残念ながら、俺の悪霊は徐霊できてない。
そして、そのことを、元モンスターハンター部のチャンミンが気がつくのもすぐだった。
「徐霊します?」
「ばーか!」
「とりついてますけど。」
「うるせぇー!」
「ふーん。女の霊でこうなるんだ。」
「おまえは、平気だったのかよ。」
「僕は、見るものを選んでます。高画質、ビジュアル、声すべてにおいて、トリプルAランクのものを。
あの声では、とりつかれません。」
「そ、そんなわけあるか!」
「現にみてください。とりつかれてない。」
「見てもわからないから、確かめたい。」
「へ?」
「こうするんだよ。」
俺は、まるで中学生のようにチャンミンの魂に触れた。
「ぎゃ!何するんですか!」
「確かめたの。」
「子供か!」
「そこは、もう大人だったよ。」
わかりやすい。
また、顔を赤らめていく。
「だって、今、目の前にいるのが、高画質、ビジュアル、声すべてにおいて、トリプルAなんだもん。」
「ふふふ、ありがとう。そして、これは二次元じゃないよ、三次元だ。触れてみて。」
「おさわりもオッケーなんですか?」
「優しくね。激しいと襲いたくなっちゃうから。」
「では、失礼します。」
わざわざ俺に向かって手を合わす。
ほんの少し軽くだけ触れるとこが、こいつがまだ恥じらいが抜けないところ。
「おおお!!!」
「少しだけ、先してみる?漫画本の続きのように。」
「へ?……あー!見ましたか?僕の鞄の中。」
しまった!