県庁の星 | Book Review’S ~本は成長の糧~

県庁の星

4093861501 県庁の星
桂 望実

小学館 2005-09
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おすすめ平均

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★★★★★★★★★☆


2006年2月25日に公開される、織田裕二と柴咲コウが出演している映画「県庁の星」の原作本です。少し前にテレビで踊る大走査線~レインボーブリッジを封鎖せよ~の時に、宣伝してるのを見て知りました。それを見ていなかったら、手にとって読もうとは思わなかったかも。

県庁の星

ライトノベルという感じですぐに読み終えることができます。またストーリー展開もありきたりといえばありきたりですが、飽きさせないようになっていて、一気に読み終えることができると思います。「悪くはない」という評価になりそうですが、個人的には好きな部類に入る作品でした。

あらすじは、県庁のエリート職員である野村が民間企業へ研修に1年間行くことから始まります。研修先の企業は大型スーパーマーケット。店長を筆頭にできない、やる気がない社員と「結果的に裏店長」としてスーパーマーケットを切り盛りしているパートの二宮。この野村と二宮の心境の変化、行動の変化、周りの変化が上手く描かれています。

公務員として、教えられたことしかできない、自分に責任や迷惑がかからないことしか考えることしかしてこなかった「使えない」野村。数字や書類ばかりにこだわり、そこからしか判断をすることができません。一方、二宮も思いやりを上手く表に表現することができず、社員と息子と上手く関係を築くことができません。それぞれ違った問題を抱えながら、それは「人」という点で共通しています。

そう、この本は「人」についていたってシンプルにキレイにテーマとして扱った本だと思います。そして、野村と二宮の二人とスーパーマーケット全体(=組織)の変化を見ていく楽しみがあります。残念だったところは、そのサッパリしたところが変化の描写に現れてしまったところでしょうか。もう少し詳しく書いてほしかったかな。

少し、いやかなりキレイに書きすぎている感はあります。そこが女性としての視点かな、と別に偏見というわけではなく素直に思いました。後半は思わず微笑んでしまうような和やかな一冊です。

映画はどのような内容になるのか少し楽しみになりました。

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