くだらない動画を見てしまった

　アヤカシ派(通称リフレ派)の連中は詐欺師であることが確定したということを以前、お伝えしたのを覚えていますでしょうか？

ついに暴かれたエコノミストの虚偽・続編(追記アリ)

http://ameblo.jp/claemonstar/entry-11848243716.html

　しかし、詐欺師であることが確定したのにもかかわらず恥ずかしげもなく、まだ日本国民を騙し続けようとしているようでございます。振り込め詐欺の存在を知っていても騙される人がたまにおりますが、騙されないようにするには詐欺の手口を知っておいた方が良いでしょう。

　というわけで、某解放区で少し話題になった動画をちょっと見てみました。

検証　公共事業万能論　第5回　田中秀臣　上念司　桜林美佐【チャンネルくらら】
https://www.youtube.com/watch?v=MZ-I6icFCH0

　この方たちはアヤカシ派(通称リフレ派)と呼ばれる方たちですが、先のエントリーにあった浜田・岩田・原田氏に比べると格下になります。ちなみにこの方たちの役割は、普通の人間をアヤカシに変えまくることのようで、実際に被害に遭ってアヤカシへと身を落とした方もいるとかいないとか・・・・。

　ちょっと政治や経済に興味を持ち始めたって人が、この手の動画を見ちゃうとコロッとアヤカシ化してしまうので、注意が必要ですね。

　それではワクチン投与開始します。

田中「藤井さんは「1998-2010年までマネタリーベースは増えているが、GDPデフレーターは下がっている。原田氏は2002-2006年だけ切り出してマネタリーベースと実質GDPの正相関を示している。そもそも実質GDPはデフレが深刻化して物価が下がれば上昇するので、デフレを評価するにはデフレーターが重要」であると言っている。」

上念「ちょっと待ってください。」

田中「おかしいですね。藤井さんの話だとデフレが続くと実質GDPが上がって日本経済は景気よくなっちゃう。つまり消費や投資が上向いちゃうんだと。」

　どうやら、この話の元ネタはこちらのようですね。

［安倍景気の行方］ついに暴かれたエコノミストの「虚偽」〔2〕
http://shuchi.php.co.jp/article/1878?p=1

　さて、以前のエントリーで実質GDPと名目GDPとGDPデフレーターの関係について簡単な例で説明してみましたので、再掲してみます。簡単に言えば、名目GDPは売れた額、実質GDPは売れた量と考えてよいです。つまり実質GDPは物価変動の影響を除いたものということになります。

　ちなみにGDPデフレーター＝名目GDP/実質GDPで表されます。

例１）今まで１コ１００円のとある品物が１０コ売れていたのに、不景気のため９コしか売れなくなった。そこで１コ８０円に値下げしたら１２コ売れました。(つまり物価変動率－２０％のデフレというわけですね。)

　さて、この場合の各種パラメーターですが

・名目GDP：１０００円→９６０円　(－４％)

・実質GDP：１０コ　(１０００円)→１２コ　(１２００円)　(＋２０％)

・GDPデフレーター：９６０/１２００＝０．８　(－２０％)

　この状況を見て「おおっ。実質GDPが２０％成長した。やった。」って言ってるのが上の動画の３人なわけですね。

　まったく・・・

んなわけあるかい!!!!!!!ヽ(`Д´)ノ

　そもそも、なぜ名目GDPと実質GDPというものがあるのでしょうか？

　以前、GDPとは一定期間に作られたモノ(&サービス)の量を表しているという話をしましたが、下の例で考えてみましょう。

例２）今まで１コ１００円のとある品物を１０コ作って全て売れていました。これを１２０円に値上げしたが、１０コ全て売れました。(つまり物価変動率＋２０％のインフレというわけですね。)

　さて、この場合の各種パラメーターですが

・名目GDP：１０００円→１２００円　(＋２０％)

・実質GDP：１０コ　(１０００円)→１０コ　(１０００円)　(±０％)

・GDPデフレーター：１２００/１０００＝１．２　(＋２０％)

　この場合、生産力は１０コのままで変わらないのですが、物価が上がった分見かけ上のGDPは増えたように見えます。なので、国力として重要な要素である生産力を見るのには実質GDPの方がよさそうですね。

ただし、インフレ時に限り！！

　上記の２つの例を見て直感的に分かる方もいらっしゃるかとは思いますが、需要＞供給(つまりインフレ)の場合は実質GDPは国内の生産力を表しますが、需要＜供給(つまりデフレ)の時はあてになりません。分かりやすいように１つ目の例をこう言い換えてみましょう。

