状況に応じて,周囲の人にどのような行動をとるか<平成23年度「国語に関する世論調査」から> | ほどよい敬語の使い方~「コミュニ敬語」でいこう

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「状況に応じて,周囲の人にどのような行動をとるか 」という問いに対して
― 公共の場所で,周囲の人に一声掛ける人が増加 ―


「平成23年度「国語に関する世論調査」で、「状況に応じて,周囲の人にどのような行動をとるか」と文化庁が尋ねています。

●「食堂で空いた席を見付けて座るときや、混んだ電車を降りるときや、劇場や映画館な どで,中央にある自分の席まで行こうとするとき,それぞれ,どのような行動をとるか。
これらの設問に対して、

(1)食堂で空いた席を見付けて座るとき,隣の人に対して「ここいいですか」などと尋ねると回答した 人は79.3%
(2)混んだ電車を降りるとき,入口の方にいる人に対して「すみません,降ります」などと声 を掛けると回答した人は72.0%
(3)劇場や映画館などで,中央にある自分の席まで行こうとするとき,途 中の席に座っている人に対して「前を失礼します」などと声を掛けると回答した人は81.0%
でした。

過去の調査(平成10年度調査)と比較すると,尋ねたり,声を掛けたりする人の割合は,(1)で4ポイン ト,(2)で10ポイント,(3)で8ポイントと,それぞれ増加している。

「状況に応じて,周囲の人にどのような行動をとるか」
<平成23年度「国語に関する世論調査」から>


                      【平成23年度】【平成10年度】
(1)食堂で空いた席を見付けて座るとき,隣の席の人に対して
   ・「ここ、いいですか」などと尋ねる・・・79.3%    75.5%
   ・無言で座る・・・・・・・・・・・・・・3.2%     3.6%
   ・場合によって   
    尋ねることも尋ねないこともある・・・・16.7%     20.2%
   ・分からない・・・・・・・・・・・・・・0.8%      0.6%

(2)混んだ電車を降りるとき,入口の方にいる人に対して
   ・「すみません,降ります」と声を掛ける・・72.0%     61.7 %
   ・無言で入口の方に進む ・・・・・・・・ 6.8%      9.4%
   ・場合によって声を掛ける・・・・・・・・20.4%     28.0%
   ・分からない・・・・・・・・・・・・・・0.8%      1.0%

(3)劇場や映画館などで,中央にある自分の席まで行こうとするとき
途中の席に座っている人に対して
  ・「前を失礼します」と声を掛ける・・・・・81.0%     73.7%
   ・無言で入口の方に進む ・・・・・・・・・3.4%     5.7%
   ・場合によって声を掛ける・・・・・・・・14.5%     19.0%
   ・分からない・・・・・・・・・・・・・・1.2%      1.7%



自分の行動が、少し周囲に影響を及ぼすとき、それに対して言葉がけをするかどうかという問いです。平成10年の場合は、無遠慮な人が多いとか、わがままな人が多いということではなく、コミュニケーションに関する積極性があるかどうかということなのでしょう。

ここ数年、知らない人、初めての人に対する心理的障壁が少なくなっていると感じます。
そのひとつには、ソーシャルネットワーキングサービスなど、知らない人やあったことがない人でも、その考えや様子をしることができる仕組みの普及も影響しているでしょう。

また、東日本大震災を通じて、「絆」が日本人の合言葉になり、「お互い様」の精神を取り戻した人が増えているのではないかと思います。

袖振り合うも他生の縁。
知らない人でも、ちょっとした言葉がけでお互いに気持ちよい「ふれあい」ができると思えば、たった一言を惜しまず使いたいものですね。


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