2010パリモーターショー(その9) | CAR STYLING公式ブログ
eトロンスパイダーに続き、今回は同じくアウディのクワトロコンセプトです。

●Audi QUATTRO CONCEPT

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クワトロコンセプトは、1980年のジュネーブショーでデビューを飾ったアウディ・クワトロの30周年を記念して企画されたコンセプトカー。クワトロをモチーフにして再解釈したデザインを持つA5のスポーツ仕様、RS5のホイールベースを150mm短縮し、それに合わせたスタイリングを与えたスタディです。

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クワトロコンセプトのデザインモチーフは、下で紹介するスケッチからもわかる通りスポーツクワトロ。1984年に登場したスポーツクワトロは、ラリーでの勝利を目指してクワトロのホイールベースを短縮し、軽量化や旋回性向上を目指して生み出されました。

つまりRS5をルーツに持つクワトロコンセプトは、スポーツクワトロの誕生ストーリーまでもリメイクして生まれた、ということになるわけです。全長4280mmというCセグメントサイズでありながら2座席というのもスポーツクワトロゆずり。

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スタイリングは、ベースとなったRS5が持つ優雅でふくよかなフェンダーや繊細にうねるキャラクターラインと、A7やA8の新世代アウディがもつシャープなグラフィックスを併せ持ち、いささかチグハグな印象を受けるもの。

もっとも、これもまた控え目なブリスターフェンダーを持ったスマートなスタイリングのクワトロを、レギュレーションに従いつつ無骨に変身させたラリー仕様のデザインプロセスを踏襲した、といえばそうなのですが……前回紹介したeトロンスパイダーとの共通性を考えると、これがアウディが進もうとしているスタイリングなのでしょう。

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アウディは明言していませんが、Cセグメントのラインナップにスポーティなスペシャリティ・クーペを追加したいと考えていることは間違いありません。

果たしてその新型車は、三菱ランサーエボリューションやスバル・インプレッサWRXのように競技車両としての存在を優先させたスタイリングになるのか、それともRS5同様に、純粋にロードカーとしてのスポーティさを演出したスタイリングになるのか。あるいは過去の栄光を借用しただけのコスプレになるのか。量産モデルの登場が楽しみです。

ここからデザインスケッチの紹介です。
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以下は実車の紹介です。
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クワトロコンセプトの主要諸元は以下の通り。
寸法/重量
全長:4280mm
全幅:1860mm
全高:1330mm
ホイールベース:2600mm
車体重量:1300kg
エンジン
タイプ:直列5気筒ターボ
排気量:2.5リッター
最大出力:300kW(408hp) / 5400-6500rpm
最大トルク:480Nm / 1600-5300rpm
トランスミッション:6MT
駆動方式:AWD

次回はBMWの紹介です。
(文:古庄速人、写真:古庄速人/アウディ)