個展連動ブログ猫小説《幻想の魚の秘密》シリーズ

猫絵師ちさと 個展連動型[猫沢さん作品]blog小説[幻想の魚の秘密]更新中。個展やグループ展示のお知らせ等載せています。

「福ねこ屋 鹿の骨団」と言う屋号で、岐阜県を中心にイベント出展、作品展をやっています。様々なタイプの猫作品制作。楽しい事を展開中。

NEW !
テーマ:


この記録は、2年前のものです。

当時行われた、個展最終日は、派遣宇宙人の送別会と偶然重なり、賑やかに幕を閉じます。

では、続きをお楽しみください。

画像は、釈迦如来3尊猫達と、六さんです。

《第7章⑦2015年 10月31日「森羅万象光明波」後編》

店に集まった地球人達は、彼等のステージを心待にしています。

静かに、派遣宇宙人「六さん」にメッセージを送ると、いよいよステージ(宴)が、始まります。

ボーカル宇宙人による、軽快な歌声と、ギター宇宙人の巧みな演奏技術が披露されます。お客さんはノリノリです。皆、彼等の事を、地球人が宇宙人に扮したミュージシャンだと思い込んているようですが、
半分は正解。半分は不正解。そのような事は置いておき、楽しい時間が過ぎていき、思い思いに楽しみます。

そして、いよいよ、彼の「夢」が叶う時がやって来ました。

今まで、一切動く事が出来なかった、ホログラムボディー、あえて「動く」と、言うプログラムをしなかったが為に、出来なかった事…

仲間の宇宙人達に、最後の願いとは…?

なんと、前夜に、お店のスタッフと宇宙人達は、彼の体に、たこ糸を張り巡らせていました。それを、スタッフや店長さん達が、巧みに操るのです。

まるで、パペットです。

そう、彼は、思い切り、動きたかったのです。

ステージの途中、突然、起き上がり踊り出した彼を見た皆は、大喜びです。

まるで、生きているよう!彼は、仲間に支えられながら、楽しく踊ります。

「ウゴク!タノシイ!ミンナトイッショ!アリガトウ!」

と、そして、最後の曲が終わると、糸はプッツリと切られ、彼は、元の骸骨のオブジェに戻りました。 

そう、ただの無機質な物質に… 

そこには、もう、彼はいません。

既に、店の上空には、迎えの宇宙船が、待機しており、彼のエネルギー体を、吸い込むと、一瞬にして船は消えてしまいました。 

屋上で静かに見送る猫沢さん達、

「行ってしまいましたね…」

猫沢さんは、星空を見上げ、敬礼をしていました。

「六さん、任務、お疲れ様でした」

猫達、全クルーは、次々に敬礼をし、彼に、労いの言葉をかけました。

その頃、作者は、お客さん達と共に、オーダーしたメニューをつまみつつ過ごしていました。

「六さんと言うのは、私の身内の名前でして…彼(骸骨のオブジェ)を見て、なんとなく…似ているなぁと思い、名付けたんですよ…それが、とんでもない人物でしてね…」

この催しを主催した、店長さんは、皆の前で、実在した[人の六さん]の思い出話を、ポツリポツリと話します。このお店が一ヶ月後に閉店してしまう事も…

作者は、もっと長く営業してくれる、と、思っていました。ですが、様々な事情で、2015年の11月最終日の大イベントを最後に、お店を閉めると…

その後、新しい形態で、この店は継続していくと発表しました。

普段、岐阜に住む作者には、茨城県つくば市は、とても遠くて年に数回しか行けず、時々、顔を出しては、真心のこもった料理とドリンクを頂き、まったりと過ごすのが好きでした。

お店の人には、すっかり「猫の子」と言う名で、定着しているのか?奇妙な気持ちです。猫の絵を描く人を縮めた結果…「猫の子」です。

猫沢さん達に「間違っちゃいない」と、からかわれる始末。

そして、いよいよ、明日は搬出作業が待っています。

まるっと一ヶ月間、仏猫作品達は、この、不思議な空間「Gazio」で、過ごしました。なんとも言えない気持ちです。

作者は「やりきった。悔いはない!」と、思える程の、特別な想いがこもった空間での展示。

安堵と緊張が、交ざりあう中、閉店ギリギリまで、余韻を楽しみ、宿に戻った作者を、猫達が迎えました。

「お疲れ様です!」

かわいらしい猫達に迎えられ、緊張が解れた作者に、猫沢さんは、話しかけます。

「…いよいよですね」

「え?何がですか?今日で、終わりじゃないですか?」

「確かに、ここでの行事は終わりましたが、既に始まっています」

「何が?」

「ここはゴールではありません。スタートです!」

「え?」

「今に解ります。とにかくお疲れ様です。善き時間を過ごしてください。私達は、次の任務に向かいますので」

猫沢さんは、謎めいた言葉を残すと、宇宙船に戻っていきました。 

[つづく]

 (※このブログでは、ブログ小説【猫沢さん作品[幻想の魚の秘密]】架空のSF物語を展開中です。

物語と共に、登場猫達の紹介や、作者と猫達との交流を中心に発表しています。

そんな楽しい猫の星の世界観第四弾を、東京 高円寺 猫の額さんでの個展にて発表いたしました(^O^)

2018年の6月も、幻想の魚の秘密.第5弾を展示決定!お楽しみです。

猫沢さん作品の挿絵のポストカードは[猫の額]さんでも購入出来ますよ(^O^)

※この猫物語は、私の好きなミュージシャン平沢進氏の楽曲をBGMに流しながら浮かんだインスピレーションを元に綴り上げる実験的SF物語制作の一環です)

(※ このblog内の画像や文章を無断で転載等をする事は、ご遠慮下さい)    


via 個展連動SF猫物語[幻想の魚の秘密]シリーズ
 Your own website,
Ameba Ownd

AD
いいね!した人  |  リブログ(0)

テーマ:


この記録は、2年前、作者が、カンタスカラーナ星人以外の宇宙生命体と、接触した時の、貴重な記録です。作者は、ひょんな事から、展示と言う奇妙な形で、彼等の送別会イベントに参加する事になりました。

彼等の発する音波、カレーには、様々な秘密が隠されているようですが、一体どのようなものなのか?謎は深まるばかりです。

では、物語の続きをお楽しみください。

画像は、個展DM&個展最終日の模様、主役の六さん

《第7章⑥2015年10月31日 [森羅万象光明波] 最終日前編》

10月の個展中、作者はソワソワ

分身に等しい作品達が、手元から離れ人前にさらされるのは、心ここにあらずになるのは仕方ない事です。

猫沢さん達は、再び、会場の額縁次元で待機し、様子を伺っています。

例の宇宙生命体も、任務終了の時を待っています。彼は、調査任務を終えデータを送る作業を終えると同時に、記憶を抹消される事を知っていました…それから先の運命は、どこにあるのやらと…遠くを見つめつつ、彼は残りの日数を、過ごすのです。

猫沢さん達は、時折、僅かなテレパシーで会話をしつつ、情報を共有していました。お互いの目的や使命は違いますが、偶然、地球で遭遇した宇宙生命体同士、宇宙連合ルールに従い、 コミニケーションを計ります。

彼等は、音を操る生命体。奏でる事に長けている為、地球人達との交流手段は音楽

地球人にとって、馴染みのない彼等の音楽、初めて聴いた人は、驚いてしまいますが、中には、えもいわれぬ魅力に、引き込まれる者もいます。そして、元々、記憶のどこかにしまいこまれていた何かを、引き出されるように、集い、何かを創りはじめていました。

