福ねこ屋.猫絵作家ちさとの猫絵日記

猫絵師ちさと 個展連動型[猫沢さん作品]blog小説[幻想の魚の秘密]更新中。個展やグループ展示のお知らせ等載せています。

「福ねこ屋 鹿の骨団」と言う屋号で、岐阜県を中心にイベント出展、作品展をやっています。様々なタイプの猫作品制作。楽しい事を展開中。


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先日、5月10日から始ま。た、太田宿 中山道会館での展示、好評のようで嬉しいです。

画像の作品は、猫庭博士の子供時代です(新作です)

では、続きを、お楽しみください。

《第3章 祖父.猫庭十三郎の事》

猫達を乗せた宇宙船[ニャンタープライズ号]は、異次元空洞を使い、主要基地である、サンプル1号の自宅に向かいます。

移動中の宇宙船では、猫沢さんが、改めて、猫庭博士の祖父の猫庭十三郎博士について、話を聞いていました。

猫庭十三郎は、かつて、猫伊虎之助博士と共に、深き森のコロニーで、畑を耕し野菜を育て、カルカナル磁場の影響で壊れてしまった猫達を助け歩き、カルカナル時代崩壊に向かいイバラの道を歩んできた活動家猫の1人です。虎之助亡き後も意思を受け継ぎ、コロニーの中心となり活躍してきたのです。 

「猫庭博士、ありがとうございます。あなたのおじいさんが、やってきた事を、寅次郎博士達は、テラの、あの村で実行していると言う事ですね…?」

「はい、あの村に住んでいるテラビト達の表情は、深き森のコロニーの猫達同様、とても生き生きとして、明るい印象を受けました。とても懐かしいです。私の祖父達がやって来た事が、テラで役立つ日がやって来たのかもしれません…」

猫庭博士は、穏やかな表情で、村の印象を話していました。

「ですが…心配な事があります…祖父は、今でこそ、カンタスカラーナでは、恩猫や英雄として伝えられていますが…虎之助博士と出会った頃からの数年間、いや、数十年間は、カルカナル派の猫達や、カルカナル社を信じていた一般猫達に、罵倒され、酷い扱いを受けてきました…祖父の過去を知る猫達からは、裏切者扱いです…そして、祖父自身もカルカナル商事に勤めていた頃の、自分が行ってきた事を、悔やんでいました…星の猫達を壊した加担者として……」

猫庭博士は、ぶわっと涙が溢れます。祖父の悲しむ背中を見てきた、幼少時代を思い出していたのです…。

「お気持ち察します…おそらくテラでも、同じ事が起きる…いや、起きている現実を目の当たりされ、さぞ心を痛めた事でしょう…」

「はい…かつて祖父が開発し、後に封印した技術が、テラ中で猛威を奮っていました…それに気づき、対抗して動き出したテラビト達が、潰されていく姿が…祖父達の姿と重なります…」

猫庭博士は、溢れる涙をハンカチでぬぐいます。

彼の祖父の猫庭十三郎は、カルカナル全盛時代、ウィラード一族が経営する大企業カルカナル商事に勤め、農作物の遺伝子組み換え等の研究 開発に携わっていました。当時、数々の功績を残し優秀な猫として、尊敬されていました。のちに、虎之助博士と出会い、彼が開発して来た作物達が、星の生態系を蝕み、猫達の体や精神を壊してしまった事に気づかされ、虎之助博士と共に、カンタスカラーナ再生の道を選んだのです。

「猫沢博士、私が、この星へやって来た意味が解った気がします。私は、テラビト達に伝えなければいけません…祖父が封印したはずの技術の恐ろしさを…彼らに…」

猫庭博士は、カンタスカラーナシダーのペンダントを、強く強く握りしめました。

ほどなくして、宇宙船は、サンプル1号宅に到着しました。

その頃、サンプル1号は、黙々と、猫沢さん達の物語を、まとめていました。

サンプル1号とは、この物語をブログ上と、平面作品展示(個展)の場を使い、猫の星カンタスカラーナの事を伝える為に、猫沢さんに抜擢された調査対象のサンプルで、無名の地球人です。

