「卒業…お祝いに来たんですね」「それは口実で別の人に会いに…私の前に立ってる人に。顔を見たら胸が痛くなるかと思ったけど会ってみるとふつうに嬉しいわね…」
カフェに入った2人。「調査はどうなったの?終わったの?どうして内容を共有してくれないのかしら?それを聞きに来たってことにしたのに」「まだ…」「じゃあ次は調査が終わって指輪を返してもらうついでに会うことにしましょう」
ウンタクに渡して…と花束を出したサニーに、死神はサニーに渡すために買って来たと花束を渡す。「僕が誰だとしても一度くらいは花をあげたくて…」「誰なの?キムウビンさん…」「信じられないかもしれないけど僕もよく分からないんです。自分が誰なのか…」「あの家の人達って、信じられないような話をして、信じられないような存在なようね。本当に答えが出ないわね…そうじゃないことを願ったけど…結論は悲劇的みたい」サニーは大きくため息をついて目をそらし、死神は俯いた。
カフェに入った2人。「調査はどうなったの?終わったの?どうして内容を共有してくれないのかしら?それを聞きに来たってことにしたのに」「まだ…」「じゃあ次は調査が終わって指輪を返してもらうついでに会うことにしましょう」
ウンタクに渡して…と花束を出したサニーに、死神はサニーに渡すために買って来たと花束を渡す。「僕が誰だとしても一度くらいは花をあげたくて…」「誰なの?キムウビンさん…」「信じられないかもしれないけど僕もよく分からないんです。自分が誰なのか…」「あの家の人達って、信じられないような話をして、信じられないような存在なようね。本当に答えが出ないわね…そうじゃないことを願ったけど…結論は悲劇的みたい」サニーは大きくため息をついて目をそらし、死神は俯いた。
カメラを覗き、シンに撮ってもらった写真を見て微笑むウンタク。シンが入って来てウンタクの前に通帳を置いた。「プレゼントだ。もう大人だし必要な時に使え」「まだ使えないわ。法的に叔母さんの許可がいるし」「法的に譲渡されたんだ。もうお前のだ」
「ほんとに?どうやったの?………ありがとうございます」
「俺じゃなくお母さんがくださったものだ。代わりに伝えただけだよ」「それでもありがとう。どうしよう…きっと一銭も使えないわ。お母さんがくれたのにもったいなくて」「必要な時に使えよ。そうするように望んでらしたはずだ。お母さん無しで一人で生きていく9歳の娘のことを考えて遺した切実な祈りのようなものなんだから」
レコードを選んでいるシンの部屋をノックして死神が顔を出した。ビールでも飲まないかという誘いだが、実際は名簿が下りたことを伝えに来たのだった。「ユ会長か?」「いや…"その他の漏落者"」死神が渡した名簿はシンにはやはり白紙に見える。「ニ週間後、墜落死だ。お前には見えないかもしれないが」「ありがとう。教えてくれて」「それだけか?腹が立たないか?神に憎まれ口たたかないのか?」「こういうの何回も何十回も来るだろうにいちいち驚いてはいられないからな」「それもそうだな」シンの頭の中に三神ハルメの言葉が蘇る。
『だから剣を抜き無に還れ。平安の中に…そうでなければあの子の前にたびたび死が迫るだろう。その全ての瞬間を防ぐことができるのか?』
「ほんとに?どうやったの?………ありがとうございます」
「俺じゃなくお母さんがくださったものだ。代わりに伝えただけだよ」「それでもありがとう。どうしよう…きっと一銭も使えないわ。お母さんがくれたのにもったいなくて」「必要な時に使えよ。そうするように望んでらしたはずだ。お母さん無しで一人で生きていく9歳の娘のことを考えて遺した切実な祈りのようなものなんだから」
ウンタクはニッコリ頷いた。
「ところでうちの叔母さんは?どうしてるの?」
その頃、ウンタクの叔母家族は留置所(?)から三人揃って出て来たところだった。高校を卒業してしまったのでウンタクを探すことは難しいという従兄に、勉強ができたからきっとソウルにある大学に入ってるはずだという従姉。お金は母親のことを考えて使えずに残っているだろうとウンタク探しに燃える三人。レコードを選んでいるシンの部屋をノックして死神が顔を出した。ビールでも飲まないかという誘いだが、実際は名簿が下りたことを伝えに来たのだった。「ユ会長か?」「いや…"その他の漏落者"」死神が渡した名簿はシンにはやはり白紙に見える。「ニ週間後、墜落死だ。お前には見えないかもしれないが」「ありがとう。教えてくれて」「それだけか?腹が立たないか?神に憎まれ口たたかないのか?」「こういうの何回も何十回も来るだろうにいちいち驚いてはいられないからな」「それもそうだな」シンの頭の中に三神ハルメの言葉が蘇る。
