夕べは諸事情で外食でした。これは一昨日の晩御飯です。私リゾット作りが好きで、だからレパートリーも結構沢山あります。その沢山あるレパートリーの中でイチオシのリゾットの1つが、一昨日の夜作ったこのリゾット。


但しいつもはこれを名の通りラムチョップで作り、オッソブッコ(子牛の骨付きすね肉) with リゾットアラミラネーゼ の羊版にするんですが、ラムチョップが高くて買えず、ラムのシチュー用肉で代用し作りました。なので、名前はこうです!(笑)


ラムチョップリゾットのアレンジ版

和・美・Savvy Cooking

私、とうもろこしって結構好きなんですが、アメリカに来てからは完全“アンチとうもろこし人間”になってしまいました。最近ではだからあまり食べないし、食べる時は絶対にオーガニックのみと限っています。


アンチとうもろこしになった理由は2つあります。1つは、アメリカでは要らんちゅうほど沢山のコーンが収穫され、その使い道の1つとしシロップに加工します。アメリカは砂糖も安いけど、その安い砂糖よりももっと安いのがこのコーンシロップです。


安いものだから、オーガニック表示のない食品を買うと、大概、原材料にコーンシロップが含まれています。しかもそれが美味しくないんです!


某アメリカの一流メーカーケチャップも、イギリスや日本で売られているものと味が違います。本家アメリカものには、トマト以上にコーンシロップが多く入っていて、うちはだからアメリカのケチャップのことを、“トマト風味のコーンシロップ”と呼んでいます。


逆に、日本有名メーカーのトンカツソースやお好み焼きソースも、現地生産されたものにはこのコーンシロップが使われており、日本のより味が落ちます。


なんでコーンシロップに私がこだわるかと言うと、遺伝子組み換えのとうもろこしで作っているのではないのか?と頭から疑ってかかっているからです。だから摂取したくないんです。


もう1つアンチとうもろこしとなった理由は、コーン農家と政治家のつながりを想像するとムカツクからです。


お互い持ちつ持たれつで、“金はわしらに任しとって下しゃい。その代わり先生、わしらのことも末永ごう、あんじょう頼みみますでぇ。グ、ファ、ファ、ファ、ファ...”日本の高級料亭の一室で密かに交わされる様な会話と同じものが、アメリカでも交わされている様です。(笑)


そう言う背景を想像すると、ますます私は好きなコーンが憎たらしくなってくるのです。


この“わしらと先生”の会話、牛や豚を育てる家畜業者と政治家の間でも交わされているのではないかと、最近私は思うようになってきました。そう思う所以は、この国、羊肉のサプライが驚くほど少ないからです。


政治家が圧力をかけて、羊肉が市場に広まるのを食い止めているのではないかと、羊の肉が大好きな私は、勝手な想像をめぐらせているのです。


うちはへたしたら牛よりラムやマトンの方が好きと言う夫婦だから、日本に住んでいた頃は、ラム肉の種類と数が少ないことに不満を募らせてばかりでした。アメリカに引越したら豊富に食べられると期待していたのが、これじゃ日本と違わない。


ラムチョップも日本同様に高価!牛肉が100g100円で買える世界で、ラムはその2倍以上する。この日も本当はラムチョップが買いたかったけれど、鼻の穴からでもつっこめそうな小さなのが4つが1000円以上し、高くて手が出ませんでした。


仕方なくチョップより単価の安いシチュー用の肉を買い、私のイチオシ&旦那の大好物である、ラムチョップリゾットのレシピをアレンジしたものを献立に準備したんです。


実を言うと、このリゾットは元々はシチュー用肉で作るものだったのを、ラム肉の種類が少ない日本で、私が仕方なくラムチョップ代用で作り出したものです。なので、今回のレシピはアレンジではなく正確には原点に戻ったというべきです。


今回は先週末バンクーバーで買って来た味の素のコンソメ顆粒を使って作りました。味の素のコンソメって、海外の偽っぽい味のビーフストックやチキンストックと違い、やさしい味で大好きです。リゾットやスープ、グレービーにも、私は味の素のコンソメを使いたい。

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チョップより安いとは言うものの、このシチュー用肉はとっても立派でした。分厚い脂身の多いアメリカンビーフと違い、殆ど処分する部分もありません。シチュー用だからかなり煮込まないといけないかもと心配していましたが、30分も煮たらめちゃ柔!


この日は小たまねぎがにんにくほどの小さいものしか売っておらず、だから20個以上投入することに。皮を剥くのが一苦労で、最後は椅子を流しの前に持ってきて腰掛けての皮むき。でもその甲斐があって、新たまねぎの様な甘い美味しい小たまねぎでした。


お肉の準備が終わったら、それを煮込んでいる間にリゾットを作ります。


最近近所の日系スーパーが移転し、これまでよりもちょっと遠くなった為、通う数も少なくなりました。ここ1、2週間御飯ばかり食べていたら日本の米が底をつきだし、遠出して買いに行くのが面倒だったので、リゾット用の米を近所のスーパーで買って来て使用。

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赤ワインをお米に加えると、加えた直後はピンク色に染まりとても色鮮やかになります。これがしばらく炊いていると、“どすピンク”に変色し、決して可愛い色ではないんですけどね...(爆)

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仕事から帰って来た旦那は、ワインビネガーのほろ酸っぱい香りを嗅ぎつけ、晩御飯の献立がラムのリゾットであることを即察知し大喜び。


このリゾットは想像以上にあっさりしたお味で、だから赤より白ワインの方が合うんですが、前夜旦那が開けてグラス1杯しか飲まなかった赤ワインが残っていたので、宵越しのそのワインを二人で分けて飲みながらの夕食。

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たっぷり3人分つくったんです。1人前は旦那の翌日のお弁当にと考えていたから。リゾットにシチューを山盛り盛って食べさせたのに、夜食にお弁当用の残りも旦那は食べてしまいました!


それくらいこのリゾットはモーリッシュで美味しい!ラム好きな人にはたまらない味です。


ラム肉の臭みもワインビネガーの酸味で消され、それほど気になりません。詳しい作り方はこちらの記事 に記録してありますので、是非一度お試し下さい。おもてなしにも最高の献立です。

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