そして、ストーンブロック(遮断石)(通称[漬物石])の蓄積が非常に多かった人物であり、寸での所で蓄積崩壊を免れたのです。猫沢さん達と接触後、急激にストーンブロックを取り除き、あたふたしながらも、明確にカンタスカラーナの状況を伝える努力中なのです。

「あ、猫沢さん、おかえりなさい。どうでしたか?寅次郎博士は、どんな様子でした?」

「良好です。あなたのお陰で、寅次郎博士を発見出来た事に感謝します」

「良かったです!」

「新たな事実が発覚しました。あなたは、この事柄を調べ、テラで起きている現象の中にある事柄と照らし合わせ、吟味し、自らの力で実行して下さい」

そう言って、猫沢さんは、日本語に訳された、カンタスカラーナのカルカナル時代の資料の束を、ドンッと置きました。

サンプル1号は、目を丸くしました。

「あの…詳しく説明して下さい」

「とりあえず、2014年の夏に中断していた、食のレポートを再開してください」

猫沢さんは、淡々と答えました。

「え?」

サンプル1号は、ビックリです。食生活レポートが、2014年の8月の個展を境にストップしていた事を思い出しました。今は、2014年の秋です。

「あれから、どうですか?なにかしらの体の変化はみられましたか?」

突飛な質問に、サンプル1号は、驚きます。猫沢さんから、地球人の体に蓄積された、ストーンブロック(遮断石)の恐ろしい実態を知らされてから、約一年が経とうとしています…。 

サンプル1号は、長年の慢性疲労感や、体の冷え、背中の痛みを伴う胃痛や不快感、様々な体調不良を抱え過ごしていました。まさか、その原因のひとつに、聞いた事がないような物質があるとは、思ってもみなかったのです…。 

そして、その物質が、地球人達の体内外の蓄積し続けた結果、遥か遠い星に住む猫達に、悪影響を及ぼしているとは、夢にも思っていなかったのです…。

サンプル1号は、これは大変とばかりに、食生活を改めようと、必死で資料を集め調べはじめました。サンプル1号は、すこしづつ、出来る範囲で実行して来たのです。

本当に、こんな事で、猫の星カンタスカラーナの危機を、救う事が出来るのか?と…

「あ、色々改善されましたよ。以前より少し楽になりました。でも、まだ何か足りないような気がしてならないんです。ちゃんと調べて実行しているつもりなのに…足りないんですよ。一体、何が足りないんでしょう…?」

サンプル1号は、首を捻ります。

「知識です」

猫沢さんは、サンプル1号の問いに、容赦なくバッサリと答えました。 

「知識…?」

「あなたは、あれこれ調べて知った気になってますが、未だに、この世界での知識の常識の枠と言うものに囚われています。まず、あなたの中にある、常識と言われているものを疑いなさい」

猫沢さんは、小さな座布団にチョコンと座ると、助手のマシン猫Σ‐41が、持ってきた、寅次郎博士から、お土産に貰った手作りクッキーをモサモサ食べながら、何やら端末を使い作業を始めています。

サンプル1号は、猫沢さんが持っているクッキーに、おいしそう!と、手を伸ばそうとすると、華麗な猫パンチを喰らいました。

「まず、レポートを仕上げて下さい。その後に、このクッキーをあげます。寅次郎博士の事も興味あるでしょうが、先に課題を片付けてからですよ」

そう言って、ゴロゴロと寝転がり、くつろぎながら、作業をする猫沢さんに、サンプル1号である作者は、なんて意地悪な猫だろうと思いつつ、書きかけだったレポートの続きを、あわてて綴る事にしました。

寅次郎博士の登場と共に、新たな展開に心踊る猫達と、新たな課題と対面するサンプル1号。

その頃、寅次郎博士は、猫のアルハンゲルと会話が弾みながら、夕飯を笑顔で頬張っていました。アルハンゲルの話す、カンタスカラーナ時代の吟遊詩人ケイオス‐ハーオスの頃の話が、たいへん面白いのです。

寅次郎博士は、アルハンゲルの凍てついた心を解きほぐし、彼の父親を助ける方法を、考えるのでした。

そして、それぞれの夜が、静かに流れていきました。

[第3章 おしまい]

ようやく、第3章が、終了しました。第4章に入ります。

不思議と好評でありました、サンプル1号である作者の、食生活改善レポート再開です。

おたのしみに!

