「トッケビ〈鬼〉」11話 ② とどまっていたんだな…お前も知らない瞬間に | CLARAのブログ〜クララ♪ラ♪ラ〜♪

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大好きな俳優コン・ユssiのこと…彼を知るきっかけになった韓国ドラマのこと…そしてちょっぴり仕事のこと…などつれづれに書いていきます(^-^)
2012年6月から放送されたKBS2 月火ドラマ「BIG」(빅)から始めたハングル聞き取りブログ頑張ってます٩(๑❛ᴗ❛๑)۶


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「お前なのか…そうでないのか…」シンが宙を見つめて独り言を言っている。
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シンの隣に死神がやって来て力なく座った。「ちゃんと帰ったか?」とシン。「あの人はいつも…本当に…ちゃんと…帰ったよ」「大丈夫か?」「何…」そう答えてから思い出したように
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「気になることがあるんだけど…あの巻物のことだ。誰が描いたんだ?」「王黎が…」
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「妹の姿だがあいつが見た姿で、あいつの恨み、罪、 恋しさが込められているんだろう…あの巻物には。おそらくそれはあいつの最後の幸せだったんじゃないかと思う」「そんなにみんなを殺しておいて?」「そうしてみんなを殺しておいて…」
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自分の部屋でハンドクリームを手に塗り込みながらウンタクはサニーのことを考えていた。しかしやはり気になって上着を掴み外に出た。
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店の外から、サニーがテーブルに突っ伏しているのが見えてウンタクは慌てて中に入り上着をかけた。「バイトね…」「はい私です。ここにいらっしゃるかと思って…」
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額に汗を滲ませながらサニーは苦しそうだ。「前世なんて何ともないと思ったのに…信じてもいないのに…あの家を出てから風邪みたいに体じゅうが痛くて…」「つらければ言ってください。病院行きましょう」「ううん…家に…。何ともないのにしきりにここが痛いの」胸を押さえている。「いいえ…もっと深い所が痛いの。無情な誰かが心臓の中を歩いて、それで心臓がギクンとするみたい」「行きましょう…外寒いですから」ウンタクは自分の着て来た上着をサニーに着せて店を出た。
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サニーの家に着くと階段を降りて来た男とハチ合わせる。「あ…」死神の後輩だった。
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「何?ああ、屋根部屋に住んでる方よ…」「あぁ…はい」ウンタクは慌ててサニーの目を手で覆い階段を上がった。
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「下の階に住んでる人が、トッケビの花嫁と知り合いだったとは…世界はほんと狭いな…」
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ウンタクはサニーをベッドに寝かせ、濡れタオルを絞っている。「あの人の携帯にあったのよ…」「何がです?」「トッケビ夫婦…」タオルを絞る手が止まった。「兄だと主張してる人とあんたなの?トッケビ夫婦が?」ウンタクは黙っている。「言ってくれないんでしょ…あの人達の正体」「すみません…」「あの人も言わないわよね…自分の正体」「すみません…」サニーはため息をついて「別れなきゃダメよね…」うつむくウンタク。「あんたは普通に人なの?」「はい」「わかったわ」サニーは宙を見たままため息をついた。
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サニーの家の帰り道。ウンタクは後ろから黙ってシンがついて来ていることを知って笑顔になる。「何をしているの?」振り向いてウンタクは言った。
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「迎えに来たんだよ」「どこから?」「お前が歩いて来た全ての歩みを一緒に歩いているんだ」
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「美しく言うのね…」ウンタクの言葉にシンは肩をすくめてみせた。
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「社長の人生もほんと…私なんか生まれた時から"不思議の国のチウンタク"だったから。幽霊を見ても、トッケビか現れても、死神に向き合っても不思議だとも思わなかったけど、社長はいきなりすごい不思議なジャンルが立ち込めたわけでしょう?前世でお兄さんだって言う人がトッケビで、好きな人は死神で、バイトの子は幽霊とか見るし…」
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店にお客さんより幽霊の方が多い時もあったんだから…前世っていったい何なんだろう」「ただ過ぎ去った生だろ?」

나도 내가 기억하지 못한 어느 순간에 김신씨 인생에 잠깐 머물다 갔을까요?

