電撃マオウ2012年11月号コラムより
▼これまでの「抜けないトンネル」コラムアーカイブ
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■第84回“これは狼や鷹の物語だ。”
“テーマは自由。ゲームクリエイターとしての日常を
面白可笑しくありのままに描いていただければOKです。”
そんな感じで、当時アスキー・メディアワークスの
豊島さん(現編集長)から声をかけられました。
今から7年前の話です。
今から7年前というと、2005年。(※2012年当時)
その頃の弊社は『NARUTO-ナルト- ナルティメットヒーロー3』 の
開発を行っていた時期です。
まだ3作目の『NARUTO-ナルト-』ですね。
(現在は『ストーム3』で 12作目。)
(※2012年当時)
『.hack//G.U.』もまだ発売前で、正式な発表会も行われる前でした。
(発表会は2006年2月。)
まさに『NARUTO-ナルト-』と『.hack//』の実績しかなくて、
まだまだそれぞれのタイトルが現在ほど広く認知もされていない状態。
弊社のアニメ演出や映像演出としての表現力が高く評価を受けるのも、
実際にはもう少しあとの話です。
この頃のサイバーコネクトツーはまだまだできて10年も経過していない、
取り立てて大きな実績も無い 日本全国にたくさんあるゲーム開発会社のひとつでした。
『ナルティメットストーム』で“超・アニメ表現”が生みだされる前。
『Solatorobo それからCODAへ』の膨大な世界観設定が作られる前。
『ASURA'S WRATH』の熱量が世界中のド肝を抜く前。
劇場用3Dアニメーション『ドットハック セカイの向こうに』が全国で公開される前。
『ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル』でまた新しい表現を産み出し、
たくさんの期待を受ける前。
そう、“今”のサイバーコネクトツーとは全然違ったのです。
そんな頃に豊島さんは、声をかけてくれました。
恐らくはきっと“予感”と“期待”があったのでしょう。
直接、 豊島さんから話を聞いたわけではないので、
実際のところはわかりませんが。
“この人なら。この会社なら、きっと面白くなるに違いない。”
なんて、ね。
電撃マオウが創刊されてから現在に至るまで。
様々な漫画作品や記事が展開されていきました。
ある時に、ふと気がつくと、創刊号から連載が続いているのは
私のこのコラムだけになっていました。
まあ、他の作品群と違って コラムですし、
1Pという物量もちょうど良かったのかもしれません。
これまで7年間。
最初に豊島さんにご提案いただいたとおり、
ゲームクリエイターとしてまさに日々感じていること 、
見ているものをなるべく最新の状態で書かせていただきました。
以前、このコラムでも書きましたが私自身、この コラムは
“ありのままに思っていることや、感じていることを楽に書く”
という姿勢でやってきたこともあって。
時間さえ確保できれば、書いてしまうのはあっという間でした。
なーんにも、苦しくない。
だって“その時”思っていることを流れのままに書くだけですから。
普通のコラム連載ってなかなか“こう”はいかないんじゃないかなー、
って思っています。
編集部から修正指示などが入ったこともありません。
実にのびのびとやらせていただきました。
ホントにやろうと思えば、このまま何年でも続けられる気もします。
しかし。物事にはなんでも“始まりがあれば終わりもある” ということです。
本コラムは今月をもって完結します。
だから、このページ今までとはなんか印象 が違うでしょ?
せっかくの最終回なので“今月の逸品”は割愛して、
コラム本編のみでお送りしております。
これからも私自身は、作品を作り続けますし。
電撃マオウも刊行され続けます。
どちらも変化と進化を繰り返しながら。
いつの時代の子供たちにも楽しんでいただけることを願って。
本当に楽しい7年間でした。
みなさんまたどこかでお会いしましょう!
ありがとうございました!
まつやまひろしの“抜けないトンネル”完!
ドコドンッ!!
電撃マオウ2012年11月号コラムより
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