(※このブログでは、ブログ小説【猫沢さん作品[幻想の魚の秘密]】架空のSF物語を展開中です。

早いもので、この物語も三作目を迎えます。この物語は、猫の星カンタスカラーナと地球を巡る、壮大なスケールでお送りするSF猫物語です。

そんな楽しい猫の星の世界観第二弾を、今年も東京.高円寺[猫の額]さんでの個展にて発表。昨年、2015年6月に開催いたしました(^O^)

2016年の6月24日(金)~7月6日(水)幻想の魚の秘密・第3だん虚空高舞上]を開催。会場は、同じく、猫の額さんです。お楽しみです。

猫沢さん作品の挿絵のポストカードは[猫の額]さんでも購入出来ますよ(^O^)

※この猫物語は、私の好きなミュージシャン平沢進氏の楽曲をBGMに流しながら浮かんだインスピレーションを元に綴り上げる実験的SF物語制作の一環です)

(※ このblog内の画像や文章を無断で転載等をする事は、ご遠慮下さい) 











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[展示のお知らせ]

ぬいぐるみ作家の柴田里美さんとの共同展示です。

会期 2016年5月10日(火)~5月22日(日)
          月曜休館日

会場 岐阜県美濃加茂市太田宿 中山道会館内 喫茶やどりぎ

お馴染みの仏猫作品を中心に、宮沢賢治モチーフ作品も少々展示致します。

中山道会館では喫茶コーナーお土産コーナーもあり、中山道散策したり近くを流れる木曽川を眺めて楽しめます。猫作品を眺めながらの、お食事やお茶も楽しめます。

お近くにお立ち寄りの際は 是非 お気軽にどうぞ♪

会館近くにある、パン工房いまやすさんでは、ポストカードも扱って頂いています。



















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GWも、もうすぐ終わりですね。個展準備に向けて突っ走り中です。

では、物語の続きをお楽しみ下さい。

画像は、寅次郎博士です(こちらの原画も、6月個展にて発表いたします。挿し絵用に、さらりと描いた作品なので、ファイルにはさんで置いておきます)

《第3章 神楽地球調査記録帳》

寅次郎博士は、書斎から、古びたノートの束を持ってきました。

「それは?」

「神楽師匠の[橋渡しの民]としての任務記録だ!師匠は記憶は戻っていなかったはずだが、記録を付けていたんだよ…今、追って読んでいるんだが驚く事ばかりだ…」

寅次郎博士は、興奮気味で話はじめます。

「何が書いてあるんですか?」

猫沢さん達は、思わず身を乗り出します。

「世界旅行記と地球調査記録の二本立てだ…」

「なんと󾬆」

「神楽師匠は、若い頃、蕎麦屋の仕事を転々としながら、合間に、趣味で世界中を旅していたんだが、しっかり調査していたようなんだ…驚いたよ。私は過去の神楽師匠の事は、ほとんど知らないんだが、師匠は、この日が来る事を見越して時を越えて、私にメッセージを残して行ったんだな…」  

寅次郎博士は、日本語と宇宙の言語で書かれたノートの束を、しみじみと眺めていました。

「神楽師匠は、この場所を探し当てるまで、随分と旅を重ねたらしい…頭が下がる思いだよ」

「この場所を?」

「そうだ、ここは、カルカナル磁場の影響をほとんど受けない土地なんだよ。カンタスカラーナで言う、深き森のコロニーだよ」

「深き森のコロニーと同じ?どうりで…周波数が特殊だと思いました…」

猫沢さんは、周波数計を手にして呟きました。

「神楽師匠は、橋渡しの民の言語で、こう記している…[S369地点…とうとう見つけた。ここはカルカナル磁場の影響に左右されない、ここを拠点基地にしよう。仲間達に報告しなければ…]と、しかし私の所に届いたのは[宇宙と蕎麦]と言うメッセージだったんだ…師匠が、この土地から発したメッセージが私の元に届くまでの間、強力なカルカナル磁場の影響で、ノイズ混じりで、断片的でツジツマの合わない内容になり、私を困惑させたに過ぎなかったよ…」

