2:NPO法人VOC研究会:柔軟剤などについての調査情報と提言 | 化学物質過敏症 runのブログ

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提言

 環境空気で健康影響を受けた市民の間ではイソシアネートに関連した製品での影響が囁かれていたが、他に比べて特段に希薄な空気汚染でも皮膚接触でも重大な障害を起こしやすい化合物として欧米では1970年代後半の工業化当初から注意されてきたものである。

最近発表された研究報告書、厚生労働科学研究費助成金(化学物質リスク研究事業)・家庭用品から放散される揮発性有機化合物/準揮発性有機化合物の健康リスク評価モデルの確立に関する研究・室内空気汚染物質定常型放散源の定量的スクリーニング並びに呼吸域暴露評価手法の開発研究報告書で、検査した寝具や室内材料、日用品等30種の日用品中27種から健康影響レベルのイソシアネート類が検出されたことが明らかにされた。

また近年には、柔軟剤香料や農薬の効果を長持ちさせる徐放技術にも利用され始めた。
 有機化合物ポリマーは、単分子系統と種類ならびに結合剤、架橋剤、硬化剤、結晶化度などによって多様な開発の可能性を秘めたものであり、さらにそれらポリマーを主剤とした材料作成に際して種々な目的の添加剤を加えて望みの性質に作り上げることが出来る。

イソシアネートは化学反応性に富み、多様な性質のポリウレタンや他のポリマー開発に有用ではあるが、最近は地域環境にもその利用製品が用途を急拡大したので消費者の健康影響が問題になってきた。

開発の便利さや、製造コストの有利さとの矛盾があるにしろ、国民健康に影響して安全で健康な生活を損ない、国家的にも医薬費の増大と労働力の低下などで不利益である。

欧米では代替化合物での製品開発が吸い推奨された結果、既に幾つか市場で採用されている。日本においても代替え材料使用促進を図ることなどの早急な対策が望ましい。
 また環境中でごく低濃度でも特段に悪性のアレルギーを発症しやすい危険な化合物で、イソシアネート基を含むあらゆる種類、あらゆる形態の化合物が同種・同強度の毒性であるから、その全種類の合計濃度が十分敏感な感度で、また汚染状況全貌を調査できる津億毒・連続記録できる実用的な国際的なレベルの分析器・分析方法と技術開発し、現在国内各地で広範に拡大し始めたイソシアネートによる障害の現状把握と発生源対策を、自治体・保健所などでの地域健康安全対策、事故に際する科学捜査、職場や公共施設の安全確認、国民的な衛生指導と消費者自衛に活用を促進することが望ましい。
  平成29年3月末日
 関係各位殿
特定非営利活動法人化学物質による大気汚染から健康を守る会
    理事長 森上展安