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2016-12-07

京極夏彦「虚実妖怪百物語 序」

テーマ:   アイアン
虚実妖怪百物語 序 (怪BOOKS)虚実妖怪百物語 序 (怪BOOKS)
京極 夏彦

KADOKAWA  2016-10-22


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 魔人が再び日本滅亡を画策し、人心は荒廃していく中、立ち上がったのは雑誌「怪」メンバーら怪奇愛好家達と、妖怪だった?!

 重厚な本ゆえシリアスなのか(*)と思いきや、パロでメタで、ぎっしりと業界内輪ネタも詰め込まれたコミカルな小説のだった。
 この感覚、なんか覚えがあるなぁと記憶をたぐると、そうだ、「南極(人)」のナンセンス感だ!と思い至った。とくに、レオ☆若葉のシーンがつらい。この人がいなければ(もしくはもっと別のキャラであれば)、1/3のボリュームで済んだのではないかと思うほど。

 怪奇ジャンルの実在作家のみならず、実在編集者も多数登場するので、ホラーファンかつ雑誌「怪」読者なら楽しめることだろう。著者ご本人はキャラクターの言の葉にのぼれど未だ登場されていないので、次巻以降に怪奇探偵としての光臨を期待。



(*)たとえば、小野不由美「残穢」とか、竹本健治「ウロボロスの純正音律」のように、実在人物をキャラクターとして登場させるミステリー。
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2016-11-27

坂木司「女子的生活」

テーマ:   アイアン
女子的生活女子的生活
坂木 司

新潮社  2016-08-22


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 ちょっとわけありのファッション業界人みきの元に、同級生だった後藤が転がりこんでくる。みきは男との同居で、ゆるふわ生活を守れるのか?!

 最初、みきのガーリーおしゃれ講座独り言に挫折しかけたが、天然の後藤が押しかけてくれてので、なんとか読了できた。
 なんというか、レビューの難しい本である。テーマはセクマイと合コンと、イマドキの男の子・女の子の人生観みたいな。
 つまらなくはない、ライトでサクサク読めるのだけれど、面白いとも思えなかったのだ。

 こ
 こ
 か
 ら
 ネ
 タ
 バ
 レ

 設定にいくつか違和感があった。

 まず、みきはセクシャルマイノリティであるがトランスジェンダーというよりは、クロスドレッサー(トランスベスタイト)のような…?
 この辺は、みきの内面描写がアッサリしているのではっきりしないのだけど…。

 そして、職場を「ブラック企業」とのたまうみきだが、ブラックにしてはしばしば合コンできたり、出張から直帰して自宅で夕飯を食べたりとパワハラも疲労感も無く、余裕ありすぎなのでは??
 
 あと、敢えて描写を押さえていればいるせいか、みきの外見イメージがつかみにくかった。男の娘にしては合コンであっさり男バレしているようだし…どの程度なのかと。

 そのような点が気にならなければ、イマドキ男女の青春物語としてさらりと楽しめるのかもしれない。

p.s.著者の作品には珍しく、ベッドシーンがあってびっくり。
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2016-11-27

加藤一「「忌」怖い話」

テーマ:■怪談・サイコ

「忌」怖い話 (竹書房文庫)「忌」怖い話 (竹書房文庫)
加藤 一

竹書房  2016-05-28


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 読者として感覚が麻痺しているせいだろうか、おどろおどろしいカバー画とタイトルの割りには、あっけらかんと明るくいい話が多めだったような…(「堕胎」は除く*)

 私的には「セーフティゾーン」や「階段と兄」のように、答えので内問いをちらつかせる話が好みだった。
 また、「全力疾走」の遭いたくはないけれどユーモラスな怪異、「立山」の不思議感覚は楽しかった。


(*)法的に手術適応は21週までなので、この件は20週ゆえ{中絶}にあたる。文学ではしばしば中絶のことを、違法性含む「堕胎」と呼ぶので、いつも違和感を覚える私であった。
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2016-11-26