寅次郎博士は、ため息をつきながら話します。

「しかし、寅次郎博士は、しっかりと受け取り、この地にたどり着いたではありませんか…」

猫沢さんは、すかさずフォローをいれます。

「そうだな…この地で、私が来るのを待っていた神楽師匠は、私が越してきた頃も、本来の任務を思い出せないながらも、一生懸命支えてくれた。そして、ジャッコ博士の賢明なレクチャーで、私は、ここまできた…師匠も、おそらく、この調査記録を自動書記のように書いていたんだろう…本人は[自分で書いてて(言ってて)内容がサッパリわからん!]と言っていたからな」

苦笑する寅次郎博士。

昔、寅次郎博士は、神楽師匠の作る蕎麦に惹かれ、この村に移り住んだ時に、美しきカンタスカラーナの化学者猫、ジャッコ博士と出会いました。

かつて、寅次郎博士が、カンタスカラーナ時代に[猫伊虎之助]として生きていた時に、後世の猫達に、次の星で生きている[自分]を探して欲しいと伝え、カンタスカラーナでの役目を終えて、地球にやって来ていたのです。何代も受け継がれ猫達は、ようやく地球で生きる寅次郎博士を発見し、今に至るのです。その当時、ジャッコ博士は、一生懸命、寅次郎博士に[虎之助博士からの伝言]を伝え、去って行ったのです…。そして…その十数年後、猫沢さん達が、寅次郎博士と出会う事が出来たのです。

永い永い時を経て、来るべき時が、やって来たと、寅次郎博士のホログラムボディー(物質的肉体)にかけられた、様々なブロックは解かれ、蒼い曼陀羅のようなホログラムが表れ、かつての記憶や使命、任務を思い出したのです。

「私から見ても、この土地は、素晴らしいです。深き森のコロニーとソックリです!」

猫庭博士が、瞳を潤ませて言います。

「そうか…良かった。神楽師匠は、この村に移り住み蕎麦屋を営みながら、後任の私が来るのを待っていたんだ。その間の記録を…私はまともに読む事は出来なかった…「いまだ応答なし」の言葉は、何年も綴られていた。私は、その頃、大病院で内科医をしていた頃だ…仕事に追われ、疲れきった乱れた生活リズムの連続を過ごしていた…こんな状態で、神楽師匠からのメッセージをまともに受ける事は不可能だったと思う…」

寅次郎博士は、当時の事を思い出しつつ、遠くを見つめていました…。

「寅次郎博士、あなたは立派に任務を果たしていらっしゃいます。確かに、私達とコンタクトを取るまでの貴方は、かつての記憶を失っていて、ご自身が、おこなってきた事に対して、疑問を持ちながら過ごしていた事と思います。そして現在、答えは出揃い、全て整いました。 前任の神楽師匠が、テラビトとして、ご存命時代に、ミッションの共有が出来なかった事を悔やまれていますが、 これも、あなた方がプログラムしてこられたのかもしれませんよ…ですから、今を見つめて下さい…」

猫沢さんは、優しく寅次郎博士を慰めます。

「…そうだな…ありがとう。私は、師匠の記録ノートの最後の言葉に救われたんだ…「今、このノートを手にした君は[橋渡しの民]の記憶を思い出した頃だろう。お互い、遠回りではあったが、無事に引き継ぎを完了した…私のホログラムボディーは、間もなく役目を終える…地球での肉体は消失するが、私の意識の一部はここに置いておく、安心して任務をこなしてほしい。20年間ありがとう」亡くなる前日の日付だ…ようやく…これを読んで、任務引き継ぎの儀を終えた気分だよ…」 

寅次郎博士は、ハンカチを取り出し目頭をソッと押さえ、うつむきました。釣られて猫達も、思わず涙がこぼれ落ちます。

その瞬間、窓の外にある一本の木の葉達がビュウッと揺れました。周りの木々は揺れていません。

「…あ!」

そう、きっとそう…神楽師匠からの合図です。

寅次郎博士の表情は、明るくなり、猫達に話しかけます。

「このノートには、カルカナル磁場の強い部分や弱い部分、風穴を開ける絶好ポイントが書かれている…これらを参考にして作戦を練ろう、カルカナル磁場崩壊作戦だ」

猫達は、笑顔で頷きました。

「寅次郎博士、カルカナル磁場を活性化させる原因も同時に追求せねばなりませんね…私達は、現在、数名のテラビトをサンプルとして、観察中ですが、カルカナル磁場の影響を強く受けた者達も多く発見しています…」 
猫沢さんは、地球人サンプル達のデータを広げました。 

