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*数多くの資料をもとにしつつ「ほどの良さ」を基本に「現時点でこれが最もふさわしい」と思われる言い方をあげてみました。しかし、敬語にはその時々の時流により多少の揺れや、業界の慣習もあります。
ここにあげた事例が100%正解とはいいきれない可能性がわずかばかりあることはご理解ください。

*次の資料も参考にしています。(*82ページあります)
平成19年2月2日の文化審議会による敬語の指針→ pdfファイル

*このblogは、コピーライター、プランナーとして、長年『言葉』に関わってきた経験をふまえて「ほどよい敬語」を考察するものです。極端な敬語を使うことにより生じる不自然さや、敬語で人との距離を計りすぎることで芽生える過剰な自意識や不安を、少しでも解消できればということから「ほどよい敬語」という提案を行っています。
本業は販促プランニングとライティングであり、クライアントのサポートに追われている現状です。そのためコメント欄を通じての個別のご質問はお答えできませんこと何とぞご了承ください。




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ブログやHPで「こちらが〜になります」〜言い換えの技術

2009年11月17日(火) Theme: ネットでの敬語の使い方(オンライン)
昨日に引き続き「言い換えの方法」についてです。

ネットでよく見かける書き方に以下のようなものがあります。

------------------------------
・申し込みフォームはこちらになります

・参加者名簿はこちらになります

・キャンペーンページはこちらになります

・地図はこちらになります

------------------------------

大手のサイトでもたまに見かける表現です。
この「になります」は、「『こちらになる』とは、何になるのでしょうか?」と切り返しされそうですね。

カフェやレストランで「こちらエビフライ定食になります」という場合と同じです。フォームやキャンペーンページが、何かに変化するわけではありませんから、つきつめると妙な表現です。

書き言葉ではありますが、まるで席に案内されるように、キャンペーンページやフォームまで連れて行かれる気がしますね。

本来「~です」というところを丁寧に言うなら「~でございます」がふさわしいのですが、書き言葉では使い慣れていないことから、「~になります」というファミコン敬語でお茶を濁したのがそもそもの始まりではないかと見ています。

しかし、こういう言葉がネットで多用されていると、じわじわと「何か変」と感じてしまいます。

になります」の部分を、シンプルに「です」「でございます」などに言い換えてみましょう。

「になります」に慣れてしまっていたら、最初は「です」は物足りないでしょうが、試みてください。

・言い換えて不自然さを感じなければ「です」で十分です。
・それでも敬意が足りないと感じたら「でございます」にしてみましょう。
・簡略化してさしつかえない部分は、いっそ「こちらは~になります」ごと省き、矢印に変えてみましょう。
------------------------------
・申し込みフォームはこちらです

・参加者名簿はこちらです

・キャンペーンページはこちらでございます(丁寧に言いたいとき)

・> 地図 (箇条書き的にこんな書き方もあります)

------------------------------

ブログで3者間の敬語用法に戸惑ったら?〜言い換えの技術

2009年11月16日(月) Theme: ネットでの敬語の使い方(オンライン)
ds>「セミナーの案内文に気をつけて」
の記事で書いたように、3者間の敬語表現には、正直むずかしいものがあります。

例えば、「自社の社長に部長からの伝言を伝える」というような、明確な三者ならいいのですが、ブログのような記事になると、「記事中の登場人物」と「読者」とどちらを高く言えばいいかと計りかねる場合があります。

状況もひとつではないので、紋切り型は通用しません。
私も、書きながら、揺れることがあります。

最近の記事では、私から読者さんに敬語を使いすぎると全体のポイントが絞りにくくなってしまうと感じ、わざとテキスト風に淡々と書いています。

それでも、やはり悩ましいものですね。
「誰かの行動をblogに書くとき、どこまで尊敬表現を使うべきか」については。

ただ、「どっちかな?」と迷ったときに、切り抜けるコツがないではありません。

ちょっと次の記事をご覧ください。
> http://ameblo.jp/hasso365/entry-10388835711.html

いかがですか?
何か気づきましたか?