『だから剣を抜き無に還れ。平安の中に…そうでなければあの子の前にたびたび死が迫るだろう。その全ての瞬間を防ぐことができるのか?』
「防げるのだろうか…」
『結局、防げない瞬間が来るのだ。ウンタクは命を失い、お前も無に還る機会を失うことになる。また千年あるいは不滅の生を、その地獄を生きていかねばならない。愚かな選択だ。だから剣を抜き無に還れ。悲しくてもそれが最善だ』
「最善の選択をしないでみようと思うんだ。少し悲しいけどな…」
シンはウンタクを呼び死神から渡された名簿を目の前に置いた。「何かあったの?これは何?」「名簿だ」
「つまり…私が剣を抜かなければ死ぬまで…死ぬってこと?ずっと何度も?」シンは頷く。
シンはウンタクを呼び死神から渡された名簿を目の前に置いた。「何かあったの?これは何?」「名簿だ」
「誰なの?おじさん?」「いや…お前だ」「私?私死ぬの?」「今から話すことをよく聞くんだ。今まで隠して来たことだ。お前には何も隠し事はないが、それでも隠して来た話だ。これ以上隠しておくことはできないから話すんだ」
「お前は剣を抜かなければ死ぬんだ。そういう運命だ…お前がトッケビの花嫁として生まれた時から。剣を抜かなければたびたび死が迫って来る。こんな風に…」シンは視線を名簿に落とした。「つまり…私が剣を抜かなければ死ぬまで…死ぬってこと?ずっと何度も?」シンは頷く。
「もしかして今まで…あの事故みんな…」「ああ…拉致された時、スキー場で倒れた時、お前の知らない面接の日にあった大事故…そして、俺がお前を殺しそうになった時…」ウンタクはシンの剣を掴んで抜きかけた時のことを思い出し思わず息を漏らした。
신은...아저씨한테도 나한테도 너무 가혹하네요…
「神は…おじさんにも私にもずいぶん過酷ね…」
メミルくんを抱いて考え込んでいたウンタクはシンの元に来る。「おじさん…そのまま私が死にます。おじさんはずっと生きてるから私が転生して会いに来るわ。ここに必ずいてね…私が訪ねて来る。約束する」
シンは一言「そうしようか?」
「おじさん…そのまま剣抜きましょう。私が死んだらおじさん永遠に独りで生きなきゃならないでしょう?花嫁が現れないかもしれないでしょう?ただ私が剣を抜いてあげる…それがいいでしょ?」
「そうしようか?」
「おじさん…そのまま私たち一緒に死にましょう。それがいいでしょ、同時に…。誰ひとり独り残されずに、誰ひとりつらくないように…」「チウンタク…俺を見ろ。お前は死なない。死なないよう俺が防ぐから。全部防ぐから。
泣き出したウンタクをシンは抱きしめた。「ごめん…こんな運命に巻き込んで。だけど俺たちこれを通過しないと。どんな扉を開けることになるかわからないが、お前の手は絶対に離さない。約束するから…だから俺を信じろ。俺はお前が考えるより大きな人間だ」
メミルくんを抱いて考え込んでいたウンタクはシンの元に来る。「おじさん…そのまま私が死にます。おじさんはずっと生きてるから私が転生して会いに来るわ。ここに必ずいてね…私が訪ねて来る。約束する」
シンは一言「そうしようか?」
「おじさん…そのまま剣抜きましょう。私が死んだらおじさん永遠に独りで生きなきゃならないでしょう?花嫁が現れないかもしれないでしょう?ただ私が剣を抜いてあげる…それがいいでしょ?」
「そうしようか?」
「おじさん…そのまま私たち一緒に死にましょう。それがいいでしょ、同時に…。誰ひとり独り残されずに、誰ひとりつらくないように…」「チウンタク…俺を見ろ。お前は死なない。死なないよう俺が防ぐから。全部防ぐから。
泣き出したウンタクをシンは抱きしめた。「ごめん…こんな運命に巻き込んで。だけど俺たちこれを通過しないと。どんな扉を開けることになるかわからないが、お前の手は絶対に離さない。約束するから…だから俺を信じろ。俺はお前が考えるより大きな人間だ」
「どこ行くんだよ。危ないのに…」「どこにってアルバイト行かなくちゃ」「俺の話ちゃんと聞いてたのか?」「よく聞いてましたよ。だけどずっとこうやって家にだけ閉じ込められて生きていけないでしょう?」「この家に閉じ込められて震えながら生きてても、それは生きてるとは言えないでしょ?