猫達は、そんな、彼等が創り出した不思議な音楽を聴きながら、調査を続けています。

「猫沢博士、この周波数…」

猫沢さんの、一番弟子の猫宮医師が、話しかけると…

「気づいていましたか?」

「はい」

猫宮医師は、微笑むと、猫沢さんは、ふふっと表情を緩め、静かに調査を続けました。

そして、展示会期が、静かに過ぎていきます。

いよいよ最終日、調査を終えた彼が、地球を去る日がやって来ました。

祭壇のように設置されたステージに横たわる彼は、静かな音楽に耳を傾けながら、天井を見上げていました。

3年間、この地球で使用されたホログラムボディーの器は、骸骨のオブジェの姿、愛称は[六さん]宇宙人のユニフォームを着用し、微動だにせず、ただ一点を見つめ、店に来る人達に悟られぬように調査を続けました。

ボディーを離れる寸前に、この地球での、夢をひとつだけ叶えたいと、仲間に相談したところ、快く引き受けてくれた事を喜ばずにはいられません。

猫沢さん達も、そんな彼を見て、とても嬉しく思うのでした。

彼との別れを惜しむ地球人達が、続々と、やってきます。受付をすませ、小さな花を受け取ると、横たわる彼の上に、優しく花を置きます。

仲間の宇宙人二人が、彼の為に用意したステージ…

どう見ても、お寺の雰囲気の作者の作品達…。送別会と言うよりも、告別式なのではないか!?と、錯覚してしまいます

しかも、宇宙人スタッフは、キチッと黒スーツで身を包んでいます。

仲間が作ってくれた、彼を送る為のBGMも…セレモニーホールで流れていても違和感がありません。

この日の為に作られた楽曲CDを手に入れ着席、特別カレーを待つ作者…

なんだか、とても奇妙な気持ちです。

長年描いてきた、仏猫作品が、まさか、宇宙人達のお別れ会のエッセンスとして起用されるとは、思ってもみません。作者も、この宇宙人達の音楽を好んでいたのですから…そして何故か懐かしいと…

偶然とは言え、彼らとコンタクト出来た事を、嬉しく思うのです。

そして、式は、しめやか?に、開始されたのでした…。

[つづく]

 (※このブログでは、ブログ小説【猫沢さん作品[幻想の魚の秘密]】架空のSF物語を展開中です。

物語と共に、登場猫達の紹介や、作者と猫達との交流を中心に発表しています。

そんな楽しい猫の星の世界観第四弾を、東京.高円寺猫の額さんでの個展にて発表いたしました(^O^)

2018年の6月も、幻想の魚の秘密.第5弾を展示決定!お楽しみです。

猫沢さん作品の挿絵のポストカードは[猫の額]さんでも購入出来ますよ(^O^)

※この猫物語は、私の好きなミュージシャン平沢進氏の楽曲をBGMに流しながら浮かんだインスピレーションを元に綴り上げる実験的SF物語制作の一環です)

(※ このblog内の画像や文章を無断で転載等をする事は、ご遠慮下さい)     


via 個展連動SF猫物語[幻想の魚の秘密]シリーズ
 Your own website,
Ameba Ownd

AD
いいね!した人  |  リブログ(0)

テーマ:




2017年6月から7月をまたにかけた、高円寺猫の額さんでの個展が、無事に終了いたしました。ご来場下さいました方々に、厚く御礼申し上げます。猫沢さん達は、地球での調査を終えカンタスカラーナに帰っていきました。

来年の6月も、個展開催が決定しています。暫く休息を取り、再び、作品制作に入ります。

では、2年前の猫沢さん達と作者の様子を綴った記録の物語を再開します。

画像は、実際の個展の模様。
つくば市のカフェ「Gazio」さんです。
ミュージシャンの平沢進さんの、実兄のyou1さんが経営するカフェです。

※こちらは、2015年の11月に閉店し、現在は時々、都内のレンタルカフェで、期間限定カフェ&イベントを開催しています。気になる方は是非!美味しいカレーや豆乳ヨーグルト等、おすすめです。あ、珈琲も美味しいですよ󾬄


では、続きをお楽しみくださいませ。

[第7章⑤ 2015年10月 個展[森羅万象光明波]開始]

あれから…

臨時基地に戻った猫沢さん達は、新たにコンタクトが取れたテラビト達を観察しに行きました。

翌日、高円寺での在廊や用事を終えた作者は、夢心地で帰路に向かいます。突如、秋の個展が決まり、頭の中で、どんな展示にしようかと…。

そして、テラビト調査を終えた猫達は、寅次郎博士の住む村で、ゴロゴロと休暇を過ごし、振る舞われた、美味しいご飯に舌鼓。

ここは、猫の星の「深き森」の周波数と同じ、ゆったりとした、快適な土地なのです。


時は早々と過ぎ、秋の個展の日程が正式に決まると、バタバタと時が過ぎていきます。

その矢先、突然、何かをキャッチした猫沢さんが、作者の元にやって来ました。

「猫沢さん、どうしたんですか?」

「あなたが展示する、あの店、例の宇宙生命体達が、何やら特別メニューを、振る舞うそうですね…?」

「はい、カレーライスです!!」

作者は、嬉々と答えます。よほど、カレーライスが、楽しみなのでしょう。

「必ず食べてくるように」

「もちろん食べる予定ですが、何故ですか?」

「漬物石除去率が、とても高いのですよ」

「なんで、そんな事が分かるんですか?」

「秘密です。では」

そう言うと、猫沢さんは、ぽてぽてと行ってしまいました。

「……?」

なんと、あの店で振る舞われる特別なカレーには、そんな力が潜んでいるとは、驚くばかりです。
 
 最近の作者は、すこぶる調子が良いのです。野菜をメインにし濃い味付けを極力控えた、食生活の効果が出てきたのか、なんとなく、体も軽く疲れ難い。

そんなんですから、搬入展示&搬出作業の為の旅費を節約しようと、思わず、高速バスや、安価なゲストハウスを予約していました。

以前の作者なら、そんな過酷な乗り物や宿は、もう歳だし無理!と考えていたのが嘘のよう、元気になった証拠と、多少、過酷な条件でも大丈夫󾬄と、喜んでいるところなのですが、相変わらず、顔色が白くて青いので、周りに、少し心配されているのです。

作者自身も、その事を、不思議に思っています。

猫沢さん達は、既に原因を突き止めているようなのですが、教えてくれません。

転ばぬ先の杖を与えるよりも、転んだ先の美しい鉱石を、見つけて欲しいのです。

そして、2015年9月下旬、搬入展示の為、茨城県つくば市にある、カフェ[Gazio]に到着します。

どうやって展示しようか、あたふたする作者と友人を見た、店長さんが、手伝って下さり、白と黒とシルバーを基調とした、カッコいいクールな筈の店内が…猫だらけになり、おまけに、ネパールのタルチョ(寺院に飾り付けられている小さな旗)を飾り付けてもらった作者の頭には「まるで寺だ…」と思わずにはいられませんでした。

展示作業を終えた作者と友人に、店長さんとスタッフさんが、おやつに春巻を作ってくれ「休憩しましょう。春巻さめちゃいますよ」と、優しい声を、かけてくれ、ホッと一息つくのでした。

ゆっくりと、優しい時間が過ぎていきます。

この個展が、この店の最後の展示となる…トリを務めると言うのもおこがましいけれども…成り行き上、そのような形になってしまった…


そして店内には、マスコットに扮した、骸骨のオブジェ…例の宇宙生命体達の仲間が佇んでいます。オープン当初からずっと、店を守り続けているのです。

彼は、間もなく、地球での任務を終え星に還る?予定…

個展最終日、店に集う地球人達を、巧みに集め、送別会に見せ掛けたライブイベントを開く計画が、立てられていました。地球に残る仲間の宇宙人達が、地球人達と、食事をかわし、歌って踊って、見送るのです。

