Kirscheのブログ

                (これは市庁舎です)


昨日の日曜日の午後、サンフランシスコはハーベストシアターに行ってピアノのリサイタルを聴いてきました(*^▽^*)。今回はウクライナ出身の女性ピアニスト、オルガ・カーン(Olga Kern)です。


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Kirscheのブログ 始まる前にざっとプロフィールを読んでいたら、びっくり情報が(@ ̄□ ̄@;)!!

彼女は音楽一家に生まれ育ったのだが、その一家はなんとチャイコフスキーとラフマニノフの直系らしい(私の解釈が間違いでなければ)。

チャイコに子孫がいたなんて初めて知ったよ(- -)

そんな超サラプレッドであれば、プロのピアニストになれても当然か( ̄^ ̄)(あんた、なに僻んでるの←陰の声)

場内が暗くなり、さっと出てきたオルガさん、金髪の長身。180センチくらいあるのではないかなぁw( ̄△ ̄;)w

基本黒で、黒と紫と青を基調にした横にくっついたような裾(こんな説明でわかる人はいないだろう←陰の声)のドレスがシックで素敵(*⌒∇⌒*)

一曲目はベートーベンの「サリエリのテーマによる変奏曲」。知らんな(- -)

出だしのサリエリのテーマのところで吹き出しそうになってしまって焦っただよ。いやあ、

「サリエリ以外の何物でもないね(──__──)

という感じ。あの「アマデウス」で、モーツァルトがサリエリの弾いた曲を一回聞いただけですぐに完璧に真似たあげく馬鹿にしたシーンがあったが、それを思い出してしまったのだ。

それが終わって一曲目の変奏曲が始まったとたん、全く別世界になってしまった(^◇^;)。さすがベートーベン先生。いきなりレベルがアップしましたな。音楽がまるで違う。よく聞いていると、ベートーベンらしい旋律というかフレーズが出てくる。

最後の変奏曲でまたサリエリのテーマが出てきた時は「あ、もう終わりだ」とわかった。なかなかに面白かった。

次はシューマンの「謝肉祭」。この人の技術はすごいと思う。たとえレガートであっても一音一音の粒がはっきり聞こえる。だからシューマンの曲でもすっきりした感じに聞こえるのだ。私が弾いたシューマンはカオス(混沌)でしかなかったが(-""-;)

そしてスタッカートやpに落とした時、音質や長さがすべて同じように出せる。当たり前じゃんと言われるのは承知の上だが、これが私にはなかなか難しい。fと同じ音質でpを引き続けられるというのは、私からすれば羨ましい限りだ。

それにトレモロの均一さ。あんなに長いトレモロをずっと均一に音色を変えずに弾ける。さすがプロ(^◇^)

ただ、シューマンにしては軽い感じがしたかなあ( ̄へ ̄|||)

そして休憩を挟みショパンプログラム。今度は真っ赤のマーメイドドレスだった。金髪・赤いドレス・黒いピアノ。ビジュアル的にかなりのインパクトを与えましたな。
彼女が出てきた途端、会場からは感嘆の声が。とにかく舞台映えのする人だわな(- -)

一曲目は「英雄ポロネーズ」。弾き慣れてます( ̄^ ̄)、という雰囲気が滲み出ていましたな。その後は立て続けに5曲のエチュード。Op.10 No.1 、.12、 Op.25 No.1、2、10。どれも有名な曲ばかり。

ショパンを聞いていて思ったのだが・・・。去年聞いたポーランド出身の、暗いモーツァルトを弾いたことで印象に残ったラファウ・ブレハッチ (←クリックするとその時のリサイタルルポにいきます)にしろ彼女にしろ、比較的淡々と弾いていたこと。彼女自身、あまり体を動かして弾くタイプでは無かった。

私がその昔よく聞いていたショパンは甘ったるくて感情過多と思われる演奏が多かった気がする。そのせいもあって、ショパンはあまり好きではなかったのだ。でも私の先生は多少その気がある(゚_゚i)

でも、最近はこういうの、流行ってないのかも。あれは人によっては物足りないと思うのかもしれない。私にはちょうどよかったけれど(≡^∇^≡)

最後はリストのハンガリアンラプソディ2曲。えらく長く感じたのは、私がまともに全曲を聞いた事がないからだろう。見てるだけで

「そんなもの弾けませんΣ\( ̄ー ̄;)」

とあっさり白旗降伏するような曲。今回、生涯かかっても弾けない曲と認定された2曲である( ̄ー ̄)(勝手に認定しないように←陰の声)。

全般的に、曲の最後の最後で突然大きなゼスチャーをする、このオルガさん。手足が長いから、2階席から見てもその迫力は伝わってきました。

アンコールは全部で3曲。最初は人差し指を1本立てて、

「1曲だけね」

的雰囲気を出した。ラフマニノフの何とかの4番て言ってました(^^;)(何の情報にもなっていないが?←陰の声)。そしてそれが終わって何回か舞台袖に行ったり来たりしているうちに、また先ほどと同じように1本指を出した。

次は作曲者不明だが、誰かが(息子と言ったような気が・・・?)好きな曲だとかで。終了後、また同じように舞台を行きつ戻りつしていたらまた1本指が出てきた。とうとう会場からは笑いが・・・(^▽^;)

なんて言ったのかはさっぱり聞こえず・分からずだったのだが、何とかの4番と言っていた。曲の感じから、スラブ系作曲家の比較的現代に近い人ではないかと推測している。ショスタコとかバルトークとかそこら辺(- -)(あんた、全然興味無いね←陰の声)。


全体的な感想としては、とにかく技術の高さに驚いた。技巧派の曲が得意なのではないかと思う。だから逆に、ハイドン、モーツァルト、初期のベートーベンのソナタとか聞いてみたい気がする。

バロックのように、音の粒々がはっきり聞こえるのが不思議な感じだったが・・・。そのせいか音質がキラキラして聞こえる。モーツァルトとか奇麗そうなんだけどなぁ。

Youtube に彼女の動画が結構あるようですので、興味のある方は探してみてください(=⌒▽⌒=)


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                (コンサート終了後のサイン会の様子)