海外にある日系のスーパーって、私には“高い”と言うイメージが強い。昔1ポンドが300円以上していた頃、“永遠のマヨラー”こと私の大好きなQPマヨネーズが、ロンドンの日系スーパーで1本3ポンド以上してたんですよ!(驚)


日本だったら売り出しの時には500g入りが198円とかで売っているQPが、海外の日系スーパーでは千円以上の値段をつけて売られていたんです。日系スーパー=高いと言う等式が頭の中にこびりついても無理はない。


しかしその高いイメージの日系スーパーで、先週末、舌平目だけでなく果物も、一般スーパーより割安で売られていました。それを見たフルーツ好きの旦那が、私に2つの焼き菓子作りをリクエストしたので、美味しく出来るかどうか、とりあえず材料の果物だけは買ってきました。


ピーチコブラー

和・美・Savvy Cooking

旦那にリクエストされたまず1つ目の焼き菓子は、こちらの桃を使って作るコブラーと言うアメリカンなデザートです。桃の実は白いものも売っていますが、海外でよくみかけるのは黄色い実の桃。この桃も実は黄色です。

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大きさは野球の硬球くらいで傷1つない立派な桃が、いつも行くスーパーの価格のなんと約半額!冷たく冷やした桃を食べると、これはまじ、不老長寿の果物だと思うほど美味しい。嬉しくて10個くらい買ってきました。


以前、クリームシチューコブラー の記事でも書いたように、私の知るコブラーとは、スコーンーン風の生地(またはポテトスコーン)を肉の入ったシチューに載せて焼いた英国料理。アメリカに来るまでこちらに同名のフルーツパイがあるってのを知りませんでした。


アメリカの甘いコブラーも、セイボリーなブリティッシュもの同様に、スコーン、いやアメリカだからビスケット風の生地を、フルーツの上に載せ包み焼きしたデザートです。


こちら はアメリカのコブラーの画像です。リンク先の写真を見比べても分かるように、ビスケット風のものが載っているのもあれば、パイ風なもの、クランブルと違いのないようなものと、いろんな形のものがあります。


この下の写真は、去年の夏コロンビア渓谷に行った時 、泊まったロッジの朝食に出てきたピーチコブラーです。とっても美味しい朝食だったけど、缶詰のピーチで作ったこのコブラーだけは、“アメリカン激甘デザート”で食べれなんだ!(爆)

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食べれなんだけれど、コブラーの上に載っている生地を味見してみたら、クランブルとの違いは粒が大きいか小さいか程度で殆ど区別がつかない。バタークッキーをぼりぼり食べているような食感でした。(笑)


まともなアメリカのコブラーを食べたことのない私。旦那から作って欲しいとリクエストされても作り方がわからない。でも、とりあえずこのロッジのクランブル風コブラーは作りたくなかった。


頭の中には一応イメージがあったので、レシピ本に載っていたたった1つのコブラーのレシピを、私のイメージ通りのコブラーになるよう手直しして作ることにしました。


桃は火を入れるとたっぷりジュースが出、それが砂糖と絡まるとシロップのようになる。私のイメージしたコブラーはとは、そのシロップがスポンジのようにふわふわな生地に染みこんだもの。“ゴールデンシロップで煮たお菓子のダンプリング”風コブラーです。


そしてロッジのみたいなアメリカン激甘コブラーにならないよう(爆)、甘さもぐっと控え目にしてみました。


<材料 4~5人分>

桃、日本の白桃なら実の熟していないしっかりしたもの...800g強(約3つ分)
砂糖...大さじ2~3
水...大さじ2~3

(コブラー生地)
薄力粉...180g
ベーキングパウダー...小さじ1/2
砂糖...50g
無塩バター、1cm程度の角切り...120g
卵...1個
牛乳...120ml

(オプショナル)
パウダーシュガー...適宜
生クリーム、カスタードクリーム、アイスクリームなど...適宜


<作り方>

1.桃は4つに割り種を抜いて皮を剥く。鍋底に並べ、砂糖を全体にまぶし、少量の水を加え火にかける。木べらで混ぜず、時々鍋を持ち上げ傾けながらクルクル桃を回し、湧いてきた果汁に砂糖が溶けてシロップ状になるまで加熱する。(沸騰させる必要なし。約6~7分。)

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2.1をオーブン調理可能なパイレックスの大皿などに移す。

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3.コブラー生地を作る。薄力粉、ベーキングパウダー、砂糖をボウルに入れスプーンでよく混ぜ合わせる。冷蔵庫から出したてのバターを加え、ペイストリーブレンダーか指で、そぼろ状になるまでバターを粉に擦り込む。

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4.卵と牛乳を合わせて3に加え、スプーンで混ぜ合わせる。(生地は目の細かいコテージチーズに水を加えて薄めたような、ぶつぶつした感じの生地です。)

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5.2の桃の上にコブラー生地を満遍なく広げ、180度で予熱を済ませたオーブンで45分程度焼く。

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出来上がったコブラーがこちらです!うちのオーブン、チーズを載せたものは程よく焼き色がつくんですが、お菓子を焼くとあんまり綺麗に焼き目がつかない。最後オーブンの温度を上げ、50分くらい焼いた結果がこの色。今一です!(苦笑)

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でもコブラーの生地も、そしてそれが桃のシロップにどっぷりと漬かっているところも、私がイメージした通りのピーチコブラーだったのでかなり満足感あり!


粉砂糖を表面に振ってちょっとお化粧し、皿に取り分け、リクエストした旦那にまず味見をしてもらいました。

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旦那、大絶賛!


1杯目はクリーム系なしでこれだけを食べ、おかわりして、2杯目には少し生クリームをかけていました。でも、何もかけず、果汁シロップで煮たダンプリング風コブラーを、桃と一緒に食べる方がずっと美味しと感想を述べておりました。


私も少し食べたんですが、上のリンク先の画像通り、アメリカンコブラーにはいろんなスタイルのものがあるように、同じピーチコブラーでも、私の作ったのはロッジのアメリカン激甘ピーチコブラーとは、全く別物ってのを実感しました。(爆)


かなり美味しい傑作品コブラーです。是非お試しを!

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