そこで、振る舞われる、特別メニューには、多くの秘密が隠されているようなのですが、作者には分かりません。

まるっと1ヶ月間、仏猫達が、見守る店内。最終日迄、訪れる地球人達を、優しく見守ります。

会期中、猫沢さん達は、仏猫達に混ざって展示された、額縁次元で待機し、新たに、コンタクトが取れそうな人物を探すのでした。

[つづく] 

 (※このブログでは、ブログ小説【猫沢さん作品[幻想の魚の秘密]】架空のSF物語を展開中です。

物語と共に、登場猫達の紹介や、作者と猫達との交流を中心に発表しています。

そんな楽しい猫の星の世界観第四弾を、東京.高円寺[猫の額]さんでの個展にて発表いたしました(^O^)

2018年の6月も、幻想の魚の秘密.第5弾を展示決定!お楽しみです。

猫沢さん作品の挿絵のポストカードは[猫の額]さんでも購入出来ますよ(^O^)

※この猫物語は、私の好きなミュージシャン平沢進氏の楽曲をBGMに流しながら浮かんだインスピレーションを元に綴り上げる実験的SF物語制作の一環です)

(※ このblog内の画像や文章を無断で転載等をする事は、ご遠慮下さい)    


via 個展連動SF猫物語[幻想の魚の秘密]シリーズ
 Your own website,
Ameba Ownd

AD
いいね!した人  |  リブログ(0)

テーマ:



6月23日から7月5日まで、東京 高円寺の猫ギャラリーさんで個展開催中です。
24・25日の2日間、在廊させていただき、たくさんの方々とお会いできました。
ありがとうございました。

今回は、力作から ゆる作まで取り揃えて、お待ちしています。
猫曼荼羅のミニポスターが、早くも完売間近です。お早めにお求めくださいませ。

http://www6.speednet.ne.jp/nekojarasi/hpdeta/newpage370.html



お近くに、お立ち寄りの際は、是非、遊びに来てくださいませ。


 

いいね!した人  |  リブログ(0)

テーマ:



いよいよ、もうすぐです。早いもので、高円寺 猫の額さんでの個展は4年目です。これからも続きますよー!

6月23日(金)~7月5日(火)の2週間、展示いたします。猫沢さん達も、地球へ遊びに来ましたよ。

私の在廊日程は、6月24日、25日の土日、12時半頃から20時まで居ます。よろしかったら遊びに来てくださいね[(^ー^)]

お待ちしております。

では、物語の続きをお楽しみください。

画像は、猫庭博士です。可愛らしい顔をしていますが、男性ですので間違えないようにしてあげてください。(ポストカードのお求めは、猫の額さんへ! )



[第7章④ 猫庭博士の苦悩]

寅次郎博士の住む猫屋敷に到着した猫達は、玄関のチャイムを鳴らします。

「おやおや君達、こんな遅くに、どうしたんだい?」

すっかり、寝間着姿の寅次郎博士が、出迎えました。

「寅次郎博士、大変です!カルカナル磁場が強くなっています!」

「…なんと、まぁ落ち着いて、中に、お入りなさい」

寅次郎博士は、猫達を招き入れると、お茶を出します。猫達は、一気に飲み干すと落ち着いたのか、冷静さを取り戻りました。

「磁場が強くなったとは?」

「はい、私達は現在、エドエリアを調査していたのですが…磁場が、昨年よりも増しているのです…三基のイクサフィーゴ達が、稼働しているというのに…なぜ?」

猫沢さん達は、少しオロオロしています。

「君達は、再び、カルカナルに同調してしまっているね。特に猫庭くん…」

寅次郎博士は、猫庭博士を、優しく見つめました。確かに、彼は、ことあるごとに、カルカナル時代の悪夢を思い出しては泣いています。それが一体?

「私は、テラに来て以来「あの時代」と重なり、気持ちが動転してしまうのです…」

「猫庭くん、君の星では「あの時代」は終わっているんだよ。もう泣かなくて良いんだよ」

寅次郎博士は、猫庭博士の頭を優しく撫でます。 

「ですが、私は、現在のテラビト達を見て、悲しい気持ちになり、涙が止まらないのです…」

猫庭博士は、うつむいて、顔を覆います。

「君は、地球人達の事を、とても心配してくれているんだね…そう言えば、君のおじいさんも、泣いてばかりいたなぁ…」

寅次郎博士は、ふと、猫庭博士の祖父の事を、思い出していました。

「え?」

「彼は、自分が造った技術で多くの猫達の命を犠牲にしてしまった事を、深く悔やんでいた…しかし私は、彼に言ったんだ…「いつまでも、君が後悔や悲しみに押し潰されていては、カルカナルの力は増すばかりだ。涙を拭いて進みなさい」とね…そして、猫庭くん、君は、もう、おじいさんの悲しみを、背負わなくていいんだよ…」

「でも…あ!」

猫庭博士が、ハッとした一瞬、空間が変わり、虹色の世界が現れました。そこに見覚えのある姿が…

「おじいちゃん󾬆」

仔猫の姿になった猫庭博士を、十三朗博士が抱きしめると、頭を優しくなで、寅次郎博士達に、深くお辞儀をして笑顔で去っていきました。

「…おじいちゃん…」

猫庭博士の目には、大粒の涙が、ぽろぽろ…渡されたバスタオルに、顔を埋め寅次郎博士に抱き抱えられていました。

「もう、大丈夫だろう。猫庭くんは、長い間、一人でおじいさんの十字架を背負っていたんだね…」

猫庭博士は、とても安心しきった表情で、こくりとうなずきました。

「 不安や恐怖は、カルカナル達のエネルギー。磁場が強くなったのは、人間達が産み出した想念…集合意識に刷り込まれた恐怖や不安が、この世界を描いているからだ」

「テラビト達が自ら…?」

猫沢さんは、キョトンとしています。

「自らのように、と、見せ掛けているだけさ…。カルカナル達は、磁場の渦の中に、複数の火種を作って投げ込み、人々は、それに群がり、揉め事や争い、疑心暗鬼を造って、食糧となるエネルギーを造り出しているんだよ。その場所は、君達が今、訪れている都市には、特に集中しているんだ…彼等にとって最高のエネルギーが造り出される養殖場みたいなものさ。昨年よりも磁場が強くなったのは、あの時の事故の余波だよ。波紋のように拡がり、ユックリと、人々を壊していく…」

寅次郎博士は、寂しげな表情で語ると、猫庭博士を抱きしめました。

あの時の事故とは…?

「そして、それを更に促進させる物質を、テラビト達は、気がつかずに、体や心の中に取り込んでるんです…」

寅次郎博士の膝の上に、ちょこんと座った猫庭博士は、涙をぬぐいながら、言いました。

「漬物石の材料ですね…蓄積されたテラビト達は、ブロックがかかり、思考が停止してしまう…」

猫沢さんは、静かに答えました。

「狭い視野と、浅い思考で固定させ、深い知恵や理や摂理を排除し、正常に行動出来ないようにしているんだよ…その方が管理するのが楽なのさ…」

猫達は、息を飲みました。寅次郎博士は、話を続けます。

「万が一「コノセカイハナニカガオカシイ?」と、気づいた者がいれば、心地好い美しい言葉やビジョン、はたまた逆に、恐ろしいビジョンを見せ、忘れさせ、磁場の中へと引き戻そうとする…。そうなると、人々は、カルカナルの本体を見抜く事が出来ない…その為に、使われた物質達の数は、何千…いや、何万種類にも及んでいる…」

