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2016-08-28

黒史郎「漆黒怪談」

テーマ:■怪談・サイコ
実話蒐録集 漆黒怪談 (竹書房文庫)実話蒐録集 漆黒怪談 (竹書房文庫)
黒 史郎

竹書房  2016-08-29


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 滑らかな筆致で綴られる黒怪談は、派手さこそないが、日常と怪異が地続きで接続し、名状しがたい不安を呼び起こす。
 本作では、体験者の狂気と正気のボーダーライン的ネタが増えた印象。

 個人的に好きな作品を下記に。

「ひきだし」兄の荷物の意外な行方。
 類話はあるけれども、安心すべき実家が一転して見知らぬ不気味な場所に感じられる、その落差にぞっとした。

「噛みしばり」そのビジュアルを想像すると、怖いというより、かわいい!

「柵の中にいるもの」シュール極まる世界は、その終わりは残酷だけれど魅力的。

「類感」音の怪異がリアル!

「ハイウェイ」怪異に存在感があり、印象的。

「ばかT」私も女だてらにバカT愛好者なので、イントロダクションが楽しかった。本編は生きている女性の方が、死者よりも怖いのかもしれない。
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2016-08-18

松岡圭祐「パレイドリア・フェイス 水鏡推理」

テーマ:   コッパー
パレイドリア・フェイス 水鏡推理パレイドリア・フェイス 水鏡推理
松岡 圭祐

講談社  2016-06-14


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 田舎町に突如、人面隆起が出現。人面グッズの町おこし盛り上がる中、水鏡は疑念を抱いて…?!
 型破りな公務員、水鏡が諸々の不正を暴く!科学サスペンスミステリー第三弾。
 
 松岡作品にはよくあるヒロイン貞操ピンチも出てきて、水鏡が大変なことに。しかし、第一弾からイイ男に巡り逢いまくってる水鏡だが、今回のヒーローに決めちゃって良いんでないの?
 ていうか、これだけのピンチから救ってもらいながら、惚れないのってありえなくないか?

 地磁気のうんちくは、古典ミステリにも地磁気トリックがたまに使われていることもあって、読んでいて楽しかった。
 
 水鏡シリーズは単行本と、ライトノベルのようにイラスト表紙の文庫が同時発売されている。

水鏡推理3 パレイドリア・フェイス (講談社文庫)水鏡推理3 パレイドリア・フェイス (講談社文庫)
松岡 圭祐

講談社  2016-06-15


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2016-08-16

黒木あるじ「無惨百物語 みちづれ」

テーマ:■怪談・サイコ
無惨百物語 みちづれ (角川ホラー文庫)無惨百物語 みちづれ (角川ホラー文庫)
黒木 あるじ

KADOKAWA/角川書店  2016-07-23

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 毎年恒例の、無惨百物語。

 私が印象的だと思った話を下記に。

「もしもし」怪談を集める業を描く。同業者にこそ、より一層恐ろしい話ではないか。

「サンドイッチ」霊とも妖魔ともわからぬ異形が、不気味すぎて…。

「ぼやき」おぞましい内容であっても、方言だと何故かほっこりしてしまう。

「どうして」おんながお茶目ではないか!かわいい!?

「小窓の女」テンポが絶妙で楽しかった。

「それはこっち」前掲の「どうして」同様、女霊がキュート。いや、けして遭いたくはないが。

「ラーメンたべたい」食欲が恐ろしくなるお話。

「なきおんな」悲しい、悲しいお話だ。

「クロデン」黒はわかった、では、赤は…??おぞましくも興味惹かれる。

 
 内容はもちろんのこと、山下昇平による表紙カバーの造形がとても楽しみで、今回も、膨らみ始めた胸を裂き、あっけらかんと金魚をつまむ少女像が素晴らしい。
 彼女の胸を無惨に裂いたのは誰なのか、もしかして彼女自身なのか。
 金魚は胸の中の泉からつまみ出された心臓の化身なのか、それとも、今から少女の胸中に封じ込められようとしているのか。
 どこか誇らしげな微笑に、優美な手つきが魅力的すぎて、想像が走って止まらない。
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2016-08-15

