今日は私、お休みなの！
単発でイギリスの会社から入ってくるＩＴ関連の仕事予定が今日旦那にあったので、シーちゃんとベイ坊の子守りを目的に、日曜出勤し今日お休みを取ることにしました。
ところが、このイギリスの会社ってのが超バカ！
いつ仕事の依頼があっても、なんかかんか抜けているの。今回もそう。おとなしい旦那がとうとう切れちゃってお仕事をお断りしたもんだから、数日遅れで普通の休養日となりました。
お休みの前の日の昨日。旦那とのミスコミュニケーションで、平日なのにまたまた私が晩御飯を作ることに。ふと思いつき、日曜日でもないのにローストチキンなんか作っちゃったわよん。
昭和のローストチキン
毎朝、晩御飯のリクエストを聞いてくれる旦那。昨日はそれがなかった。私の方からもリクエストするのを忘れていました。
現場で仕事をしながら１日中気がかりだったの。またなんか『不思議な料理』を創作し、キッチンをとんでもない状態にしていないか．．．って。
ところが帰ってみると、キッチンは料理をしていた形跡なし。今日の晩御飯は何？って聞くと、今日は作らなくていいと言ったやないかって。
作らなくていいって言ったのは、私がお休みの水曜日の晩御飯だよ。今日は作ってくれないと．．．。すっかり勘違いしてたんだね、旦那。
仕方ないから帰宅するなりスーパーに出かけた私。ソース焼きそばか市販のピザにするつもりだったのが、ふと目に留まったのが１０％引きになっていた鶏の骨付きもも肉。
ソース焼きそばは数日前に食べたばかりだし、市販のピザも１枚３００円くらいする。まだ時間も遅くないし、ほんじゃぁこの骨付きもも肉で、久々に昭和のローストチキンを作ろうかと、割引パックを２つ買って来ました。
私が幼い頃って、誕生日やクリスマスと言うと必ずこれだったの。骨付きのもも肉が食卓に並ぶと、えらいご馳走でさぁ、めっさ嬉しかった！
それが高度成長期になると、鶏の値段もだんだん安価になって来たんだろうねぇ。普段の食卓にしょっちゅう登場するようになって、とうとう嫌気がさした私は、もう骨付きもも肉は焼かないで！と母に懇願した。
それが小学生の低学年の頃。以降、イギリスに渡り骨付きの丸鶏でローストチキンを焼くようになるまで、私、骨付きのチキンってもも肉も手羽も、焼いても揚げても大の苦手だったの。
最近では骨付きのもも肉は、焼きやすいように身を開き、血管などを取り除いて売っているけれど、私の子供の頃はそんな風になってなかったからさぁ、かぶりついたら血管が登場することが度々で、それが気持ち悪くて仕方なかったんだよね。
でもさぁ、この歳になって食べると、いろんな思いでが詰まっている昭和のローストチキンは、お腹も心も満たしてくれる、とっても嬉しいご馳走なの。
肉は牛肉、しかもすき焼き用の高級ロース肉しか受け付けなかった死んだ父が、唯一、牛肉以外で好きだったのが、この昭和のローストチキン。
母が脳出血で倒れ、父娘の二人ぼっちで過ごす機会が多かった頃、よくこれを焼いて上げていました。
嚥下が歳と共に低下し、食べる速度が遅くなった父は、少しの量でお腹いっぱいになっていた。その食細の父が、大きな骨付きもも肉だけは、骨にまでしゃぶり付くほど１本綺麗に完食してくれたんだよね。
母が脳出血で倒れたことがきっかけで、私の人生、全てが上手くいかなくなってしまったけれど、１つだけ、このことが功を奏したのは、お母さん子だった私が、父がこの世を去ってしまう前に、一生忘れられない思い出を作れたことです。
夕べもさぁ、そんな父との思い出、幼い頃の特別な日の母の手料理を思い出しながら、美味しくいただきましたワン。
もも肉は油を使わず、皮面から蓋をして両面しっかり２０分くらい焼くの。焼けたら取り出し、フライパンの底にたっぷりたまった鶏の脂肪でキャベツを炒める。ヘルシーとは程遠い調理法だけれど、正直このキャベツが鶏肉よりも旨い！
エゲレス風ローストチキンのようにグレービーは作らないよ。昭和のローストチキンとキャベツは、食卓でお醤油をかけて食べる御飯のおかずになる和な一品。
昨日はご飯じゃなく、ジャガイモを付け合わせました。ジャガイモだけはエゲレス風にローストポテトに。アツアツを半分に割って、塩を多めにふって食べると、最高に旨い！これ、ビールのつまみとしても最高なんだよ。
ローストポテトをオーブンで焼いている内に、フライパンで作れちゃう簡単昭和のローストチキン。旦那にも大好評でした。大きなキャベツ１／４玉炒めたけれど、もっと炒めても良かったかも。
旦那の勘違いで、思いがけないご馳走にありつけた平日の晩御飯でしたワン。