寅次郎博士の手のひらに現れた、幾何学模様の球体の中に、歪んだ模様が浮き上がり不協和音を発すると、猫達は、思わず耳を塞ぎました。

「君達の星は、カルカナルの支配から開放されて、まだ浅い、地球でのカルカナル磁場に影響されるのは仕方ない、しかし、同調しては、再び巻き込まれてしまう…臨時基地での任務が終わったら、この村で休息を取りなさい」

「良いんですか?」

「構わないよ。君達は休みなく、この星での任務をこなしてる。たまには休んでもいい」

寅次郎博士は、にっこりして、すっかり落ち着いた猫庭博士を膝から降ろすと、猫庭博士は、かわいくお礼をし、猫達の輪に戻りました。

「ありがとうございます」

猫達は、一斉にお辞儀をしました。

「イクサフィーゴは、あと1基と、石盤だけだな…」

寅次郎博士は、そうつぶやくと、猫達が集めたキーパーツを眺めました。イクサフィーゴに、1つづつ装着された鍵のような不思議な形の金属製のパーツ、石盤と組み合わせる事で、何かが起きるのでしょう。

「寅次郎博士、イクサフィーゴ達が、4基揃えば風穴は、開けられるんですよね…?」

猫沢さんが、カルカナル磁場を可視化した映像を、壁面に映しました。大きく厚い層が、複雑に覆い被さっています。

「開ける事は出来るが、それだけで、世界が一気に変わる事はない…そこから、更に深い作業が必要となる、気が遠くなるようなね…」

「あなたは、カンタスカラーナで任務を終える直前まで、私達に様々な技法を伝えて旅立ちましたね…」

猫庭博士は、ボロボロになった祖父の手記を見せました。 

「そうだよ。私達は、次なる道への、きっかけを投げ掛け、伝え歩く民なんだよ。君達は、私の伝えをしっかり受け継ぎ、実行し、カルカナルの闇を見事に乗り越え、私の元に来た…こんなに嬉しい事はないよ」

寅次郎博士は、笑顔で猫達を見つめました。

「君達は、地球人達が見せる現象を見て、さぞ驚いた事だろう。どのような結果になろうとも、しっかり見届けなさい。君達と仲良くなった地球人達に、乗り越える為の技法を伝えなさい」

寅次郎博士は、優しい口調で、不安や恐怖に震える猫達を包みました。

「はい、伝えます。では、私達は、臨時基地に戻ります」

「わざわざ報告ありがとう。安心して任務を続けなさい」

猫沢さん達は、安心に包まれ軽くなった気持ちと共に、宇宙船に乗り込みました。

[つづく]

 (※このブログでは、ブログ小説【猫沢さん作品[幻想の魚の秘密]】架空のSF物語を展開中です。

物語と共に、登場猫達の紹介や、作者と猫達との交流を中心に発表しています。

そんな楽しい猫の星の世界観第3弾を、昨年も東京.高円寺[猫の額]さんでの個展にて発表いたしました(^O^)

2017年の6月も、幻想の魚の秘密.第4弾を展示決定!既に準備は始まっています。お楽しみです。

猫沢さん作品の挿絵のポストカードは[猫の額]さんでも購入出来ますよ(^O^)

※この猫物語は、私の好きなミュージシャン平沢進氏の楽曲をBGMに流しながら浮かんだインスピレーションを元に綴り上げる実験的SF物語制作の一環です)

(※ このblog内の画像や文章を無断で転載等をする事は、ご遠慮下さい) 




via 個展連動SF猫物語[幻想の魚の秘密]シリーズ
 Your own website,
Ameba Ownd

いいね!した人  |  リブログ(0)

テーマ:




6月に入りましたね。もうすぐ高円寺 猫の額さんで、個展です。昨年から今年にかけて、イレギュラーな事が多く、バタバタしてますが、緩やかな方へ進んでいきます。

物語は、ちょうど、2年前の今頃を綴っています。画像は、当時の個展DMハガキ&スピラです。

では、続きをお楽しみ下さい。



《第7章 ③[星を繋ぐ猫達]始動 》

2015年6月、とうとう、高円寺基地での猫達の任務と、作者の個展が始まりました。

ギャラリーの店長さんからは、意外や意外、外国人のお客さんの反応が上々である事を知らされた作者は、嬉しくて仕方ありません。

あの、サンプル2号である、ベテラン画家の門田さんから送られたイメージで描かれた作品が、一番人気なのです。

さすがです。やっぱり巨匠は違います。

猫達は、展示作品の向こう側に待機し、額縁次元から、ギャラリーに来たテラビト達を観察していました。もちろん、漬物石除去ナノマシン[カルカン]もスタンバイさせて…

「猫沢博士、今回は、ヒノモトの民以外に、ホクオウの民や、メリケンの民が多いですね」

キャツウバ山の宮司であり、科学者のトート博士が、不思議そうに眺めています。

「そうですね。1号の色彩は、ヒノモトの民の色彩とは若干違うと周りから言われてますから、そこに惹かれるテラビト達がいるのでしょう」

猫達は、額縁次元の空間で、ヒソヒソと会話をしています。作者は、在廊と言う形で、作品を挟んで、猫沢さん達と会話をします。

「猫沢さん、やっぱり2号さんて凄いですね?本当に、私が、この人のアイディアを使わせて貰っても良いのですか?」

「良いんですよ。あ、お客さん来ましたよ!」

「あ、はい!いらっしゃいませ~」


作者と入れ替わるように、別の額縁次元で動いていた、丸い猫の姿をした猫型宇宙人が、猫沢さん達の前に現れました。

「おや、お久しぶりですね。にゃんころんさん」

猫沢さんがニコヤカに、挨拶を交わすと

「猫沢さん、ひさしぶりだね。1号に、あの場所を訪ねるように伝えてくれないかな?」

「あぁ、1号なら放っておいても、あの場所に行きますよ」

「了解したよ。じゃあねぇ~」

丸い猫は、笑顔で去っていきました。

あの場所とは…?

作者は、宿泊先に戻ると、在廊中に、あった出来事を、猫沢さん達に報告し、そして、翌日、あの場所へ向かうと言って、ウキウキした気持ちで床につきました。 

翌日、東京より随分と離れ郊外へ、あの場所へ向かいます。美味しい食事を食べに…あの、不思議なカフェへ

店に到着した途端、思わぬ言葉を、耳にした後、作者はプチパニックを起こしつつ、楽しみにしていた、こだわりの食材で作られた食事を平らげ、頭がポヤンとした状態で長時間過ごすと、名残惜しみながら、店を後にしました。

帰りの夜道、駅に向かう大通りで、目を白黒させて、猫沢さん達に、報告をしました。

「あの場所で、10月に展示が決まったのですか?それはそれは、おめでとうございます。良かったですね。頑張って下さい」

猫沢さんは、ニッコリして、肉球をパチパチしましたかと思うと、肉球のひらから、何かが現れました。

「これは?」

「私達の星の石、スピラです」

「スピラ?綺麗な青色ですね。まるで星空みたい!」

作者は、感激しています。

「この石は、カルカナル磁場の影響を緩和させます」

「へー」

「スピラは、持ち主を守ると同時に、苦難を与えます。それは、この石にとって大切な役割です」

「苦難をって…それって守ってないじゃないですか?」

「カルカナルからの影響を受けないようにする、と、言う事は、テラでは、どう言う意味だと思いますか?」

まるで、謎かけのような質問に、作者はしばし考え込みます。

「あ!」

作者は、何かに気づきました。カルカナル磁場の世界は、真逆の世界だと言う事を…

「もしかして…?」

「そうです。あなたが、カルカナル磁場から離れようとすると、戻そうとする力が発生します。それは、とても強力です。わずかではありますが、その力から一瞬、免れる事が出来ます。しばしの休息を取りつつ生活を続けて下さい。ですが、この石は、テラの周波数と同調していないので、完全にカバーする事は不可能ですし、他のテラビトに見せても、滅多な事では肉眼では感知できません。くれぐれも「見て見て綺麗な石」と見せびらかさないで下さい」

「はい!」

そう言って作者は、大事そうに、オーガンジーの巾着袋に入れ、鞄にしまいました。

「では私達は宇宙船で、戻ります。また、宿で会いましょう」

猫沢さんは、宇宙船に乗り込むと先に行ってしまいました。

作者は、ちょうど駅の入口に着くと階段を降り改札口へ、秋葉原行きの電車へと吸い込まれていきました。

終点の秋葉原まで、約50分の電車の旅…夢うつつ…

作者にとって、あの場所は、特別な場所…

あり得ない事が起きてしまった!と、全く予想すらしていなかった事が起きてしまった!と…

「あり得ない」が「あり得る」に変換されたのです。



その頃、宇宙船では…?

