ホワイトデーの日曜日、バレンタインズデーのお返しに、私の為に夕飯を作ると言い出した旦那。何が食べたいかリクエストを聞いてくれたので、ソーセージ&マッシュをリクエストしました。


その日はお料理集会の日。会が終わってから一緒に材料を買いに行く約束をしていたのですが、私がちょっと遅くなってしまったもので、結局ソーセージは翌日に回し、居酒屋で一杯飲みながらホワイトデーの晩ご飯をたべることになりました。


夕べはそのホワイトデーの献立となるはずだったソーセージを、旦那ではなく私が調理しました。そしてちょっと訳ありで、ソーセージマッシュではなくこれを作ることにしました。


トウド・イン・ザ・ホール

クッキングリッシュの会

トウド(toad)とはヒキガエルの意です。“穴の中のヒキガエル”と、なんともへんちくりんな名前のついた料理ですが、イギリスでは珍しくもなんともない家庭料理の1つです。


日曜日の料理集会の時、私は参加者のお一人から、「ヨークシャプディングが膨らまないのはなぜか。。。」と質問されました。


ヨークシャプディングを焼くのは決して難しくないけれど、2つ、大事な約束事あります。それを守らないと絶対にきれいに膨らみません。


1つは、油がキンキンに温まっていないといけないことです。生地を型に流し入れる前に、たっぷり油を流し入れた型を200~220度の高温オーブンで、最低15分、しっかり熱する必要があります。


2つ目の約束事は、生地は一気に型に流し入れないと駄目です。数回に分けて型に流し入れると、歪な形のプディングに焼き上がります。その為、あらかじめ型1つに流し入れる生地のおおよその量を見当をつけておかねばなりません。


油がキンキンに温まり、型に一気に生地を流し入れると、もうその時点で、プディングは真ん中がくぼみ回りからもっこりと膨らみかけます。それを油の温度が下がらない内に手早くオーブンに戻し30分程度焼きます。


この2つの約束事さえ守れば、ヨークシャプディングは誰にでも簡単に焼けるんです。


そんな蘊蓄を傾けている時、ソーセージをヨークシャプディングと一緒に焼いても美味しいんですよと、このトウド・イン・ザ・ホールというお料理を紹介しました。


初めて聞く名のお料理に、説明してもピンと来ないのは当然のこと。日曜日に調理するつもりで解凍してあった生ソーセージで、百聞は一見に如かず、実際に作ってブログでお見せすることにしました。


<材料 2人分>

ヨークシャプディングの生地...4個分(レシピはこちら から)
生ソーセージ...4本
サラダ油...大さじ3
オニオングレービー...グレービーボート1杯分(レシピはこちら から)


<作り方>

1.ヨークシャプディングの生地を準備する。

クッキングリッシュの会

2.生ソーセージの表と裏側をフォークでそれぞれ3カ所ずつ刺す。約15cm x 27cmの浅いオーブン皿に油を引きソーセージを均等に並べ、200~220度で予熱を済ませたオーブンで15分焼く。途中1回オーブンから取り出し裏表返す。

クッキングリッシュの会

3.2の型をオーブンから取り出し、手早く1の生地を全体に流し入れる。即オーブンに戻し30分焼く。


焼き上がったトゥド・イン・ザ・ホールは熱い内に、オニオングレービーと共に食卓にサーブします。


夕べはこのお料理には旦那のリクエストで、クリーミーなマッシュポテトと、ボイルした冷凍グリーンピースを付け合わせました。

クッキングリッシュの会

トウド・イン・ザ・ホールは英国のパブでも定番メニューの1つです。本来は生地の量がこのレシピの50%増くらいで、べっちょりした重い生地のヨークシャプディングの中にソーセージが並んでいます。


私はクリスピーなヨークシャプディングが大好きなので、あえて生地は少なめに作っています。これの方が絶対に美味しい!


英国風の生ソーセージはこのサイト から購入出来ます。イギリスでも最近は美味しい生ソーセージに巡り合う機会がなかなかないのに、こちらのサイトの生ソーセージ“イングリッシュ”はとても美味しいので是非お試しあれ!


ただし、トウド・イン・ザ・ホールは、私の様にヨークシャプディングを焼き慣れているものでも、簡単そうで形よく膨らまなかったりするお料理です。これを作ろうと思われる人方は、まずはヨークシャプディングが上手に焼ける様になりませう!

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