10/12 大邱からの日帰り旅① 朝鮮半島で一番日の出が早い街~虎尾串(ホミゴッ)
10月の慶尚道(キョンサンド)旅レポ こちら↑の記事の続きです。
11:20 大甫(テポ。虎尾串日の出公園傍のバス停)発のバスに乗り、11:40 九龍浦(クリョンポ)へ戻りました。
九龍浦は、水揚げしたサンマを開き、冷たい冬の風にさらして乾かすクァメギで有名な街。
こんな風にマッコリや焼酎のツマミとしていただきます。(↓全州にマッコリ屋にて)
と~れとれぴ~ちぴちカニ料理~!
九龍浦では、全国の57%のズワイガニ(松葉ガニ)の水揚げがあるそうです。
究極のアワビ粥を食べるべく、コリアンフードコラムニストの八田靖史氏
お勧めのハルメチョンボッチッ(할매전복집)へ。
この辺りには何軒かアワビ粥の店が軒を連ねているんですが、虎尾串(ホミゴッ)でお世話になった文化解説士のキムさんも、こちらのお店を勧めてくださいました。
ネットにはあまり出てこないんですが、ジモティの間では有名なのでしょう。
折角なのでカニちゃんも食べたいと思い、「えっと、テゲ(ズワイガニ)注文できますか?」と聞いてみたところ、「テゲ?ダメダメ、アワビ粥にしなさい」と、アジュンマに決めつけられました。
「대게 시가(ズワイガニ 時価)」と恐ろしい料金体系だし(苦笑)、1人では到底食べきれないので、素直にアワビ粥を注文(笑)
出来上がりまで20分掛かると言われたので、先に出してくれたパンチャン(おかず)をツマミに、ビールをグビ~っ!
こちら、白身魚と野菜の酢コチュジャン和え。
25分待って、待望のアワビ粥登場。
お味はというと、期待しすぎちゃったのかなぁ。
いたってフツーかも。
7年前に済州島で食べた人生初のアワビ粥のインパクトが強すぎたのかもしれません。
それでも、これだけ肉厚のアワビがザクザク入っているのはさすがです!
追記(八田さんから教えていただいた情報です。2014-11-8)
こちらのお店では、天然物のアワビを使っているそうです。
漁のタイミングを地域によって割り当て、採りすぎないようにしていると店の社長が説明してくださったそうですよ!
養殖の盛んな韓国で、貴重な天然もののアワビ粥なんですね。
ハルメチョンボッチッ(할매전복집)
住所 浦項市南区九龍浦邑九龍浦里208-4(경북 포항시 남구 구룡포읍 구룡포리 208-4)
道路名住所 浦項市南区九龍浦邑虎尾路315-2(경북 포항시 남구 구룡포읍 호미로315-2)
電話番号 054-276-3231/9022
営業時間 10:30~21:00
名節当日休業
バス通りから見えにくい、奥まった場所にあります。
明治以降日本による朝鮮出漁が盛んになり、1902年に山口県豊浦郡の鯛漁船50余隻が来航したのをきっかけに、九龍浦(クリョンポ)には多くの日本人漁民が移住し始めました。
1904年、1906年と香川県や岡山県の漁船が相次いで九龍浦にやってきました。
1910年の日韓併合により日本の朝鮮統治が始まると、1883年に締結された日朝貿易条約や1890年の日朝両国通魚規則といった国際法的な制約が撤廃され、日本漁船は日本近海同様朝鮮へ出漁するようになりました。
1927年頃には移住者は120世帯を超え、その7割が香川県民だったそうです。
九龍浦(クリョンポ)の存在を初めて知ったのは、鄭銀淑氏の著書「韓国の『昭和』を歩く」。
そこに掲載されていた、今にも崩れてしまいそうな日本式建物を見たかったんです。
↑こちらの2枚の写真↓はネットから拝借した以前の佇まい。
しかし、数年前からリノベが始まり、残念ながら当時の面影はあまり残っていませんでした。
かつて日本人が住んでいた街並みはリモデルされ、現在は九龍浦(クリョンポ)近代文化歴史路(구룡포근대문화역사거리)という観光地となっています。
浦項(ポハン)からの200番バスは、この向かいの九龍浦六里のバス停に発着します。
こちら↓は、1944年に日本人により造られた公園入口の階段と石柱で、石柱には九龍浦港造成に寄与した日本人名が刻まれていましたが、終戦後それらはセメントで塗りつぶされ、石柱は上下逆さに建てられたそうです。
その後、階段の上の公園内に殉死した烈士たちの位牌を安置する忠魂閣が建てられたのに伴い、その建設を後援した人々の名前が刻まれたのだそうです。
階段の上にある九龍浦公園。
新羅時代、突風が吹き10匹の龍の内1匹が落下、9匹の龍のみが天に昇ったという伝説から九龍浦という名前が付いたと言われています。
こちら↓の建物は九龍浦(クリョンポ)近代歴史館(구룡포근대역사관)。
1920年代、香川県の小田村から移住した橋本善吉の2階建て家屋。
鮮魚の運搬業を手始めにイワシの加工工場を設立・経営するにとどまらず、学校組合の管理者まで引き受け富と名声を得たと言います。
内部には、当時の生活様式を示す様々な史料が展示されています。
こたつの季節に浴衣とは、ちょっとビミョーな時代考証(苦笑)。
こちら↓の左側の建物は、当時理髪店だった建物。現在は、一般住宅として利用されているそうです。
1924年に建てられた日本家屋は、古里家(ふるさとや)という土産物店にリノベされています。
おっ、この辺りはいい雰囲気が残ってますよ。
かつての大藤旅館で、1938年に建てられ、九龍浦へ来たら誰もが宿泊したという人気の宿だったそうです。
どこもかしこも美しくリノベされすぎて、今一つ気持ちがノラず。
左側のように「昔のまま」の姿を見たかったのにな(泣)
海を見ながらコーヒーブレイク。
近代文化通りを更に西へ進むと、おっ!!!
こちらのお店で、ククス(麺)を食べながら、ドンドン酒を飲みたかったかも(笑)
「九龍浦合同醸造所」という文字が見えます。
こうして虎尾串(ホミゴッ)・九龍浦(クリョンポ)2ヶ所の散策と海の幸を満喫!
浦項(ポハン)を満喫し、大邱へ戻りました。
大邱からの行き方
①バスを利用
大邱東部停留所→浦項(ポハン)市外バスターミナル下車(乗換)
運行時間 6:30~21:00(運行間隔 10~20分)
所要時間 1時間20分
料金 7千ウォン
浦項市外バスターミナルから200番バス乗車→九龍浦六里下車
運行時間 5:20~22:45(運行間隔 13分)
所要時間 1時間10分(この日は40分で到着)
料金 1,100ウォン
②KTXを利用
東大邱駅から浦項(ポハン)駅までKTX乗車
Korail ホームページ http://www.letskorail.com/intro_new/intro.html
所要時間 約35分
料金 10,900ウォン
KTX浦項駅前停留所から210番バス(市内行き)乗車、九龍浦近代文化コリ下車
所要時間 約40分(1日9回 100~120分間隔)
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