「なるほど…確かに、カルカナル磁場の影響を受けている人間達は、本来の力を失い、ミトコンドリアの損傷も激しく、脳神経や、思考にも影響を及ぼしている…私が、街に住み、大病院勤務時代に感じた、妙に閉ざされたような圧迫感と、狂ってしまった空間にいた頃…痛感していたよ…」

寅次郎博士は、日本語に訳されたテラビトデータを眺めていました。

「テラビト達は、カルカナル磁場の存在を知りません…」

と、猫沢さんが言いかけた時…

「あ!」

「どうしました?」

「このサンプル2号ってのは…見覚えあるぞ?」

「ご存知なのですか?」

「私が、勤めていた病院の患者の旦那さんに似ている…すっかり老け込んでいるが…似てる」

寅次郎博士が老眼鏡で、必死に見つめ込んでいます。猫沢さんは、タブレットの画像を拡大してあげました。

「名前は?覚えていますか?」

「確か…門田とか、言っていたな…奥さんを病気で亡くして以来、田舎に引っ越し自給自足の生活をしていると聞いた…」

「ドンピシャです」

「えー!」

「サンプル2号、門田たかしさん、63歳、ストーンブロック(遮断石)の蓄積の少ないテラビトです…」

猫沢さんは、サンプル2号のデータを詳しく見せました。

「これは一体、なんと言う偶然…彼も私と同じく、橋渡しの民で、別のグループの任務者だ…しかるべき場所に、彼を配置させないと…会いに行かねば…猫沢くん、彼の居場所を教えてくれないかい?」

寅次郎博士は、あわてた様子で、神楽師匠の記録書のふせん部分を広げます。 そこには、他のメンバー達の事が書かれているのです。

「会いに行かれるのですか?彼は、現在、宇宙的存在達との接触を拒んでいますよ」

「私は地球人だ、問題はないだろう?」

確かにそうです。地球人の姿をした宇宙人、同類です。

「あ、もう、こんな時間…明日の仕込みをしなきゃ!とりあえず、今日の会議は終了だ。また次回にしよう。君達には、キーパーツとミニイクサフィーゴ達の捜索を頼むよ。私は明日、彼に会いに行く」

すっかり日は沈み、辺りは暗くなっています。

猫沢さん達に、引き続き捜索をお願いする寅次郎博士、そして、次々と、謎が明るみになり、急展開になっていく様子に猫達は、目を丸くしています。

猫達は、早々に引き上げ、宇宙船に乗り込みました。

猫沢さんは、移動中の宇宙船の中で、猫庭博士に語りかけました。

「猫庭博士…もう一度、君のおじいさん[猫庭十三郎]の話を聞かせてくれませんか…?」

[つづく]

 (※このブログでは、ブログ小説【猫沢さん作品[幻想の魚の秘密]】架空のSF物語を展開中です。

猫の星カンタスカラーナを舞台にした物語、第二弾を、昨年も東京.高円寺[猫の額]さんでの個展にて発表。2015年6月5日~17日に開催いたしました(^O^)

今年も東京 高円寺 猫の額さんにて2016年の6月24日(金)~7月6日(水)、幻想の魚の秘密.第三弾[虚空高舞上‐そらたかくまいあがれ‐]を展示決定しました!

