皆さんは、何マニアでしょうか?


パソコンマニア、鉄道マニア、ゲームマニア。

世の中には、いろいろなマニアの人がいますが、

僕は何かと聞かれたら、「放射能マニア」です。


このご時世、こんな変態なジャンルが大好きな

イカれた野郎は、ある意味、貴重だと思いますが、

時々、安全野郎から「勉強しろ」と言われることに、

「コイツ、何言っちゃってるんだ?」と思います。


だって、鉄道マニアの人は、「勉強しろ」なんて

言わなくたって、勝手に駅や電車の名前を覚えて

しまうでしょ? 僕も2年以上もブログを続けるほど

放射能が大好きなんで、勝手に本や資料を読み、

「なるほどちゃん!」とやっているわけです。


「ICRPが言ってるから大丈夫」で脳味噌が

止まっているオッサンに、「進化」はありません。

まずは、榛名湖のワカサギを、しこたま食べる!

そこから始めていただきたい。


600万ベクレルまでは食べられるというのに、

たったの「340ベクレル」ごときで出荷禁止は、

完全な風評被害です。このブログにケチなんか

つけているヒマがあったら、国の暴挙にしっかりと

文句を言って、「俺は食べる!(キリッ」をしないと、

ただのモンスタークレーマーの、社会のクズです。


他人の学力の心配をしているヒマがあったら、

まずはテメエの行動力を見せていただきたいと

思うんですけどね。場所も魚もわかっているので、

あとは釣って食べるだけ。なぜ、やらないのか?


もしやれば、全国の風評被害を一気に解決でき、

国から表彰されてもおかしくないと思うんですが、

チマチマとネットで攻撃することしかできません。

本当に困った人たちだと思います。


チダイズム ~毎日セシウムを検査するブログ~-XKS005


さて、全国の安全野郎が、工作活動を終え、

パソコンでエロ動画を再生し、小さなポコチンを

シュッシュしている頃、僕は東京・飯田橋にある

「東京しごとセンター」に行っていました。


とうとう僕も「ハローワーク」のお世話になる日が

来たのかと思った方もいらっしゃると思いますが、

「ハローワーク」に行くべきは、平日の昼間から

工作活動に励んでいらっしゃる安全野郎の方が

先だと思います。


なので、ここに来た理由は、他でもありません。

ロシア小児放射能防護臨床研究センター長の

ラリーサ・S・バーレヴァ博士が来日し、講演を

されるというので、僕は駆けつけたわけです。


チダイズム ~毎日セシウムを検査するブログ~-XKS006


しかし、この国の「雇用対策」という分野も、

とてつもない利権があるんだろうなと思います。


あまりに無駄すぎると指摘を受け、閉館された

関西の私のしごと館を思い出しますけど、

施設が立派すぎるのは、一体、どうしてなのか。


チダイズム ~毎日セシウムを検査するブログ~-XKS007


そっちもそっちで追及していくべきなんですが、

今の僕には、放射能問題で、いっぱいいっぱい。

なにしろ、こっちには、命がかかってますから!


実は、今回の講演、綿貫礼子さんというサイエンス

ライターの先駆けとも言える女性の1周忌に際し、

縁のあった方々が集まり、講演するものでした。



けっこう難しい本なので、読書が嫌いな人には

読みにくいかもしれませんが、興味があったら、

ぜひ読んでみてください。


まだ科学的に立証されていない、放射能による

子供への遺伝について、あくまでサイエンスの

観点からしっかりと見つめている本です。


ちなみに、僕が執筆中の本も、綿貫礼子さんの

本を出版している会社から発売される予定です。

僕は、そうとは知らずに講演に行ったのですが、

これもまた綿貫さんとの「縁」かもしれません。


そんな綿貫さんの紹介は、このぐらいにしまして、

この講演会の中身について、紹介してまいります。



■ 井上達先生


最初の講演は、前国立医薬品食品衛生研究所

安全性生物試験研究センター長で、日本大学

医学部客員教授の井上達先生でした。


いずれ動画がアップされると思うんですけど、

井上先生は、超ヨボヨボのおじいちゃん先生で、

「大丈夫か!」と思ったのですが、話の内容は、

とってもしっかりしていらっしゃいました。


肝心の話を、簡潔にわかりやすくまとめると、

まず、「放射能の確率的影響は、だいたい

ごまかされるため、過小評価されてしまう。」

だから、気を付けるべきだと話していました。


実際、日本の政府は、被害をなるべく小さく

見せようとしているので、確率的影響については

無視されるんだと思いますが、隠せば隠すほど、

実際の被害は拡大してしまうばかりだと思います。

本当は、被害を認めていかなければなりません。


そして、ここからが本題でございます。

遺伝子レベルで見ると、化学物質による影響と

放射線の影響は、まったく違うので、同じように

扱ってはいけないという話だったのですが・・・。


チダイズム ~毎日セシウムを検査するブログ~-XKS008

(※クリックすると、拡大できます。)


「p53やCaspaseに注目して、遺伝子の

ネットワークを見ると、面白い研究結果が

見られたんです。この図をご覧ください!


井上先生の話は、終始、こんな感じなので、

僕のような偏差値30の男には、理解するのに

時間がかかりました。いろんな本を読んだ僕も、

さすがに遺伝子の名前までは知らないですもん。


でも、僕の隣にいたジジィは、「なるほどねぇ!