猫沢さん達が、臨時基地で集めたデータを解析していました。

「な…なんて事だ」

「このエドエリア一帯のカルカナル磁場が…さらに重く強くなっている…」

「これは一体…」

「テラビト達の様子に異変が起きていますね…」

「あぁ…あの頃のカンタスカラーナに近づいてる…。このままでは、1号の住む場所にもいずれ…」

猫庭博士が、異変が起きた、テラビト達の映像を見ながら震えています。 

「チャット博士、カルカン達を放って下さい󾬆寅次郎博士の元に向かいましょう!」

「はい!」

夢うつつの作者を置き去りにして、猫沢さん達は、寅次郎博士の元に飛びました。

[つづく]

 (※このブログでは、ブログ小説【猫沢さん作品[幻想の魚の秘密]】架空のSF物語を展開中です。

物語と共に、登場猫達の紹介や、作者と猫達との交流を中心に発表しています。

そんな楽しい猫の星の世界観第3弾を、昨年も東京.高円寺[猫の額]さんでの個展にて発表いたしました(^O^)

2017年の6月も、幻想の魚の秘密.第4弾を展示決定!既に準備は始まっています。お楽しみです。

猫沢さん作品の挿絵のポストカードは[猫の額]さんでも購入出来ますよ(^O^)

※この猫物語は、私の好きなミュージシャン平沢進氏の楽曲をBGMに流しながら浮かんだインスピレーションを元に綴り上げる実験的SF物語制作の一環です)

(※ このblog内の画像や文章を無断で転載等をする事は、ご遠慮下さい) 






via 個展連動SF猫物語[幻想の魚の秘密]シリーズ
 Your own website,
Ameba Ownd

いいね!した人  |  リブログ(0)

テーマ:



高円寺 猫の額さんでの、個展開催まで、1ヶ月を切りました。急ピッチで制作中です。

では、続きをお楽しみ下さい。

画像は、アクア操縦士です。

[第7章②アクア操縦士と橋渡しのサリー]

アクア操縦士は、ニャンタープライズ号の優秀なパイロット。彼女は、元々カンタスカラーナ染色体XZYX(男性型)ですが、外見はXZZX(女性型)です。そう、姿形を変えているのです。

「彼女も、アクア操縦士同様、テラ染色体XYです。そして、別次元のアクアです」

「なるほど!!」

ドクター猫宮は、合点がいったのか、肉球をポン!と叩きました。

「柏原さゆり…本名、柏原勇人(はやと)、コードネームは、サリー、彼女は、5年ほど前に[橋渡しの民]に覚醒し、3年前に、本来の姿になるべくして外科的適合手術を受けています。本来ならば、彼女はXXの染色体の体を持って、生まれる予定でしたが、手違いでXYで生まれてしまい、長い苦悩を抱えていたそうです」

猫沢さんは、淡々と報告しています。猫達は、なるほど!と、次々と、肉球をポンと叩いていました。

「彼女のお陰で、寅次郎博士達の、遅れていた計画が、進められていますよ」  

猫沢さんは、ニッコリと答えると…

「しかし[橋渡しの民]と言う種族は、一体、どこの宇宙地区からやって来た生命体なのかね…?」

クルーの中で最年長、猫沢さんが学生時代、同級生だった、猫田教授が、問い掛けます。

「解りません。現在、猫居博士に調査をお願いしています。もしかしたら[東の猫の民]と深い繋がりがあるかもしれないと、言ってましたよ」

「なんと…!」

「そして、私達、カンタスカラーナ星人は、テラビト達とも密接に繋がっていると…」

猫沢さんは、小さなタブレットを眺めながら、猫居博士からのデータを読んでいました。

「あの、キャツウバ山にあるワームホールは、ヒノモトの三輪山と繋がっています。カンタスカラーナには、私達が住む以前に住んでいたであろう生命体の遺跡が点在し、テラにも、いくつか、似たものがあります。もしかしたら、何かヒントがあるかもしれませんね…」

猫沢さんは、真剣な面持ちで口を開きました。

「あの星に、僕達以前の遺跡…そんなものがあるんですか??僕はてっきり祖先の遺跡だと…」

男性クルーの中で、最年少の赤猫(あかね)くんが、口を開きました。

「いいえ。私達は移民です」

猫達は、目を丸くしています。

「私達の祖先も、元々、別の星からやって来ました。共通点があっても不思議な事じゃない…あの星は、故郷星を破壊された祖先達を、救ってくれた[マザー・ダーニャ]が、導いてくれた星…」

猫沢さんは、虚空を見上げました。

「ダーニャ…強くて美しい女性、私の憧れです。猫沢博士、テラビト達も、元々は、どこかの星の民だったのですか…??」

女性クルーの中で、最年少のミッシェルが、問い掛けます。

「そうです…ですが、ここでは、それらを全て忘れてしまうような現象が起きています」

「カルカナル磁場…」  

猫達が、ブワッと毛を逆立てました…

「カルカナル達も宇宙生命体の一種。彼らはテラビト達の放つエネルギーを餌にして、生命維持をしています…」

猫沢さんの表情は曇りました。彼自身も、カルカナル磁場の恐ろしさを、幼い頃に経験しているので、身震いをしています。

「確か、寅次郎博士は、彼等は昔、カンタスカラーナに漂流してきた猫達のブレーンを乗っ取り、暗黒世界を造ったと言ってましたね…信じられない事です。今はテラで…」

赤猫くんは、星の事実、現在、地球で起きている現象を目の当たりにし驚きを隠せません。

「乗っ取られた、ウィラード一族は悪の限りを尽くした。今なら、彼らを許せますが…あの頃は憎くて憎くて仕方なかった…」 

猫庭博士は、目に大粒の涙を浮かべていました。 

かつて、猫庭博士の祖父は、ウィラード一族が経営する大企業カルカナルで、働いていました。しかし、虎之助博士(現在の寅次郎博士)の、救済の導きにより、カルカナルを離れ[深き森のコロニー]に身を置き、多くの猫達を救ってきたのです。 

「私達は幸い[思い出す]のが早く、彼等の支配下から逃れる事が出来た…」

猫沢さんは、明るい表情で、言いました。

「しかし、テラビト達は…」

猫庭博士の顔を覆ったタオルは、涙を、どんどん吸い込みます。

「カルカナル磁場に、すっぽりと収まり、様々な事を忘れてしまった…忘れたどころか虜だ…テラとは、こう言う世界だ。と、当たり前のように…」

猫沢さんは、悲しげな表情を見せます。

「そう
信じていた、私達の先祖達は、その世界の中で、気づかぬうちに、ボロボロになっていった…。様々な物質を摂取させられ、頃合いを見計らい息絶えさせた亡骸を、高温の焼却炉に放り込み…破棄した…遺伝子もろとも抹消した…」

猫庭博士は、涙を溢れさせながら、祖父から聞いた、悲しい昔話を、ポツリポツリと話しました。

猫達は、恐怖に怯え、ゴクリと息を飲みます。

「この惨劇を…2度と繰り返す事はしたくない…」

「繰り返さない為に、私達は、ここに来た…」

猫達は、お互いの肉球をギュッと握り合いました。

「明日、1号よりも、少し早く、高円寺に向かいましょう。新たなテラビト達と出会うのです!」

猫沢さんは、ニッコリして、猫達を勇気づけました。



そのころ、寅次郎博士達は…?

