(ビジネス知識)会社の社員の「労働契約上の義務」について、ざっくり説明したいの巻 | ちょっとの努力(仮)

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もしビジネスパーソンや学生さんのあなたが、後輩からこう質問されたらどう答えますか。


「先輩、会社の社員が守らないといけない義務ってどんな義務ですか。」
「いろいろあるけど、そのなかでも、『巨人ファンの上司の前では巨人の悪口を言わない』という義務や、『阪神ファンの上司の前では阪神の悪口を言わない』という義務は大事だよ。」
「・・・。(一応感心したふり)」


・・・あのー、それは「義務」というより、「社内で注意すること」だと思いますが。


それが義務なら、「先輩の宴会芸がおもしろくなくても、爆笑する」も義務になってしまいます。

『・・・イマイチのボケしか思いつかなかった人、説明をお願いします。』

結論からざっくりいうと、会社の社員には「労働契約上の義務」があり、

その代表的なものとしては、

①仕事に専念する義務職務専念義務

②職場の秩序ちつじょをみださない義務職場秩序維持義務

③会社のイメージ・信用を落とさないようにする義務

④企業秘密などを漏らさない義務

の4つがあります。

具体例を挙(あ)げて、説明してみましょう。

ここに、液晶モニターを制作している架空のメーカー、
「G-4」社(仮名)があると仮定します。

「G-4」社の新入社員、クリスさん(仮名)は、会社の社員が守らないといけない「労働契約上の義務」にはどんなものがあり、どんな行動が義務違反になるのか、法務部のスチュアートさん(仮名)に聞いてみました。

すると、スチュアートさんは、以下の4つの例を挙げてくれました。

・勤務時間中にインターネットで仕事と関係ないサイトを見たり、私用メールを打ったりする

職務専念義務に違反することになる

・上司の指示にしたがわずに1人で勝手な行動をとったり、セクハラで人間関係を悪くしたりする

職場秩序維持義務に違反することになる

・鉄道会社の社員が電車内で痴漢行為をおこなうなど、会社の信用を落とすような行為をする

犯罪になるだけではなく、会社に対する義務違反になる

・企業秘密であるノウハウやお客様の個人情報などを社外に漏らす

→企業秘密を守ることは社員の大切な義務であり、これも会社に対する義務違反になる

これらの義務はクリスさんと「G-4」社が「労働契約」を結んだ時点、つまりクリスさんが「G-4」社に入社した時点で発生するのです。

クリスさんはスチュアートさんの話を聞いてあらためて気を引き締め、自分が社員としての義務をきちんと果たしているか、自分の行動をつねに振りかえってチェックしようと心に決めました。

なお、今回説明したのは法律上の義務ですが、
会社には「就業規則しゅうぎょうきそく)」もあります。

就業規則とは、「会社に対する権利」と「会社に対する義務」が書かれた
会社の決まりごと」で、

事務所に常時10人以上の社員(パート・アルバイトを含む)がいる場合は、就業規則の作成が法律で義務付けられています。

就業規則は雇用契約を結んだ時点から有効となり、書かれている「会社に対する義務」を守らなければ、その程度によって、「戒告かいこく)」・「譴責けんせき)」・「減給」などの処分を受けることになるので、社員は就業規則を知っておくことも必要です。

ちなみに、「機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争」に登場した、
G-4部隊所属のクリスチーナ・マッケンジーは、

もともとはアムロ・レイに届けられる予定だったガンダムNT-1(通称:アレックス)のテストパイロットでした。

しかしNT-1はサイクロプス隊のMSケンプファーやザク改との戦闘で激しく損傷し、まもなく終戦を迎えたこともありアムロに届くことはありませんでした

(参考:白川敬裕/著,『ビジネスの法律を学べ!!』,ディスカバー・トゥエンティーワン,2011)
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