『まともな日本再生会議』・その3 | くらえもんの気ままに独り言

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 さて『まともな日本再生会議』の感想の第3回目になりますが、ここでは新自由主義の問題点が浮き彫りになってきて共同体の価値への再評価が深まってまいります。新自由主義は個人主義的な側面もありますが、共同体の破壊によって個人へとバラバラになった結果として新自由主義者が増殖することになったとも考えられるかもしれませんね。


『柴山:リーマン・ショックが起きて5年がたち、世界経済は明らかに乱気流に入っているというのに、これまでのグローバル化・新自由主義路線を修正しようとする動きが見られません。(p108)』


 修正どころか、さらにどんどん推進しているみたいですよ。

 「私のドリルから無傷ではいられません(^з^)」

 ・・・だそうです。まぁ、ここまできてしまったら、「やっぱり新自由主義路線はやめます」って言うのは不可能でしょう。今までの政策と整合性がとれなくなってしまいますので。新自由主義路線を改めようと思うのであれば、首と脳はもちろんワクワクウイルスに汚染された箇所を切り落とさなくてはならないんじゃないでしょうかね。


『柴山:新自由主義的な改革を進めようとする政治家は、(中略)、安倍首相のように産業競争力会議に改革派の民間人を集めて、トップダウンで政策を決めるという政治手法をとりたがる。(p110)』


 立場の弱い人々の意見や陳情などは受け付けません、という意思表示でしょうか。

 一応、確認しておきますが、この改革派の民間人が悪いのではありませんよ。この邪悪な連中を集めて、トップダウンで政策を決めようという手法を使う政治家に問題があるのではないでしょうか。しかし、これを食い止める手段はあるのか??


『施:安倍さんは、「世界で一番企業が活動しやすい国を作る」と言って規制緩和の継続を主張していますし、TPPも政府間の話し合いで進んでいき、情報も開示されず、一般国民や業界団体は出る幕がほとんどありません。これでは、国民の閉塞感が高まり、政治的な無力感が増していくはずです。(p113)』


 そりゃ、政治への無関心、無力感が増え、投票率の低下へつながるのも仕方ないです。投票したって国民の方を向いて政治をしてくれないんですもの。いちいち国民の言うとおりにしろとは言いませんが(国民側が間違っていることはよくあるため)、国民の方をむいて国民のために政治をしていただきたいものです。


『施:「TPPに入って攻めの農業だ」といいますが、攻めの農業で攻めていく先というのはどうやら、海外ではなく国内なのかもしれません。(p132)』


 確かに(;^_^A

 棚田を守りたいというその口で農業を大規模化して攻めるとか訳の分からないことを言う首相・・・。中野氏が言うには古い日本的なものを壊したい左翼と共同体を破壊して個を自由にするという新自由主義者は親和性が高いとのこと。新自由主義って、リベラルですよねぇ・・・。安倍政権も極左ってことですか(笑)

 まぁ、日本にはグローバリゼーションに反対するまっとうな左翼はいないらしいですが(;^_^A


『柴山:われわれは消費者であると同時に特定の地域に住む住民であり、生活者でもあるわけです。自分の生活感覚を掘り下げたら、共同体にかかわらずに生きていくことは不可能だと気付くはずです。(p143)』


 商店街がシャッター街と化した問題もこういったところなんでしょうね。共同体とのかかわりが希薄になって、ふわふわした状態となってしまうと新自由主義という誘惑に絡め取られてしまい、身動きができなくなってくるのではないでしょうか。そして、その先に待ち受けるのは破滅であるんじゃないかと。


『中野:自民党は本来であれば野党となって、(中略)新自由主義を反省しなくてはいけなかったのに、そういった経緯も十分に理解しないまま、(中略)民主党の分裂という敵失で政権を奪還してしまった。(p148)』


 もしかすると民主党政権より小泉・安倍政権の新自由主義路線がマシだったという総括でもって、その路線に戻そうというのなら深刻だというのが中野氏の発言ですが、中野氏の予想は的中しているのかもしれません。そう言えば、一昨年の衆院選の際にも安倍自民党総裁(当時)は「安倍政権の時は~~だった。」という自慢話を連呼していた記憶が・・・。当時は民主党がひどすぎて聞こえていないフリをしていましたが( ̄_ ̄ i)


 中間共同体がたくさんある国は将来性があるということですが、現在の日本はそれをひとつ残らずドリルで破壊していくことになっていきそうですorz


 もう少し、続きます。



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