내일 죽더라도 저는 오늘을 살아야죠.
明日死ぬとしても私は今日を生きなくちゃ。アルバイトして大学入学の準備して、いつも歩く道を歩いてこうやって家に帰って来て…それが生きるってことだから。」
「だからおじさんは死ぬ気で私を守って。私は死ぬ気で死なないようにするから。おじさん信じてるから。お母さんがなんで私を生んだと思ってるの?何のために受かった大学?生きる理由がたくさんなの!」
「その中でも、トッケビ氏が私を生かしてくれるの」「わかった…わかったから危ないと思ったらかならず俺を召喚しろ。高い場所には絶対行くなよ。わかったか?」「あ〜墜落死だっけ?はい心配しないで。行って来まーす」「あのね…街灯がチカチカ点滅するのがすごく危険で…」
「あの男の人すごくイケメンじゃない?イケメンの男性はすごく危ないから…」
呆れ顔のシン。
「あの服…すっご〜く綺麗で。綺麗な服は通帳が危険だから…」
「おじさんにすごく会いたくて、息が落ち着かなくて危険だから…」
シンは笑って「俺も…」
「あの男の人すごくイケメンじゃない?イケメンの男性はすごく危ないから…」
呆れ顔のシン。
「あの服…すっご〜く綺麗で。綺麗な服は通帳が危険だから…」
「おじさんにすごく会いたくて、息が落ち着かなくて危険だから…」
シンは笑って「俺も…」
「あらスゴイ…真冬に花が咲いてるのを見てるわけ…今…。ねぇ!死のうとして狂っちゃったの?」
部屋で指輪を見ていた死神。ため息をつきコートと帽子を掴んで立ち上がった。
店を閉めた後のサニーの店の中に入り帽子を取って椅子に腰かけた。
そして見つめていた指輪をテーブルに置こうとした瞬間、奥から物音が聞こえ手を滑らし、指輪を落としてしまった。転がる指輪…拾おうとするが足音が聞こえる。
指輪を拾うのを諦め帽子を被る死神。間一髪でサニーの目からは見えなくなった。
テーブルの上から置き忘れた携帯をつかみ、店の奥に戻って行くサニー。サニーを横目で見送りながら死神はその隙に落とした指輪を拾った。
店を閉めた後のサニーの店の中に入り帽子を取って椅子に腰かけた。
そして見つめていた指輪をテーブルに置こうとした瞬間、奥から物音が聞こえ手を滑らし、指輪を落としてしまった。転がる指輪…拾おうとするが足音が聞こえる。
指輪を拾うのを諦め帽子を被る死神。間一髪でサニーの目からは見えなくなった。
テーブルの上から置き忘れた携帯をつかみ、店の奥に戻って行くサニー。サニーを横目で見送りながら死神はその隙に落とした指輪を拾った。
死神の目の前に立ち、独り言…
「背が約184cmで靴の高さ2cm含めると…だいたいこの高さ?」
「これが正体だったのね…でもまだわからない…あなた一体何者?おかしくなりそう…どうしてこんなあり得ないことが…すべてがあり得なくて…どうして私の名前がわかったのか…どうして名前がないのか…どうしてこんなに間違いだらけなのか…」
「私に前に何かしたこと…今はしないで…どんなことでも…」「しません。ただ見つかったままにします」「なんなのあなた一体…」
「私に前に何かしたこと…今はしないで…どんなことでも…」「しません。ただ見つかったままにします」「なんなのあなた一体…」