古い文庫本だけど、またまたお風呂で読んでます。
鎌田敏夫の短編連作「恋愛映画」。
映画が好きでない人でも、映画マニアでもオススメなんです、これが。
鎌田敏夫といえば、テレビドラマ「飛び出せ!青春」「俺たちの旅」「天皇の料理番」「金曜日の妻たちへ」「男女7人夏物語」「ニューヨーク恋物語」「大人のキス」「29歳のクリスマス」の脚本家としておなじみ。
そのためか、この「恋愛映画」は小説ではなく、シナリオからト書きを省略したセリフだけで構成されてます。
例えば、こんな感じ。
「なかなか色気あるよね、この映画のシェールは」
「素敵でした……シェールって、もともとは歌手なんでしょう?」
「うん、ソニー・アンド・シェールってデュエットのひとりだった」
「アメリカの歌手って、演技がうまいんですね……ベット・ミドラーだって」
「ベット・ミドラーの映画って、みんな面白いんだよね。『ローズ』も『殺したい女』も」
「『殺したい女』って、最高におかしかった」
「『うるさい女たち』もおかしかったし……」
「『フォー・エバー・フレンズ』は、泣けました」
「よく見てるね」
「おたがいに(笑)」
「映画を見る相手が見つかってよかったよ」
「…………」
「映画って、やっぱり一人で見るより二人で見るほうが楽しいじゃない……あとで、いろいろとおしゃべりをしたり」
「ええ」
てな感じで、とっても読みやすいし、あっという間に読めちゃいます。
ほんで、物語のなかに出てくる【映画】をとにかく見たくなってたまらなくなります。
そして、恋をしたくなっちゃいます、ホント。
ほな、長くなったので、またこんど。
■鎌田敏夫「恋愛映画」によせて 連載
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