先日、生酵素をご紹介しました。相当な反響がありました。
<酵素の真実>
「人間は、加熱した料理を食べるようになったことで食物酵素を利用できなくなり、限りのある体内の酵素を消化酵素として使いすぎるようになった。その結果、体を維持する代謝酵素が不足し、慢性的に不健康状態になっている」、というのが要旨でした。
現代に蔓延している成人病、肥満等の原因は、食物酵素を利用しなくなったことが大きな原因なのです。食物酵素という概念を知り、生酵素を摂っていくことで健康になっていく、といっても過言ではないと思います。
私は、生酵素が医療費過剰の現代社会の仕組みを大きく変貌させる、とすら考えています。酵素学を知ることは、それほどまでに重要なことなのです。
今回は、食物酵素に関して、現代人が忘れている事前消化についてご紹介したいと思います。
エドワード・ハウエル博士の著書「キラーフード」によれば、全ての動物が、体内に酵素を持っているが、体内の酵素量の比率は人間が一番多いそうです。
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人間以外の動物は、少ない体内酵素を補うために食物酵素を利用している、とも言い換えることができると思います。
動物は、食物酵素を利用するために臓器に特徴があるそうです。それは、食物酵素胃という、特別な臓器を持っていることです。
人間と異なり、牛や羊などの反芻動物の唾液には消化酵素が含まれていないそうです。その代わりに、活躍するのが食物酵素胃なのです。
牛や羊は、4つの胃を持っていますが、体内酵素が分泌されるのはそのうちの最も小さい最後の1つだけだそうです。残りの3つの胃は食物酵素用の胃ということで、ハウエル博士が「食物酵素胃」と名付けたのです。
牛や羊の食物酵素胃内には、原生微生物が住んでいて、牛や羊が食べた草を発酵することで栄養源としていています。原生微生物が、草を分解・発酵することで、牛や羊も草に含まれている栄養分を消化・吸収することができるのです。
つまり、牛や羊は、食べた草を自分の消化酵素を使うことなく、原生微生物によって消化してもらっているのです。
そのために行う作業が反芻です。
4つの胃のうち前2つは原生微生物の発酵専用として使い、食べた草を時間をかけて原生微生物に分解してもらうため、ある程度、消化が進むと口に戻して、再度、噛み砕いて柔らかくしてもらい、もう一度、前2つの胃に送り込んで、原生微生物によって完全に発酵してもらっているのです。
このように、口⇒胃⇒口⇒胃と食物を移動させることを反芻と呼んでいますが、これは、人間のように自分の体内酵素を使わず、微生物と草の食物酵素を利用した、反芻動物が持つ独特の仕組みなのです。
<WIKI:反芻>
食べた草が、原生微生物によって完全に分解・発酵されると反芻は終わり、次に3つ目の胃に送られて、そこで水分が吸収されます。その次に最後の4つ目の胃に送られて、ここで自らが持つ体内酵素によって、栄養分が吸収され、体内に運ばれて行きます。
前3つの胃が原生微生物を使った食物酵素胃で、最後の一つが体内酵素を使う普通の胃ということが言えます。
草食動物の多くが、特定の種類の草しか食べないのは、体内に住む原生微生物が分解できる草の種類が決まっているからです。
そういう意味では、草食動物は、原生微生物と共生しているのです。
ただし、ハウエル博士によれば、反芻動物以外の草食動物にも食物酵素胃を持っている種類は多いようです。
それでは、肉食動物の場合は、どうなのでしょうか?
肉食動物にも食物酵素胃と呼ばれる臓器があるそうです。その典型は、クジラで、動物で一番大きな食物酵素胃を持つそうです。
クジラ類には、3つの胃を持つ類が多く、最前部の胃が食物酵素胃としての働きをしているようです。
かつて、大きなクジラの胃を解剖した際、最前部の胃から32頭ものアザラシが出て来たことがあるそうです。
クジラの食満酵素胃には消化酵素はなく、クジラはそのままではアザラシを消化することが出来ません。
従って、クジラは、呑み込んだアザラシの胃の中にある消化酵素とすい液を利用して、時間をかけてアザラシを消化していくのです。アザラシは死んでしまうと自分の消化酵素によって消化されるのです。驚愕ですね。
ライオンやヘビ等の肉食動物が、食事の後、長い時間、身動きせずじっとしているのは、自分の消化酵素を使わず、食べた動物の消化酵素によって消化しているからなのです。その場所が、食物酵素胃と呼ばれる胃なのです。
整理すると、反芻する草食動物は食物酵素胃の中で原生微生物によって食べた草を分解してもらい、肉食動物は食物酵素胃の中で食べた動物の消化酵素とすい液を使って消化しているのです。
実は、体内酵素を多く持つ人間も、食物酵素胃に当たる臓器があるそうなのです。
それは、胃の最前部の噴門と呼ばれる場所だそうです。
<WIKI:噴門>
人間が食べた食物は、食道を通って胃に入ると、噴門付近に一旦留まります。
ここで食物に含まれる食物酵素によって事前消化されるのです。
その後、胃の奥の方に送られ、すい臓から分泌される消化酵素によって本格的に消化が行われるようなのです。事前消化をすることで、使うう消化酵素の量を減らそうという仕組みなのだと考えられます。
しかしながら、現代人が食べる食物の大半は加熱されていますから、食物酵素はすでに死んでおり、事前消化は出来ていないのです。
事前消化されないまま胃の奥に運ばれ、体内の消化酵素が大量に分泌され、消化されていくのです。
消化には大変なエネルギーを要します。酵素はすい臓で作られますが、消化酵素を大量に使い過ぎると、代謝酵素に回せる量が減ります。
従って、代謝が不十分となり、不健康となっていく、というメカニズムなのです。
肥満は、代謝酵素が不十分である典型です。栄養分を代謝に回しきれていない、代謝酵素が不足している状態だから、脂肪分が体に溜まるのです。
代謝酵素を十分働かせるためには、消化酵素を使い過ぎないことが重要です。腹八分目が健康と言われるのも、体内酵素の使用量と関係しているのです。
現代では、どうしても加熱した料理を食べざるを得ないので、食物酵素を使うことは難しいです。従って、生きた酵素を体外から補充する必要があるのです。 - <CALSEEDSHOPオンライン公式>
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ちなみに、CALSEEDSHOPの『穀物麹×酵素・酵母×乳酸菌』は、事前消化に使うべきですから、食事をする直前に呑むのが最適です。
加熱処理された死んだ酵素を摂っても、酵素学上は全くの無意味なのです。正しい酵素への理解が必要です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。