猫沢さん作品の挿絵のポストカードは[猫の額]さんでも購入出来ますよ(^O^)

※この猫物語は、私の好きなミュージシャン平沢進氏の楽曲をBGMに流しながら浮かんだインスピレーションを元に綴り上げる実験的SF物語制作の一環です)

(※ このblog内の画像や文章を無断で転載等をする事は、ご遠慮下さい) 











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先月末の、意識消失して倒れたのをきっかけに、先日、胃カメラ検査を初体験しました。自分の内側を見るのは初めてでした。小さな胃潰瘍と逆流性食道炎が見えましたよ。大きな疾患はなく安心しました。

では、物語の続きを、お楽しみ下さい。

画像は、在りし日のアルハンゲルの姿、カンタスカラーナ時代の、ケイオスです(新作の一部分です)

《第3章 奏でる学者猫》    

寅次郎博士が、物置部屋から持ってきたのは、小さな丸いケース、一体、この中に、は何が入っているのか?猫達は、興味津々です。

「この家を譲って貰った時に、物置部屋の物も一緒に貰ったんだがね。神楽師匠に「この家の前の持ち主の物だが、好きにしていい」と言われたんだ、なんだか、これだけは、手放してはいけないような気がして…ずっと置いておいたんだよ」

寅次郎博士は、埃をはらいながら、ケースの蓋を開けますと、そこには、変わった形の弦楽器が出てきました。竪琴のようです。

「これは、ライアと言う弦楽器だよ。アルハンゲル…いや、ケイオスくん。君は、カンタスカラーナでは、吟遊詩人として活躍していたみたいだね。当時の君が持っていた楽器にひじょうに、よく似ているんだ、使ってみるかい?」

寅次郎博士は、ライアを取り出して、ちょっと弾いてみしたが、長年使用されていなかったせいか、音が狂っています。歪んだ音色に我慢出来なかったアルハンゲルは、思わず、ライアに近づき調整しようとしますが、地球猫の腕ではうまく力が入らず、全く出来ません…アルハンゲルは、ガックリ肩を落としてしまいました…。

それを見ていた、猫沢さんは、ちょこちょことやって来て、小さな手で、丁寧に調節してみました。 

猫沢さんは、周波数研究学者であり周波数医師。楽器も扱えますから、チューニングはお手のものです。

ライアは、弦が古く今にも切れてしまいそう、あまり強くは弾けませんが、優しく弾くと、再び美しい音色が甦りました。音階は地球で使われている音階ではなく、カンタスカラーナの音階です。しばらくポロンポロンと試し弾きすると、コツを掴んだのか曲のようなものを弾き始めました。

思わず拍手が沸き上がります。

「この曲は…私の曲…」

アルハンゲルが、涙を流しています。カンタスカラーナ時代、吟遊詩人として旅をしながら奏でた曲を、猫沢さんは、子猫時代に何度も聴き込み、すっかり覚えていたのです。

「ケイオスさん、弾いてみますか?」

猫沢さんは、アルハンゲルの前足を優しく、弦に近づけると、アルハンゲルは、思わず引っ込めてしまいました…。

「空(くう)くん、すまない…地球の猫の姿では、君達と体の構造が違う…この腕では無理だ…」

空くんとは、猫沢さんの下の名前です。アルハンゲルは、肉球を見つめ肩を落とし切なそうに答えました。 

それを見ていた寅次郎博士は、何かを閃いたのか、今度は、ミニイクサフィーゴのある大広間へ行ってしまいました。

しばらくして、寅次郎博士は、ミニイクサフィーゴの足下に付いていた金属片を手に戻ってきました。 

「私が、これで、君にピッタリな楽器を作ってあげよう!」

寅次郎博士は、笑顔で、ちょうど良い形の金属片を眺めていました。一体、どんな楽器を作るのでしょう?

「猫沢くん、何か弾いて聴かせてくれないか?久しぶりに、カンタスカラーナの音楽を聴いてみたいなぁ。アルハンゲルも、弾けなくてもいいから好きなように弦をはじいてごらん」

猫沢さんはアルハンゲルに1ヶ所、弦を弾かせ、奏で始めました。

美しい音色が、部屋いっぱいに広がり、心地よいメロディーに猫達は、うっとりしています。猫庭博士が、目を潤ませています。

「まさかテラで、この曲が聴けるなんて…」

猫庭博士が、幼い頃、両親が営んでいたレストランでは、ケイオスさんのコンサートが定期的に行われていました。

多くの猫達が、 彼の音楽に感動し心打たれていました。猫庭博士も、その中の1人なのです。猫沢さんも彼の音楽が聴きたくて、よくレストランへ通っていました。

そして、猫沢さんは、古くから伝わる、東の猫の民の伝統音楽を弾き始めます。寅次郎博士は、懐かしそうに目を閉じ聴き入っています。

「猫沢博士…素晴らしい特技を、お持ちだったのですね」

派遣員メンバーの中で、2番目に若い、猫の少女 ミッシェルが、猫沢さんに話し掛けました。彼女は、美しい歌声の持ち主で、古代地球猫の血を引く猫です。

「私が、この世界(宇宙)の、あらゆる音色や振動や光、周波数に興味を持ったのは、ケイオスさんのお蔭なんだよ。彼の音楽に出会わなければ、私は、このテラへ来る事はなかっただろう…」

