銀's母&兄の滞在・後編-母の日のミモザつきベルギーワッフルブランチ | COCOのおいしい話

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*Stay of Gin's Mom & Bro Part3*

 

前回、前々回に引き続き。

 

3日から我が家に遊びにいらしていた夫のご母堂ベティーさんと兄君マーク。

 

6日の早朝にマークは帰って行きましたが、その後10日までの義母と過ごした時間を、主に食事を中心に綴って行きます。

 

 

泊まり客がいるということは、その朝食の準備をしなくてはいけないということであり、つまりはいつもよりずっと早起きしなければならない…ということになりますよね。

 

しかし、相手がアメリカンとなると事情は大分違って来るのです。

 

今まで、夫の両親や親戚の方の家に泊めていただいたことが何度かありますが。

 

「朝食は台所にあるものを勝手にどうぞ」という感じで、特に準備してもらったことはありません。

 

そう、こちらでは、訪ねてきた友人知人が断りもせずに人の家の冷蔵庫を開けても、それは全くアリ、なのです。

 

(もちろん、アメリカに来たばかりの頃、友人にこれをやられた時は「え?!ナゼ!?どうして勝手にうちの冷蔵庫開けてるの?!」と、いや~、驚いたのなんのって…パニックになりかけました。)

 

私も最初の頃よりは抵抗がなくなりましたが、日本人としては、よその家の冷蔵庫や戸棚を開けるのは、やっぱり気が引けてしまうんですよね。


なので、朝食は各自用意してもらってもよかったのですが、義母の普段の朝食はトーストにフルーツくらいということですし、それくらいなら、と身支度に時間がかからない夫に、果物(今回はマンゴーが多かったです)とバターとジャムつきのトースト1枚、オレンジジュース、コーヒーくらいを用意して出してもらっていました。

 

グラノラを散らしたフルーツヨーグルトを出すこともありました。

 

そして私に時間があった時は、こんな風に木の葉切りのリンゴを添えてみたりして。

 

 

*Assorted Fruits with "Leaf Shaped" Apple

 

以前義母が日本のデザートの本を見て興味深そうにしていたので、リンゴを飾り切りにしてみたら大喜びしてくれたのを思い出して(わっ、5年前の記事でした。→「タピオカとマンゴーと紅茶クリーム」)、今回もやってみました。

 

あ、義兄のマークは大抵ソーダや甘いコーヒードリンク(マウンテン・デ⚪︎ーとスタ◯のフラペチーノがお気に入りのようでした)を飲むだけのようでしたが、一度トーストを焼いてあげたら、ものすごく有り難がられて、返って恐縮してしまいました。)

 

 

さて、7日の土曜日はアメリカの最も有名な競馬レース、ケンタッキーダービーの開催日でした。

 

日本人騎手が出ていたのでチラチラ見ていましたが、大盛り上がりする割には、レース自体はホンの2分くらいで終わっちゃうんですね。

 

いえ、義母も夫も私も全く競馬に興味はないのですが。

 

この日の飲み物はオフィシャルに(?)決まっているのです。

 

 

*Mint Julep and Honey Canapé with Creamcheese, Papaya & Pecan

 

バーボンベースのカクテル、ミントジュレップを、夫が庭のミントで作ってくれました。

 

右は義母用のフローズン仕立て、左は私用のクラブソーダでものすご~く薄めたもの。

 

ミントジュレップに合うようにと私が作った簡単なカナッペは、クラッカーにクリームチーズを塗ってパパイヤとピーカンナッツを乗せ、はちみつをたらしたものです。

 

でも実はこの日は最高気温が20℃そこそこで風が強くて肌寒く、氷入りのカクテルを飲むのにふさわしいとは言えない日だったのです。

 

こんな日にふさわしいのは…。

 

 

*Onion Gratin Soup, Artichoke with Anchovie & Lemon Flavored Dip, Salad with Apple & Celery

 

やはりオニオングラタンスープでしょう。

 

スープの他には、義母が好きなアーティチョークを茹でてアンチョビと冷凍レモンで風味をつけたヨーグルトベースのディップを添え、リンゴとセロリ入りの簡単なサラダを作りました。

 

オニオンスープは、いつも姉が遊びに来た時に一人20分の持ち回りで炒めて作るのですが、今回は義母が加勢してくれました。

 

 

 

 

珍しい顔ぶれのキッチン、楽しかったです。

 