「寅次郎博士ー!この荷物どこに運びましょうか?」

「じゃあ、右の奥の部屋にお願いしようか」

「了解!」

重そうな段ボール箱を2つ重ね、軽々と運ぶ、長身の女性と一緒にいました。

「寅ちゃん良かったな。サリーはレスリング選手時代から、部員の身の回りを管理してた。あいつに頼めば、今まで出来なかった事が出来る」

神楽師匠の孫で、神楽屋の店主、そして、さゆり(サリー)の大学時代の部活の先輩である、神楽火水斗(ひみと)が、暖かい眼差しで、彼女を見つめていました。

「本当に、助かるよ」

寅次郎博士は、ニコニコです。

「あいつには、寅ちゃんの家の近くの古民家で生活をしてもらうよ。何か困った事や、力仕事があったら遠慮なく言ってやってくれ。それに、元チャンピオンだ、ボディーガードにもなるぜ」

「ありがとう。火水斗くん」

荷物を運び終えた、さゆりが、戻ってきました。寅次郎博士は、すかさず、

「ありがとう、助かったよ。サリーちゃん!」

さゆりは、はにかみながら笑顔で返しました。美しい彼女のジャージの袖口から見える、たくましい二の腕には、タトゥーらしきものがチラリと見えましたが、寅次郎博士は、気にもとめず、始終、笑顔である事に、火水斗は、安心していました。

「サリーの引っ越し作業も、寅ちゃんちの模様替えも一気に済んだし、店で旨いもん食おう。二人共、俺の車に乗りな」

180センチ近くある、体格の良い二人の間に立つ寅次郎博士は、まるで子供のよう。

ちょこまかと、二人の後を、着いていきます。

[つづく]

 (※このブログでは、ブログ小説【猫沢さん作品[幻想の魚の秘密]】架空のSF物語を展開中です。

物語と共に、登場猫達の紹介や、作者と猫達との交流を中心に発表しています。

そんな楽しい猫の星の世界観第3弾を、昨年も東京.高円寺[猫の額]さんでの個展にて発表いたしました(^O^)

2017年の6月も、幻想の魚の秘密.第4弾を展示決定!既に準備は始まっています。お楽しみです。

猫沢さん作品の挿絵のポストカードは[猫の額]さんでも購入出来ますよ(^O^)

※この猫物語は、私の好きなミュージシャン平沢進氏の楽曲をBGMに流しながら浮かんだインスピレーションを元に綴り上げる実験的SF物語制作の一環です)

(※ このblog内の画像や文章を無断で転載等をする事は、ご遠慮下さい)  

 

 

猫雑貨&猫ギャラリー 猫の額 TOP
猫雑貨&猫ギャラリー 猫の額 TOP

 


via 個展連動SF猫物語[幻想の魚の秘密]シリーズ
 Your own website,
Ameba Ownd

 

 

いいね!した人  |  リブログ(0)

テーマ:



すっかり夏の気配ですね。今年は、おかしな天気が続いて、体調を崩しがち…皆様も気を付けてお過ごしください。

お待たせしました。
では、新しい章をお楽しみ下さい。

画像は、チャット博士、2016年末、猫の額さんの企画展用に制作した作品です。

こちらの作品のポストカードは、高円寺 猫の額さんにて購入出来ます(≡^∇^≡)

[第7章① 猫会議再び…]

作者が、2015年の個展の準備に追われている頃、猫沢さん達は、宇宙船で会議をしていました。

「猫沢博士、いよいよですね!そろそろ私達も臨時基地(高円寺 猫の額)に移動しましょうよ!」

チャット博士が、瞳を輝かせウキウキしています。それもそのはず、別の世界で生きる、もう一人の自分、ここのギャラリーの看板猫チャット君に会えたのですから…

大抵、もう一人の自分には、時空のすれ違いや壁に覆われ、別次元で暮らす自分に会う事は、ほとんどないのです。

たとえ出会えたとしても、お互い、姿形が異なる為、気がつかない…会うとしたら、夢の中くらい…

この宇宙の中には、様々な次元とパターンがあり、時折、別次元同士が繋がり、お互いが垣間見えてしまう現象があると言われています。地球人の私達には、このような現象はありえない、空想話のような扱いであり、別次元の自分との接触は、危険。と、言われていますが、猫達にとって、別次元の自分との交流は、さほど問題ないとの事だそう。

だって、元々ひとつなのですから…

「彼に、お土産でも持っていきますか?」

猫沢さんは、にこやかに答えると、チャット博士は、満面の笑みを浮かべました。

「猫沢博士…1号の周辺に大きな時空の歪みが、近づいてきていますね…呑み込まれたら、溺れる事が予想されます。アクセスコードが不通になりかねませんよ…」

猫沢さんの一番弟子で、周波数研究者のドクター猫宮が、心配そうに問いかけます。

「やむを得ないな…しかし、全く、コンタクトが取れなくなるのは、免れたい」

何かを思い付いた猫沢さんは、首に巻いていたストールを、手も触れずに、一瞬でコンパクトな筒状に繋げ、不思議な文様を入れました。

「なるほど!さすが猫沢博士!これは良いアイデア!私達も何か考えましょう!」

「少しでも漬物石が、除去されつつあるテラビトに対して、カルカナル達は、周波数を歪め、首の後ろから、アクセスコードを切り、強制的にカルカナル側に接続し直しにかかるだろう…これは、それを防ぐ強力な防具。物質化するまで、持ちこたえて欲しいものだな…その前に、1号に、これを渡しておこうと思う」

猫沢さんは、ちらっと引き出しから出したのは、鉱石らしきもの、

「なるほど、いいアイデアですね。ですが、これは…」

ドクター猫宮は、心配そうな表情です。

「1号を、カルカナルから護ってくれるが、違う意味で、思い切り災難にあう可能性がある…気の毒だが、カルカナルコードを繋がれるよりは、ましだ…」

猫沢さんが、一瞬にして作り上げたアイテム、地球人が、実際に手に取る事が出来る&認識出来るようにする為には、三次元世界用に加工する事、それには地球人の力が、必要です。

猫沢さん達が、送った防具のイメージを、偶然、察知した地球人が受け取り、物質化して形にします。
先程の章で、説明したのを応用したものです。

誰が、このイメージを受け取るかは未知数。

何が起きるか分かりません。

地球人達に、僅かに残された能力である[閃き]や[直感]に、語りかけるのです。

果たして、それは、作者の手元に届くのか?


