『もう一つの進撃の庶民』Episode 46~50 | くらえもんの気ままに独り言

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 今回は月イチでお送りしております『もう一つの進撃の庶民』の総集編でございます。(『もう一つの進撃の庶民』は言論ポータルサイト「進撃の庶民」で毎週火曜日に連載中です。)



 前回までの話はコチラ


もう一つの進撃の庶民 全話一覧

http://ameblo.jp/claemonstar/entry-12014531936.html


 今回は2人、ペイント付き人物紹介をやろうと思います。


 1人目はこの方


タンツァ

 元調査兵団第1部隊分隊長でこの度新・調査兵団に加入したタンツァです。

 エヌ老師の弟子の一人で、ネオリベスの調査のため調査兵団を長期間離れておりました。

 ナッシュやエヌ老師同様にアンチネオリベスの技を会得しているようです。

 陽気な性格でダンスが趣味。

 まだまだ謎多き人物ですが今後の展開に期待です。


 そして、2人目はこの方


ヴォルフ

 元調査兵団第1部隊分隊長で現在は政府軍の師団長を務めておりますヴォルフです。 

 その風貌と攻撃性から「ズィルバーン・ヴォルフ」の異名をとっておりました。

 アヴィンとは旧知の仲であったこともあり、アヴィン政権樹立時に政府へ登用されました。

 新・調査兵団同様に壁の強化が大事と考えるもアヴィンを裏切ることはできず、政府へ仕え続けているようです。

 今後、どのように動かそうか、思索中です(笑)。


 さて、本編の方はプロジェクトNが始動し、ついに消費税増税も決定してしまいました。

 カレンとアンジーは修行モードに入りましたが、どれくらい強くなって帰ってくるのでしょうか?

 この一連の流れは次回のEpisode 51で一旦区切りをつけまして、Episode 52からは新章突入の予定になっておりますので是非、今後の展開にも注目していてください。

 なお、連載1周年記念の特別編も予定しておりますので、火曜日の「進撃の庶民」のチェックをお忘れなく(^O^)/


 それではEpisode 46~50の5話を続けてどうぞ♪

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ナッシュ「プロジェクトNだと?何だそれは。」
アヴィン「まぁ、そう焦るな。すぐに見せてやるよ。」
ナッシュ「どうせ、ロクでもないものなんだろ?」


ヘイツォ「アヴィン様、準備が整いました。」


Episode 46 「戦慄のプロジェクトN」


 ヘイツォがアヴィンに渡したものは、やや大きめの銃の形をした物体だった。


カレン「なんだ?あの変な銃は?」
ナッシュ(…何か…嫌な予感がするな……。)


アヴィン「アーリマン、下がれ。巻き添えをくってはいかんのでな。」
アーリマン「御意。」


 アヴィンに従い後退するアーリマン。そしてアヴィンの武器にチャージ完了を知らせるランプが点灯する。


アヴィン「さぁ、いよいよショーの始まりだ。と言ってもギャラリーは少ないがな。」
ナッシュ
「まずい。カレン、逃げろ!!」
カレン「え!?」
アヴィン「遅いわっ!!!」


 その時、アヴィンの武器の先端から黒い光線が勢いよく放たれ、カレンはそれをモロに浴びてしまい、その場にうずくまってしまった。


ナッシュ「カレン!!」
アヴィン「次は貴様の番だ、ナッシュ!!」


 そして、ナッシュを襲う第二射。


―王都・王宮前広場


??? 「君は確かアンジー君だったね。ナッシュさんの居場所を知らないかい?」
アンジー「あなたは?」
タンツァ「おっと、これは失礼。申し遅れました。私は元調査兵団第1部隊で分隊長を務めていたタンツァと申します。と言っても、長い間兵団を離れていましたので、知らないのも無理はないですが。」
アンジー「そうだったんですか。ナッシュ団長はさっき裏口からアヴィン王の元へ向かいましたけど、何か御用があったんですか?」
タンツァ「遅かったか…。」
アンジー「え?」
タンツァ「いや、まだ間に合うか…。アンジー君、私をナッシュさんの所まで案内してくれないか?」
アンジー「え!?」
タンツァ「プロジェクトN…。なんとしても阻止せねば。」


 いよいよ始動したプロジェクトN。アヴィンの放つ黒い光線の正体は?そして、謎の男タンツァはアンジーとともに何をするのか?