注目してほしいのは、次の記述です。
--------------------------------------------
だから○○さんのボイストレーニングには、
身体からの自然な声を引き出すヨガ呼吸法が取り入れられています

【レッスンDVD/自分の声の診断書/セミナー後無料診断】もおまけについてきます。

--------------------------------------------

気づきましたか?

「人」ではなく「物」を主語にしています。
取り入れられて」は、敬語用法ではなく、受け身用法。

「人」を主語にすれば、以下のような書き方になります。

--------------------------------------------
だから○○さんは、ボイストレーニングで
身体からの自然な声を引き出すヨガ呼吸法を取り入れておられます。

(○○さんは)【レッスンDVD/自分の声の診断書/セミナー後無料診断】もおまけにつけておられます。

--------------------------------------------

どちらが上だろう・・
そんなとき「モノ」を主語にすると、人間関係で悩まず、シンプルで聞きやすい表現になります。

以上、言い換えの技術でした。

ほどよい敬語〜コミュニ敬語でいこう 【ほど敬】目次

2009年11月16日(月) Theme: 「ほどよい敬語」からお知らせ
月刊30,844ビュー、ありがとうございます。[2009.5.12~6.10]
目次を作りました。随時更新していますので、ご参照ください。

ほどよい敬語の使い方~コミュニ敬語で行こう
目次

【基礎編】
5種類の敬語
尊敬語「いらっしゃる・おっしゃる」型
  ┗尊敬語の作り方
  ┗よく使われる特定形(尊敬語)
  ┗「ご返事?お返事?」「お」と「ご」どちらを付ける?
  ┗「おやりになる?」
  ┗「やる」を尊敬語にしてもなじまない
  ┗「ご覧になられていただけましたか」~二重敬語
  ┗例外的用法:習慣として定着している二重敬語「お見えになる」他
  ┗「尊敬していらっしゃる」は二重敬語??それとも

謙譲語I「伺う、申し上げる」型
  ┗謙譲語Iの作り方
  ┗よく使われる特定形(謙譲語I)
  ┗「さ入れ言葉」に注意
 ┗例外的用法:習慣として定着している二重敬語「おうかがい申し上げます」他
 ┗例外:相手の動作に謙譲語を使っても失礼にならない場合

謙譲語 II(丁重語)「参る・申す」型
  ┗謙譲語IIの作り方
  ┗よく使われる特定形(謙譲語II)

