増田屋 @ 宮前平(東急田園都市線) | CroquettePunchの “ 呑んでたまるか!”

増田屋 @ 宮前平(東急田園都市線)

それこそ忽然という趣きで姿を現す.



《 増田屋 》



県下屈指の交通量を誇る厚木大山街道に面す.

行き交う大型車乗用車二輪車,昼夜を問わずして数知れず.



徒歩ではその唐突感もなお一層です.

緩い登り左カーブのトップにお店がありますんでね.

狭い歩道を歩いていると本当に突然に現れる感じなんです.



言わずと知れた街蕎麦の王道店.

私がこれまでに長く親しんできたのれん会です( ).

どこも構えが大きいね,その中でもここは特に堂々としている.



窓の外には長距離トラックも疾走する.

直線道路に差し掛かる所,車速も自ずと加速する.

決して風流な立地とは言えない,どちからと言えば殺伐立地.





店内には風雅な調度も多いです.

造作も凝っている,整頓,清掃も行き届いている.

格別の風趣が外界とガラス一枚で隔絶するのが愉しい.



品数はそれほど多くはありません.

ですが,なに,上等に呑れるメニュウは完備.

矩を越えぬ蕎麦屋酒は存分に呑れちゃいますって,旦那.





その中からしいたけ天皿,いいねえ.

しいたけだけを天ぷらにして盛り付ける潔さ.

侮っちゃいけませんよ,しゅんと噛みしめるといかにもな風味.



こんな肴で,外の殺伐景色を愛でながら.

清酒を2本ほど空けるのが私の奮発のひとつ.





せいろ蕎麦,これ忘れちゃいけません.

明治時代に東京に創業した増田屋ののれん.

更科でもなく藪でもなく,独自の進化をとげた都会蕎麦.

のど越しの良さを保ちながらも庶民蕎麦である態を堅持している.



言ってる事ほとんどテキトーね,わはは.

味覚の検討が禁忌な男であるがゆえご容赦です.

増田屋さんのお蕎麦って安心出来る美味しさがあって好き.



国道を走る大型ダンプの轟音が鳴り響く.

負けるものか,と私はさらに大きな音で蕎麦を啜る.

私はこれを都市幹線道路にある野趣として享受している.



だからどうしたというのだ.

ぶっはははは.