面白いねぇ!」という感じで、たまに笑ったりして、

講義に耳を傾けていました。


「この図を面白がれるジジィ、すげぇな!」


僕がこの図を面白がるためには、とてつもなく

セクロスしまくっている男女の人物相関図として

解釈しないと、まったく面白くないですからね。


「アイツとアイツは、穴兄弟か!」


もし、この図が本当に人物相関図だとしたら、

兄弟が多すぎて、完全に地獄絵図ですけどね。

話はこのぐらいにしまして、井上先生が学術誌に

掲載された論文を、わかりやすく紹介します。


チダイズム ~毎日セシウムを検査するブログ~-XKS014

(※クリックすると、拡大できます。)


これは、実験用のマウスに、化学的な有害物質

ベンゼンを曝露した場合と、3グレイと0.6グレイの

2パターンの放射線を当てた場合の、それぞれの

遺伝子の発現をグラフ化したものです。


「遺伝子の発現」とは、放射線や化学物質の

影響を受けて、遺伝子をコピーすることですが、

変異してしまう遺伝子もあります。


左に書いてある「Map3k4」みたいなヤツは、

遺伝子の名前で、一般ピープルの僕たちは、

べつに名前を覚える必要もありません。動物には、

たくさん遺伝子があって、それには名前があります。


参考までに、1グレイ=1シーベルトとする場合も

ありますが、人体に当てはめると0.8シーベルトと

計算するのが、一般的のようです。


つまり、3グレイは2.4シーベルト(人間の場合、

疲労感や白血球の減少などが起こる数値)で、

0.6グレイは、480ミリシーベルトになります。

政府は、作業員に250ミリシーベルトまで被曝を

認めましたが、その許容量の約2倍となります。


だから、この実験では、2400ミリシーベルトを

浴びた場合と、480ミリシーベルトを浴びた場合、

あとは化学物質のベンゼンの影響を受けた場合。

この3つを比較しているということになります。


いずれも、初期被曝を除くと、僕たちが日常の

生活で浴びるような線量ではないんですけど、

注目するべきは、そこではありません。


この研究の一番興味深いポイントは、

2400ミリシーベルトの放射線を浴びた場合と

480ミリシーベルトの放射線を浴びた場合では、

影響を受ける遺伝子の種類が異なるということ。


そして、それはまた、化学物質のベンゼンの

影響を受けた場合とも、まったく異なるのです。

いまいち、わかりにくいという方のために、一言で

わかりやすく言うと、こういうことです。


高線量被曝と低線量被曝では、

影響を受ける遺伝子の種類が

違うんだということです。


要するに、普通は放射線が強ければ強いほど、

遺伝子が変異していくイメージだと思うのですが、

強烈な放射線を浴びた場合には、Aという遺伝子。

弱い放射線を浴びた場合には、Bという遺伝子が

コピーされて、そのたびに一定の確率でエラーが

起こってしまう。


こいつは、衝撃の新事実です!


例えるなら、高線量だと頭が痛くなるけど、

低線量だと脚が痛くなる・・・みたいな感じです。

作用するところが、違う場合があるということです。


しかも、それらが「確率的」に起こるのが厄介!

絶対に起これば因果関係がはっきりしますけど、

放射線の場合は、多くの場合、「確率的」なので、

今日までほとんど立証されずに来ているのです。


チダイズム ~毎日セシウムを検査するブログ~-XKS015

(※クリックすると、拡大できます。)


ですから、このグラフを見てください。

ベンゼンの場合と違って、放射線の場合は、

その線量によって、遺伝子の変異が異なり、

与える影響にも差が出てしまうということ。


強ければ強いほど、変異する数が純粋に

倍になったりするわけではなく、強ければ

Aパターンの変異、弱ければBパターンの

変異という形になるということです。


特に注目していただきたいのは、「がん」。

もちろん、0.6グレイより、3グレイの方が

比例するように増えてはいるんですけど、

その代わりに、0.6グレイの方が、いろんな

疾病が出てしまっていることが、このグラフで

わかると思います。


要するに、僕たちは普段、「がん」だけを

放射線の影響として心配しているのですが、

低線量被曝の場合は、それ以外の疾病に

注意しなければならないということです。


だから、遺伝子レベルで見ると、「放射線」

化学物質と同じように扱い、「薄まれば人体に

影響はない」という考え方をしてはいけないと、

井上先生は警告しておられるのです。


低線量だから安心というのは、

遺伝子レベルで言うと嘘です。


もっとも、世の中には、このように資料を出し、

わかりやすく説明をしても、「デマと言ったら

デマなんだ!」と言ってしまうオッサンたちが、

Jヴィレッジに積まれた使用済みタイベックの

山のようにいらっしゃるため、どのような反応が

返ってくるのか、ある意味、楽しみなんですが!


安全野郎が、僕に「勉強しろ、勉強しろ!」

おっしゃるもんで、これからも専門家の先生に、

どんどん話を聞いて、勉強していこうと思います。


今頃、「オマエは天才や!」と言っていれば、

「そうか、俺は天才か!」と言って、勉強もせず、

鼻クソをほじくりながら、ドラクエ10をやってたと

思うのですが、「勉強しろ!」と言うからですよ。

もっともっと勉強したくなってしまうのは。


いい加減、僕という男が、ストロンチウムが

にじみ出るほどの反骨クソ野郎だということを

気づいていただきたいと思う今日この頃です。