(つづく)

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ナッシュ「カレンに外傷はない…。ということは、この黒い光線は…。」


 ナッシュを襲う黒い光線。しかし、突如ナッシュの身体がまばゆい光を放ち、黒い光線をかきけしてしまった。


アヴィン「な、なんだその光は!?」
ナッシュ「お前には言っても無駄だ。…しかし、こいつで防げるということは、その兵器の正体は…。」


Episode 47 「ネオリベス化」

 その時、カレンの身体が突如巨大化し、ドス黒いオーラを放つ。


ナッシュ「さしずめ、ネオリベス化光線ってところか!」
アヴィン「その通り。どうやら第1号に関しては実験成功のようだな。」
ヘイツォ「はい。成果としては十分です。まぁ、ナッシュ君が使った光の正体は気になるところですが。」
アヴィン「まぁ、それは後で考えよう。カレンよ!ナッシュを殺せ!!」


 ネオリベス化したカレンはアヴィンの命に従うようにして、ナッシュめがけて突進。


ナッシュ「コイツ、言葉が分かるのか!?」
ドゴッ


 カレンの強烈な一撃がナッシュにクリーンヒット!!


ナッシュ(しかも…アヴィンの命令に従ってやがる…。)


アーリマン「うまく急所はさけたようですね。」
アヴィン「しかし、ヤツはもう虫の息だ。さて、トドメを刺すとしようか。」
ヘイツォ「アヴィン様、お待ちを。彼には利用価値があります。目障りな新調査兵団をおびき出すエサに使ってはどうですか?」
アヴィン「うむ。それもよかろう。カレンよ、ナッシュを地下牢まで連れていけ。」


 と、その時…


タンツァ「ナッシュさん!!」


 タンツァが到着し、ナッシュとネオリベス化したカレンの間に割って入る。


タンツァ「こいつはネオリベス!!なぜ、こんなところに!?」
ナッシュ「…そ…そいつは、…お…俺の…部下だ……。」
タンツァ「もしや、プロジェクトNか?」
アヴィン「貴様、何者だ?なぜ、プロジェクトNの名を知っている?」
タンツァ「私の情報網を甘く見てもらっては困りますね。Nの由来はN国のことではなく、ニヒリズムのNもしくはネオリベスのNといったところかな。」
アヴィン「カレン!先にコイツを殺せ!」


 アヴィンの声に反応し、タンツァを襲うカレン。


タンツァ「これが、カレン君か!エヌ老師から君の話は聞いている。君にもう一度チャンスをあげよう。」


 カレンのパンチに合わせて、タンツァがカウンターで光の掌底をカレンにぶつける。それと同時にネオリベスの身体は消滅し、カレンの本体が現れる。


タンツァ「さて、あとはこのまま永遠の眠りにつくか、目を覚ますか。二つに一つ。」


 その時、タンツァに背後から襲い掛かるNL-X。
 しかし、ナッシュは最後の力を振り絞って、NL-Xのパンチを受け止める。


ナッシュ「お…俺のことは…いいから、カ…カレンを連れて…は…早く逃げろ。」
タンツァ「ナッシュさん!!」

ナッシュ「あとは…頼んだぞ…タンツァ…。」


 生死の境をさまようカレンを連れ王宮から脱出するタンツァ。そして、ナッシュは王宮の地下牢に幽閉されることとなったのだった。そして、いよいよ会見の時刻を迎える。


(つづく)


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―王宮・裏口


アンジー「タンツァさん!!」
タンツァ「なんとかカレン君を助けるのが精一杯だったよ…。」
アンジー「すみません。僕がもう少しプロジェクトNについて知っていれば…。ナッシュ団長は?」
タンツァ「アヴィン達の話からすると、殺さずに幽閉する感じだったが…。」
アンジー「結局、消費税増税は止められず、ナッシュ団長を失う結果になってしまったってことですね。」


Episode 48 「汚らわしい!どうぞご勝手に!!」


―王宮・会見場


アヴィン「というわけで、私自身の決断により来年の4月より消費税を5%から8%へと上げることに決定いたしました。安定した社会保障や財政健全化のためにもどうか、皆様に御理解いただきたい。景気の悪化が懸念されるが法人税減税や追加の金融緩和などで対応しますので心配は必要ありません。」


―王都・市街地


ミツキ「もう、アヴィンの会見始まっているみたいですね。」
セルフィ「消費税増税やっといて反対側で法人税減税ってのはどうなんですかね。」
アスキー「ナッシュ団長の説得は間に合わなかったようだね。」
シヴァ「2人とも無事だといいんだけど。」