丁寧語「です・ます」型
  ┗丁寧語の作り方

美化語「お酒・お料理」型
  ┗美化語
  ┗「お」や「ご」をつけない場合
  ┗美化語はほどほどに
  ┗美化語と尊敬語、謙譲語の違い

【実践編】
●ビジネス用語
  ┗挨拶
    ┗先に帰る上司への「お疲れさまでした」
    ┗いつもお世話になっております
    ┗「自分をほめてあげたい気持です」
  ┗了解・承諾
    ┗「承りました。◯月◯日までにご用意申し上げます。」
    ┗「結構です」
  ┗社内と社外(聞き手で変わる)
    ┗上司の行動
    ┗「いらっしゃる」に2つの意味
    ┗「社長に見ていただいてください」
    ┗「ご挨拶をいただきます」
  ┗受付で
    ┗「お名刺を頂戴できますか」
    ┗アポイントの確認
  ┗案内
    ┗「受付で伺ってくださいませ?」
    ┗「こっちでは分かりませんのであっちでうかがってください」?
    ┗「◯◯様をお連れしました?」
    ┗敬語の連結用法「お見えになっていらっしゃいます」
    ┗「お客様がお見えになられました」過剰な敬語~二重敬語
  ┗返事
    ┗「ご返事?お返事?」
    ┗「これでよろしいでしょうか」への答え
  ┗質問(目上の方に)
  ┗依頼
    ┗……いただけますか  
  ┗確認
    ┗資料の確認
    ┗「資料をご覧になられていかがでしたか」
    ┗「拝見いたしました」
    ┗「分かられましたか」に見る「お~になる」の用法
    ┗「~おつもりですか」
    ┗「係長もお飲みになりたいですか」~誤解を受ける聞き方
    ┗「課長、会議室にお茶をお持ちになりますか」?
  ┗「結構」は誰が使う?
  ┗社外の人に「結構」を使えるか?
  ┗認知
    ┗存じ上げる
  ┗禁止
    ┗遠慮するのは誰?「ご遠慮させていただいております」
    ┗「無理な駆け込み乗車はお止めいただきます」
  ┗お断り
    ┗「無理です」のやわらかな言い方
  ┗辞退
    ┗私では役不足でございますが
  ┗連絡
    ┗休みをいただきます
    ┗進展を期待させる連絡
    ┗意思「~したいと思います」か、連絡「~いたします」か
    ┗二人の上司に対する敬意
    ┗自分から相手へ「お手紙(お電話)を差し上げます」
    ┗進まさせていただきます」?~さ入れ言葉
  ┗謝罪
    ┗名刺を忘れたとき
  ┗謝辞
    ┗多くの方がお越しいただき
    ┗お世話様でございます
    ┗「お声を頂戴する」
    ┗遠来の客に対する言葉
    ┗「ご参加賜りました皆様に~」
  ┗電話で
    ┗不在を伝える1
    ┗不在を伝える2
    ┗相手の都合を尋ねる
    ┗休んでいることを伝える
    ┗電話番号をたずねる
    ┗かけなおすことを伝える
    ┗相手の声が小さい場合
    ┗~じゃないですか(営業の電話)
  ┗お見舞い
    ┗上司への見舞い
    ┗案じる言葉
  ┗説明
    ┗TVショッピングの言葉の誤用
    ┗会社説明会で
    ┗「お仕事は?」
    ┗「ヤツ」
  ┗指示
    ┗こっち・あっち
    ┗「お申し付けください」
    ┗あいまいな指示「~してもらえるといいかなと思います」
  ┗陳述
    ┗自分の意見をへりくだる(私見・私意・愚見・卑見・管見など)
  ┗贈答
    ┗「差し上げてください」
    ┗著書を贈るとき「ご恵存」
    ┗献本・恵贈
  ┗役職
    ┗「様」の使い方「部長様?」
    ┗社長の伝言を自分の部下へ「そのように申し伝えておきます」
  ┗フォーマルではない表現
    ┗……とか
    ┗……、みたいな
    ┗わたくし的には

●接客用語(ファミレス・コンビニ・駅・病院 他)
  ┗サービス
    ┗注文を受ける場面
    ┗こちらがAランチになります
    ┗さっきも申し上げましたが
    ┗「コーヒーのほうをお持ちしました」
    ┗「お連れ様がお待ちになっております」
    ┗「おビールをお持ちしました」
    ┗私どもの「お店」
    ┗お見立て「~的にはいいと思います」
    ┗「ヤツ」
    ┗商品の有無を尋ねられて
    ┗過去形で確認する「~してよろしかったでしょうか」
    ┗「声をかける」の敬語表現は
  ┗貼り紙
    ┗させていただきます
  ┗お客さまをお待たせする場合
    ┗「日に何件もお問い合わせがありますので」
    ┗「少々お待ちいただけますか」
    ┗担当者が見える?
    ┗お座りになって?
    ┗何がいいか聞く場合
    ┗「本日の料理」が何かを尋ねられて
    ┗入られますか~「られる」が生む誤解
  ┗病院で
    ┗ポジ語で話す
    ┗治療の言葉
    ┗患者様?
    ┗「やってもらっていいですか」選択の余地がない場合の許可の言い回し
    ┗お口を開けていただけますか
  ┗駅で
    ┗「ご乗車できません」「ご乗車いただけません」
    ┗「ご乗車はできません」
    ┗お足元にご注意ください
    ┗
◯◯が見えてまいります
┗ご予約
    ┗予約を聞いている場合
    ┗配車
    ┗「揃ってございます」~敬語の正誤を判断するには
  ┗精算
    ┗「カードのほうからで」
  ┗「○○円からお預かりします」は「気になる言葉」の2位
  ┗その他
    ┗「お客様もあの店をご利用されますか」

●オンライン用語(ネットショップ)
  ┗メールで
    ┗サイトに説明がございますように
    ┗機械的にならない冒頭文
    ┗問い合わせへの回答で「お分かりになりやすい」
    ┗……いただけますか 
    ┗取扱説明
    ┗「……となります」
    ┗「発送したいと思います?」
    ┗~「ご返信にて承る形もあります」
  ┗サイトでの表現
    ┗発送はクール便(冷蔵)になります
    ┗「役立たせていただきます」「役立てさせていただきます」
    ┗「ご笑覧ください」に気をつけて
    ┗「詳しい内容をご覧になれます」
    ┗「リボ払いがご利用いただけます」
    ┗「~になります」
    ┗「~させていただきます」
    ┗「ご便利です」
    ┗「お求めやすい価格になりました」
    ┗「ご利用できます」?

