- スラムドッグ・ミリオネア (名作映画完全セリフ集スクリーンプレイ・シリーズ)/曽根田 憲三
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インド・ムンバイのスラムで育った青年ジャマールは、クイズショーで不正を働いたとの容疑で警察に逮捕される。
世界最大のクイズショー「クイズ・ミリオネア」で、あと1問正解すれば番組史上最高額の賞金2000万ルピーを獲得できるところまで勝ち進んだ夜のことだった。
まともに教育を受けていないスラムの負け犬がどんなずるい手を使ったのかと尋問され、ジャマールはクイズの答えを知ることになった理由を語り始める…。
『どうしてみんなこのプログラム（番組）を観るの？』
日本ではみのもんた司会でお馴染みのミリオネア。
あのお馴染みの曲が流れて映画も始まります。
スラムで教育も受けずに育ったお茶汲み青年ジャマールが、難問を次々に解いていき、最終問題まで辿り着く。
なぜ、彼は答えがわかったのか？そして彼が番組に出演した理由とは・・・？
間違えれば一文無し。正解すれば番組史上最高額の賞金。
スラムの負け犬（スラムドッグ）が全てをかけて出した、“人生のファイナルアンサー”とは？？
主人公ジャマールがなぜ答えを知り得たのか。
どんどんと明かされていきます。
ネタバレになるので書きませんが、楽しくもありそして悲しく切なくもあります。
富と貧困が両極端に、そしてそれが非常に間近に共存するインド。
貧富の差、社会情勢、宗教問題、犯罪問題、いろんな要素が絡み合みあい勢い良く成長を続けるインド。
そんなインド社会を観るかのごとく、スリリングでスピード感があふれています。
時としてとても辛く切なくなりましたが、なぜか作品全体を通して明るさが消えないのが素晴らしかったです。
過酷なスラムを生き抜くたくましさ、生命力の強さみたいなものが、作品自体から強烈に発していたようでした。
ラスト（エンドロール）はちょっとずるいような（笑）気もしましたが、この作品だとそれも良いもんだな、と素直に受け入れられたかな。
映像の撮り方と子役たちが本当に素晴らしかったです。
アカデミー賞を８部門も受賞したそうですが、それも納得です。
ジャマールの常に変わらない純粋で真っ直ぐな想いが届く、心温まる作品でした。
さて、この映画、最初に問題が出されます。
もちろん４択で。貴方のファイナルアンサーは？ちゃんと解けるかな？
Ｇｏｄ ｉｓ ｇｒｅａｔ （神は偉大なり）
確かにそうなんだろう。でも・・・
Ｌｏｖｅ ｉｓ ｇｒｅａｔ （愛は偉大なり）
きっとこれこそ彼にとって本当に常に最後のファイナルアンサーなんだろう。
★★★★
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