アパート家主からの相談 | 特定非営利活動法人C.O.N

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地域猫活動、公営住宅とペット、ペット防災、多頭飼育崩壊、高齢者とペット問題など、人と猫にまつわる様々な社会課題に取り組んでいます。高齢者とペットの安心プロジェクトは5年目になりました!人と動物が共に生きる、ワンウェルフェアの実現を目指しています。





今日のTNRは
アパート家主さんからの相談。



エサをやっている住人 VS 迷惑している住人



・・・と




『長年この猫問題を
放置した家主が悪い!』


と飛び火して
いまは、
住人
vs 家主が
大もめになっている。






とは言え、
今回のケースは


家主からの依頼でもあり、
近所にはお知らせチラシを
配布しておけば
なんとかOKだろう



・・・と、




いつもの現地調査、
近隣への聞き込みを
すっとばした。



連日、
サポートの予定が
いっぱいで
正直時間も無く、



手を抜いて
しまった。



が、ばっかりに・・・
住人の
更なる怒りをかってしまう。



誰の許可でやってんねん!』


『エサやりをやめさせないと
手術なんてさせるか!!』



と激怒。


住人 vs 家主さん
の大バトルが始まった。



『何ごと?』と
近所の人たちは、
ベランダから身を乗り出して
見物している。


あーあ。
今日のTNRは、
これで終了やなぁ・・
と遠目に見守っていると、



『NPOの責任者は、誰やーーー!』
と私たちに飛び火してきた。



怒りちぎったオジサンの話しを
1時間ほどひたすら聞いて、



若干怒りがおさまったところで


「大変でしたねぇ。
被害状況ってどんな感じ?
ちょっと見せてもらえる?」



オジサンの案内で
猫ふん被害の場所なども
確認した。






(初めからやっとけばよかった・・)







現場をしっかり見れば
見えてくることも
いっぱいあって、


(当たり前だけど)




『ノラ猫やんか、私は関係ないわ』
って姿勢のエサやりさん。



(あかんやろ・・)




大声で怒鳴りあってる最中に
自転車でやってきて、
エサを置いていく人がいたり・・・。




いずれにしても
持ち帰り。




今日のTNRは
ここで中止。







地域猫の講演で
日本中を飛び回っている
元行政マンの方に
伺った話し。



自治体の様々な事業において、


「全員が賛成してくれる」
なんて事業は無くて、


どんな事業にも常に反対はある。



なのに、
地域猫のときだけ
『すべての近隣住民の合意が必要』
なんて言うのは、
まったくおかしな話しだって。




自治体の
野良猫助成金には、



自治会長の了解だとか、
自治会の合意だとか、



なんらかの「地域の合意」が
要件にされることが多かったけれど
この話を聞いて、
やたらと納得したことを覚えている。



今回は家主がやると言ってるのだから、
オジサンへの説明や了解は
不要だったかもしれない。



ただ、


TNRのあとも、
猫たちは
ここで生きて
いかねばならない。


オジサンの怒りが
これ以上
エスカレートしてしまうのは
やはり不安だ・・・




100回やれば
100とおりの現場。



100とおりの
事情がある。







さて、こちらがもめまくっている一方で、
サクサク進んでいる
もう一カ所のTNR現場。



こちらは4月に次いで
http://ameblo.jp/cat-operation-net/entry-12155743188.html
二回目の一斉TNRとなる。




地域の人の認知度もアップしていて
声をかけていく人も多い。



通りすがりのオジイサンの
「知ってる、知ってる、M のカットやろ。」
は耳カットのこと。



順調、順調。







この地域で
猫たちにエサを
あげている猫ボラさんは
活動を始めて
まだ一年ほどらしいが、



愛護センターや自治会とのやりとり、
地域へのお知らせや手術の段取り、



猫たちのために
笑顔で頭を下げながら、
本当に
しっかりやっている。



きっと、
この差なんだよなぁ・・・。