暴走する老人力と数値化された記憶 | 複雑系レトリック~自営業白書~

暴走する老人力と数値化された記憶

ホタテカシューナッツ


こんにちは。複雑系自営業者のコンプレクソロジストです。ごきげんいかが?


突然なんですが、みなさんこの数字を記憶して下さい


19455468



覚えましたか?ありがとうございます。お手間とらせてすいません。ありがとうございます。




さて、昨日の晩ご飯はホタテとカシューナッツ炒め


ナマイキにもヤングコーンとか入れてみたとです!

(`Θ´)



ホイコーロー そしてもう一品はホイコーロー


ここ最近ずっと化学調味料を使わずに料理をしています。



中華も自家製の鶏ガラスープを使っていますし(厳密にはガラじゃないけど)、洋食を作るときも自分で取ったスープしか使いません。


なんかとっても自己満足!!



自己満足とはいえ、満足は満足なんですよね。満ち足りています。



あ、ちなみに彼女はいつもおいしいと言ってくれます。この言葉があるから作ったカイがあるというもの。


「次はなにをやらかそうかな・・ふふふ」


とか思うわけです。







さて、今日は私の彼女の話をさせていただきます。



実は私の彼女は非常に強力な老人力を持つ女です。

(老人力についてはこちら




老人力とは、簡単に言うと忘れる能力のことです。

人間はがんばって覚えることはできますが、がんばって忘れることは本来できない構造になっており、それを実現するのが老人力という「力」であるという考え方。


つまり忘れるという消極的な現象を敢えて積極的に捉えようという試みなのです。




たとえばこんなやりとりがよくあります。



「昨日の晩ご飯さー」


「うん、オムレツおいしかったよ」


「いや、カレー」




まぁ、料理ってのは作った人のほうが覚えているのは納得出来ます。

しかし二人で見た映画とか、テレビとかそういったことがらを彼女はあんまり覚えていません。



私たち二人の間ではこれを


老人力の暴走


と呼んでいます。





ドラゴンボールZでは、孫悟空がナメック星での戦いを終えて地球に戻り、家族とくつろぐシーンがあります。


奥さんであるチチに対して孫悟空は軽くツッコミを入れるのですが、チチは目測で30メートルくらい吹き飛ばされます。


また風呂場で遊んでいた彼は調子に乗ってスーパーサイヤ人になってしまい、家をぶっ壊すといった場面も・・



孫悟空は長年の修行で非常に強大な力を身につけており、これらのシーンは彼の力がある意味で暴走状態にあることを示唆しているのです。


つまり実生活に支障をきたす程度にまで、力のコントロールが困難になっています。




孫悟空と同様に彼女の老人力も暴走状態となっており、本人が覚えておきたいと思っていることがらもあっさりと忘れてしまうという困ったことになるのです。



本人曰く


「実生活に支障をきたす程度の老人力」


とのこと。




しかし私から見ると、彼女は非常に効率よく情報を取捨選択しているようにも見えます。


なんていうか、どうでもいい情報とそうでないことをきっぱりと自動的に選別している感じ。



問題なのは本人の意志がそっちのけっていうことでしょうか(笑


本人は覚えておきたいと思っているのに、脳が自動的に「こんなもんいらんわい」ということで捨ててしまうのです。



しかし客観的に見てその選択基準はとても合理的に思えます。





つい先日、二人の間でこんなやりとりがありました。



「ねぇねぇ、あなたってさぁ、無駄のない女よね。」


「そう?なんで?」


「だって余分な感情とかほとんどないじゃん。たとえば嫉妬とか人と自分を比べるとかしないでしょ。ヒステリーも全くないし、わざと困らせるフックみたいなこともしないしねぇ。」


「うん、しない」


「すげぇ合理的よね。やるべきことを坦々と片づけていって、無駄なこと考えないし。」


「そう?」


「ある意味で無機質な感じがする・・・・そうだな・・・・





まるでマシーンみたいだよね」




あ!しまった言い過ぎた! (`Θ´)


マシーンはねぇだろう、マシーンは!!




「・・・・












































そう? (‘Θ‘) ヘヘ 」




あ、なんか嬉しそうや(笑

喜ぶところか?


私は一瞬しまったと思ったわけですが、彼女はこのマシーンという表現がとても気に入ったらしい・・・


でも私に言われたからこそ嬉しいとも言っていました。他の人に言われたんだとしたら怒るかもしれん・・




そうなんです、彼女はまるでマシーンのように正確に冷徹に物事を片づけていくタイプ


そしてどうでもいい情報は自動的に捨てる機能が搭載されています。



先週見た映画なんてどうでもいいじゃないですか。昨日なにを食ったかなんて、どうせ一ヶ月したら覚えているやつはいないんです。だったら素早く破棄するというのは非常に合理的なのかもしれない。






さて、そんな強力な老人力を持った彼女・・・先日新たな特技が発覚いたしましたのでこの場で発表させて頂きます。





先ほどこの記事の冒頭でご紹介した7桁の数字・・・思い出せますか?


見ちゃダメですよ。是非とも思い出してみて下さい。




思い出せたよーっていうあなた!シンプルに尊敬します!まじすごいとです。



実はこの数字はあるテレビ番組で紹介されていた記憶力を試すテストみたいなやつなんですが、記憶する方法も紹介されていたのでご覧になった方は覚えていても不思議ではありません。



私もその記憶する方法を使ったところ、何日もたった今でもこの数字を思い出すことができるようになりました。

だけど最初にこの数字を見たときは、約30秒でしっかり忘れてしまったのです。







ちなみに数字は



19455468




でした。これを覚えるときに



いくよゴーゴー、ヨーロッパ



という語呂合わせを作ると簡単に覚えられます。この語呂合わせのおかげで私は今でもこの数字を思い出せます。




このテレビを彼女も一緒に見ていましたが、彼女はなんとこの数字を語呂合わせなしでずっと覚えていられるんです


19455468


このままの状態で何日も記憶しているんです。



そして驚いたことに、「いくよゴーゴーヨーロッパ」っていう日本語のほうがはるかに覚えにくい・・・というんですよ。


語呂合わせなんかよりも数字の羅列のほうが覚えやすいんだって・・・これってちょっと普通じゃないよなぁ。





「いくよ・・なんだっけ?」


「ゴーゴーヨーロッパ」


「なにそれ、覚えられない (‘Θ‘#)」




いや、普通はこっちのほうが覚えやすいはず・・・(笑





「なんで数字のほうが覚えやすいの?だって数字の羅列には全然脈絡ないじゃん。」



「でもさ、数字ってのは0~9までの10種類しかないわけじゃない?日本語は平仮名だけでも50個あるわけでしょ?だったら数字の羅列のほうが覚えやすくて当然じゃない。」



ああ・・・なんとなく納得・・・



とりあえず脳の構造が根本的に違うんだなってことを実感しました。





彼女の脳は昨日食ったメニューをすぐに破棄する極めて強力な老人力を持っているにもかかわらず、7桁の数字の羅列を何日も覚えていられるという特異な構造をしているようです。




恐らく全ての情報を数値化して記憶していると思われる彼女の脳みそ・・・



やっぱ、マシーンだ・・・