一昨日、せっかく時間をかけて晩御飯を作ったのに、“結婚してから最悪のキッチンディザスター”と言われるほど、兎に角不味くて食べれない料理だったので、昨日はその汚名返上に、絶対に失敗しない、且つ、旦那の好きなものを作ることにしました。


冷凍庫に豚フィレが1本保存してあったのを思い出し、見た目よりもずっとずっと簡単に作れるのに結構豪華に見えるこの料理を、今年再び食卓に並べました。


バタフライドポーク、再び...

和・美・Savvy Cooking

日本で豚ヒレ/豚ヘレと呼ばれる豚のテンダーロイン1本に切り目を入れバタフライ(観音開き)にし、シート状になった豚肉にマッシュルームやりんごの甘味、セロリやパセリのアロマな風味をしっかり巻いて焼くローストポークです。


普通のロースポークなら4人家族で最低1キロの肉の塊は欲しいけれど、これは600g程度のフィレを1本準備すれば、中にたくさん野菜や果物を詰めるので、4人では一晩に食べきれないくらいの量。かさ増しにもなる料理です。(笑)


ローストポークの醍醐味は、クラックリングと呼ぶ豚の皮をカリカリに焼いて食べることなのに、日本やアメリカの豚の固まり肉にはその皮がついていない。一度東京に住んでいた頃肉屋で聞いたら、店に入荷した時には既に皮は取り除かれているのだとか。


皮が付いていないのに中途半端に脂肪だけ付いた肉の塊を焼くなら、脂肪分の少ないフィレに、たっぷりの野菜で作ったスタッフィングを詰めて焼いた方が、ずっと美味しいと言うのが私の意見。


前回この料理を作った時 、バタフライの仕方は写真付きで記事にしたので、今回は詳しい説明は省きますが、要は、豚フィレの表面の脂肪膜や脂肪を取り除き、切り落とさないように横半分に切り開き、更に切り開いた左右の肉も同様に開くだけのことです。


そうして1枚ものに開いた豚フィレは元の横幅の約4倍になります。少々破れたところがあっても、分厚いところの肉やフィレの形を整えるのに切り落とした肉を、薄くスライスしてつぎはぎしておけば大丈夫。


2枚のラップでシート状になったフィレを挟んで、テンダライザーか麺棒で軽く叩いて更に平たく延ばし、つぎはぎした面に別途炒めて冷ましておいたスタッフィングを広げ、一番短い辺を巻き始めに太巻きの要領でクルクル巻き上げます。

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前回作った時横からスタッフィングがちょっと顔を出したので、今回はまず横に1本タコ糸をかけ、サイドの肉を織り込んでしっかり括り、それから縦にも数本タコ糸をかけて括って置きました。

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タコ糸でしっかり括った肉をまずフライパンで焼いて全体に焼き色をつけ、後は180度のオーブンに投入して1時間ちょっと焼きます。


お肉を焼いている間につけ合わせの野菜の準備。近頃夏野菜のローストにはまっている私は、昨日もまたまたベイビー夏野菜を何種類か買って来て、ローズマリー、タイム、セージを細かく刻んだミックスハーブとオリーブオイルを絡めオーブンで焼きました。

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近所のスーパーで、ベイビーズッキーニとベイビースクウォッシュが一緒になった袋入りを買って来たら、ベイビースクウォッシュが3個も腐ってたんですよ。よく見て買わなかった私が悪いんだけど、えらくショックで、ブーブースーパーの文句を垂れながら準備した野菜です。(爆)


肉は焼けたら皿に取り出しアルミフォイルを被せ20分くらい蒸らします。そして、肉を蒸らしている間に上からかけて食べるソースの準備をします。


肉を焼くのに使ったオーブン皿に冷水と一掴みの氷を投入し、皿の底にこびりついた焼き汁を溶かしながら一気に氷で冷やします。


焼き汁が冷たい水に溶け茶色いストックとなり表面に脂が浮いてきたら、上質のキッチンペーパーで一度こします。アップルジュースと半々に鍋に入れて火にかけ、調味料で味を調え水溶き小麦粉でとろみをつけて、最後にブランディーを垂らしたらアップルグレービーの出来上がり。

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お肉にかけたタコ糸を抜き、好みの厚みに包丁で切ると、中はこんな風に美味しそうな渦巻き状!

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ハーブの香りが焼いている間からプンプンと家中に漂っていた夏野菜も、美味しそうにローストされました。これで汚名返上となるか...?旦那を呼んで晩御飯です。

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前日の夕飯でどんびきした旦那ですが、私が失敗するはずない自分の好物の料理がテーブルの上に並んでいるのを見て、ハッピー、ハッピー!これなら安心して食べれると思ったのでしょう。(笑)


肉を切り分けながら切れっ端を一口味見した私も、これなら大丈夫とほっと胸をなでおろしました。前日のあの不味いピザタルトとは雲泥の差の美味しいローストポーク。

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上機嫌の旦那は、私の写真はどれもみな下手くそだといちゃもんをつけ、自分の皿に自分の思うように肉と野菜を盛り、私が写真を撮り終えるのを待ちかねるようにしてカメラを奪い取り、ブログ用だと言ってこの上の写真を撮ってくれました。


うぅ~~ん、私も写真を撮るのは下手だけど、これも目くそが鼻くそを笑っているような写真に見えるんですが、いかがでそう?(爆)

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