シアトル時間昨日・9月20日夕方、日本からこちらに帰ってきました。大阪は暑さがましになったとは言うもの、まだまだ外に出ると汗ばむ毎日。それがシアトルに戻ってくると、なんと、一部の木々は色づき始めていました。こちらの日中気温は20度前後。


今回はサンフランシスコ経由の便を利用しましたが、ドア to ドアでなんと22時間半もかかりました。もうくったくたに疲れきって家に着き、本当は今日も料理なんかしたくなかったのですが、色々と訳があって、帰って来た早々に料理です。


しかもその料理は、旦那の会社の差し入れがメインの大掛かりな料理でした。


ミニコーニッシュパスティー(肉食向&草食向)

クッキングリッシュの会

20代の頃、人が時差ぼけの話をすると不思議で仕方なかった私。海外どこへ行ってもその晩からぐっすり眠れたし、帰国しても、何時間もの時差がある海外に数週間いたのが嘘の様に、いつも即生活のリズムを取り戻していました。


ところが、30代の後半からそれが一転!


どこへ旅行しても時差ぼけで眠れないようになってしまい、おまけにそれは歳を取るに従って 年々酷くなって行くようです。


特に日本からアメリカと言うように西から東への移動は、その逆の場合より一層酷い時差ぼけにかかります。今回も例にもれず私は早速時差ぼけです。


夕べは疲れて夫婦して9時に布団に入ったのに、私は1時、旦那は2時に目が覚め、それ以降一睡も出来ませんでした。9時ごろ、異常な睡魔に取り付かれたけれど、そこで寝たらまた今晩も苦しむので、ぐっとこらえて転寝すらしませんでした。


今日はどんなに眠くても、絶対に昼寝をすまいと決めていました。昼寝をしてしまうと、いつまで経ってもアメリカの時間になれないから。しかし、朝9時ごろ襲った睡魔は一日中私を苦しめました。


そこで、今日はちょうど火曜日だし、気晴らしに旦那の会社の人たちに差し入れを作ることにしたんです。差し入れの一品は我が家の今日の晩御飯の献立でもありました。


イギリス最西端の地・コーンウォールの名物料理・コーニッシュパスティーは、以前に作った時に誕生に至るまでの話などは書きましたので、ここでは繰り返さずに省略いたします。興味のある方はこちらの記事 をご覧下さい。レシピも載っています。


今回は6個分のパスティーの材料を9個に分けたミニチュア版です。(晩御飯の分はちゃんとレシピ通り6個に分け、お腹が満足するサイズのものをを作りました。)


ミスター・ベジタリアンの4人は肉入りのパスティーが食べれないので、牛肉の代わりにマッシュルームを粗く刻んだものを代用。ストックもベジタブルストックを使って作りました。


そして肉食系のデブ同僚達には、イギリスから直輸入のビーフストックを使い、なんとステーキ肉を1キロ近くも入れてフィリングを作ったのです。(ちなみに100g150円ほど。アメリカはステーキと言えど安いですから!)

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この大量の肉を野菜と一緒にショートクラストペイストリーに包んでオーブンで焼いたのが、コーニッシュパスティーです。


ところで、私いつもこのブログで指摘していますが、海外の肉(日本に輸出されているものも含め)は、肉に水が注射器で打たれています。油を引かずにテフロン加工のフライパンで5~6分も炒めると、見て下さいこの水分!

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私食肉業界を相手に、海外の肉を否定しようなどとは一切思っていません。元々10数年イギリスで暮らしイギリスの肉をいやと言うほど食べていたし、日本に住んでいる時も、シチューなどは輸入肉を選んで購入していたくらいです。


ただ、何も知らずに素直に肉から出た肉汁100%と思っている日本人が多いので、これは肉汁だけじゃなく、肉のつやを良くし、目方を増やし、柔らかくする目的で打たれた水が殆どだってことは教えてあげたいんです。


消費者としてちゃんと知っておく権利もあると思うし...(すんましぇん、偉そうなことを言って...)


私はこの湧き出て水分を綺麗に処分して調理します。いっくらホルモンは打たれていない、抗生物質フリーと言ったって、人工的に打たれた水を口に入れるのは、無害と言われてもやっぱり気持ち悪いから。


冷蔵庫で冷やし、グルテンをいっぱい生成させたショートクラスト生地を伸ばしお椀で型抜きして、餃子の皮を包む要領で、肉食草食いずれかのフィリングを包みます。

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卵を表面に塗ってオーブンで30分ほど焼くと、こんな可愛いミニコーニッシュパスティーが出来ました!お花の飾りをつけたのが草食系マッシュルームのパスティー。間違って肉の入ったのを食べてしまわないように。

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お星様で飾ったのは肉食系のビーフステーキ入り、オリジナルコーニッシュパスティーです。

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古のコーンウォールでは、炭鉱夫がくらい穴の中で他人のと間違わないようにと、残った生地でイニシャルを貼って焼いたそうですが、私のお花とお星様は種を明かすと、生地に穴が開いたところの穴埋めです!言わないとだれも気づきましぇん。(爆)


晩御飯用は普通サイズのコーニッシュパパスティーただ、私がいつも型抜きに使う西友のうなぎ売り場で買った200円のプラスチック製どんぶりが今引越の荷物の中で手元にないため、間に合わせに使ったどんぶりが小さすぎ、あまり形よく出来ていません。(汗)

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イギリスもんですからね、今晩の料理は!そりゃあやっぱりソースはHPのブラウンソースしかないでしょう!


それにもう1つ私の手製のケチャップも添えました。とろみは2回目のケチャップの方が成功でしたが、味は1回目の失敗作の方が美味しい。奥がブラウンソースで、手前の赤いのが失敗作のケチャップです。

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パスティーの中に入れる具は、本来は調理せずに生のまま生地に包み焼きます。でも私はフライパンで6分調理を済ませ味付けをしています。そうすると塩加減など包む前に調節できるしね。

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ぎっしりと詰まったフィリング。黒こしょうをたっぷりと使うのが美味しく作るコツです。(このくらいで良いかな?と思ってから、既に加えた黒こしょうの倍の量を新たに加えてください。それくらい挽きたての黒こしょうをたっぷり入れます。)


コーニッシュパスティーにはいろんな形があり、私の作ったこんもり山形もあれば、下の写真の様ながま口風のもあります。

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どちらかと言うとこのがま口風の形がイギリスでは一般的かも知れません。参考までに2つだけこの形に形成しましたが、私はこの包み方をするとフィリングが外に出やすいので、いつもこんもり山形のパスティーばかりを作っています。


いずれにせよ、イギリスの食を体験したければ、フィッシュアンドチップスだけじゃない、このコーニッシュパスティーも是非是非食べてみてください。本当、旨いです!!!

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