『夜のピクニック』  恩田陸 | ページをめくった先に広がる世界と解け合う心

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夜のピクニック/恩田 陸
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***この本は2006年4月頃読了しました***


本屋大賞受賞作品て言うことで、読んだ覚えがあります。
以下、レビューです。




80キロの道を一昼夜かけて全校生徒が歩き通す「歩行祭」が物語の舞台。
高校生3年最後の歩行祭で、様々な登場人物と共に語られる青春たっぷりストーリー。



ハラハラドキドキって言うのがあまりなく、途中淡々と物語が進む。
単調な感じで、う~ん・・・。。。と、なったけど、でも案外振り返ると青春ってそういうもんかもな、って。
そのとき一瞬一瞬を、これが青春だぁ!!って思ってなくても後から振り返ると、他愛のない話で笑い転げてたあの頃が青春だったなぁ、みたいな。
高校生という大人っぽくも、まだ不完全な年ごろ。誰もがとおる子供以上大人未満の状態。そんな淡い青春の1ページをノスタルジックに思い出させてくれる一冊。


もちろんおれの高校には歩行祭なんてなかったけど、体育祭、文化祭、修学旅行や、大学になってからのサークルの合宿等、みんなで一緒になってする行事へのあの何とも言えないそわそわしちゃう、昂揚感みたいなものを思い出して懐かしい半面、少し照れ臭くなった。
それと同時に、今後そういう気持ちになる体験が少なくなるのかも知れないな・・・って淋しい気持ちも生まれた。


この本を高校時代に読んでいたら、また違った高校生活になったかも知れない。
だけど今読んだからこそ、感じられた様々な想いがあった。
幅広い年代の人に受け入れられやすい作品なんじゃないかな。


最後のシーン、俯瞰するように思い浮べると、甘酸っぱい気持ちで、心にあたたかい風が吹いた。
優しい気持ちに自然と笑みがこぼれた。



中盤、文中の歩行祭と同じように惰性で前に進まなくてはならないかのように読んだような気がするが、読み終わると爽やかな気持ちになれたので☆4つを。

ちなみに読んだあと知ったんだけど、実際にこういう行事をやってるモデルとなった高校が茨城県にあるんだと。水戸一高という高校。経験者がちと羨ましいね。


★★★★


映画化もしましたが、観てません↓ ( ´艸`)

http://www.yorupic.com/



もちろん文庫本も出てます♪ ↓

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