5/22に[猫いっぱい展]の取材を受け、岐阜ラジオ(ぎふチャン)にて生放送されました。とても緊張しましたが、楽しい経験でした。聴いて下さった方々ありがとうございました。

猫いっぱい展は、5/28迄開催中です。土日は定休日です。)

なんと、取材のきっかけはこのblogや地元フライヤーではなく、参加作家である京都の作家さん ゆみこさんのblogで知ったとの事。驚きました。

ゆみこさんは、キュートで美麗な猫作品を多数描かれています。blogではスィーツ&グルメ紹介もあり読むと思わずお腹が空きます。

では[星を繋ぐ猫達]続きをお楽しみ下さい。

画像は新作、ロシアンブルーのアルハンゲル君です。

《老科学者.カザマトラジロウと猫のアルハンゲル》

はっちゃん(Σ-8)の導き出した、ナビデータを頼りに、猫谷エンジニアは老科学者の元に向かいます。作者の協力により、ようやく見つけ出す事が出来たのです。

作者は、ふと思ったのです。

何故、テラビトの作者よりも優れている筈のカンタスカラーナ星人が、元カンタスカラーナ星人の彼を捜し出せなかったのか…?と、作者は猫沢さんに質問すると「テラビトが持つ独特の固定概念と価値観や意識が創り出した周波数の世界に、カンタスカラーナ星人は対応しきれていないのだ」と答えてくれました。

そして、作者のテラビトとしての概念と言うフィルターを通し、姿形を認識する事が可能だと言っていました。猫沢さん曰く、あの老科学者の意識には意図的に、固いブロックがかけられており、何かに守られているようであったと…だから特定する事が難しかった事を話してくれました。

猫谷エンジニアが、屋敷に到着すると、屋敷の中から、さっきのロシアンブルーが出て来ました。建物の周りを偵察する猫谷エンジニアの後を一定の距離を保ちながら付いてきます。

あの猫は明らかに普通のテラネコ達と違う雰囲気です。

屋敷の庭には、比較的新しめの大きなブルーシートで覆われた物体があります。一体なんでしょう、発明品でしょうか?

建物の裏に回ると、草ボウボウの畑があります。なんと、草まみれの畑には野菜達が元気良く実っていました。

猫谷エンジニアは、フラクラフトから降り屋敷に入ろうとすると、ロシアンブルーが近付いて来ました。

(お前はどこから来た?)

ロシアンブルーがテレパシーで話しかけてきました。

(私はカンタスカラーナ星からやってきた特別捜索管。猫谷平蔵。訳あって貴方の飼い主に会いに来ました)

(…カンタスカラーナ…何が目的だ?)

警戒するロシアンブルーは、まるでガードマンのよう

(私は、カンタスカラーナの東の猫の民のジャッコ博士の意思を継ぎここに来ました。彼に会わせてはくれないだろうか?)

(ジャッコ博士…?証拠を見せろ)

ロシアンブルーは、とても用心深く猫谷エンジニアを見つめます。猫谷エンジニアは、先任のジャッコ博士から譲り受けたメッセージと、美しい幾何学模様のホログラムを見せました。すると何かを感知したのか、ホログラムが突然動き出し何か呪文のような言葉を発しました。

(アルハンゲル-ケイオス-ハーオス…)

(!!)

ロシアンブルーは、ハッと何かを思い出したように目を見開きました。

(…ようやく来たか…待ち兼ねた)

ロシアンブルーは、猫谷エンジニアに深くお辞儀をすると、自動ドアのように屋敷の大きな扉が開いた。

(ありがとう)

猫谷エンジニアは、ロシアンブルーに案内されて、老科学者の元に向かいます。

さっき見たアンティーク家具のある応接間を通り過ぎ、奥にある研究室にたどり着くと、猫沢さんにそっくりな老科学者が何か研究中かと思えば、なんと、粉まみれになりながら蕎麦を打っていました…。

猫谷エンジニアは、妙な行動をしている老科学者を見て言葉を無くしてています。一生懸命、蕎麦を打っているのです。

(現在の彼の名は、カザマトラジロウ。私の現在の名はアルハンゲル。この地にテラビト、テラネコとして生きている…Mr.ネコタニ、私達の、かつての故郷の星カンタスカラーナは健在か?)