ライアを奏でる、猫沢さんは、とてもリラックスしていて、優しい表情です。アルハンゲルは、立派に成長した、猫沢さんと猫庭博士を見て、涙を浮かべていました。

猫沢さんが、奏で終わると、拍手喝采で部屋の中がパッと明るくなりました。同時に弦が脆く切れました。

「寅次郎博士、弦を張り替えておいてほしいのですが…」

「あぁ、村の中にギター工房があるから、頼んでおくよ。猫沢くん、素敵な演奏をありがとう」

アルハンゲルが、猫沢さんの元に駆け寄り、

「空くん、素晴らしかったよ。私の曲を完璧に演奏出来るなんて驚いたよ!」

と、称賛の言葉を伝えました。

「ありがとうございます。時々、研究音源発表会の時に演奏させてもらっています。あなたの作った曲は、今も星の猫達に愛されていますよ」

猫沢さんは、少し照れながら、はにかんでいました。まさか、遠い星の地球で、演奏するとは夢にも思っていませんでしたから奏でた本人もビックリしているのです。猫沢さんは、研究の傍ら、様々な周波数を使って作った音源を、研究成果の発表会で披露していて、星の猫達に大評判なのです。

「ありがとう…」

アルハンゲルは、猫沢さんにお礼を言うと、安心したのか、寅次郎博士の横に静かに、ソファーに座りました。 

「あ!そうそうそう!昨日、師匠のお孫さんから、凄いものを預かって来たんだ!」

寅次郎博士は、再び、立ち上がり、書斎へ行ってしまいました。

[つづく]

 (※このブログでは、ブログ小説【猫沢さん作品[幻想の魚の秘密]】架空のSF物語を展開中です。

物語と共に、登場猫達の紹介や、作者と猫達との交流を中心に発表しています。

そんな楽しい猫の星の世界観第二弾を、昨年、東京.高円寺[猫の額]さんでの個展にて発表。2015年6月5日~17日に開催いたしました(^O^)

今年2016年の6月も、幻想の魚の秘密.第三弾を展示決定しました!

会期は、6月24日(金)~7月4日(水)会期中の数日在廊も予定しています。お楽しみです。

猫沢さん作品の挿絵のポストカードは[猫の額]さんでも購入出来ますよ(^O^)

※この猫物語は、私の好きなミュージシャン平沢進氏の楽曲をBGMに流しながら浮かんだインスピレーションを元に綴り上げる実験的SF物語制作の一環です)

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熊本、九州地方で起きた、大きな地震災害、被害にあわれた方々の、いち早くの復興と、ご無事をお祈りいたします。そして亡くなられた方々のご冥福をお祈りいたします。

現在、私の親戚の自衛官の方が、昨日、熊本に到着し救助活動を行っています…。


一枚目の画像は、アルハンゲル。二枚目は、ケイオス‐ハーオスです。

では、お楽しみ下さい。

《第3章 アルハンゲル 》

そわそわ落ち着かないアルハンゲルを、寅次郎博士は、優しく呼び寄せました。

歳は老いていますが、瞳の美しい凛々しいロシアンブルーの猫です。彼は、かつて、カンタスカラーナで生きた猫。カルカナル時代崩壊の最終段階の時、カルカナルの本拠地を破壊し、猫達を救った英雄猫です。