例１´）今まで１コ１００円のとある品物が２０コ中１０コ売れていたのに、不景気のため９コしか売れなくなった。そこで１コ８０円に値下げしたら２０コ中１２コ売れました。(売れ残りは破棄と仮定します)

　この場合も生産力は２０コと変わらないですが、値下げしたおかげで売れた個数が増えたため、実質GDPは＋２０％になりました。

　これを景気が良くなったと捉える神経がおかしいわけですね。

　そもそも、藤井先生の論の趣旨はデフレが深刻化すると実質GDPは名目GDPに比べて過大評価となってしまうから、名目GDPやGDPデフレーターで評価する方が適切だという、まともなことを言っているのに過ぎないわけです。

田中「実際の実質GDPとは実体経済と同じですね。」

上念「じゃあ、デフレにすると実体経済が良くなるということですか？」

田中「そうなると、藤井さんも苦しいね。公共投資するとインフレになるから実体経済が悪くなっちゃう。」

　まず、実質GDP≠実体経済というのはデフレ時のパターンである例１を見れば分かる通り。

　それを踏まえながら、２人の会話を聞いていると・・・

　ダメだ・・・笑いが止まらん(｡＞0＜｡)

田中「実質GDPは実際の経済の体力を見るわけだからね。」

上念「最初に名目GDPがあって物価の影響を戻すので、物価で割って実質に戻すんです。デフレが深刻化すると名目GDPは減るので、実質GDPが増えるわけがない。」

　どうやら、この２人にはデフレという概念がないのでは？いや、デフレという言葉はどうやら使っているらしいが、「名目GDPが減る＝実質GDPが増えるわけがない」っていうのはGDPデフレーターはプラスであるという前提がないと成り立たない話ですし・・・。

田中「リフレ派が何を言っているか理解してから批判してくれ。」

上念「昔ケインジアンとマネタリストが論争したが折り合って今の経済理論をつくった。我々は似非ケインジアンでなくて、真のケインジアンだ。」

田中「ニューケインジアンですからね。」

　ニューケインジアン？

お前ら、似非ケインジアンじゃねーか!!!!!!!ヽ(`Д´)ノ

ケインジアン(Wikipedia)

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B1%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%82%A2%E3%83%B3

　まぁ、簡単に言えばニューケインジアンっていうのは新古典派経済学のお仲間で、ケインズ経済学とは交わることのない水と油の関係とでも理解してもらうとよいかと。バーベキューとバーベキュー味ポテトチップスくらい違います。バーベキュー味のくせに我々は真のバーベキューだと言い張っていたというわけですね(哀)。

　とすると、彼らにデフレ(つまり需要不足)という概念がないのもうなずけます。ニューケインジアンはバーベキュー味ではあってもバーベキューではありません。ニューケインジアンはいわゆる「サプライサイド経済学」であり、需要不足なんてものは存在しないという風に考えています。だから、彼らは「デフレは需要不足ではない。日銀が金を刷れば解決する。」なんて妄言を垂れ流していたわけですね。

　みなさんお気づきでしょうが、藤井先生のメルマガにあった『「デフレ脱却が大事だ！」って一方で叫びながら、もう一方で、デフレ脱却の取り組みを真剣に訴える人々を貶め続け、挙げ句に、デフレを「促進」する取り組みにご執心なおバカなエコノミスト。』とは、アヤカシ派(JKリフレ派)の連中のことだったわけですね。

http://www.mitsuhashitakaaki.net/2014/05/27/fujii-91/

田中「理論の問題と現実の効く効かないという話は重要。」

　リフレ派の理論で現実に適合したやつってあったっけ？

田中「供給制約ガー。単価が上がると必要な公共投資ができなくなる。民需圧迫ガー。財政政策は経協投資だけじゃない。減税や補助金をやれ。」

　単価が安すぎて仕事が受けれないという現状は無視。

上念「公共投資を批判すると、過剰に批判してくる。反原発の連中と同じだ。」

　都合が悪くなるとすぐに左翼のレッテル貼りをしてくるのが、アヤカシどもの特徴。そういえば、TPP反対運動をしていた人たちに対しても安倍総理は反日左翼のレッテル貼りをしてましたねぇ。

田中「公共投資をやりすぎると必要なインフラが作れなくなるので、逆に死者が増える。」

　まず公共投資は削減されているという現実はありますが・・・、あたかも必要なインフラを作らずに無駄な公共投資をやるかのような印象操作。きたねぇな。

田中「公共投資をやりすぎると偏った技術ばかり身について技術の継承が損なわれてしまう。」

　公共事業削減の結果、多くの土建会社がつぶれていったんですけど？？

上念「青山では手抜き工事も発覚した。」