―チャンネル・チェリー


チェリオ「この消費税増税はもともと止められなかったし、仕方のないことです。それにしても暴徒化したクリスマス兵団は困ったものですな。」
エーツィン「クリスマスさんには当番組にも何度か出演いただいていたのですが、残念ですね。」


―クリスマス兵団・アジト


クリスマス「なんだと!黙って聞いていれば…。」
ポリアンナ「今後、チャンネル・チェリーへの出演はいかがしますか?」
クリスマス「汚らわしい!どうぞご勝手に!!あいつらには二度と関わらん。私は本業に戻る!」
ポリアンナ(この人の本業ってなんだったかしら?)


チャッキー「ジェイネス獄長もなんか言ってやったらどうですか?」
ジェイネス「団長は団長だ。」
チャッキー(この人はチャンネル・チェリーに出演し続けるつもりなんだな…。)


サンダー「クリスマス団長。政府から団長あてに手紙が届いていますよ。」
クリスマス「何?どれどれ…。やはり、アヴィン様一人ではキノッチには勝てなかったということか…。」
サンダー「なんと書いてあったんですか?」
クリスマス「アヴィン様からの手紙だったんだが、私を信じ続けてくれて感謝している、しかし、キノッチの力はあまりにも大きく仕方なく消費税増税をしなければならなかったと。」
サンダー「やはり、それが現実だったというわけですね。キノッチ叩きをバカにしていた奴らの妨害がなければ、なんとかなったかもですね。」
クリスマス「そして、クリスマス兵団に感謝の意を示して、来週末、パーティーをアヴィン様直々に開いてくれるそうだ。」
サンダー「それは、ぜひとも全団員で参加しなければですね。」


 ついに消費税増税が決定。N国には未来の不況悪化が約束された。この危機を打開する術はあるのか!?


(つづく)


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アンジー「だまって王宮を出てきたけどよかったのかな。」
タンツァ「どうせ、アヴィンとはたまにしか面会できなかったんだろ?あとで何食わぬ顔で戻れば問題ないさ。」
アンジー「ところで、この山道はどこに通じているんですか?」
タンツァ「エヌ老師の家さ。」


Episode 49 「エヌ老師」


 カレンを抱えたタンツァとアンジーは遠い山奥に居を構えるエヌ老師の家を訪ねるのであった。


タンツァ「こんにちは。老師、いらっしゃいますか。」
エヌ老師「その声はタンツァか。まぁ、入りなさい。」
タンツァ「いえ。私はこのあと行くところがありますので。今日は老師にお願いがあってまいりました。」
エヌ老師「そうか。それで……、む…?この少年は確か。」
タンツァ「はい。カレン君です。またネオリベス化したみたいで。」
エヌ老師「まったく、修行が足らんのう…。」
タンツァ「そう厳しいことを言わないで下さいよ。私も直接は見ていないのですが、例のプロジェクトNってやつの影響みたいで。」
エヌ老師「NはネオリベスのNだったか…。」
アンジー「修行すればネオリベス化って防げるようなものなんですか?」
エヌ老師「君は強靭化のアンジー君だったね。ネオリベス化について後で詳しく教えてあげよう。」


タンツァ「それでは、カレン君とアンジー君のこと、よろしくお願いします。」
エヌ老師「カレン君の方はこのまま死ぬかもしれんがの。」
タンツァ「その時は適当に弔ってあげてください。それでは、失礼します。」
アンジー「タンツァさんはどこへ?」
タンツァ「新・調査兵団に合流しようと思ってね。」


―王都・市街地


マージ「今朝の新聞の一面見ましたか?」
シヴァ「アヴィンの増税会見の話でしたよね。」
マージ「そうじゃなくて、その下の箇所です。」
シヴァ「…ナッシュ団長、ヤツラに捕まっていたのか。」
ミツキ「シヴァさん、カレンのことについては何か書かれていますか?」
シヴァ「いや…、どうやら見当たらないようだが。」
ミツキ「そうですか…。どこに行ったのかしら、カレン。」
アスキー「とりあえず一旦アジトに戻って、ナッシュ団長奪還の作戦を考えよう。」


 エヌ老師の元を訪れたアンジーとタンツァ。カレンは死の淵から舞い戻ってくることができるのか?