福澤徹三「怖の日常」

テーマ:■怪談・サイコ
怖の日常 (角川ホラー文庫)怖の日常 (角川ホラー文庫)
福澤 徹三

KADOKAWA/角川書店  2016-07-23

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「忌談」シリーズと近いスタンスで、著者の郷里・九州の怪談中心の印象。
 ネタのインパクトが弱くとも、語り口の巧みさでそうと感じさせないベテランワザが滲む一冊だ。

 個人的お気に入りを下記に。

「傷」私も似たような体験(ただし、原因は今もって不明)があるので興味深く思った。

「非常に悪い出品者」オークション詐欺で終われば、まだ良かったが…。中古ワケアリというだけでも嫌なのに、この後味悪さといったら。

「幽体離脱」微笑ましい話と思わせて、オチとの格差がすごい。

「天狗」どんな人徳があれば、こんな恩恵に預かれるのだろう…。

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2016-08-14

「シン・ゴジラ」を見て=映画感想=

テーマ: 映画シネマドラマetc.

 各方面で絶賛の、「シン・ゴジラ」。

 これは絶対、映画館のド迫力サウンドと大画面でこそ鑑賞すべき映画だ。

 

 ただ、すさまじく出来がいいとは思ったものの、もろ手を挙げて「面白い」映画、と断言できないのも確かなのである。その理由をつらつらと書いてみたい。

 

り、

 

 旧作では、ゴジラ≒ゴリラ+クジラ、というイメージなだけあって、どこか哺乳類めいた人間味ある瞳をしていたゴジラだが、本作では、魚類のようなギョロギョロお目目(★0)で登場する。

 それが次第に進化して、徐々に我々が見知った直立二足歩行の、いわゆる「ゴジラ」形態になっていくのだ。

 シン・ゴジラが映画館に初登場したのは、その棍棒のように丸く太った尻尾の先であった。

 それを見て、「おお、古き良きUMA写真(★1)のようだなぁ」と感激しながら、これはマツカサトカゲ(★2)のように、一見頭と思わせた頭部が擬態で、一見尻尾と思える方に脳髄が入っているのでは?!などと妄想していたが、そんな設定はなかった。残念。

 しかし、ゴジラが最終形態になるところまでは、ストーリーのテンポも良くスピーディに展開して、非常に面白かった。そう、とても怖い絵面ではあったが、確かに「面白かった」のだ。

 そんな、ノリノリな前半に対し、後半は急に勢いが失われたように思われてならない(★3)。

 

 

 前半の、日本映画はここまで来たのかと思わせる、すさまじい破壊シーン。原型をとどめぬまでに崩壊した家屋、いたるところにまき散らされた瓦礫。それらを見て、すぐに頭をよぎったのは3.11の、あの津波のシーンである。

 

 映画では、ゴジラ上陸に逃げ惑う人々の姿が描かれる。当事者は命からがらに急いでいるだろうのに、映像記録では、間に合わず犠牲となる姿が、スローモーションのようにやけにゆっくりと見える。どうしても、何度も現実のニュースで繰り返された、あの日に海岸線を逃げようとしていた人々の姿が連想される。

 シン・ゴジラもまた海より出でて、人々の平穏な暮らしを完膚なきまでに破壊しつくす存在……ということは。

 

 シン・ゴジラとは、あの東日本大震災の擬人化(正確に言えば、「人」ではないのでキャラクタライズか?)ではないだろうか

 

 シン・ゴジラは新・ゴジラであると同時に、震・ゴジラでもあり、神・ゴジラでもあったのではなかろうか、思わずそんな言葉遊びをしてしまう。

 初代ゴジラが水爆実験の影響で誕生したように、ゴジラと放射能は切っても切れぬ関係があるが、シン・ゴジラのまとう放射性物質が関東地方に降り注ぐさまは、まさに3.11による原発事故を想起させる。

 

 自衛隊がシン・ゴジラに挑むが、倒せるはずがない。なぜなら、「それ」は人類にはなすすべもなく、起きてしまった災厄の象徴であるから。

 

 

 

 ゴジラ登場シーンはいずれも楽しかった(ホラーやアクションとして)。何が退屈だったかというと、会議シーンである(★4)。人間たちの小賢しい知恵で、大自然の脅威が具現化したかのようなゴジラを倒してしまってよいものか?