なんと、このロシアンブルーも、元カンタスカラーナ星の猫だったのです。テラビトと同じく捜していたテラネコとは、彼だったのです。

(健在ですが異常事態が起きました。寅之助博士…いや…トラジロウ博士の力が必要なのです)

(やはりな…何故もっと早く来なかった?以前、ジャッコ博士がテラに来たのは二十年前…すぐにまた来ると言っていたが…とうとう来なかった…何があったのだ?)

(…ジャッコ博士が集めたテラの資料や、あなたがたのデータをカルカナル族の末裔達に盗まれ…破壊されました。私達は僅かに残ったデータを頼りにようやくたどり着いたのです…)

猫谷エンジニアは、とても重い表情で、ロシアンブルーのアルハンゲルに話しました。

(…やはり、そうだったか…時折カルカナル族の奴らが私達の命を狙いにやって来ていたが…)

猫谷エンジニアは、アルハンゲルの警戒心の強さの理由が解った気がしました。あの老科学者…トラジロウを守る為だったのです。

(ジャッコ博士は元気か?)

(つい、四年前にカンタスカラーナでの使命を終え次の世界へ旅立ちました…私が、任務を継いだ時に彼女は、あなたがたを危険にさらしてしまった事を悔やんでおられました…)

(…彼女は今、どこの星にいる?)

(プラナスと言う星で、アリョーナと言う名で生きています…)

(プラナス星…そうか…もう一度ジャッコ博士として逢いたかった…)

ロシアンブルーのアルハンゲルは、よく見るととても歳老いています…屋敷に住み着く猫達の長老的存在のようでした。

テラネコ年齢にして二十歳を越えているようです。

(トラジロウを呼びましょうか?)

(彼は…カンタスカラーナの記憶をお持ちか?)

(…漬物石(遮断石)の蓄積は非常に少ない状態を保っているが…彼がテラビトに生まれる時、星の記憶は抹消されてしまったようだ…)

(…やはりな…)

猫谷エンジニアは暗い表情です。

(しかし、探究心や発明力は衰えていません。呑気に手打ち蕎麦を打って遊んでるように見えますが、彼なりの何かを見出だしています)

アルハンゲルは、クスッと微笑むと、大丈夫だと励ます表情を見せました。

(あなたの姿を見たら喜ぶでしょう。Mr.ネコタニ)

(実は、カンタスカラーナ星人は、私一人ではないのだが…もう一人呼んでも良いだろうか?)

(歓迎します)

猫谷エンジニアは、猫沢さんを呼び付ける事にしました。

作者の家で待機する猫沢さんに、連絡が入ります。

「タニィちゃんから連絡が来ました。今から私も行きます。まだ他の猫達には言わないで下さい」

猫沢さんは、はっちゃん(Σ-8)と共に、トラジロウとアルハンゲルの元に向かいます。

[つづく]

(※このブログでは、ブログ小説【猫沢さん作品[幻想の魚の秘密]】架空のSF物語を展開中です。

物語と共に、登場猫達の紹介や、作者と猫達との交流を中心に発表しています。

そんな楽しい猫の星の世界観第二弾を、今年も東京.高円寺猫の額さんでの個展にて発表致します。2015年6月5日~17日に開催決定。ただ今準備中(^O^)

在廊日は6/14.15、猫の額で、お待ちしています。

猫沢さん作品の挿絵のポストカードは[猫の額]さんでも購入出来ますよ(^O^)

※この猫物語は、私の好きなミュージシャン平沢進氏の楽曲をBGMに流しながら浮かんだインスピレーションを元に綴り上げる実験的SF物語制作の一環です)

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