【完全フィクション⑦】亀に相応しい主戦場 | live once

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FEVER is gone. but,LIFE goes on...

【完全フィクション】シリーズは、
画面右手やや下方にある“テーマ”中の“完全フィクション”からお読みいただけます♪



登場人物
・トータス(ト):恫喝とノリツッコミを駆使する新ジャンル“ボクシング・コント”作成師。
・グラスジョー(グ):トータス家の長男。ベルトホルダーならぬベルトコレクター。
・牛若丸(牛):トータス家の次男。ひらりと舞う姿に憧れているが、牛のように足が遅い。
・アミーゴ(ア):トータス家の三男。“最終兵器”らしい。つまりオチ担当か?
・プリンセス(姫):トータス家の長女。“友情”と“オンナ”を武器に世界を股にかける小悪魔。
・ホセ(ホ):ワタシは(W)ボクシングを(B)愛していま~す(A)会の会長。“友情”のためなら何でもアリ。


~これまでのあらすじにもならないあらすじ~

“世界戦”と呼ぶにはあまりにも不甲斐ないコントを重ね、
TV視聴率ばかりか観客動員数にまで影が差し込んできたトータス一家。

“友情の切れ目が縁の切れ目”なのか?
頼みの綱であるホセからも冷たい仕打ちを受け一人佇むトータスくん。

しかしソノ頼みの綱であるホセからの電話が運命を変える・・・のか?





Rrrrr・・・ケイタイ5
Rrrrr・・・ケイタイ5


ト:「ホ、ホセかっ!?」


ホ:「気分はどうかね?トータス?」


ト:「やはり持つべきは友やのぉ?え?なんや、またエエ考えでも浮かんだんか?」


ホ:「ふっ、相変わらずキミのジョークはつまらないな・・・。まぁイイ。そんなコトよりトータス、今朝の新聞は読んだ・・・あ、いや、キミは字もアレだったな。つまり・・・見たかね?写真でも出ていたが・・・」


ト:「ロケットのヤツか?」


ホ:「あぁソレだ。北マンセー国の連中も本当にヒドいな」


ト:「ロケットやなんてカッコええやないか」


ホ:「・・・」


ト:「で、なんや?話の本題はなんやねん?」


ホ:「やはり私は確信したよ、今のキミのひと言でね」


ト:「ホセ、ワシを馬鹿にするものたいがいにせえよ。な・ん・や・ね・ん、ちゅーとんねや、おぉぅ!?」


ホ:「トータス、お似合いだとは思わないかね?世界的スタンダードからの外れっぷりといい、はたまた世界的な世論を無視するソノ強行路線っぷりといい」


ト:「ホセ、頼むからワシが分かる言葉で喋ってくれぃ。そろそろ怒るで」


ホ:「キミ達の次のステージだよ。主戦場と言い換えてもイイ」


ト:「・・・」


ホ:「分かるかね?トータス?キミ達はアノ国でならまたスターになれるんじゃないのかね?え?どうだ?素晴らしいアイディアだとは思わないかい?」


ト:「・・・スター」


ホ:「そうだよトータス。アソコでならキミ達は輝けるんだ。キミ達を受け入れる土壌があるんだよ」


ト:「ホセ、一コだけ聞くがアノ国にオマエの好きなモンはあんのんか?」


ホ:「“友情”か?はははっ!今日イチのネタだな、トータス。そんなモノあるワケがないだろう。ナニを寝ぼけているんだ」


ト:「じゃーオマエがワシらと一緒に行くっちゅうワケでは・・・」


ホ:「当たり前だトータス。コレはキミ達が自力で切り開くべき道なのだよ。その方法を教えてあげた私には感謝の一つくらいはしてほしいがね」


ト:「つまりホンマにオマエはワシらを見限ったっちゅうワケやな?」


ホ:「キミ達がまたスターに登り詰めれば話は別だが・・・?」


ト:「・・・ほーか。よぅ分かった」


ホ:「応援しているよ、トータス」



Pi・・・携帯電話(透過)



ト:「北マンセーやと・・・?ナメくさるのも大概にせーよ、ホセ・・・」


グ:「オヤジーっ、今日のれん・・・しゅぅ・・・」


ト:「こうなったら姫の人脈や。おい!ジョー!姫や!姫はドコや!?」


グ:「アイツなら確か・・・、しばらく帰らへん言うて・・・」


ト:「あぁ~っ!!もぉええっ!!したら今日はピンポン1,000球やっ!!行くでっ!!」


グ:「えぇ~~~~~~~っ」




同時刻。某国。某ホテルの一室にて



姫:「ドーブロエ ウートロ♪」


謎のオトコ:「う、う~ん・・・。もぅ起きていたのかい?プリンセス」


姫:「『もぅ』って何時だと思っているの?」


謎のオトコ:「仕方ないだろ。コッチはフルラウンド闘ってKOされたようなモンなんだから」


姫:「うふふ。でも気分はどーだったの?」


謎のオトコ:「ソレをボクに言わせる気かい?ホントにキミという女性は・・・Wハート




つづく(たぶん)