BRING ON HP転載⑤/2017年卒採用所感 | かんがえる蛙

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3月情報解禁、6月選考活動スタートという「新」スケジュール。なんでも準備がその成否を決める大きな要素であると定義すると、つまづく可能性が高まったと言わざるをえません。

ひと言申し上げると、一般的な学生の「情報収集」「就業意識醸成」「当然のようにタイトになったコアシーズンのスケジューリング」など、選考する側としても大変だなあと感じます。また、この売り手状態が何月になっても続くと錯覚している学生が増加したとも感じます。

ムリもありません。中小(しかも私の関与しているのはすべて地方ローカル)企業は、有名無実なこのしくみに乗っかっていると、大企業に比べてごく少人数の採用目標も達成できません。どのタイミングで採用フローを設計・運営していけばわからないわけです。3月合セミをスタートに、数週間以内に説明会、追いかけて1次、2次、日数調整に苦肉(学生から聴くと選考の意図が伝わらないフローが散見される)の3次、4次、そしてゴールデンウィーク辺りで最終候補者への打診。企業にとって学生の答えは辛辣ではないでしょうか。

「秋ごろまでは挑戦したい」「納得いく就活をやり切りたい」「御社は志望順位2位です」など。

採用チームも焦るのでしょう。俗にいう「オワハラ」とならないよう十分に気をつけながら結果的にオワハラと感じられてしまう。大企業と違って採用人数はグロスではなく、誤差のないネットを求められる以上、私などは痛いほどこの気持ち、100%容認できないものの、わかります。



例年、関与先で思うことですが、学生を選ぶのではなく学生に選ばれる企業になるためにどうすればよいか?採用シーズンのみ美辞麗句を並べるわけにはいかないので、少しずつ組織改革意識が生まれる。これが、360度めぐって採用活動がうまく回りだす根拠となる。質の高い人材発掘には、質の高い受け皿が必須であるということです。大企業は変わりがいくらでも発生しますが、中小ではそうはいきません。定着や育成には仕事がら一家言ありますが、順序立てて諦めず、目的ぶれずに挑戦することで3年も費やせば実感レベルで変化できると思います。



話を戻します。2017年採用所感。

①仕事に対する理解が浅い学生が体感で増えた。

②面接で緊張度が高い学生が体感で増えた。

③選考フロー途中辞退は減った。

④就活で成長している感が減った。

⑤就活を通じて器以上の過剰な自信を持っている学生が増えた。

⑥動機が曖昧なため一社に決める決断が鈍い。

⑦この先、何月になっても売り手市場が続くイメージのある学生が増えた。



最後に企業の方へ。

「採用活動は準備がすべて。自社の本当の魅力の発信法、自社が本当に欲しい人材像、そして説明会~選考活動の具体的なイメージ、社内巻き込み、情報共有がキモ。ファミレスの膨大なメニューからひとつを選び、なぜ選んだかがハッキリしていることが重要です。」