●手紙の言葉
  ┗「御中」の使い方
  ┗「見る」の尊敬・謙譲語
  ┗各位様
  ┗「愚見」「小社」
  ┗部長や社長の宛名 
  ┗「様」と「殿」
  ┗手紙の敬語「相手と私」


【資料編】
  ┗敬語の分類
  ┗ 例外的な用法 1 (場面や相手により正しくも間違いにもなる)
  ┗例外的な用法 2(習慣として定着している二重敬語)
  ┗「粗品」「粗菓」つまらないものですが
  ┗身内の呼び方
  ┗相手が来る場合のいろいろな言い方
  ┗手紙の敬語「相手と私」
  ┗「こっち」「あっち」の丁寧な言い方
  ┗「人称代名詞」を示す尊敬語・謙譲語・丁寧語
  ┗「動作、存在」を示す尊敬語・謙譲語・丁寧語
  ┗縦書きの表記
  ┗手紙や書類「縦書き文中での数字表記2」(洋数字)
  ┗手紙や書類「縦書き文中での数字表記1(洋数字)

【レッスン編】
敬語検定初級「目指せ!ベテランウェイトレス」
敬語検定上級「これであなたも新人研修担当者」
言葉のクイズ

【揺れる日本語(微妙な表現)】
  ┗「皆様へのお裾分けです」
  ┗「全然、大丈夫」~「全然」に否定を伴わない言い方
  ┗とんでもございません 1
  ┗とんでもございません 1
  ┗「させていただく」
  ┗「ご返事?お返事?」「お」と「ご」どちらを付ける?
  ┗「いただく」と「くださる」
  ┗「参ります」の変則的な事例(誰に敬意を表するか)
  ┗漢字とひらがなの使い分け
  ┗「帰ったら犬に餌をあげます」
  ┗「~して行きます」

【言葉のコラム】
  ┗セミナーの案内文に気をつけて
  ┗こんな場合には、失礼とは思わない
  ┗「読者登録させていただきます」
  ┗「させていただきます」対策委員会書記から「言い換え」のご案内
  ┗目線を下げる?合わせる?~易しさは優しさ
  ┗今からお話させていただきます
  ┗よろしくお願いしま~す
  ┗敬語で示す「尊敬の程度」について
 ┗赤ちゃんに敬語?「赤ちゃんが泣いてはる」
 ┗「素晴らしい生き様でしたね」は使える?
  ┗「ないです」
  ┗文法的に間違いではないけれど・・・
  ┗口癖としての「逆に言えば」
  ┗「正直に言えば」の効果的な使い方
  ┗「極端に言えば」
  ┗「ちなみに」と「ついでに」
  ┗マニュアルを否定するわけではありません
  ┗お客様にご負担いただくかたちとなっております
  ┗文字の統一
  ┗報道の言葉
  ┗自分をほめてあげたい気持?
  ┗TVショッピングの言葉
  ┗お店と顧客である前に
  ┗ごちそうをされて「Aコースで」
  ┗文末の「が」
  ┗子供もきれいな日本語を話したい
  ┗確かに二重敬語ではないけれど
  ┗「結構です」はどっち?
  ┗ら抜き言葉と、言葉の品格
  ┗「お父さん、お母さんにありがとうと言いたいです」
  ┗言葉は生き物
  ┗クレームには「貴重なご意見を本当にありがとうございます」
  ┗断りにくい場合の断り方
  ┗ささやかな金額ですが
  ┗「そろそろ水着が売っている頃だ」の「売る」のは誰か
  ┗誤用を批判するのではなく…
  ┗言葉のヒゲ「え~っと、あのお、その~」
  ┗春から社会人
  ┗断りにくい場合の断り方