平山夢明「大江戸怪談 どたんばたん(土壇場譚)」

テーマ:■怪談・サイコ
 
大江戸怪談 どたんばたん(土壇場譚) (講談社文庫)大江戸怪談 どたんばたん(土壇場譚) (講談社文庫)
平山 夢明

講談社  2016-11-15


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  江戸の闇に蠢く妖魔や、今も昔も変わらぬ人情、非業の死を遂げた者の呪詛を次々と映し出す江戸怪談集。

 書き下ろしに加え、本書には「大江戸怪談草紙 井戸端婢子」からの再録がある。かつて「井戸端婢子」はたいへん面白く読んだのだが一冊きりでシリーズとはならず寂しかったので、こうして新たな作品を読めるのは本当に嬉しい。

  「耳閻魔」のような妖怪譚もあれば、「饅頭女」の如き人か妖か判然とせぬ話もあって楽しいが、やはり「魂呼びの井戸」や「肉豆腐」、「木の顔」や「人独楽」のような残酷譚が印象深い。しかも、これらの物語は死霊の祟りより、生きている人間の方が無邪気に残忍なのだから救いがない。

「しゃぼん」のせつない想いも胸に残った。こういう、明文化されていないタブーに触れると報いがあるタイプの話は非常に悲しく恐ろしい。

 このように書くとグロテスクな話ばかりのようだが、因果応報カタルシスある話も少なくないので安心して。


大江戸怪談草紙 井戸端婢子 (竹書房文庫)
大江戸怪談草紙 井戸端婢子 (竹書房文庫)

百物語 (新潮文庫)
百物語 (新潮文庫)

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2016-10-28

久坂部羊「反社会品」

テーマ:   アイアン

反社会品反社会品
久坂部 羊

KADOKAWA/角川書店  2016-08-31


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 アイロニーのきいた、ペシミスティックでスーパードライな社会派短編集。
 医療(とくに産科)ネタ多いが、架空の疾患を扱うなど随所に配慮が見られる。しかし、男性主人公にたびたび似たようなタイプ(潔癖症で女性観念が古くて利己的)がいるものだから、同じキャラクターかと誤認思想になった。

「人間の屑」精神病者にやさしくない世界、それは…。
 U野晶G(←一応、伏せ字)の某ミステリを彷彿とさせる二転三転、面白いと思うよりも、読み疲れてしまった。

「無脳児はバラ色の夢を見るか?」出生前診断を受け、結果に絶望する主婦の選択は。
 重いテーマがさらりと残酷。ちと気になったのが、中絶と堕胎の用語。前者は(倫理的なオブジェクションは置いといて)合法、後者は違法なので、イメージで使い分ける言葉では、ない。小児科医は確信犯としても、言葉に敏感であるべきジャーナリストが無頓着なのはどうかと思った。

「占領」超高齢化社会を憂える作品。
 近未来のトカジ的激安人生は、不愉快が一回転して愉快なほどだった。〈老松〉にはウケた。政策といい、松クラスタ向けかも(あちらはくん、ではなくて、さん、だが)。

「不義の子」長らく不妊だった妻が妊娠、夫が喜べない理由は…。
 小心者のコキュ夫あわれ。途中で真相が予見できてしまうのが残念。
 問題は、ルックスがおよそ似ないだろうことと、生まれた後いくらでもDNA調べられるところだな。

「命の重さ」会社から命じられ、骨髄バンクに登録してみると、すぐにドナー候補となり…。
 フィクションの注意書きはあるけれど、ドナー登録時のデメリットはリアルなので、全部本当だと思い込む読者もあるのでは…?

「のぞき穴」幼い日にトイレで覗き見た女性の陰部に執着する主人公は、長じて産科医となるが…。
 偏執狂の内面がリアルに描写されている(*)!男たるもの、思春期にこんな時期が一度はあるものかもしれないが、おぞましいことこの上ない。嘘が嫌いでこだわりの強い主人公は「不義の子」の主役とかぶるかも。こちらはあちらより、可愛げが無いけれど。

「老人の愉しみ」悠々とリタイヤ生活を送る医師が、超能力に目覚めた?!
 サトラレかな?と思ったら、そう来るか。謎すぎるリルが一番魅力的だったかも。本書で唯一、後味の良い(読後感の悪くない)物語だった。


(*)血液型しか見てないのは短絡的に過ぎるのでは…?
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