「あの、寅次郎博士の元に現れた人物は「橋渡しの民」の仲間と聞きました」

「ああ、彼女は別のグループだそうだ。寅次郎博士達の助っ人として、訪ねてきたと言っていたよ」

「なんか…アクア操縦士に雰囲気似てませんか?」

ドクター猫宮は、不思議そうに問いかけます。他の猫達も、一斉に、彼女に注目しました。美しいく凛々しい猫のアクア操縦士…

「…彼女は、もうひとりの私です。先日、寅次郎博士の自宅で、お話をしてきました」

アクア操縦士は、ニッコリしました。

[つづく]

 (※このブログでは、ブログ小説【猫沢さん作品[幻想の魚の秘密]】架空のSF物語を展開中です。

物語と共に、登場猫達の紹介や、作者と猫達との交流を中心に発表しています。

そんな楽しい猫の星の世界観第3弾を、昨年も東京.高円寺[猫の額]さんでの個展にて発表いたしました(^O^)

2017年の6月も、幻想の魚の秘密.第4弾を展示決定!絶賛準備中!お楽しみです。

猫沢さん作品の挿絵のポストカードは[猫の額]さんでも購入出来ますよ(^O^)

※この猫物語は、私の好きなミュージシャン平沢進氏の楽曲をBGMに流しながら浮かんだインスピレーションを元に綴り上げる実験的SF物語制作の一環です)

(※ このblog内の画像や文章を無断で転載等をする事は、ご遠慮下さい)  

 

 

 

猫雑貨&猫ギャラリー 猫の額 TOP
猫雑貨&猫ギャラリー 猫の額 TOP

 


via 個展連動SF猫物語[幻想の魚の秘密]シリーズ
 Your own website,
Ameba Ownd

 

 

 

 

いいね!した人  |  リブログ(0)

テーマ:



春の陽気と共に、冬に溜め込んだ老廃物を排出中です。旬の食材には、そのような力を兼ね揃えてるんだな、と感じる季節です。

画像は、物語の中に出てくる、2枚の完成作品です。

6月23日(金)~7月5日(水)の東京 高円寺 猫の額さんで個展開催致します。
今回の展示は、猫沢さんが、カンタスカラーナ周辺に点在する、ネコ型宇宙生命体の住む星を案内します。

猫の額さんでは、常時、猫沢さん作品のポストカードも、購入出来ますよ~。

では、続きをお楽しみください。

《第6章⑦  イメージ転送実験終了》

あれから数ヵ月後、年がすっかり明け、2015年のはじめ、遂に作者は、サンプル2号から受け取ったイメージを描き上げました。

「完成した~!いつもの雰囲気と違っておもしろい!」

今までの作品とは、全く違う新鮮さに喜んでいました。

作者が使っているマットな仕上がりになる画材が、昭和のレトロな時代のイメージとピッタリと言う事を再発見し、はしゃいでいると、猫達が、作者の部屋にトコトコと、やってきました。

「ちょうどよかった!猫沢さん!答え合わせしてください󾬆」

作者は、得意気に見せると、猫達は、群がります。

「ほう、まあまあよく出来ていますね。サンプル2号は、イクサフィーゴを鯉の滝登りのイメージで送った。と言ってましたが、成る程、そう言う事ですか」

猫沢さんは、クススと笑うと、 一緒に覗き込んでいた、小さなマシン猫、はっちゃん(ΣS-8)が、

「これ、僕たち?カッコいいねー󾬆このタイプはねぇ、昔、虎之助博士が作った3号と22号に似てるよ!」

「へー、そうなんだ󾬆」

なんと、門田さんは、違う時代のΣ達の姿を再現していたのです。門田さんは、寅次郎博士と同じ故郷星の出身、どこか深いところで、意識が繋がっているのでしょう。 

「もう1枚の絵は?」

「あ、はい、この綺麗な猫は…?」

作者が、不思議そうに問いかけると

「ジャッコ博士です。彼女は、私達よりも遥か昔にテラを訪れた科学者です。よく描けています。2号も喜ぶでしょう」

「猫沢さん達より先に、地球に来ていたのですか?それは何故ですか?」

「私達と同じく、寅次郎博士を探していたのです」

「彼女は、寅次郎博士と会えたのですか?」

「もちろん、と、いっても、もう20年も前の話ですがね…」

「20年󾬆」

作者は、目を丸くしてしまいました。

「彼女は、再び、何かを伝えたくて姿を現しました」

「現した?」

「はい、ですので、ジャッコ博士の絵は丁重に扱って下さい」

猫達は、作者の描いた絵を、じっと見つめています。

「1号さん、この中には、私達のメッセージが託されています。しっかり伝えてくださいね…」

猫庭博士が、大きな瞳をうるませながら、優しく訴えると、他の猫達も、見つめだしました。澄んだキラキラしたビー玉のような瞳の猫達、幼い頃にテレビで見た、怖い顔の宇宙人とは全く違う瞳に、今までの概念が、崩れていくようです。

「あ、寅次郎博士達の事も、紹介してください」

猫沢さんは、付け足すように、言いました。

「寅次郎博士達も?地球人ですよ。個人情報ですよ。良いんですか?」

「大丈夫ですよ。所在などの詳しい情報を公表しなければね。彼等からの許可は了承済みです。あなたは、この先、新たに耳にする、私達、彼らの話に、戸惑うかもしれませんが、それを元に、いつもの通りに、空想的な物語を描いて発表してください」

「真実ではなく、空想話で…よいのですか?」

「はい。テラのカルカナル磁場の世界では、私達のような宇宙的存在や話は、あり得ない存在、または恐ろしい存在として、認識するように設定されていますからね…」

猫沢さんは、少し寂しげです。

「設定?猫沢さん…言っている意味が、よくわかりません…」

「そのように設定された世界の中では、私達の情報は、かき消されてしまいます。カルカナル側にとって、面白くない話題なんですよ。ですから、創作の一つの光りとして灯すのですよ」

猫沢さんは、いたずらぽくクスクスと笑っています。作者は、混乱してしまっていました。

「まぁ難しい話は、混乱を招きますので、とりあえず楽しんで下さい」

猫沢さんは、作者が描いた門田さんイメージの作品を、そっと返しました。

「この絵を必ず、2015年の6月に展示してください。必ず、メッセージを受け取った者が現れます」

作者によって、描かれたジャッコ博士が、どのように、動くのか…?

最後に、猫沢さんは、門田さん本人が描いた、ジャッコ博士の絵を見せました。

「なんて綺麗…構図は同じだけど、私が描いた絵と全く違う…こっちの方が、断然、良いじゃないですか!?なんで、こちらを公表しないんですか?この人が、カンタスカラーナ紹介したら、もっと多くの人達に、伝わるんじゃないですか?」

美しい猫の画に、ため息をつきながらも、戸惑う作者に、猫沢さんは言いました。

「彼は、訳あって、これを公表してはいけない立場にいます。それ以前に、この絵が放つ周波数は、高貴かつ、繊細過ぎて感知出来るテラビト達は、限定されてしまいます…」

「高貴で繊細…?つまり私の絵は?」

「超あらびき!」

猫沢さんは、人差し肉球をビシッと立て、自信満々に答えました。

「なんか、その言葉、ぐっさり刺さりますが…あらびきの周波数の絵で、良いのですか?」 

「もちろん!あらびきな周波数である事に、自信を持ってください。今は、それが最大の力になります。時が満ちるまではね」

にこやかに話す、猫沢さんに、呆気にとられ調子が狂った作者を、周りの猫達はクスクスと笑っています。

「では、宜しくお願いしますね」

猫庭博士をはじめ、可愛らしい猫達が、お辞儀をし、宇宙船に戻っていきました。

猫沢さんが、去り際に…

「そうそう、大切な報告です。イクサフィーゴを一体発見しました。あと一体と残りのキーパーツを見つければ、私達の任務は、一端終了します。では」

一人残された作者は、急に、あらびきソーセージが食べたくなり、台所に向かうのでした。 

作者自信が放つ周波数は、超あらびき…これは、別の意味でとらえると、低レベルの粗い周波数…

猫沢さん達と接するようになり、彼等に追い付こうと、高みを目指していた作者に、なげかけられた言葉「時が満ちるまで現状維持」その意味は、いずれ、解ると言えど、モヤモヤ感がよぎります。

何がなんだか分からないままだけど、がんばれ、カンタスカラーナ広報担当!

