ドラクエ6冒険日記(30) | カインの冒険日記

カインの冒険日記

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「大魔王様、大変です。お城の宝箱が軒並み荒らされています。侵入者が入ってきた模様です。」

うぬぬ。
マサールとクリムトの力で、この城が地に落とされたのだから、
もう、奴らが来ることはわかっておった。
しかし、直接ワシのところに来ずに、
まずは城を一荒らしして行くとは、
ちと奴らを軽く見ておったわ。
これは、デスタムーアの心の声。

結構大切な武具を宝箱にしまっておったからなぁ。
特にメタルキングの剣。
アレで斬られると痛いんだよのぅ。
想像しただけで、震えてしまうわい。

それにしても、ワシの数々のまやかしを破って、
あの宝たちを盗って行くとは・・・。
やっぱ、ワシが直接持っておくんだったかのぅ。

だが、ワシとしても、最高の精鋭部隊を送り込んでおる。
他のどの場所よりも多くのモンスターを放っておる。
これをそう簡単に突破されてたまるものか。

「大魔王様、サタンジェネラルの持っていたメタルキングヘルムを奪われてしまいました!」
「大魔王様、山彦の帽子を持っていたブースカが消息不明です!」
「大魔王様、精鋭部隊を次々に倒し、侵入者一行はどんどん強くなっていきます!もう手がつけられません!」

ぐぬぬぬ。
ワシの精鋭部隊を糧に、力をつけてしまうとは。
策が裏目に出たか。
かくなる上は、ワシ自らが奴らの息の根を止めてくれるわ。

と、部下の前では、
強そうなところをアピールするデスタムーアであったが、
実のところ、もはや自信がなかった。
果たして、ワシは勝てるんじゃろうか。。。

そして、もはやデスタムーアには祈るしかできなかった。
もう力をつけることなく、なるべく早く会いに来てくれ、と。
そして、願わくば、ワシの手で息の根を止めさせてくれ、と。
いやいや、ワシにたどり着く前に死んでくれれば、
それでもいいし、と。


デスタムーアはもう手駒を持っておらず、
自分のほうから攻め入ることができずにいた。
そして、大魔王としてのプライドから、玉座を離れられずにいた。
攻めも逃げもできない、待つしかできない。
なんとも辛い状況が続いている。

遠隔攻撃で邪悪な雷を落とす、という方法はあった。
しかし、何回チャレンジしても、
どうしてもカインたちに雷を落とすことができなかった。
カイン一行にはダメージを与えられない上に、
自分の魔力は減っていくわけだから、
なんか、あまりに不利だ、
と思って、もう使わないようにしていたのに、
牢獄の町の一件で、腹が立ったので、
ちょっと八つ当たりで魔力を使ってしまった。
あれは早まったことをした、と反省するデスタムーアであった。
いや、一応クリムトも狙ったのだったが、
防がれてしまったのだった。


思えば、当初はたくさんの部下がいたのぅ。
ムドー、ジャミラス、グラコス、デュラン、
魔王の使い、アクバー、ズイカク、ショウカク。
その各々が、さらに部下を持っておったし、
ワシもちょっと駒が豊富なことで余裕を持っておったのぅ。
2人や3人やられても、どうとも思っておらなんだ。
グラコスが斃れた時には、
さすがにカルベローナの族長に雷を落としたりもしたが、
まさか、ここまでたどり着かれるとは思っておらんかった。

もし仮に、奴らの息の根を止めたとして、
ワシはこれからどうすべきだったかのぅ。
また、信頼できる部下を見つけて、育てて、
再び夢の世界を封印して、
場合によっては、町や城を滅ぼして・・・、
なんか、考えたら気が遠くなるわい。
ワシのほうが無気力になってしまいそうじゃ。
ええい、仮に、などと言っておらんで、
本当に実行するのじゃ!
実行した後に、今後のことは考えることにする。
そのためにも、早くワシのもとへやってきてくれ、頼む。


そんな大魔王の辛い心境などつゆ知らず、
デスタムーア城を一荒らししたカインたちは、
カジノでコインを荒稼ぎしていた。
最後の戦いを前に、命運を試そうじゃないか、
というハッサンの提案に乗っかったのである。

そんなハッサンは、
得意とするスロットをひたすらに打ち続けるのだったが、
どうやら7ではなくスイカを目押しで狙っている様子。

そんな髪型をしているから、
パイナップルが好きなのかと思ってたら、
スイカが好きだったのか、ハッサン。
最後の決戦を前に、こんなことを考えていたカイン。

そのカインの視線に気付いたハッサン。
俺の髪形を見て、パイナップルとか思っているな?
この髪形、一応お前と同じ髪形なんだぜ?
髪が生えてる面積が違うだけで。

そんな気楽なことを考えていたのだったが、
コインが250000枚を突破したときに、
カインがついに決心した。


みんな、このコインの増加を見てもわかるように、
運も僕らの味方をしている。
今まで、よく戦ってきてくれた。
そして、これで僕たちの旅を終わりにしよう。

一同が深く頷くのを確認して、
カインは目をつぶった。
思い浮かべたのは、やはりターニアだった。
そして、父レイドック王、母シェーラ王妃。

必ず大魔王を倒して帰る。
待っていて、ターニア。
待っていてください、お父さん、お母さん。
待っていろ、デスタムーア。


ただいまレベル41、プレイ時間53時間8分。




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