イギリスのクリスマスには必ず登場するお菓子、ミンスパイ。市販のものがアメリカでも買えるし、多分日本でも麻布のナショナルなんかでは手に入るのではないかと思います。でもね、市販のってめちゃ甘くて不味いんですよ!(汗)


家で作ったミンスミートは、同様にたくさんドライフルーツを使っているのに甘さが上品。それを詰めた自家製ミンスパイは、市販ものなら1個も食べない旦那も、食べては次ぎ食べては次ぎと手を出すし、甘いものが嫌いな私でさえ、一度に2つ3つ食べれちゃいます。


エゲレス人家庭の我家は、だから毎年ミンスミートから手作りし、クリスマスには必ずミンスパイを作っとるのですが、1つだけ困ったことがあって、必ず半端な量のミンスミートが残ってしまうんですよ。


そこで、今年はミンスミートが残っても困らない様、非常に美味しい使い道を考えました。これは絶対にお試しいただきたい!ドライフルーツ入りのスコーンよりずっと簡単に作れるのに、スコーンより旨いぞぉ!!!(笑)


ミンスミートソーダブレッド

和・美・Savvy Cooking

先日、まだ10月だと言うのに、今からクリスマスに食べるものを作ったら、鬼じゃなく桃太郎に笑われるかも...と心配しながら(?)、ミンスパイのフィリング・ミンスミートを作りました。


実はあれは、シアトルの日本語フリー情報誌・ソイソースさんからご依頼を受けた取材用のもので、パーティー料理の紹介ということで、豪華にジャンボミンスパイを、ラティーストップのパイで焼いてみました。

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シアトルにお住まいの方は、このジャンボミンスパイのレシピはソイソースの紙面でご覧下さいませ。


シアトル以外にお住まいの方は、パイの分量、ブラインドベイクの仕方、ラティーストップの作り方は、こちらのアップルパイのレシピ と全く同じです。そしてフィリングのミンスミートはこちらのレシピ で作り、アメリカンカップ(240ml)で3杯をパイに詰めてくださいませ。


クリスマスディナーの後のデザートに、ジャンボミンスパイをオーブンで温めなおして切り分け、生クリームやアイスクリームといっしょにサーブしお召し上がり下さいまし。もちろん、冷たいままても美味しいです。


ところが、リンク先のレシピで作るミンスミートの量は約1クオート(946ml)のレシピで、アメリカンカップで3杯をパイのフィリングに使うと、ちょうどカップ1杯分ほどが残ってしまいます。


カップ1杯だと、一口サイズのタルト15個からせいぜい20個分。それだけの為に生地を練ったり、延ばしたりするのも結構面倒なものっす。


以前には残ったミンスミートでパンを焼いたこともありました。(その時のレシピはこちら から...)けどね、それもホームベーカリーを使ったり、形成して2次発酵させたりと、わずらわしかったりする。


そこで考えました!発酵要らずで、スコーンみたいに腹が割れるかどうかの心配も無い(笑)、超簡易ブレッドを。


スコーンにはレーズンやクランベリーなどのドライフルーツを混ぜるじゃない。じゃぁ、同じような簡易ブレッドのソーダブレッドに、ドライフルーツ混ぜちゃってもええじゃないの!


<材料 1個分>

サワークリーム...100g
水...分量は下記参照
全粒粉...340g
強力粉...60g
薄力粉...50g(白い粉はオールパーポスまたはプレイン1種類110gでもオーケー!)
ベーキングソーダ(重曹)...小さじ1
塩...小さじ1
ミンスミート...250g(アメリカンカップ約1杯程度)
粉砂糖...適宜(お好みで)

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<作り方>

1.サワークリームを大きめのカップ(300ml以上のカップ)に入れ、水を少しずつ加えて溶きながら、メモリ250mlのところまで薄める。

2.粉類、ソーダ、塩を合わせ、スプーンなどでよく混ぜ合わせる。

3.2にミンスミートを加え、粉がミンスミートの水分を完全に吸収するまで、スプーンでよく混ぜ合わせる。

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4.3に薄めたサワークリームを3~4回に分けて加え、手で生地をひとまとめにする。

市販のミンスミートを代用する場合

上記の液体分量250mlは、私の自家製ミンスミートを使用した際の分量です。市販のミンスミートを使ったことのない私には、どれだけ水分を含んだものか検討がつかないので、一度に液体を全部加えてしまわず、生地のまとまり具合を見ながら徐々に加えるようにしてくださいませ。液体が足りない場合は、牛乳もしくは水を足すと良いでしょう。


5.まとまった生地を直径15~16cmの丸いお山状に形成し、パーチメントペーパー(クッキングシート)を敷いたオーブントレーに載せる。中心に包丁で十字の切れ目を入れ、カップの底に残っているサワークリーム液を刷毛で全体に塗る。

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6.220度で予熱を済ませたオーブンで約30分焼く。ミンスミートの糖分で焦げやすいので、16~17分焼いて表面が焦げそうであれば、アルミフォイルを軽く被せて残りの時間を焼く。


焼きあがったソーダブレッドはワイヤーラックに取り、お好みで粉砂糖を表面にまぶしてくださいまし。


さて、お味はいかがざんしょ?粗熱も取れましたので、早速切ってみましょうではないかいな。

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ミンスミートにはモラセスを含むブランシュガーを使っているでしょう。だから中は普通のソーダブレッドよりしっとりしています。


甘さはミンスミートの甘さだけで、別途砂糖を足していないからしつこくない。まるでシュトレンを食べているみたい!


そのまま食べても、バターを塗って食べても、兎に角、ミルクティーによく合う素朴なお茶菓子ざんす。ミンスミートが余ったら、是非是非お試しくださいませ。