 世界で一匹の珍獣が現れたら、現実にはGリーンPースやPナウェーBのような保護団体がわんさか湧くと思う。たとえ、劫火と熱線で焼かれようとね。二時間とちょっとの尺には収まらないし、本質にかかわらないので、そういったシーンは省いて正解だろうけれど。

 

 そして、科学者たちが開発する対策、ゴジラの体液凝固薬。膨大な情報量を持つ映画なので、何度もリピートすれば真相に迫れるかもしれないが、私としてはここが最大のひっかかりポイントだった。

 

 未知の生物に、凝固薬(?)を経口投与して、果たして効くものだろうか。

 

 だいたい、上陸後、シン・ゴジラが餌を摂取しているシーンはないのである(作中で、ゴジラはエネルギーを自分で生成できる究極生物だろうという話は、出てくる)。

 ならば、通常の生物のように、ゴジラの口は消化管につながっていないかもしれないし、消化器があるかもわからないし、そもそも外部の物質を経口で吸収しないしないかもしれないではないか?

 シン・ゴジラが放射能に耐性のある生物だとするなら、その正体がミドリムシの群体化だったら頷けたのに、と思う(★5)。

 

 

 ラスト、震災・津波・原発事故の象徴であるシン・ゴジラによる被害を、自衛隊の建機とタンクローリーを用いた作戦で食い止めようとするところは、強烈な既視感を覚えた。

 それは、たとえばヘリコプターの上から炉心を冷却しようと水をまいたことであったり、今現在も、凍土壁を形成して原発からの汚染水漏れをせき止めようとしていること、そんな現実とこの映画は二重映しに感じられたのだ。

 

 ならば、もうおわかりであろう。来る災難を描いた前半、ゴジラ襲来は非常に真に迫った出来であったが、今なお収束への努力が続く災害を、完全に解決する術を、人類はまだ見出せていない。後半の失速感、どこか歯切れが悪いように感じられるのは、そのせいだと私は考える。

 

 要するに、本作の総監督である庵野秀明もまた、人類の終焉を意味する大災害に対し、解決策を持っていないということえはないだろうか(★6)。

 

 ラストシーン、あのヒトガタは何を意味するのだろう?

 消えた博士、被害者の魂、それともエヴァコラボで使徒?

 答えのわかる方、ぜひご教示いただきたい。 

 

 

(★0)はいずるゴジラを一目見て「かわいい!」と思ったし、ウツボにソックリだな、とも感じた

 

(★1)頭や尾、背の一部しか写っていないネッシーなど一連の巨大海棲UMAの写真のごとく、いきなり全体像を見せず、チラ見せしてじらしていくスタイルに興奮した

 

(★2)マツカサトカゲの尾は一見、頭と見まごうほどに膨らんでおり、捕食者が尾を頭と思って攻撃しても、トカゲの生命は助かる

 

(★3)どんな物語も、風呂敷を広げるのはたやすく、広げた話をきっちりたたむことの方が難しいので、そういうことかもしれない

 

(★4)まあ、私は「ラモックス」でも主人公とラモックスの逃避行が面白く感じられ、本書の大いなる見どころと言われる、地球側代表者とラモックス星とのネゴシエーションは退屈に感じるような頭脳なので、このあたりは好みの分かれるところだろう

 

(★5)スリーマイル島の原発事故後、高濃度汚染された冷却水にミドリムシが異常増殖していたという実話から

 

(★6)現生人類の誰もその答えを見つけていないのだから、至極当然ではある

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