフォンよりどうしても音質は悪くなりますが、マイクを机に置くより楽ですし、マイクが常に口に近い位置にあるので、小さい声でも大きく聞こえるのが利点です。ヘッドセットの場合、マイクは単一指向性の物で、ノイズキャンセリングが有るタイプの物を選ぶと良いでしょう。5000円以内の物ですと、ゼンハイザーのPC 131や、PLANTRONICSの.Audio 325なんかが良いようです。私としてはPC161や、SteelSeries 5Hv2辺りの方が音質や付け心地の点でお勧め出来るのですが、ここら辺は趣味の領域に近いですね。私が使用しているのはSteelSeries 5Hv2です。

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私的USTREAM実況配信ガイド Part2-1 サウンドルーティングソフトを使用した配信方法
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