雷で焼けた城 | 「ニッポン城めぐり」運営ブログ

雷で焼けた城

本日近畿地方まで梅雨入りしたらしいですが、先月はどうもひどい天候が多かった気がします。

竜巻やらゲリラ豪雨やら異常気象のニュースをよく見かけましたが、雷にいたっては5月の落雷数は昨年の約7倍の72万回だったそうです。一気に増えすぎ\(゜□゜)/

で、なんで呑気に天気の話をしているかというと、この落雷、城とは決して無縁ではないのです。実際、5月30日には落雷によって修理中の姫路城の見学施設のエレベーターが緊急停止したとか...。

以前ブログで、「城が残ってない理由」というのをやったことがあって、そこでも少し触れましたが、落雷によって焼失した城郭が実は結構あるのです。一例を見てみましょう。

・1602年 金沢城 天守焼失
・1608年 杵築城 天守焼失
・1626年 小諸城 天守焼失
・1627年 弘前城 天守焼失(内部の火薬に引火して大爆発)
・1634年 盛岡城 天守・本丸焼失
・1660年 大坂城 火薬庫爆発(後に石造り火薬庫を建造)
・1665年 大坂城 天守焼失(鯱に落雷)
・1667年 村上城 天守・本丸櫓焼失 
・1669年 福井城 天守焼失
・1670年 相馬中村城 天守焼失
・1672年 八代城 天守・櫓焼失
・1686年 津和野城 天守・櫓焼失
・1692年 鳥取城 天守焼失
・1750年 二条城 天守焼失
・1756年 淀城 天守焼失・城内ほぼ全焼
・1783年 大坂城 大手門・多聞櫓焼失
・1784年 松山城 天守焼失(1854年再建)
・1790年 松山城(出羽) 大手門焼失
・1804年 仙台城 二の丸など焼失
・1827年 岸和田城 天守焼失
・1846年 和歌山城 大小天守など焼失

あるわあるわで、まだ他にもあるでしょう、たぶん。天守閣の上にそびえる鯱は、火災除けの意味もあったと言いますが、あんな青銅や鉄でできたものが高層の木造建築の上に2つも飛び出ていれば、危険極まりありません。皮肉にも…。

こうなると、今残っている天守は大丈夫かいな、という心配も当然出てきますが、一応建築基準法で高さ20m以上の建築物には避雷針の設置が義務づけられてるそうです。

ひとまず安心というよりも、もうあと12個しか残ってないんだからほんと勘弁して下さい、という心境です。