体外受精の４回目の採卵がうまくいかず、
今後どうしていくかという話になった
「主人とも話したんですけど、
やりきった感はあるんです。
ここまでやったし、後悔はないなぁって。
受精卵も育たなかったし・・・
助成金も今年分は使いきっちゃったし、
もういいなって、
そんなふうに思ってたんですよね。」
そんなカウンセリング中、
Nさんは意を決したような表情で言われた。
「あの～、わたし、お話することが・・・」
え？
いったい、なにが・・・
Nさんの表情に一瞬身構えた。
「わたし、宝くじにあたったんです」
ええええー！？
「３等があたって」
ええええー！？
すごい、すごいー！
「いや、正直、気持ち的な問題よりも、
わたしは金銭的な問題のほうが
気になってて、
治療をやめようと思ってたんです。
やりきった感もあったし。
そうしたら、
７０万が当たって。
こんなことは初めてです！
治療はやめようって主人と話してたとこだったから、
『これは、がんばれってことだよね！』って。
ちょうど先生からも、
ホルモン剤をガンガン使っていく方法がダメだったから
自然周期でやってみようって提案があったので、
そっちをやってみようと思って。
これでできたら、
名前はロト子だねって。
友達に話したら、
『すごいねー、昭和の子宝はコウノトリが連れてくるけど、
平成はロトが連れて来るんだね』
って言われて」
大爆笑！
すごいー！
Nさん、きてる！
なんか、きてる！
３等の69,7700円が当たった
「宝くじ買っとくもんだなぁと思いました。
それで、秋以降に治療するから、
お盆くらいに、主人と富士山に登ろうって話してます」
Nさん、
ぼく、いま頭のなかに
一富士 二鷹 三茄子
の映像が浮かびましたよ～！
宝くじ当たって、
富士山登って
秋に治療？
なんかいい！
すごくいい！
当たって、登って、当たりそう！
「わたしも、なんかそんな気分なんです」
大笑いしてカウンセリングが終わったのだけど、
大事、大事。
気持ちって大事。
いままで固まってたところが
ゆるんで、
隙間からひょいっと飛び込んで来てくれるかも！
わかんないけど、
いいよね。
こういう楽しい感じも！
Nさん、富士登山楽しんできてね～！