【間違いやすい日本語(番外編)】
  ┗「下」は「した」か「もと」か?
  ┗さがしものはどちら?「探す」「捜す」
●悪口雑言 ●隘路に入り込む 相槌を打つ ●足まめに通う ●当たり年 ●あわや ●唯唯諾諾 異形の者たち ●異口同音 ●怒り心頭に発する●上を下への大騒ぎ ●蘊蓄(うんちく)を傾ける ●おあいそ ●押しも押されもせぬ 会心の作 ●垣間見る ●蛙の子は蛙 ●間髪(かんはつ)を容れず ●気がおけない ●黒白をつける ●檄を飛ばす ●逆鱗(げきりん)に触れる ●言葉を濁す ●鎬(しのぎ)を削る 始末 ●上位下達 ●寸暇を惜しむ ●手をこまぬく ●独擅場(どくせんじょう●悲喜こもごも ●的を射た ●三日に上げず ●目に物見せる ●夭折/夭逝 


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はじめに〜このブログの目的とおことわり

2009年11月14日(土) Theme: 「ほどよい敬語」からお知らせ
「ファミコン敬語(ファミリーレストラン、コンビニで使われる敬語)がなぜいけないの?」
「新人研修の敬語ってめんどくさ~~い」
「変だけどマニュアルだから仕方ないじゃん」

お客様のクレーム対応を先回りすればするほど,ヘンな敬語が増えている気がします。
そもそも敬語って何でしょう。
相手と自分の立ち位置を知り、バランスよく行動するためのコミュニケーションツールだったはず。
相手を思いやる気持をそっと伝える、日本人ならではの知恵だったはず。

ならば、原点に戻って「これを聞いた(読んだ)相手の方はどう思うか」から考えれば
きっと自然な敬語に立ち戻ることができると思うのです。

きれいで美しい言葉をさりげなく使える人はかっこいい。
相手を思いやる気持をさらりと表現できることは、とても豊かで優しい。

「正しい敬語」も大切ではあるけれど、行き過ぎた敬語は、本来の目的と合わなくなってしまう。
重箱の隅をつつくより、その人本来の気持ちからでているか、が大事。
本当に必要な場面で、さらりと、「ほどよく」使われた敬語こそ、インパクト大。
そして、心遣いが相手に響き、「デキル人」と思われる。

もちろん「正しい敬語」は意識しつつも、それ以上に「ほどのよさ」や「TPO」を考える。
人と人をつなぐ、気持ちと気持ちをつなぐ、そんな「ほどよい敬語」を一緒に考えてみませんか。
--------------------------------------------------------------------
*敬語以外にもコミュニケーションをつなぐ言葉を取り上げる場合があります。
接客に関わる方にお一人でも多くお読みいただければ幸せです。

*このblogには数多くの資料をもとにしつつ「ほどの良さ」を基本に「現時点でこれがおすすめ」と思われる言い方をあげてみました。しかし、敬語にはその時々の時流により多少の揺れや、業界の慣習もあります。
ここにあげた事例が100%正解とはいいきれない可能性があることはご理解ください。

*次の資料も参考にしています。(*82ページあります)
平成19年2月2日の文化審議会による敬語の指針→ pdfファイル

*このblogは、コピーライター、プランナーとして、長年『言葉』に関わってきた経験をふまえて「ほどよい敬語」を考察するものです。極端な敬語を使うことにより生じる不自然さや、敬語で人との距離を計りすぎることで芽生える過剰な自意識や不安を、少しでも解消できればということから「ほどよい敬語」という提案を行っています。
本業は販促プランニングとライティングであり、クライアントのサポートに追われている現状です。そのためコメント欄を通じての個別のご質問はお答えできませんこと何とぞご了承ください。
さい。