「私も私が覚えていられなかったある瞬間、キムシン氏の人生に少しでもとどまって行ったんだろうか…」「どうかな…」
「あぁ社長が本当におじさんの妹だったらいいな…社長って本当にいい方だから」「違うけどな」「やっぱり兄と妹って現世でも前世でもなんだかんだと角突き合わせるものなのね…。私もキムシン氏みたいなオッパがいたら良かったな…あぁ!私オッパいたんだった!テヒオッパ!」
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「お前…後々2人でカナダ行って牛肉食いにあのレストラン行くつもりだろ」「あぁ…あの常連の?」「2回しか行ってないのに何が常連だ。俺は50年前から通ってるんだ」「他の人とは行かないけど?おじさんとだけ行くわよ」「笑わせるな!行くと思うけど!」フンッとシンは1人で足早に歩き始める。「私が?本当に?いつ?どうしてわかるの?」ウンタクもシンを追いかけて走る。
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卒業式。クラスメイト達がお互いに写真を撮る中、ウンタクは一人だ。
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ウンタクの携帯が鳴った。「私の番号よ…」と来たのは班長。「私の番号どうしてわかったの?」
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「新学期が始まると班長は非常連絡網もらうのよ。あんたはもらった事ないでしょ。3年通して私が班長だったから。卒業おめでとう!たまに電話しよう」「そうね…あんたもおめでとう」
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担任のお祝いの言葉の後、クラスメイト達は家族から花束をもらったり抱き合ったりしている。やはりウンタクは一人だった。
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その時、ひときわ目立つ真っ赤ないでたちで現れた美しい女性がウンタクの元へ歩いて来た。
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ウンタクを抱き「お疲れ様…お母さんがとても自慢に思われるでしょうね」
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以前「家族で分けて食べてね」とほうれん草をくれた女性だった。
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「私をご存知なんですか?」
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「可愛いから…」
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『お前を天授された時に幸せだったから…』
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「幸せだったから…」そう言って笑った女性の声が9歳の誕生日に白菜をくれた老婆の声と重なった。
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ハッとしたウンタクに「シッ…」と目配せをして「卒業おめでとう」と綿花の花束を渡す三神ハルメ。
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三神ハルメは担任に向かい合い、大きくため息をついて子供を諭すように言った「お嬢ちゃん…もっとマシな先生にはなれなかったの?もっと輝かしい先生にはなれなかったの?」
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それを聞いた担任は、母親に叱られた子供のように声を出して泣き始めた。
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涙を拭いながら廊下に出た担任が、シンとすれ違った。その途端シンは朝鮮後期 哲宗12年の茶屋の風景を思い出した。
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『百年に1〜2人、前世と同じ顔で生まれる人がいる』
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茶屋の女将を通して見えた未来だった。
「どうかなさいましたか?だんな様」
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「いや…遠い生も、先立って見えるものだな…」「どのくらい遠いのですか?」「明らかに朝鮮語を使っていたのだが…言葉が混ざったのか世界が一つになったのか…分かるようで分からないな」
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「それだけではない…硯の半分ほどの古鉄を生まれたての赤ちゃんのように撫で、恋慕するもののように大切に扱うのだ」「何のことをおっしゃっているのか…」「真っ黒だったり、真っ青だったりとても広く使われるようだ。覚えておくのだ…こんな形だ…」
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「パシャッ…パシャッ…」
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教室に入ったシンは、その風景が朝鮮後期の茶屋の女将を通して見えた未来と同じことに気づくのだった。
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머물다 갔네…너도 모르던 순간에…

とどまっていたのだな…お前も知らない瞬間に…
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外に出た2人。シンはしきりに花束越しのウンタクの顔を確かめるかのように、綿花の花束をウンタクの顔の前に持って来る。
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「何するんですか…」「不思議で…どうしてあの時からお前を見てたのか…」「いつ?さっき教室で?」「遥か遠くだよ…不思議で美しい出来事だよ」「具体的に…どんな?」「朝鮮後期 哲宗12年…会ってたんだな…」「誰に?」「初恋…」「この人ったら…"聞かず気にせず"(안물안궁)ですよ!」「どこから出て来たフレーズだよ。論語でもなければ孟子でもないし…」「ギャルから出て来たんですよ!ギャル!何も聞かないし気にしないってこと!」
(안물안궁…안 물어봐と안 궁금 聞いてもいないし気にもならないの合わさった造語)
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「俺は気になるな…その花。どこから出て来たんだ?もしやテヒだか何だかアイツが…」「テヒオッパじゃないわ。来てたら一緒にいるでしょ?そのまま帰さずに。私にだってこんな草みたいな物でもくれる知り合いいるんだから…遊んでないで写真でも撮ってください。ここを押せば…」「分かってる」
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写真を少しずつアップにして撮りながら微笑むシン。
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花束をシンに持たせ、ウンタクがカメラを構えるので、シンはポーズをとってみるがレンズを向けた先は学校の校舎だった。「私の学校いいでしょ?」「…あぁ…いいね…」
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「すごく嫌なこともいくつかはあったけど、すごくいいこともあったわ…いい事っていつも遅れて来るみたい…おじさんみたいに」「早く来たんだけど何組なのか部屋が分からなくて…」「そういう意味じゃなくて」勘違いしてるシンがおかしくて笑うウンタク。それでもシンは続ける「一人で来たからって寂しがらないで。ドクファは仕事行かなきゃならなかったし、死神はアイツ今ちょっと心境が…みんな祝ってるから」「じゃあ…あそこの2人は誰?」
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