(つづく)


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カレン「…ん、ここは……。」
アンジー「カレン!……よかったぁ。ここはエヌ老師の家だよ。」
カレン「え…?ナッシュ団長は?アヴィンは?…消費税はどうなった?」
アンジー「消費税増税は決定。ナッシュ団長は王宮の地下牢に幽閉されたみたい。」
カレン「そうか…。アヴィンのやつの黒い光線を浴びてから先、記憶がないが…。」


Episode 50 「エヌ老師の修行」


エヌ老師「目が覚めたようじゃの。」
カレン「まさか、またあなたに助けていただいたんですか?」
エヌ老師「君を助けたのは、儂の弟子の一人、タンツァじゃ。いつか、礼を言うといい。」
カレン「タンツァ?」
アンジー「もともと調査兵団第1部隊の分隊長をやっていた人みたい。」
カレン「そうだったのか。」


エヌ老師「さて、食事が済んだら、さっそく修行を始めようかの。」
カレン「修行?」
エヌ老師「そうじゃ。敵がネオリベス化光線とやらを使ってくるのであれば、その対策をせねばならんじゃろ。」
カレン「ネオリベス化?また、俺はネオリベス化してしまったのか?」
アンジー「どうやら、そうみたい。」
カレン
「アヴィンが使ったあの黒い光線がネオリベス化光線だったってわけか…。」
エヌ老師「そもそも、壁外をウロウロしているネオリベス達…、あれらはもともと普通の人間だったのじゃよ。」
アンジー「え!?」
カレン
「あれが…人間!?」
エヌ老師「もちろん、今のあの姿は人間とはとても呼べはしないがの。」
アンジー「普通の人間がどうやって、なぜネオリベスに?」
エヌ老師「深い絶望、虚無感、そして思考停止…、これらに冒されたときに自己の内から現れる破壊神…、それがネオリベスの正体というわけじゃ。」
カレン
「俺が前、ネオリベスに喰われてしまいそうになった時、確か頭が真っ白になって。」
エヌ老師「それが、ネオリベス化のきっかけだったのかもしれぬの。もちろん、そういう状態に至ったとて、必ずしもネオリベス化するわけではないのじゃが。」
アンジー「プロジェクトN…。もしかすると、そういった思考停止に陥ったような人々を次から次へとネオリベスに変えていくつもりなのかも。その黒い光線は、内なるネオリベスを表へ引っ張り出す触媒みたいなものなのかもしれない。」
カレン
「ネオリベスを次から次に作るだって?そんなことしたら国がメチャクチャになるだろうがよ。」
アンジー「タンツァさんの話によれば、カレンはアヴィンの命令に従っていたって。おそらくプロジェクトNでネオリベス化させられた人々は、アヴィンの下僕になってしまうのかも。」
カレン「俺が、アヴィンの命令に?マジかよ…。」
エヌ老師「しかし、ナッシュ君はネオリベス化しなかったと聞いている。つまり、まだ、プロジェクトNに対抗する手段は残されているということじゃ。」
アンジー「その方法を僕たちに教えていただけるというわけですね。」
カレン「早く教えてくれ、じいさん!」
エヌ老師「よし、それではさっそく始めるぞ。」


―新調査兵団・アジト


タンツァ「はーい。エブリバディ。元気にしていたかい?」
シヴァ「タンツァじゃないか、今までどこに行っていたんだ?」
タンツァ「エヌ老師に頼まれてネオリベスの調査をちょっとね。」
ミツキ「誰?」
タンツァ「知らない顔が増えているみたいだから、自己紹介させてもらうよ。私は元調査兵団第1部隊分隊長だったタンツァだ。よろしく。」
アスキー「元気そうでよかったよ。しかし、ナッシュ団長が…。」
タンツァ「事情はだいたい知っていますよ。あぁ、そうそう。カレン君とアンジー君の2人は今、エヌ老師の下で修業中だから、心配しなくていいですよ。」
ミツキ「本当ですか?よかった…。」
セルフィ「アンジーも。」
タンツァ「カレン君の方は生きてるかどうか分からないけどね。」
ミツキ「え?」
タンツァ「あと、みんなにアヴィンの企んでいるプロジェクトNのことについて話しておかないとね。」


 プロジェクトNに対抗すべくエヌ老師の下で修業することとなったカレンとアンジー。一方、タンツァが新たに加わった新調査兵団。ナッシュの救出は果たせるか?


(つづく)

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