やられていますか

2009年11月12日(木) Theme: ビジネス上の敬語の使い方(企業)
貿易サイトから、電話でアンケートの依頼を受けました。

いつもなら「手が離せません」と断っていますが、何となく「アンケートの言葉とはどんな感じかな」と受けてみました。

全体的に、おかしな言葉使いはあまり見られませんでした。しかしそれだけに、ただひとつだけ違和感のある用法が頻出していることが、かえって目立ちました。

それは

「やられていますか」

という言葉。

「事業は何年くらいやられていますか
「当サイトの利用は何年くらいやられていますか
「従業員な何人でやられていますか

「やられる」・・・不穏な響きがありますね。
不法侵入された自宅に帰り「やられた!」
スリに遭い「やられた!」とつい叫んでしまったかのような。

タメ口でいう「どれくらい、やってるの?」を敬語にしているのです。

言葉に書くと「そんな言い方ふつうしませんよ」と思うかもしれませんが、TV番組の対談でも時々「音楽は何年くらいやられているんですか」という用法が見受けられます。
会話では気を許してしまうのでしょうね。

しかし、何度も聞くと、言葉自体に余裕がなく、奇異な印象です。

×「やられていますか」
 ↓  ↓
「なさっていますか」

と言うほうが、品良く、好印象を与えることができます。

病院で高齢の患者さんに接する看護婦さんの言葉

2009年11月11日(水) Theme: 接客での敬語の使い方(飲食・コンビニ・店
看護婦さんが高齢の患者さんに問診しています。

「おばあちゃん、きょうはどうしたの」

「足が痛いの」

「足が痛いの?どの辺が痛いの?」


高齢者に対する言葉と、小さい子どもに対する言葉と、あまり大差ありません。タメ口ではなく、あきらかに年下の、いえ幼児に話しかけるかのよう。
まるで高齢者が孫に接するのと変わらない接し方を、大人である患者さんに対して実践している看護婦さん。
病院に行くと、よくある風景ですが、耳にするたびに違和感を持ってしまいます。

人間は年を取ると子供に戻るといいます。確かに背も縮み、物覚えも悪くなり、目も耳も機能が低下してきます。けれど、脳まで子供に戻っているのかどうか。分かりません。

たとえそうだとしても、人生の先輩を子供扱いするような言い方は、相手の尊厳を損なうでしょう。「高齢者には子供に話しかける口調で安心感を与える」というルールでもあるのでしょうか。
もし自分の親が、看護婦さんに子供扱いされていたら、私は悲しくなります。本人も同じだろうと思います。

患者さんのほうから「何度も通っているのに敬語はよそよそしい」と言われるなら仕方がありませんが、基本的には、人生の先輩に敬語で話すのは当然です。安心感を与えたいのなら、ため口や幼児に話す口調で接するのではなく、優しい笑顔や、言葉のテンポ、イントネーション、雰囲気などを工夫するほうがよいでしょう。

おつくりがございます〜百貨店で

2009年11月09日(月) Theme: 「ほどよい敬語」からお知らせ
百貨店で服を買おうといろいろ眺めていると、よく「新語」(私にとっては、ですが)に出会います。

「おつくりがございます」
並んでいるのを手にとってみたら7号だったので、「9号もありますか」と尋ねると「はい、9号もおつくりがございます」
「9号もおつくりがございます」「黒いカラーもおつくりがございます」と「バリエーションがある」ことを示すときに使うようです。
「9号もございます」「黒い色もございます」でよいのではないでしょうか。「刺身」が置いてあるのかと思ってしまいました。まさか。

「この子」
商品を「この子」と呼ぶ店員さん。「我が子のようにかわいい」という擬人化でしょうが、いき過ぎの感。
カットソー+カーディガンのセットを示しながら「この子には、このカーディガンもついてくるんですよ」と言われた私は、思わず「カーディガンは親?」と言いそうになりました。

百貨店は専門店が間借りしている状態なので、専門店の店員様で接客の教育はできないのかもしれません。それでも、顧客にしてみれば「○○百貨店で買い物をしている」という認識です。「不自然な言葉を使わず接客する」一定レベルの教育は必要でしょう。

正しい敬語の使い方

2009年11月02日(月) Theme: 気がかりな日本語(言葉のコラム)
「ほど良い敬語」というタイトルをつけてはいますが、正しい敬語を知っておくのと知らないとではやはり差が付きます。