現在は、地球人の風天寅次郎博士と共に、地球猫として、生きているのです。

アルハンゲルは、寅次郎博士の元に駆け寄ると、流暢な人間語で話し始めました。

「私の、カンタスカラーナ時代の名は、ケイオス-ハーオス-Wです。あなたが、カンタスカラーナの虎之助博士時代に、一度だけ、お会いした事があります」

「一度だけ?」

「はい、私が子供の頃…お祭りのステージで、あなたが、ロボットショーをやった時…少しだけお話した事があります。その時のロシアンブルーの子猫です」

「ロボットショーの時に会ったロシアンブルーの子猫…?」

寅次郎博士は、思い出そうと必死です。 

「私は、あの時、あなたに[科学と言うものは、世のために役立て、そして楽しむ物。決して苦しめたり、殺めたりするような使い方をしてはいけない]と…教えてくれました」

アルハンゲルは、目を輝かせます。 

「ロボットショーか、懐かしなぁ、確かにそう言った覚えがあるが…君の事が思い出せない…」

寅次郎博士は、とても申し訳なさそうな顔で、アルハンゲルを見つめました。

「思い出せなくても、良いのです。ほんの数分の事でしたから…私は、その時以来、考え方が変わりました。良い世の中を作りたかった…しかし、父は、そんな私を認めてくれはしなかった…」

アルハンゲルは、とても悲しそうな表情です。

「君のお父さんは、どんな猫だったんだい?」

「…とても厳しく、皆に恐れられた、貴方とは全く考え方が真逆な科学者でした…」

悲しい表情に見え隠れする、怒りの感情が、部屋の周波数を変えました。それを感じた猫達は、一瞬、ブルッと震えました。

「科学者か…私とは真逆の考え方……か…!?あ!」

寅次郎博士は、何故だかハッとしました。まさかとは思いましたが…この事を今、決して口にしてはけない事だと、言葉を飲み込みました。

「そうか…君はどうして、私を追って、この地球にやって来たのかね?」

「父を助けて欲しいのです…」

「助ける?」

「私の父は、亡き後も、恐ろしい魔物に取り憑かれたまま…今もカンタスカラーナで、恐ろしい亡者となって、さ迷っているのです…貴方なら、きっと父を助ける方法を知っていると、必死に追い掛け、この星へ産まれ落ちました」

アルハンゲルは、決死の覚悟で、地球までやって来た事を告白しました。

「そうか…ちょっと失礼して、君の記憶の中を覗かせてくれないか?」

アルハンゲルは、驚きましたが、静かにうなずくと、寅次郎博士は、アルハンゲルの額に手のひらをあてました。猫達は、息を飲みます。

「!?」

寅次郎博士は、一瞬、表情がこわばりました。アルハンゲルが、ケイオス時代の記憶の中に表れた映像には、彼の父親の恐ろしい姿が映っていたのです。

「やはり君は…そうだったのか…解った、君のお父さんの呪縛を解く方法を一緒に考えよう。そして、君を解放させよう…」

それを聞いたアルハンゲルの表情は、パァッと明るくなり、涙をポロポロとこぼしました。

ハッと何かを思い出した寅次郎博士は、

「アルハンゲル、ちょっと待ってなさいね」

そう言うと、寅次郎博士は、屋敷内の物置部屋へ何かを探しに行きました。

猫達は、アルハンゲルのかつての、カンタスカラーナ時代の事を、詳しく知りません。知っているのは、ただ、カルカナル時代を終結させた英雄猫と言う事を知っているだけで、生い立ちや素性等、一切知らないのです。 

多くの謎を残したまま、カンタスカラーナの英雄として語り続けられてきた猫です。  

10分位して、寅次郎が、何かを担いで戻ってきました。

「まさか、これが役立つ時が来るとはな…」

[つづく]

 (※このブログでは、ブログ小説【猫沢さん作品[幻想の魚の秘密]】シリーズ。架空のSF物語を展開中です。

猫の星の物語、第二弾を、今年も東京 高円寺 [猫の額]さんでの個展にて発表。2015年6月に開催いたしました(^O^)

2016年の6月も、幻想の魚の秘密.第三弾を開催いたします。ただいま準備中です!お楽しみです。

猫沢さん作品の挿絵のポストカードは[猫の額]さんでも購入出来ますよ(^O^)

※この猫物語は、私の好きなミュージシャン平沢進氏の楽曲をBGMに流しながら浮かんだインスピレーションを元に綴り上げる実験的SF物語制作の一環です)

(※ このblog内の画像や文章を無断で転載等をする事は、ご遠慮下さい) 






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