[第6章  おわり]

次回から、第7章スタートです。

 (※このブログでは、ブログ小説【猫沢さん作品[幻想の魚の秘密]】架空のSF物語を展開中です。

物語と共に、登場猫達の紹介や、作者と猫達との交流を中心に発表しています。

そんな楽しい猫の星の世界観第3弾を、昨年も東京.高円寺[猫の額]さんでの個展にて発表いたしました(^O^)

2017年の6月も、幻想の魚の秘密.第4弾を展示決定!既に準備は始まっています。お楽しみです。

猫沢さん作品の挿絵のポストカードは[猫の額]さんでも購入出来ますよ(^O^)

※この猫物語は、私の好きなミュージシャン平沢進氏の楽曲をBGMに流しながら浮かんだインスピレーションを元に綴り上げる実験的SF物語制作の一環です)

(※ このblog内の画像や文章を無断で転載等をする事は、ご遠慮下さい)  


via 個展連動SF猫物語[幻想の魚の秘密]シリーズ
 Your own website,
Ameba Ownd

いいね!した人  |  リブログ(0)

テーマ:



桜を見ると春だなぁと感じます。四季のある国、日本人か生まれて良かったと思う瞬間です。

さて、観察レポート後半です。このレポートは、作者が2014年末~2015年の春辺りの状態が綴られています。お楽しみください。

画像は、2013年製作「山頂晴れて」です。よく見ると色々、描き込まれています。

猫沢さん作品のポストカードは、高円寺 猫の額さんで、好評発売中です。

個展のお知らせ。

6月23日(金)~7月5日(水)

会場、高円寺、猫雑貨&猫ギャラリー猫の額さんで開催。(在廊日時が決まり次第、お知らせ致します)

《第6章⑥ 猫沢博士のサンプル1号観察記録 再び…後編》

この時期の1号は、野菜中心の食生活に切り替え、減塩薄味を意識し、調味料を見直し、非常に良い結果を出していた。

同時に、咀嚼回数を増やし、少し顔の輪郭がシャープになり、全体的に痩せたようだと、回りに言われ上機嫌であった。

しかも、今まで、虫歯になりやすく、歯科検診へ行くと、必ず、虫歯が見つかり治療していたのだが、今回の検診ではゼロと言う、輝かしい結果を得た。

咀嚼回数が増えた事による、唾液(酵素)の分泌が増えたのも、大きな要因だ。

…全て良好に見えた。

「体が軽くなって楽になった!」と、言いながら、元々、色白な肌質ではあるが、色白を通り越し青白く血の気がない…、1号が勤める仕事仲間には、しょっちゅう「顔色悪いね。疲れてる?」と心配されるレベルだが、本人は、意外と元気なのだ。以前よりも、疲労感は軽減したと喜んでいる。

元気な上に、思考も穏やかになってはいたが、時折、みぞおちのチクチクした痛みに襲われたり、なんとも言えぬ、耐え難い背中の激痛や、逆流性食道炎が、なかなか改善しない事に悩んでいた。

休日となると、その元気さが影をひそめ、気持ちは出掛けたくても、体が、付いていかないと言う症状や、時折、漠然とした悲しみや不安感がのしかかり、精神面は良好とは言い難い、それらの改善の兆しはない。

好調と不調を行き来しているが、
確かに、何かしらの成果は出ている。しかし、時折、回復の連携を断ち切る行動を取るのだ。

甘いもの好き。

これも、漬物石増殖の原因のひとつである事は、この物語の読者である君達は、既に、お馴染みだろう。

1号自身、自覚はあるのだが…

「甘いもの好きは、どうしても止められない、止められるなら止めたい」と、仕切りに言うのだ。

それで、私は、提案した。

「実態を知ってしまった故の葛藤ですね。のちに影響があると知っても、中毒者が急にやめてしまう事は無理でしょう。では、こうしましょう。甘いもの摂取後に、ミネラル豊富な天日塩を摂取しなさい」

と、決して、専○公○の化学的に精製された、塩化ナトリウムではない…海水を天日で干したり、鉄釜で煮詰めて形成された結晶の事だ。

仕組みは、こうだ、精製された砂糖成分を摂取すると、血糖値が急激に上がり、インスリンが大量に分泌され、一気に元気になる。同時に、中和する為に大量のミネラルが使われ、体外に排出されてしまう、その為、タンクが底をつき、血糖値も下がる。再び、血糖値を上げる為に、アドレナリンが放出され、甘いものが欲しくなるのだ。ところが、アドレナリンが過剰に放出されると、思考停止を招き、頭が働かない状態を引き起こしてしまう。

常に、浅い思考で、行動し短絡的判断しか出来ない…ゆえに、キレやすく短気になる個体も、多数、確認されている。1号も、短気ではないが、これらの項目に当てはまる。(テラビトに、個体差がある事を念頭に置いてほしい、統計的に見て割合が多いだけだ)

体内では、常に、飢餓状態であり、欠乏した物を補う為の行動ではあるが、このサイクルには、大きなリスクを抱えている事は、テラビト達に、広く知られていない…。

いや…知らされていないのかもしれない…。

砂糖摂取で、失われたミネラルを、天日塩で補う、それだけで、かなり軽減される。ほんの微量のミネラルでは、あるが、大きな働きをする大切な物質である。

やがて、1号は、新たな疑問にぶつかるだろう。この先の行動を、注意深く観察する事にした。

まだまだ、問題は山積みである。

私達は、宇宙組合のルールにのっとり、問題解決について、1号には、最小限のヒントしか与えない。

その分、除去は遅れてしまうかもしれないが、心配はいらない。

他のテラビトサンプル達の中には、1号よりも数倍優れた個体達が居るのだ。漬物石蓄積が少なく、松果体、心臓、丹田等のアクセスコードが、開通済みであり、カルカナル磁場に風穴を開ける為に、既に水面下で、動き始めている事だけは、知らせておこう。

1号は、残念な事に、その素質はあるのだが、蓄積量が多く、私達の放つ情報の、ほんの一部しか受信できず、理解できない。

何故、そんな、低レベルな個体をサンプルとして選び、カンナスカラーナ広報担当に抜擢したのか、君達は、疑問に思うかもしれないが、今に解るだろう。 


これで、観察レポートは終了し、1号に筆を戻す。

[つづく]

猫沢さんの観察レポート…的確で的を獲てるだけに、刺さります…(T△T)

 (※このブログでは、ブログ小説【猫沢さん作品[幻想の魚の秘密]】架空のSF物語を展開中です。

物語と共に、登場猫達の紹介や、作者と猫達との交流を中心に発表しています。

そんな楽しい猫の星の世界観第3弾を、昨年も東京.高円寺[猫の額]さんでの個展にて発表いたしました(^O^)

2017年の6月も、幻想の魚の秘密.第4弾を展示決定!既に準備は始まっています。お楽しみです。

猫沢さん作品の挿絵のポストカードは[猫の額]さんでも購入出来ますよ(^O^)

※この猫物語は、私の好きなミュージシャン平沢進氏の楽曲をBGMに流しながら浮かんだインスピレーションを元に綴り上げる実験的SF物語制作の一環です)

(※ このblog内の画像や文章を無断で転載等をする事は、ご遠慮下さい)  


via 個展連動SF猫物語[幻想の魚の秘密]シリーズ
 Your own website,
Ameba Ownd

いいね!した人  |  リブログ(0)

AD

ブログをはじめる

たくさんの芸能人・有名人が
書いているAmebaブログを
無料で簡単にはじめることができます。

公式トップブロガーへ応募

多くの方にご紹介したいブログを
執筆する方を「公式トップブロガー」
として認定しております。

芸能人・有名人ブログを開設

Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
ご希望される著名人の方/事務所様を
随時募集しております。