夫はヨメの贔屓目なしでもよく料理をする方だと思うのですが、義母と一緒だと、やはり主導権は彼女が握ることになるらしいです。

 

夫が、アーティチョークを茹でるお湯の量を義母にダメ出しされたと言ってスネておりました(義母は少なめのお湯で「蒸す」感じにするらしい)。

 

アーティチョークの茹で加減やスープの味加減は、もちろん義母の意見優先です(あ、私担当のディップとサラダは、勝手に作らせていただきましたが)。

 

 

 

 

チーズたっぷりのスープはいつも通りに、初物のアーティチョークは小ぶりでしたが、しゃくしゃくほくほくねっとり、微かな苦味がおいしかったです。

 

 

さて、翌8日は母の日でした。

 

レストランでブランチやディナーをご馳走する、というのもアメリカでも定番の「母の日ギフト」ですが、どこも当然混んでいるし、こういう日はお料理やサービスの満足度が下がるのもよくあることなので。

 

夫と二人でワッフルブランチを作ってご馳走することにしました。

 

義母には軽い朝食(クロワッサンサンドだったかな)を食べてもらい、夫はワッフルの種をしこみ始め、私はお料理にかかる前に、まずお皿を出したりアイロンをかけたり。

 

選んだのは「母の日」のイメージで、薔薇色のクロスと苺模様の食器です(あ、こちらでは母の日に贈る花に「カーネーション」のような決まりはなく、強いて言えば薔薇が一般的なのです)。

 

 

*Mother's Day Brunch with Mimosa

 

「母の日のミモザつきベルギーワッフルブランチ」です。

 

 

 

 

カトラリーとグラス、生クリームを入れたボールは、以前義母から譲られたものを使いました。

 

私の分のミモザはスパークリングワインはホンの少し、大部分がオレンジジュースです。

 

 

Belgian Waffles with Whipped Cream with Cointreau, Berries and Maple Syrup

 

夫の十八番のカリッ♪とふわっ♬と軽く焼きあがったワッフルに、コアントロー入りホイップクリームとイチゴ、ラズベリー、ブルーベリーを添えて、メープルシロップで。

 

私が作ったのはこの二色人参のラペと…(荒くおろした人参をオリープオイルとレモン汁、塩で味付けして、ブランチなので上にグラノラを散らしました)。

 

 

Carottes Râpée (Purple & Orange Carrots Marinated with Lemon Juice, Olive Oil & Seasoning) Topped with Granola

 

アスパラガスのグラタンです。

 

 

*Asparagus Gratin Topped with Fried Prosciutto & Boiled Egg

 

千切りにした生ハムをオリーブ油でカリッとするまで炒めて取り出したら、同じ鍋に生クリームとベイリーフ1枚を入れて軽く煮詰め、塩こしょう、ナツメグ少々で味付けします。

 

軽く茹でたアスパラをグラタン皿に入れてクリームソースをかけ、ソースがクツクツするまでオーブンで焼き、仕上げにフォークで細かくしたゆで卵と生ハムを散らして出来上がり。

 

特に豪華なブランチではなかったけれど、義母はとても喜んでくれました。

 

食事が終わったところでカードとプレゼントの贈呈。

 

 

 

 

夫が選んだスカーフは、義母の好きなブルー系。

 

実はこの2、3日前に、何の話からか義母が「スカーフはもう引き出し2つ分持ってるのよね」ともらしていたことがあって。

 

プレゼントにこのスカーフを用意してあった私と夫は、思わず顔を見合わせてしまったのでした。

 

「もし何だったらお店で他の物と取り替えてきますから」と申し出たんですが、「こういう色と柄のは持ってないわ。私が縫ったブルーのスーツにぴったりだと思うの」と言って。

 

 

 

 

早速首に巻いて嬉しそうに微笑んでくれたところはさすが…惚れ直しました(笑)。

 

 

この日の夕飯も、外食にしようかどうしようか迷っていたのですが、どこも混んでいるだろうし、お料理もサービスの満足度も…(以下省略)ということで、やっぱり家で、夫と作ることにしました。

 

 

*Lamb Chops, Potato Pancakes with Sour Cream, Grilled Vegetable (Broccoli, House Eggplant, Kabocha Squash & Mushroom) and Salad a la Betty (Corn, Couliflower, Tomato, )

 

夫作のラムチョップとポテトパンケーキ、私作の野菜のオーブン焼きとベティー風サラダ(義母に教わった豆入りサラダなんですが、この日は豆ぬきでした)。

 

