ドラクエ4冒険日記(34) | カインの冒険日記

カインの冒険日記

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地獄の帝王を倒し、
帝王が隠し持っていたガスの壺を手に入れたカイン。
デスピサロを見失ったこともあり、
今後の行動をどうしたものか迷っていた。

黄金の腕輪。
進化の秘法。
地獄の帝王。
竜の神様。

上の2つは、デスピサロと共にあると思っていいだろう。
デスピサロ討伐は、最優先事項であるけれども、
今は行方がわからず、その足掛かりとなるものがない。
地獄の帝王は討伐済みである。
一方で、竜の神様に会いに行くためには、
まだ天空の剣が揃っていない現状がある。

そういう事情にあり、
どう行動するかを考えていたが、
ガスの壺を手に入れたことで、
そう言えば、リバーサイドの研究者が、
空飛ぶ乗り物に必要な、
空気より軽いガスを探していたことを思い出した。

カインは、早速、ガスの壺を持ってリバーサイドへと飛んだ。
学者はガスの壺に対して、過剰なくらい反応し、
ぜひ譲ってくれ、とカインに頼んだ。
カインがそれに応じると、
翌日にお礼がしたいので、また来てくれ、と学者は言う。

翌日までの間は、宿屋で過ごすのが基本であるが、
カインは、リバーサイドで一泊するのが好きではなかった。
というのも、この町の宿屋の主人は、
客が来るまでベッドで横になっていて、
客が入ったのを確認してカウンターに立つというぐうたらぶりで、
しかも、自分が寝ていたベッドをそのまま泊まり客に案内する、
という不衛生さで有名だったので。

さっきまで宿屋の主人が寝ていたであろう、
生温かい布団に潜りながら、
カインは明日貰えるであろうお礼について考えていた。
空飛ぶ乗り物の研究をしている学者がお礼としてくれる物。
そして1日で準備できる物。
模型の飛行機のようなものだろうか。
欲を言えば8人が乗れる飛空船なんかが欲しいけれど、
1日で作れるはずない。
いや、
人間が乗るともなれば、
それは相当な回数の試行錯誤が必要なはずで、
とても、1日でフライトのテストが終わろうはずがない。
だから、空を飛べるものであったとしても、
自分が乗れるものではないだろう。
まあ、模型の飛行機でも、
空からの偵察ぐらいはできるかもしれない。
全く役に立たないわけでもないだろう。
そう思いながら、カインは眠りに落ちていた。

次の朝、カインは驚かされることとなった。
学者は、1日という短い時間で気球を作っていた。
いや、気球は前々から作っていて、
ガスだけを夜の間に入れたのかもしれない。
問題はそこではなく、
試運転をしていないことだった。
敢えて言うなら、カインのフライトが試運転ということになる。
カインは、嫌な予感がしてしょうがなかった。
この気球、墜落するかもしれない。

嫌な予感を振り払うために、
少し大袈裟な名前をつけることにした。
その名も「大空の帝王」号。
地獄の帝王の封印から復活し、大空を自由に飛ぶことができる、
そんな意味合いでカインは名付けたのであった。

カインは、大空の帝王号に乗り込み、
ゆっくりと離れていく地面を見ながら、
全員で作戦を立てた。
墜落しそうになったらルーラを唱えること。
ルーラが使えない者はキメラの翼を使うこと。
ルーラとキメラの翼が混唱してバラバラになったら、
エンドールのカジノで落ち合うこと。
最後の決まりごとは、もちろんマーニャの提案であったのだが。


さて、ともあれ、空を自由に飛行できるようになったカイン一同。
次に行くところはどこか。
それは最初から決まっていた。
ヒルタン老人から聞いた宝の場所である。

実は、カインはうすうす感じ取っていた。
天空の剣がここにあるのではないか、ということを。
それは、別に天女の子としてのカンとかではなくて、
地図を広げながら、世界中を歩き回った経験から、
もう、行ってない場所は、ほとんど残されていない、
という消去法から導き出した考えであった。

消去法から導き出された、山々に囲まれた砂漠の中には、
生い茂る大樹がそびえていた。
それは、世界樹と呼ばれる樹だと、すぐにわかった。
世界樹の麓のエルフたちがそう言っていたので。

カインには聞こえなかったが、
エルフたちが言うには、
世界樹の上のほうから、
助けを呼ぶ声が聞こえる、というのである。
そして、その声は、3人で来てね、と言っているらしい。

よくわからないカインであったが、
うすうす、この大樹の上に天空の剣が眠っている可能性を考えて、
メンバーにはトルネコを抜擢した。
カインは、回復役にクリフトを抜擢しようとした。
ところが、クリフトは世界樹に上ることを拒否する。
なんでも、高いところが苦手、とか。
カインは、仕方なくミネアを抜擢しようとした。
ところが、ミネアも拒否した。
なんでも、じめじめしてないと嫌い、とか。
逆に、金と宝に滅法目がないマーニャが名乗りを上げる。
少し思惑とは違う編成になってしまったが、
戦えないこともないだろうと、
世界樹を上るカイン。


世界樹の上では、
ルーシア、という天空人が助けを求めていた。
なんでも、世界樹の葉を摘みに来たら、
羽根が折れて飛べなくなったので、
一緒に天空城まで連れて行ってくれ、とか。
そして、そのすぐ脇には、
カインの予想通り、天空の剣が光っていた。

カインは、勇んで天空の剣を装備した。
ところが、装備しながら、今ひとつぱっとしない剣だと気付いた。
なぜなら、今装備している氷の刃よりも切れ味が悪そうだったので。
カインは念のためにトルネコに鑑定を頼んだ。
トルネコの見解も同じで、トルネコはガッカリしていた。
それは、トルネコが装備している奇跡の剣よりも、
格段に切れ味の悪い剣であったのだから。


かくして、
ヒルタン老人の宝にガッカリしながら世界樹を下りてきた3人。
と、天空人1人。

天空の剣にはガッカリであったが、
ともあれ、これで天空の武具はすべて揃い、
竜の神様に会う資格が得られたことになる。

では、その竜の神様はどこに行けば会えるのか。
カインはまだそこまでは突き止めていなかった。
その代わり、それを探そうと世界を巡るうちに、
海賊の財宝であるはぐれメタルの剣を見つけた。
この剣にはトルネコも舌を巻き、
天空の剣のときとは打って変わって大絶賛であった。
はぐれメタルの剣を手に入れたことで、
呪いの戦士ライアンも、晴れてその呪いから解放され、
この最強剣を装備するに至った。


残念な天空の剣を携えたカインと、
誉れ高きはぐれメタルの剣を携えたライアン。
そして、天空の武具に納得がいかないトルネコと、
天空城に帰りたいルーシア。
この4人を中心として物語は進むのだった。


カイン:レベル27、プレイ時間22時間43分





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