「ほど良い敬語」は「正しい敬語」を知ったうえで、コミュニケーションにおけるバランスの良い言い方や、自分の立ち位置、相手への接し方を考える。そんな言葉です。

例えば、あなたがある著者の本を読んだとしましょう。

あなたは「いい本を読んだ。ためになった」と感謝しています。そして、その著者に会う機会があった。読んだことをぜひとも伝えたい。

どういえばいいでしょう。なんだか恐縮してしまって「●●さんのご本を拝読させていただきました」というケースは多いのです。

けれど、相手も「読んでくれたんだ、ありがとうございます」と思っています。
許可を得て「秘伝の書」を読ませてもらったのではなく、書店で購入して読んだのですから、相手の著者にしてみれば、本当にうれしいのです。

だから、自信を持って「●●さんのご本、拝読しました」と笑顔で伝えればいいのですよ。

そんな場合に「拝読」ということばで、すでに十分な敬意を表現できているということを知っておくと、自信を持って感謝の言葉を伝えられます。

知っている、ということは、「自信を持ってコミュニケーションできる」ということでもあるのです。

「お給食」という言葉

2009年10月29日(木) Theme: 気がかりな日本語(言葉のコラム)
「お給食」という言葉について。

ある小学生の言葉です。

「先生がね『お給食の準備しましょう』って、どう思う?ただの『給食』でいいんじゃない?」と。

彼女の言うことは確かにその通りです。

ただし、実はその先生は、新米の先生ではありません。50代後半の先生なのです。それを思えば、「自然に『お』がついた」のだと考えました。
50代半ば以下は、おそらく「給食」のほうが一般的ではないでしょうか。

私は彼女に「給食に『お』はつけなくていいよ」と言いきることはしませんでした。

なぜなら、先生の口から出た「お給食」という言葉は、「食に対する敬虔な気持ちの表れ」だと思ったのです。
50代後半の世代が持つ、当時の給食に対する価値観は、今の子どもたちとずいぶん違っていたでしょう。今でこそ、バラエティ豊かな食に子どもたちは恵まれていますが、当時の食事は子ども中心に考えられてはいませんでした。
我が家でも、父親中心の食事で(それでも「母は何が食べたい?」と聞いてくれましたが)忙しい合間に、子どもの食育まではとても考えられなかっただろうと思います。

そこへいくと、当時の給食は、いまほど子ども向けではなかったにせよ、一応のバランスが整い、子どもたちの成長に貢献していたはずです。

私は言いました。

「あのね、時々遠足で『お弁当』って言うでしょう?あれは、たまにだし、珍しくてうれしいから『お』をつけちゃうよね。楽しみだからだよね。それにお母さんが作ってくれたからと思って大事にしたい気持ちで『お』をつけているよね?
先生もね、それと同じように、子どもの頃きっと給食が大好きだったんだよ。そして、給食を作ってくれる大人の人達に『ありがとう』という気持ちがあるんだと思うよ。だから『お給食』って言われたのかもしれないね。給食は、栄養のバランスがとれていて、とても助かるし、ありがたいものだからだよ」


「お」をつけるかつけないかは、こちら↓ にも書きました
> http://ameblo.jp/comkeigo/entry-10097492106.html

その判断は、結局のところ人にも、職業にも、年代にもよると言えそうです。
この場合は、先生の「お給食」はひとつの食育的要素もあると思えるので、あえてつける必要がないとは言い切れません。
それどころか、むしろ、美しい響きさえ感じられました。

ひとつの言葉で小学生の彼女と、そんな会話ができたことが、私には得がたく感じられました。「そのとき、その人、その場によって」意味合いや価値観が変わる・・・言葉のもつ奥深さではないでしょうか。

「〜してくれればいいかなと思います」

2009年10月28日(水) Theme: ビジネス上の敬語の使い方(企業)
「~してくれればいいかなと思います」

指導する立場にある人でも、常に周囲からの評価は気になるものでしょう。

特に昨今は「命令口調だ」言い方がきつい」と言われるのをおそれてか、必要以上に婉曲的な言い回しを耳にします。

それが「~してくれればいいかなと思います」です。


「コピーをとってください」
「コピーをとりましょう」
「コピーをお願いします」

というべきところを

「コピーをとってくれればいいかなと思います」

などと言うのは婉曲に過ぎる言い回しです。

「思うだけなの?じゃあ、とらなくていいわね?」と思われてしまいます。
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