いつものジミなご飯です…デザートはまたチェリータルトを食べてもらいました。

 

 

さて、8日月曜日はベティーさんの滞在最後の日。

 

マリブへのドライブがとても楽しかったのでもう一度、とリクエストがあったので、お昼前に出掛けました。

 

ランチをご馳走して下さるということで、やはり海の見える、この前とは違うレストラン「Moonshadows」へ。

 

今度は大きな窓の下はすぐビーチというロケーション。

 

「クジラは見えないかしら?」と沖に目をこらしながら。

 

 

*Lunch at "Moonshadows" at Malibu

 

まず「タコのカルパッチョ風サラダ」をみんなでシェアして…。

 

 

*Octopus Carpaccio

 

ベティーさんはダンジェネスクラブとタイガーシュリンプのサラダを。

 

 

*Dungeness Crab & Tiger Shrimp Salad

 

銀之丞はハンバーガー。

 

付け合わせの大きなチップスは「タロイモ」だったんですが、殆ど無味無臭。

 

 

*American Kobe Beef Burger

 

私は聞きなれない「ビゴリ」という名のパスタのプタネスカ。

 

 

*Bigoli alla Puttanesca

 

細長いチューブ状のパスタなんですが、穴は大きくなく、割とゴツい歯ごたえでした。

 

ケイパーとオリーブは好きなんですが、たっぷり入っていてちょっと塩辛かったなぁ…

(なので、夫のお皿の無味無臭のチップスがおいしくて、沢山食べてしまいました^^)。

 

 

この日も雲が多かったけれど、その分暑過ぎず眩しすぎずで、丁度よい「海日和」だったかも。

 

ベティーさんの一番最初のカリフォルニア訪問は、銀之丞がまだ5歳の時の家族旅行で、ディズニーランドにも行ったのだそうです。

 

それから仕事で、または休暇で、何度も訪れたというカリフォルニアの海。

 

私には想像の及ばない、煌めくような沢山の思い出を抱いて、義母は今ここにいるのだな…。

 

名残惜しそうに、言葉少なに、いつまでもじっと海を眺めている義母を見て、そんな風に思ったのでした。

 

海、特に砕ける波を見ていると、過去、現在、未来に思いを馳せてしまうのはどうしてなんでしょうね。

 

 

さて、この日が最後のディナーです。

 

この1週間、結局私が和食を作る機会はなかったので、最後くらいは、と腕にヨリをかけたい、ところだったのですが…。

 

 

*Pickled Sauteed Salmon with Green Onion, Red & Yellow Bell Pepper, Stew of Asparagus, Napa Cabbage & Shumai Dumpling, Boiled Spinach with Bonito Flake & Soy Sauce, and Celery, Cucumber & Radish with Sweet Miso Dip

 

やっぱりいつものご飯です。

 

昼間出かけてしまうと、冷蔵庫にあるもので、あまり時間をかけずに出来るものになってしまって(イイワケ、イイワケ…^^;)。

 

鮭の南蛮漬け(赤&黄パプリカとネギ入り)とシュウマイと白菜とアスパラガスの煮物、ほうれん草のおひたし。

 

きゅうりとセロリ、ラディッシュの味噌ディップは、先日お連れした焼き鳥屋さんで義母が気に入ったようだったので、真似して作ってみました。

 

 

 

 

しげしげと興味深そうに、一品一品確認する義母の表情が好きです。

 

 

特別なことは何も出来なかったけれど「一緒にいる一瞬一瞬が楽しかったわ、どうもありがとう」と言う言葉と美しい笑顔を残して、義母は帰って行きました。

 

去年親戚の結婚式でミネソタで会った時は、パーティーの後体調を崩して入院するという一コマもあったので、今回は「旅行中&旅行後、病院行きにだけはなりませんように…」と心配していたのですが。

 

帰ってからも特に疲れた様子もなく、元気にしてらっしゃるようなので安心しました。

 

この調子だと、また近いうちに遊びにいらっしゃるかもしれません。

 

今回は気温が上がらず、残念ながらプールでの勇姿は拝見できませんでしたが。

 

またの機会に元気でお目にかかれることを、心より願ってお待ち申しております、お義母様。

 

 

Thank you for being our wonderful guest, Mom.

 

I am looking forward to seeing you next time.... maybe in suimsuit?

 

Much Love,

 

COCO

 

 

 

 

 

 

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